57 / 70
記憶を消去すべし
しおりを挟む
妾たち女性陣は急いで内風呂へと戻った。
みんな知らなかったのじゃが、この別荘の温泉は混浴だったのじゃ。
内風呂は男女で分かれているが、露天風呂で合流する作りになっていたらしい。
とんでもないことじゃ。
妾はすべてを見られてしもうた。
しかし、あまりショックを受けていない。
と言うのも、妾より断然ショックを受けている人物がいたからじゃ。
「もうダメ・・・・・・」
そう呟いたきり顔を手で覆ってしまったヤンヤンは脱衣所で泣き出してしまった。
反対にミンミンは「サイファってよく見るといいかも~」となぜか喜んでいた。
妾はヤンヤンを慰めつつ、見てしまったサイファの裸体を記憶の彼方に追いやることにした。
それにしても結局、露天風呂に浸かり損ねたのは悲しい。
せっかく風呂に来たのに体は冷え冷えじゃ。
妾たちは三者三様で布団に潜り込んで、その日は終了した。
翌朝、朝食の席でシェン君は一度も妾と目を合わせなかった。
「避けられておる」
部屋に戻ってミンミンに言うと、フフフフと笑われた。
「恥ずかしいだけですよ。あの年頃なら、女性の裸を見たのも初めてかもしれません。ひめ様の玉の肌を拝んだんですから責任取ってもらわないと」
「責任?」
「お嫁にもらってもらうとか」
「ンなッ!?」
冗談でもやめて欲しい。
シェン君は友だちなのじゃ。
それに、妾には大切な彼Pがおるからの。
「ミンミンも知っておるじゃろう。妾には魔術講師の婚約者がいるんじゃぞ」
「ええ、知っていますよ。百人いる婚約者候補の一人ですよね。でも形だけのものじゃないですか」
「ち、違うぞ! 妾はあの者と結婚するのじゃ」
「え~~~」
ミンミンが不満そうに首を横に振る。
「ひめ様には似合いませんよ~。年も離れてるじゃないですか」
「恋愛に年齢は関係ないと、前におぬしも言っておったではないか!」
「まあ、そうですけど。ひめ様にはもっと若くて、身分も近い人がいいと思いますよ。あの優男風の魔術講師はやめましょうよ~」
なんてことじゃ。
ミンミンは妾の選んだ彼Pが気に食わないらしい。
ヤンヤンに擁護してもらおうと顔を向ける。
「のぅ、ヤンヤン。どう、おも・・・・・・う?」
しかし、ヤンヤンは腑抜けた顔で窓の外をぼうっと見ていた。
「ヤンヤン、どうしたのじゃ?」
「えっ? 何か仰いましたか?」
心ここに在らずの様子でヤンヤンは妾を見た。
あまりの呆けように、ミンミンも心配になったらしい。
「ちょっとヤンヤン、どうしちゃったのよ?」
「どうって?」
「まさか、まだ昨日のことを気にしてるの?」
途端にヤンヤンの顔色が変わった。
赤くなったと思ったら、すぐに青くなる。
リトマス試験紙みたいじゃ。
目も左右をさまよい、しきりにパチパチ瞬きしている。
凄まじい狼狽えようじゃ。
妾とミンミンは顔を見合わせた。
どうにかせねばならぬかも。
無言のアイコンタクトで頷き合う。
ミンミンが笑顔を作って話しかけた。
「ねえ、ヤンヤン。わたしたちがいた場所って湯気が多かったと思うのよ。ね、ひめ様!」
「うむうむ。そうじゃ! 湯気がこう、モワモワしておった」
「そう、湯気がモワモワ! だからね、ヤンヤン。サイファにはあまりわたしたちが見えなかったと思うのよ」
「・・・・・・」
ヤンヤンの視線がミンミンの方に落ち着く。
「それに、シェン王子はずっと湯の中に顔を浸けてたから、わたしたちのことは絶対見てないわよ」
「・・・・・・そ、そうかしら? 本当に?」
「そう! 絶対よ。ね、ひめ様」
「う、うむ。シェン君は妾を見てビックリして、顔を伏せておった」
「ほら、見られたのはひめ様だけよ、ヤンヤン」
それはそれでイヤなんじゃが。
でもヤンヤンのために我慢して黙っておく。
「でもわたし、あの人の裸を・・・・・・見てしまったの」
ヤンヤンの顔がまた青から赤に変わった。
「忘れようとしているんだけど、どうしてもここら辺をチラついて離れないの」
ヤンヤンが頭の上を指差す。
確かに裸のサイファが頭の側をチラつくのは問題あるのぅ。
不気味じゃ。
妾がなんと言っていいかわからずにいると、ミンミンが吹き出した。
「やぁだ~、ヤンヤンったら。えっち!」
えっ? その反応正しい?
大丈夫そ?
妾が疑問に思ったのと、ほぼ同時にヤンヤンが真っ赤な顔を覆って、ワッと泣き出した。
「わたしだって記憶を消したいわよ! でも男の人の裸なんて初めて見たし、わたしの裸も見られちゃって、どう思われてるのか考えただけで頭がおかしくなりそうなのよ!」
重症かもしれぬ。
ヤンヤンは妾以上に箱入り娘だったのじゃ。
いや、ちょっと待って欲しい。
妾だっていろいろ見られてショックは受けておる。
平気の平左に見えるかもしれぬが、シェン君にもサイファにも素っ裸を見られてしもうたからの。
でも実際には、シェン君の方が乙女のように恥ずかしがって妾を避けておるし、サイファはあの時、ヤンヤンとミンミンに気を取られておったので、妾のことなど眼中になかったように思う。
つまり、妾の今の感情はーーー。
「なんか腹が立ってきたのじゃ」
「えっ? 突然、どうしたんです?」
ヤンヤンを慰めようとしていたミンミンが驚いてこっちを見た。
「だって、妾は裸を見られた方なのに、見たシェン君が避けるのは失礼じゃ!」
「はぁ・・・・・・」
「恥ずかしがったりするのはこちらの方じゃろ。シェン君がなぜ恥ずかしがる!? おかしいのじゃ!」
怒り出した妾と泣いているヤンヤンに挟まれて、ミンミンはあからさまに大きなため息をついた。
「お二人とも、ちょっと落ち着きましょう。あまりにも重く考えすぎてますよ。たかがチラッと見られただけです。何の支障もありません。事故! そうです。あれはただの事故なんだから忘れましょう!」
ヤンヤンと妾は同時に言い返した。
「そうしたいけどできないから困ってるの!」
そして、こちらーーー。
その頃のシェン君は。
「うあああぁぁぁァァーーーー!!」
部屋のテーブルに頭を打ちつけていた。
みんな知らなかったのじゃが、この別荘の温泉は混浴だったのじゃ。
内風呂は男女で分かれているが、露天風呂で合流する作りになっていたらしい。
とんでもないことじゃ。
妾はすべてを見られてしもうた。
しかし、あまりショックを受けていない。
と言うのも、妾より断然ショックを受けている人物がいたからじゃ。
「もうダメ・・・・・・」
そう呟いたきり顔を手で覆ってしまったヤンヤンは脱衣所で泣き出してしまった。
反対にミンミンは「サイファってよく見るといいかも~」となぜか喜んでいた。
妾はヤンヤンを慰めつつ、見てしまったサイファの裸体を記憶の彼方に追いやることにした。
それにしても結局、露天風呂に浸かり損ねたのは悲しい。
せっかく風呂に来たのに体は冷え冷えじゃ。
妾たちは三者三様で布団に潜り込んで、その日は終了した。
翌朝、朝食の席でシェン君は一度も妾と目を合わせなかった。
「避けられておる」
部屋に戻ってミンミンに言うと、フフフフと笑われた。
「恥ずかしいだけですよ。あの年頃なら、女性の裸を見たのも初めてかもしれません。ひめ様の玉の肌を拝んだんですから責任取ってもらわないと」
「責任?」
「お嫁にもらってもらうとか」
「ンなッ!?」
冗談でもやめて欲しい。
シェン君は友だちなのじゃ。
それに、妾には大切な彼Pがおるからの。
「ミンミンも知っておるじゃろう。妾には魔術講師の婚約者がいるんじゃぞ」
「ええ、知っていますよ。百人いる婚約者候補の一人ですよね。でも形だけのものじゃないですか」
「ち、違うぞ! 妾はあの者と結婚するのじゃ」
「え~~~」
ミンミンが不満そうに首を横に振る。
「ひめ様には似合いませんよ~。年も離れてるじゃないですか」
「恋愛に年齢は関係ないと、前におぬしも言っておったではないか!」
「まあ、そうですけど。ひめ様にはもっと若くて、身分も近い人がいいと思いますよ。あの優男風の魔術講師はやめましょうよ~」
なんてことじゃ。
ミンミンは妾の選んだ彼Pが気に食わないらしい。
ヤンヤンに擁護してもらおうと顔を向ける。
「のぅ、ヤンヤン。どう、おも・・・・・・う?」
しかし、ヤンヤンは腑抜けた顔で窓の外をぼうっと見ていた。
「ヤンヤン、どうしたのじゃ?」
「えっ? 何か仰いましたか?」
心ここに在らずの様子でヤンヤンは妾を見た。
あまりの呆けように、ミンミンも心配になったらしい。
「ちょっとヤンヤン、どうしちゃったのよ?」
「どうって?」
「まさか、まだ昨日のことを気にしてるの?」
途端にヤンヤンの顔色が変わった。
赤くなったと思ったら、すぐに青くなる。
リトマス試験紙みたいじゃ。
目も左右をさまよい、しきりにパチパチ瞬きしている。
凄まじい狼狽えようじゃ。
妾とミンミンは顔を見合わせた。
どうにかせねばならぬかも。
無言のアイコンタクトで頷き合う。
ミンミンが笑顔を作って話しかけた。
「ねえ、ヤンヤン。わたしたちがいた場所って湯気が多かったと思うのよ。ね、ひめ様!」
「うむうむ。そうじゃ! 湯気がこう、モワモワしておった」
「そう、湯気がモワモワ! だからね、ヤンヤン。サイファにはあまりわたしたちが見えなかったと思うのよ」
「・・・・・・」
ヤンヤンの視線がミンミンの方に落ち着く。
「それに、シェン王子はずっと湯の中に顔を浸けてたから、わたしたちのことは絶対見てないわよ」
「・・・・・・そ、そうかしら? 本当に?」
「そう! 絶対よ。ね、ひめ様」
「う、うむ。シェン君は妾を見てビックリして、顔を伏せておった」
「ほら、見られたのはひめ様だけよ、ヤンヤン」
それはそれでイヤなんじゃが。
でもヤンヤンのために我慢して黙っておく。
「でもわたし、あの人の裸を・・・・・・見てしまったの」
ヤンヤンの顔がまた青から赤に変わった。
「忘れようとしているんだけど、どうしてもここら辺をチラついて離れないの」
ヤンヤンが頭の上を指差す。
確かに裸のサイファが頭の側をチラつくのは問題あるのぅ。
不気味じゃ。
妾がなんと言っていいかわからずにいると、ミンミンが吹き出した。
「やぁだ~、ヤンヤンったら。えっち!」
えっ? その反応正しい?
大丈夫そ?
妾が疑問に思ったのと、ほぼ同時にヤンヤンが真っ赤な顔を覆って、ワッと泣き出した。
「わたしだって記憶を消したいわよ! でも男の人の裸なんて初めて見たし、わたしの裸も見られちゃって、どう思われてるのか考えただけで頭がおかしくなりそうなのよ!」
重症かもしれぬ。
ヤンヤンは妾以上に箱入り娘だったのじゃ。
いや、ちょっと待って欲しい。
妾だっていろいろ見られてショックは受けておる。
平気の平左に見えるかもしれぬが、シェン君にもサイファにも素っ裸を見られてしもうたからの。
でも実際には、シェン君の方が乙女のように恥ずかしがって妾を避けておるし、サイファはあの時、ヤンヤンとミンミンに気を取られておったので、妾のことなど眼中になかったように思う。
つまり、妾の今の感情はーーー。
「なんか腹が立ってきたのじゃ」
「えっ? 突然、どうしたんです?」
ヤンヤンを慰めようとしていたミンミンが驚いてこっちを見た。
「だって、妾は裸を見られた方なのに、見たシェン君が避けるのは失礼じゃ!」
「はぁ・・・・・・」
「恥ずかしがったりするのはこちらの方じゃろ。シェン君がなぜ恥ずかしがる!? おかしいのじゃ!」
怒り出した妾と泣いているヤンヤンに挟まれて、ミンミンはあからさまに大きなため息をついた。
「お二人とも、ちょっと落ち着きましょう。あまりにも重く考えすぎてますよ。たかがチラッと見られただけです。何の支障もありません。事故! そうです。あれはただの事故なんだから忘れましょう!」
ヤンヤンと妾は同時に言い返した。
「そうしたいけどできないから困ってるの!」
そして、こちらーーー。
その頃のシェン君は。
「うあああぁぁぁァァーーーー!!」
部屋のテーブルに頭を打ちつけていた。
0
お気に入りに追加
55
あなたにおすすめの小説
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる