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奴隷編
前世の俺、今のわたし
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「――皆さん! 起きてくだ……さ、い……」
勢い込んで部屋の扉を開けた天馬。
今も寝ていると思われたサヨたちを起こそうと、声を上げて入室したのだが……
「テルマ! 今までどこ行ってたの?!」
「全くです! 外が騒がしくて目覚めて見れば、テルマさんがいなくなっていますし……心配したんですからね!」
部屋の中に入った天馬の前には、既に目を覚ましているサヨ達の姿があった。
天馬の姿が部屋にないことに気付き、かなり心配を掛けてしまったようだ。
部屋の扉を開けた途端、サヨとシャーロットが詰め寄ってくる。
「もう! あたし、テルマがあいつらに連れて行かれたんじゃないかって、すっごく心配したんだよ!」
「本当に、いったいどこに行ってたんですの? ここに自分で戻ってきたということは、連中に連れて行かれたわけではないのでしょう?」
二人だけではない。
部屋にいるヨルもノームも、それ以外の者たちも、天馬の身を案じていたのだろう。
皆、心配そうにこちらに視線を向けてくる。
「ご、ごめんなさい……心配を掛けてしまって……」
「本当だよ!」
「全くですわ!」
「う……」
二人の剣幕に、天馬は思わず後じさってしまう。
しかし、前世では他人からここまで心配されることがなかった天馬は、サヨとシャーロットがここまで自分を気に掛けてくれていたことに、胸が一杯になってしまう。
「そ、その、本当にごめんなさい……」
とはいえ、相手に心配を掛けてしまったことは、素直に謝罪するべきと、天馬はしおらしくなって頭を下げた。
「サヨ、それにシャーロットさんも、それくらいで……テルマさんも反省しているようですし……」
「あ、ヨルさん……」
サヨたちを嗜めるようにして、前へと出てきたヨル。
妊婦である彼女。
本来ならば、安静にしていなければいけないところを起こしてしまい、天馬は申し訳ない気持ちが湧き上がる。
「すみません、こんな夜中に起こしてしまって……」
「いいえ、それは構いません。というよりも、外が騒がしくて起きてしまっただけですので、テルマさんのせいではありませんよ」
「…………」
「いえ、それものすっごい自分のせいです」という思いが侵食し、天馬の罪悪感が滅茶苦茶に刺激される。
「それで、本当にどちらへ行っていたんですか? 部屋の外から戻ってきたみたいですが……」
「あ、そのことで、実は皆さんに協力して欲しいことがあります……」
ひとまず、部屋の皆には座ってもらい、全員が床に腰を下ろしたところで、天馬は口を開いた。
まず、人《ヒューム》達と接触し、何とか自分達と一緒に現状を打開するために、協力してほしいとお願いに行ったこと。
子供達が捕らえられている部屋をつきとめて、無事に奪還したこと。そして現在は、安全な場所に匿っていることを簡潔に伝える。
――そして、外にいる盗賊達を打倒するために、これからどうしていく必要があるのかも……
一通りの説明を終えた天馬。
対して皆は、難しい顔をしながら、天馬が話した内容を頭の中で整理しているようだった。
「すまないが、どれも信じられない……」
声を上げたのは、1人の獣人の男性だった。
先日、サヨが声を圧し殺して泣いたときに、姉であるヨルにばれないよう壁になってくれた者の一人だ。
「そうね……あの傲慢な人《ヒューム》が、私たちと協力するなんて、考えられないわ……」
「そうだな。それに、テルマは先ほど、俺達の子供を救い出してくれたと言ってくれたが、どうやって? それと本当に、その子達は無事なのかい?」
獣人、森精霊、土精霊。
いずれの種族も、天馬の言葉に疑問を抱き、複雑な表情を浮かべている。
しかし、先程の人達の時とは違い、露骨なまでの拒否感を出していないだけ、まだマシか。
「ねぇ、テルマ……その……あたしもテルマが嘘を言ってるとは思いたくないんだけど、少し信じられないと言うか、なんと言うか……」
「サヨさん、はっきりなさいな……テルマさん、申し訳ありませんが、信憑性が皆無ですわ。人の件もですが、子供達を安全な場所に匿っていると仰いましたよね? それは、どこですの?」
「そ、それは……」
天馬は思わず口ごもってしまう。
疑問を持たれることは予想していたが、ここまで信用されないとは……
「(……いや、よく考えれば当然か)」
自分の家族がどうなっているのかも分からない状況で、盲目的に天馬の言葉を信じてしまう方が間違っている。
とはいえ、天馬のアイテムボックスを皆に披露するのは色々とリスクがある。
それがもとで、天馬が何か超常の存在……女神であることがばれてしまうと、彼女は魂ごと消滅し、輪廻の輪から外れて、二度と転生ができなくなるのだ。
「……でも……」
しかし、ここであまり時間を浪費して、論争を続けているわけにもいかない。
あと20分もすれば、扉に掛けた魔法の守り消えてしまう。
その前に、彼らには是非とも天馬の計画に協力してもらわないといけない。
そうでなくては、このまま全員が奴隷にされた挙げ句、殺されてしまうのだ。
「(それだけは、絶対に避けなくちゃいけない……!)」
天馬は意を決して、自分の衣服に手を掛けた。
「(そうだ。何も、『女神であること』がばれなければいいんだ……だったら!)」
「え? あのテルマ、何して……」
天馬の突然の行動に、部屋の皆が目を丸くする。
しかし天馬はそれに構わず、一気に服を脱いで全裸になってしまった。
「ちょっ?!」
「何をなさっているんですかテルマさん?!」
いきなり真っ裸になった天馬。それに慌てたシャーロットとサヨが天馬に服を着せようと動く。
そのあまりにも突飛な出来事に、部屋の男性人は硬直し、天馬の裸体に見入ってしまう。
しかし、それを他の女性陣が許すはずもなく、「後ろを向きなさい!」と一喝されている。
だが天馬は、それを大きな声で制した。
「いいえ! 皆さん、わたしから目を逸らさないでください!」
「テ、テルマ?! なに言ってるの?!」
「そうですよ! バカなことを言ってないで、早く服を!」
「サヨさん、シャーロットさん……これは、先程の話について、わたしが皆さんからの信頼を得る為なんです! ですから、どうかこのまま!」
「そ、それとこの露出に何の関係がありますの?!」
グイグイと脱ぎ捨てた服を押し付けてくるサヨとシャーロット。
傍にいるヨルは、天馬の奇行に困惑しつつも、ただ静かに成り行きを見守っていた。
「……おお、やっぱりおっきい…」
そして、この状況にも全く動じない人物が一人……
「ちょっとノームさん! テルマさんの胸をじっくりと見ていないで手伝ってくださいな!」
シャーロットはテルマの体を隠そうと必死だ。
サヨもオロオロしつつ、天馬の体が周りの目に触れないよう、壁に徹している。
「テ、テルマ、こいうのはダメだと思うよ……その、女の人がこんな場所で服を脱いじゃうのは……えと、変態だと思う」
「うぐ……そ、それでもこれは、必要なことだから!」
と、天馬はシャーロット達を押し退け、皆の前に出た。
慌ててその後ろからシャーロット達が付いてくる。
「皆さん……その、お見苦しいものを見せつけてしまい……申し訳ありません。ですが、まずはこれを見ていただきたのです」
天馬は、己の胸の谷間に手を入れて、先ほど奪還した子供の一人を、外に引っ張り出そうと試みる。
すると、谷間から小さな白い光の玉が出現し、一瞬だけ眩く輝いたかと思うと、天馬の腕の中に、一人の子供が抱きかかえられていた。
耳が長く尖り、透き通った白い肌をもった女の子。森聖霊の少女である。
「っ?! レア!」
その子供を目にした森聖霊の女性が、天馬の傍に駆け寄り、子供の顔を覗き込んだ。
「レア……間違いありません、うちのレアです! ……で、でも、どうして……この子は確かに、別の部屋に移されていたはずなのに……」
「先程、子供達が捕まっていた部屋に行ってきました。そこにいた子供達は、わたしが全員回収しています。この子も、その時に……」
「で、ですが今、この子は何処から……貴女の胸から光が出てきたと思ったら、いきなり……」
天馬は子供を、母親と思われる森聖霊に預ける。
母親は子供が無事なことに安堵したのか、その場にへたりこんでしまった。
しかも、子供をぎゅっと抱きかかえて、嗚咽まで漏らし始める。
「レア……レア……よかった……無事だったのね……よかった……本当に、よかった……」
天馬はその様子を微笑ましく眺めたあと、表情を真剣なものに変えて、部屋にいる者たちへぐるりと視線を送った。
「ご覧頂いた通り、子供達は、わたしの中にある特別な空間に匿っています。……詳しくは説明できませんが、皆さんの子供達が無事であることは保障しま――ひゃん!」
と、天馬ははっきりとそう口にした。
しかし、その背中をつんつんとつつかれて、思わず変な声が出てしまった。
「な、なんですか?! ひ……」
振り替えると、そこには笑顔で憤怒のオーラを放出するシャーロット。
隣ではサヨがビクビクしながら「あわわわわわ……」と尻尾を丸めて怯えている。
「テルマさん……」
「はい!」
底冷えするようなシャーロットの声に、天馬は素っ裸の状態で直立不動になる。
「確かに、子供を無事に助け出せた、という貴女の話は納得しました……ですが、なぜそれで公衆の面前で服を脱ぐ必要があるのか、教えていただけますか……?」
ニコニコと笑顔こそ浮かべているが、かなりお怒りのご様子なのは目に見えて明らかだ。
天馬は体だを小刻みにプルプルさせながら、必死に言い訳を探した。
「あ、あの……その、わたし、……実は、胸にもの入れられる特別空間がありまして……」
「ええ、それで……?」
「ち、小さいものなら服を着たままでも取り出せるんですけど……子供くらいの大きさになると、服の中じゃ、その狭くて…………えと、無理やり外に出すと、服が破けちゃうから……」
「それで、お脱ぎになったと……?」
「は、はい……」
詰問を受ける天馬は、完全に涙目になっていた。
「そうですか、そうですか……ではテルマさん…………万歳しなさい……」
「わ、わかりました……」
言われ、天馬は両腕を真っ直ぐ頭上に伸ばす。
「そのまま体を直角に曲げるようにして、お辞儀をしなさい……」
「…………こ、こう?」
と、天馬は体を前に倒した。
胸が重力に引かれて、ぷるんと揺れながら垂れ下がる。
そして、ぐっとお尻が持ち上がったことにより、あわや天馬の秘境が部屋の男連中の前にこんにちはする寸前……子供を抱えた森聖霊の女性と、その他数名の女性陣が天馬と男性陣の間に割って入った。
見事なコンビネーションである。
しかし、それでも天馬の裸が目に焼きついてしまった男性の皆さんは、全員が前傾姿勢になっており、股間部分を手で隠す羽目になっていた。
「はい。それで大丈夫ですわ……ではサヨさん、このボロボロの服を半分持っていただけますか?」
「え? うん……」
「ではテルマさん、わたくしがいいと言うまで、そのままでいてください……」
「あ、あの、わたしは何をされるんでしょうか……(ガクブル)」
これから何をされるのだろうと、震え上がりながらもシャーロットの言葉に逆らえない天馬である。
「すぐに終わります……それでは、行きますわよ……せーの!」
シャーロットの掛け声に、天馬は思わずぎゅっと目を瞑った。
そして――
ボフン、という音がしたかと思うと、一瞬のうちに天馬に服が着せられた。
「はえ……?」
あまりの早業。天馬はここしばらくの生活で慣れ親しんだゴワゴワとした感触を肌に感じながら、目を白黒させた。
しかも、きちんと天馬の長い銀髪が服の外に出ている。
「いつまでも裸のままでは、皆さんの目に毒ですわ」
「……てっきり、叩かれるのかと思ってました」
「……わたしくしが怒っていたのは、あまりにもテルマさんには恥じらいというものがないからですわ。それにわたくし、あまり暴力は好きではありませんの。テルマさんが服を脱いだ理由も……まぁ納得はできませんが理解はしました……」
「そ、そうですか……」
いまだお冠な様子を滲ませるシャーロットだが、どうやら折檻は免れたらしい。
天馬はほっと胸を撫で下ろした。
「それにしても、貴女はいったい『なんなん』ですの?」
「あ……それは……」
それは、天馬の確信に迫る部分であり、最も追求してこないで欲しい部分だ。
しかし、皆を納得させる為には、ある程度天馬という存在を公《おおやけ》にするしかない。
そこで、天馬は自分のことを、こう説明した。
「まぁ、『化け物』……ですよ。ひとと同じ姿をしているだけの、ひとじゃない存在……」
初めて自分の体を見下ろしたとき、盗賊達から醜女《しこめ》と揶揄されたとき、自分も、相手も、天馬を化け物だと思った。
自分の心はまだまだ男のままで……でも、体は女性のもので。
やはり、そんなアンバランスな自分を、天馬は『化け物』だと思ってしまう。
だから、皆にもそのように言ってしまった。
そこから、自虐のような言葉がぽろぽとと溢れてくる。
「こんな、得体の知れないものの言うことを、素直に信じるのは、すごく難しいと思います……ですが、それでもわたしは、皆のことを助けたくて……でも、それにはわたし一人の力じゃ、全然足りなくて……」
天馬は己を自嘲するように俯く。
本当なら、全員を天馬のアイテムボックスに入れてしまい、天馬が一人で船から逃げ出せればいいのだが。
――それは無理だ。
どれだけ足掻いても、今の天馬では一人で盗賊達から逃げることは出来ない。
そのまま捕まって、先程の女性たちのように盗賊のおもちゃにされるのが関の山だ。
故に、天馬は皆に協力を求めた。
「気味が悪いでしょう、胡散臭いでしょう、信じられないでしょう…………でも、それでいいです。わたしを、存分に怪しんで下さい……ですが、それでも……」
それでも、協力して欲しい、と口にしようして、なんて虫のいいことを言っているんだ、と更に自己嫌悪する。
「化け物……ですの……」
ふと、シャーロットが呟く。
その声は非常に静かで、周囲の者達も皆、沈黙を守っている。
しかし、次の瞬間、
「はぁ……こんなに他人の事を思い遣る化け物でしたら、それはいっそ――――『女神』や『聖女』ですわね……」
「っ?!」
ばれた?!
天馬は体を強張らせ、浅く速い呼吸を繰り返した。
動機が激しくなり、心臓の音が非常に耳障りに思えてくる。
「ですが、自分に妙に自信がなくて、少し天然で……」
「うん。しかも、結構強情で、融通が利かないときもあって……」
「……それと、すごく泣き虫……」
「ふふ、ですわね。そうしますと、流石に女神や聖女は言い過ぎですか」
シャーロット、サヨ、ノームが順番に、天馬のことを好き放題に言ってくる。
その言葉に、部屋にいた全員が揃って頷いた。
「え? あの、皆さん?」
女神だとばれたというわけではなさそうだが、皆の反応に付いていけない天馬。
「ねえ、テルマ」
「はい、なんで――むぎゅ」
突如、サヨが天馬の顔を両手で挟んできた。
「にゃ、にゃんれふか、きゅうに……」
「あは……あははははは――っ」
と、天馬の顔を見たサヨが大笑いし始め、それにつられるようにして、部屋の中を笑いが伝播する。
「あはは……テルマはさ、確かにあたし達にはないすごいことが出来るのかもしれないけど、でも、テルマはテルマだよ。化け物とかじゃなくて、テルマっていう、一人の『変なひと』……」
「サヨ、さん……」
「そうですわね。わたくしも、サヨさんと同じ考えですわ」
「シャーロットさんまで…………その、怖くないんですか? 気持ち悪くないんですか?」
「ふふ、貴女ですから♪」
「……」
その、あまりにも無防備な笑顔に、天馬は胸が締め付けられる思いだった。
いくら姿が変わっても、自分という不気味な存在を、受け入れてくれるひとがいる。
その、なんと心地よい温度だろう。
生前は、誰かとの距離に寒さを覚え、必死に歩み寄ろうと努力した。
でも、うまくいかなった。
誰もが天馬の顔を見ただけで逃げ出してしまい、恐れられ、距離は開くばかりだった……心は、冷たいままだった。
「テルマさん……」
そして最後に、ヨルが天馬の前に歩み寄る。
すると、
「わぷ」
天馬の頭を抱えて、自分の胸に抱き締めてくれた。
「以前のお返しです……今のテルマさん、なんだか泣きそうな顔になってましたから……」
「あ……」
自分の頬を伝う温かい雫。
「(ああ、またか……恥ずかしいなぁ、全く)」
しかし、心とは裏腹に、ヨルに頭を撫でられる感触は心地良く、雫は次から次へと溢れてくる。
「……わたし、化け物ですよ?」
「違います。テルマさんは、少し変わった人《ひゅーむ》です」
「怖い力を、持ってますよ?」
「それを、貴女は知っている。それで誰かが傷付くことを知っている」
「なのに、無力ですよ?」
「孤独は無力なものです。でも、ここには私達がいます……ですから……」
ヨルは皆に首だけで振り返ると、視線で「いいですよね?」と語りかける。
それに、全員が頷いた。
「先程のお話……私達は、テルマさんへの協力を惜しみません。皆で無事に、この状況から抜け出しましょう」
「っ!!! ~~~~~~~~~っ」
ヨルの言葉に感極まり、天馬はヨルの胸に顔を押し付けて、震える声が漏れないように必死に我慢した。
「(もしかしたら、皆が優しくしてくれるのは、【女神スキル】の影響かもしれないけど、でも……)」
今だけは、彼女達の気持ちを、素直に受け取りたかった。
それがただの願望であっても、天馬は、彼女達が心から天馬を受けて入れくれたのだと、信じたかった。
「はい。どうか、こんな無力なわたしを――『助けて下さい』」
天馬は、自分が彼らを救おうと思っていた。
しかし、それは天馬ひとりの力では成し遂げられない。
だからこそ、助けて欲しいと、願い出た。
「うん!」
「もちろんですわ」
「……お~」
「ふふふ……」
部屋の意思が、ひとつに固まる気配がする。
皆が心に、明日への希望を見出し、前を向こうをしている。
「(さぁ、ここから始めよう……皆と一緒に、俺の、『なんちゃって女神』としての、初仕事を!!)」
勢い込んで部屋の扉を開けた天馬。
今も寝ていると思われたサヨたちを起こそうと、声を上げて入室したのだが……
「テルマ! 今までどこ行ってたの?!」
「全くです! 外が騒がしくて目覚めて見れば、テルマさんがいなくなっていますし……心配したんですからね!」
部屋の中に入った天馬の前には、既に目を覚ましているサヨ達の姿があった。
天馬の姿が部屋にないことに気付き、かなり心配を掛けてしまったようだ。
部屋の扉を開けた途端、サヨとシャーロットが詰め寄ってくる。
「もう! あたし、テルマがあいつらに連れて行かれたんじゃないかって、すっごく心配したんだよ!」
「本当に、いったいどこに行ってたんですの? ここに自分で戻ってきたということは、連中に連れて行かれたわけではないのでしょう?」
二人だけではない。
部屋にいるヨルもノームも、それ以外の者たちも、天馬の身を案じていたのだろう。
皆、心配そうにこちらに視線を向けてくる。
「ご、ごめんなさい……心配を掛けてしまって……」
「本当だよ!」
「全くですわ!」
「う……」
二人の剣幕に、天馬は思わず後じさってしまう。
しかし、前世では他人からここまで心配されることがなかった天馬は、サヨとシャーロットがここまで自分を気に掛けてくれていたことに、胸が一杯になってしまう。
「そ、その、本当にごめんなさい……」
とはいえ、相手に心配を掛けてしまったことは、素直に謝罪するべきと、天馬はしおらしくなって頭を下げた。
「サヨ、それにシャーロットさんも、それくらいで……テルマさんも反省しているようですし……」
「あ、ヨルさん……」
サヨたちを嗜めるようにして、前へと出てきたヨル。
妊婦である彼女。
本来ならば、安静にしていなければいけないところを起こしてしまい、天馬は申し訳ない気持ちが湧き上がる。
「すみません、こんな夜中に起こしてしまって……」
「いいえ、それは構いません。というよりも、外が騒がしくて起きてしまっただけですので、テルマさんのせいではありませんよ」
「…………」
「いえ、それものすっごい自分のせいです」という思いが侵食し、天馬の罪悪感が滅茶苦茶に刺激される。
「それで、本当にどちらへ行っていたんですか? 部屋の外から戻ってきたみたいですが……」
「あ、そのことで、実は皆さんに協力して欲しいことがあります……」
ひとまず、部屋の皆には座ってもらい、全員が床に腰を下ろしたところで、天馬は口を開いた。
まず、人《ヒューム》達と接触し、何とか自分達と一緒に現状を打開するために、協力してほしいとお願いに行ったこと。
子供達が捕らえられている部屋をつきとめて、無事に奪還したこと。そして現在は、安全な場所に匿っていることを簡潔に伝える。
――そして、外にいる盗賊達を打倒するために、これからどうしていく必要があるのかも……
一通りの説明を終えた天馬。
対して皆は、難しい顔をしながら、天馬が話した内容を頭の中で整理しているようだった。
「すまないが、どれも信じられない……」
声を上げたのは、1人の獣人の男性だった。
先日、サヨが声を圧し殺して泣いたときに、姉であるヨルにばれないよう壁になってくれた者の一人だ。
「そうね……あの傲慢な人《ヒューム》が、私たちと協力するなんて、考えられないわ……」
「そうだな。それに、テルマは先ほど、俺達の子供を救い出してくれたと言ってくれたが、どうやって? それと本当に、その子達は無事なのかい?」
獣人、森精霊、土精霊。
いずれの種族も、天馬の言葉に疑問を抱き、複雑な表情を浮かべている。
しかし、先程の人達の時とは違い、露骨なまでの拒否感を出していないだけ、まだマシか。
「ねぇ、テルマ……その……あたしもテルマが嘘を言ってるとは思いたくないんだけど、少し信じられないと言うか、なんと言うか……」
「サヨさん、はっきりなさいな……テルマさん、申し訳ありませんが、信憑性が皆無ですわ。人の件もですが、子供達を安全な場所に匿っていると仰いましたよね? それは、どこですの?」
「そ、それは……」
天馬は思わず口ごもってしまう。
疑問を持たれることは予想していたが、ここまで信用されないとは……
「(……いや、よく考えれば当然か)」
自分の家族がどうなっているのかも分からない状況で、盲目的に天馬の言葉を信じてしまう方が間違っている。
とはいえ、天馬のアイテムボックスを皆に披露するのは色々とリスクがある。
それがもとで、天馬が何か超常の存在……女神であることがばれてしまうと、彼女は魂ごと消滅し、輪廻の輪から外れて、二度と転生ができなくなるのだ。
「……でも……」
しかし、ここであまり時間を浪費して、論争を続けているわけにもいかない。
あと20分もすれば、扉に掛けた魔法の守り消えてしまう。
その前に、彼らには是非とも天馬の計画に協力してもらわないといけない。
そうでなくては、このまま全員が奴隷にされた挙げ句、殺されてしまうのだ。
「(それだけは、絶対に避けなくちゃいけない……!)」
天馬は意を決して、自分の衣服に手を掛けた。
「(そうだ。何も、『女神であること』がばれなければいいんだ……だったら!)」
「え? あのテルマ、何して……」
天馬の突然の行動に、部屋の皆が目を丸くする。
しかし天馬はそれに構わず、一気に服を脱いで全裸になってしまった。
「ちょっ?!」
「何をなさっているんですかテルマさん?!」
いきなり真っ裸になった天馬。それに慌てたシャーロットとサヨが天馬に服を着せようと動く。
そのあまりにも突飛な出来事に、部屋の男性人は硬直し、天馬の裸体に見入ってしまう。
しかし、それを他の女性陣が許すはずもなく、「後ろを向きなさい!」と一喝されている。
だが天馬は、それを大きな声で制した。
「いいえ! 皆さん、わたしから目を逸らさないでください!」
「テ、テルマ?! なに言ってるの?!」
「そうですよ! バカなことを言ってないで、早く服を!」
「サヨさん、シャーロットさん……これは、先程の話について、わたしが皆さんからの信頼を得る為なんです! ですから、どうかこのまま!」
「そ、それとこの露出に何の関係がありますの?!」
グイグイと脱ぎ捨てた服を押し付けてくるサヨとシャーロット。
傍にいるヨルは、天馬の奇行に困惑しつつも、ただ静かに成り行きを見守っていた。
「……おお、やっぱりおっきい…」
そして、この状況にも全く動じない人物が一人……
「ちょっとノームさん! テルマさんの胸をじっくりと見ていないで手伝ってくださいな!」
シャーロットはテルマの体を隠そうと必死だ。
サヨもオロオロしつつ、天馬の体が周りの目に触れないよう、壁に徹している。
「テ、テルマ、こいうのはダメだと思うよ……その、女の人がこんな場所で服を脱いじゃうのは……えと、変態だと思う」
「うぐ……そ、それでもこれは、必要なことだから!」
と、天馬はシャーロット達を押し退け、皆の前に出た。
慌ててその後ろからシャーロット達が付いてくる。
「皆さん……その、お見苦しいものを見せつけてしまい……申し訳ありません。ですが、まずはこれを見ていただきたのです」
天馬は、己の胸の谷間に手を入れて、先ほど奪還した子供の一人を、外に引っ張り出そうと試みる。
すると、谷間から小さな白い光の玉が出現し、一瞬だけ眩く輝いたかと思うと、天馬の腕の中に、一人の子供が抱きかかえられていた。
耳が長く尖り、透き通った白い肌をもった女の子。森聖霊の少女である。
「っ?! レア!」
その子供を目にした森聖霊の女性が、天馬の傍に駆け寄り、子供の顔を覗き込んだ。
「レア……間違いありません、うちのレアです! ……で、でも、どうして……この子は確かに、別の部屋に移されていたはずなのに……」
「先程、子供達が捕まっていた部屋に行ってきました。そこにいた子供達は、わたしが全員回収しています。この子も、その時に……」
「で、ですが今、この子は何処から……貴女の胸から光が出てきたと思ったら、いきなり……」
天馬は子供を、母親と思われる森聖霊に預ける。
母親は子供が無事なことに安堵したのか、その場にへたりこんでしまった。
しかも、子供をぎゅっと抱きかかえて、嗚咽まで漏らし始める。
「レア……レア……よかった……無事だったのね……よかった……本当に、よかった……」
天馬はその様子を微笑ましく眺めたあと、表情を真剣なものに変えて、部屋にいる者たちへぐるりと視線を送った。
「ご覧頂いた通り、子供達は、わたしの中にある特別な空間に匿っています。……詳しくは説明できませんが、皆さんの子供達が無事であることは保障しま――ひゃん!」
と、天馬ははっきりとそう口にした。
しかし、その背中をつんつんとつつかれて、思わず変な声が出てしまった。
「な、なんですか?! ひ……」
振り替えると、そこには笑顔で憤怒のオーラを放出するシャーロット。
隣ではサヨがビクビクしながら「あわわわわわ……」と尻尾を丸めて怯えている。
「テルマさん……」
「はい!」
底冷えするようなシャーロットの声に、天馬は素っ裸の状態で直立不動になる。
「確かに、子供を無事に助け出せた、という貴女の話は納得しました……ですが、なぜそれで公衆の面前で服を脱ぐ必要があるのか、教えていただけますか……?」
ニコニコと笑顔こそ浮かべているが、かなりお怒りのご様子なのは目に見えて明らかだ。
天馬は体だを小刻みにプルプルさせながら、必死に言い訳を探した。
「あ、あの……その、わたし、……実は、胸にもの入れられる特別空間がありまして……」
「ええ、それで……?」
「ち、小さいものなら服を着たままでも取り出せるんですけど……子供くらいの大きさになると、服の中じゃ、その狭くて…………えと、無理やり外に出すと、服が破けちゃうから……」
「それで、お脱ぎになったと……?」
「は、はい……」
詰問を受ける天馬は、完全に涙目になっていた。
「そうですか、そうですか……ではテルマさん…………万歳しなさい……」
「わ、わかりました……」
言われ、天馬は両腕を真っ直ぐ頭上に伸ばす。
「そのまま体を直角に曲げるようにして、お辞儀をしなさい……」
「…………こ、こう?」
と、天馬は体を前に倒した。
胸が重力に引かれて、ぷるんと揺れながら垂れ下がる。
そして、ぐっとお尻が持ち上がったことにより、あわや天馬の秘境が部屋の男連中の前にこんにちはする寸前……子供を抱えた森聖霊の女性と、その他数名の女性陣が天馬と男性陣の間に割って入った。
見事なコンビネーションである。
しかし、それでも天馬の裸が目に焼きついてしまった男性の皆さんは、全員が前傾姿勢になっており、股間部分を手で隠す羽目になっていた。
「はい。それで大丈夫ですわ……ではサヨさん、このボロボロの服を半分持っていただけますか?」
「え? うん……」
「ではテルマさん、わたくしがいいと言うまで、そのままでいてください……」
「あ、あの、わたしは何をされるんでしょうか……(ガクブル)」
これから何をされるのだろうと、震え上がりながらもシャーロットの言葉に逆らえない天馬である。
「すぐに終わります……それでは、行きますわよ……せーの!」
シャーロットの掛け声に、天馬は思わずぎゅっと目を瞑った。
そして――
ボフン、という音がしたかと思うと、一瞬のうちに天馬に服が着せられた。
「はえ……?」
あまりの早業。天馬はここしばらくの生活で慣れ親しんだゴワゴワとした感触を肌に感じながら、目を白黒させた。
しかも、きちんと天馬の長い銀髪が服の外に出ている。
「いつまでも裸のままでは、皆さんの目に毒ですわ」
「……てっきり、叩かれるのかと思ってました」
「……わたしくしが怒っていたのは、あまりにもテルマさんには恥じらいというものがないからですわ。それにわたくし、あまり暴力は好きではありませんの。テルマさんが服を脱いだ理由も……まぁ納得はできませんが理解はしました……」
「そ、そうですか……」
いまだお冠な様子を滲ませるシャーロットだが、どうやら折檻は免れたらしい。
天馬はほっと胸を撫で下ろした。
「それにしても、貴女はいったい『なんなん』ですの?」
「あ……それは……」
それは、天馬の確信に迫る部分であり、最も追求してこないで欲しい部分だ。
しかし、皆を納得させる為には、ある程度天馬という存在を公《おおやけ》にするしかない。
そこで、天馬は自分のことを、こう説明した。
「まぁ、『化け物』……ですよ。ひとと同じ姿をしているだけの、ひとじゃない存在……」
初めて自分の体を見下ろしたとき、盗賊達から醜女《しこめ》と揶揄されたとき、自分も、相手も、天馬を化け物だと思った。
自分の心はまだまだ男のままで……でも、体は女性のもので。
やはり、そんなアンバランスな自分を、天馬は『化け物』だと思ってしまう。
だから、皆にもそのように言ってしまった。
そこから、自虐のような言葉がぽろぽとと溢れてくる。
「こんな、得体の知れないものの言うことを、素直に信じるのは、すごく難しいと思います……ですが、それでもわたしは、皆のことを助けたくて……でも、それにはわたし一人の力じゃ、全然足りなくて……」
天馬は己を自嘲するように俯く。
本当なら、全員を天馬のアイテムボックスに入れてしまい、天馬が一人で船から逃げ出せればいいのだが。
――それは無理だ。
どれだけ足掻いても、今の天馬では一人で盗賊達から逃げることは出来ない。
そのまま捕まって、先程の女性たちのように盗賊のおもちゃにされるのが関の山だ。
故に、天馬は皆に協力を求めた。
「気味が悪いでしょう、胡散臭いでしょう、信じられないでしょう…………でも、それでいいです。わたしを、存分に怪しんで下さい……ですが、それでも……」
それでも、協力して欲しい、と口にしようして、なんて虫のいいことを言っているんだ、と更に自己嫌悪する。
「化け物……ですの……」
ふと、シャーロットが呟く。
その声は非常に静かで、周囲の者達も皆、沈黙を守っている。
しかし、次の瞬間、
「はぁ……こんなに他人の事を思い遣る化け物でしたら、それはいっそ――――『女神』や『聖女』ですわね……」
「っ?!」
ばれた?!
天馬は体を強張らせ、浅く速い呼吸を繰り返した。
動機が激しくなり、心臓の音が非常に耳障りに思えてくる。
「ですが、自分に妙に自信がなくて、少し天然で……」
「うん。しかも、結構強情で、融通が利かないときもあって……」
「……それと、すごく泣き虫……」
「ふふ、ですわね。そうしますと、流石に女神や聖女は言い過ぎですか」
シャーロット、サヨ、ノームが順番に、天馬のことを好き放題に言ってくる。
その言葉に、部屋にいた全員が揃って頷いた。
「え? あの、皆さん?」
女神だとばれたというわけではなさそうだが、皆の反応に付いていけない天馬。
「ねえ、テルマ」
「はい、なんで――むぎゅ」
突如、サヨが天馬の顔を両手で挟んできた。
「にゃ、にゃんれふか、きゅうに……」
「あは……あははははは――っ」
と、天馬の顔を見たサヨが大笑いし始め、それにつられるようにして、部屋の中を笑いが伝播する。
「あはは……テルマはさ、確かにあたし達にはないすごいことが出来るのかもしれないけど、でも、テルマはテルマだよ。化け物とかじゃなくて、テルマっていう、一人の『変なひと』……」
「サヨ、さん……」
「そうですわね。わたくしも、サヨさんと同じ考えですわ」
「シャーロットさんまで…………その、怖くないんですか? 気持ち悪くないんですか?」
「ふふ、貴女ですから♪」
「……」
その、あまりにも無防備な笑顔に、天馬は胸が締め付けられる思いだった。
いくら姿が変わっても、自分という不気味な存在を、受け入れてくれるひとがいる。
その、なんと心地よい温度だろう。
生前は、誰かとの距離に寒さを覚え、必死に歩み寄ろうと努力した。
でも、うまくいかなった。
誰もが天馬の顔を見ただけで逃げ出してしまい、恐れられ、距離は開くばかりだった……心は、冷たいままだった。
「テルマさん……」
そして最後に、ヨルが天馬の前に歩み寄る。
すると、
「わぷ」
天馬の頭を抱えて、自分の胸に抱き締めてくれた。
「以前のお返しです……今のテルマさん、なんだか泣きそうな顔になってましたから……」
「あ……」
自分の頬を伝う温かい雫。
「(ああ、またか……恥ずかしいなぁ、全く)」
しかし、心とは裏腹に、ヨルに頭を撫でられる感触は心地良く、雫は次から次へと溢れてくる。
「……わたし、化け物ですよ?」
「違います。テルマさんは、少し変わった人《ひゅーむ》です」
「怖い力を、持ってますよ?」
「それを、貴女は知っている。それで誰かが傷付くことを知っている」
「なのに、無力ですよ?」
「孤独は無力なものです。でも、ここには私達がいます……ですから……」
ヨルは皆に首だけで振り返ると、視線で「いいですよね?」と語りかける。
それに、全員が頷いた。
「先程のお話……私達は、テルマさんへの協力を惜しみません。皆で無事に、この状況から抜け出しましょう」
「っ!!! ~~~~~~~~~っ」
ヨルの言葉に感極まり、天馬はヨルの胸に顔を押し付けて、震える声が漏れないように必死に我慢した。
「(もしかしたら、皆が優しくしてくれるのは、【女神スキル】の影響かもしれないけど、でも……)」
今だけは、彼女達の気持ちを、素直に受け取りたかった。
それがただの願望であっても、天馬は、彼女達が心から天馬を受けて入れくれたのだと、信じたかった。
「はい。どうか、こんな無力なわたしを――『助けて下さい』」
天馬は、自分が彼らを救おうと思っていた。
しかし、それは天馬ひとりの力では成し遂げられない。
だからこそ、助けて欲しいと、願い出た。
「うん!」
「もちろんですわ」
「……お~」
「ふふふ……」
部屋の意思が、ひとつに固まる気配がする。
皆が心に、明日への希望を見出し、前を向こうをしている。
「(さぁ、ここから始めよう……皆と一緒に、俺の、『なんちゃって女神』としての、初仕事を!!)」
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