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37.ビハンド伯爵領に遊びに行きました
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伯爵令嬢のお二人のデート事件?から約半年経って、ビンツは魔法を無効化する石を勝手に王宮から持ち出していたこともバレて、今度こそ北の塔に放り込まれて一生出られない事が決定したの。ビンツのお母様も悪事が色々と明らかになって、一緒に北の塔に入ったそうだから寂しくなくて良かったのかしら?
クレアの結婚式も昨日無事?に終わったわ。クレアはここだけの話、最近つわりに苦しんでいてどうなることかと思ったわ。なんとか何事もなく終わったけど…なんでつわり?って聞いたらマルクのお馬鹿に聞いてちょうだいって言われたから素直にマルク様に聞いたら、マルク様は真っ赤になって、私のクレアへの愛のトラブルですって?全く意味が分からなかったわ。クレアは昨日から本当の夫婦になった筈よね?幸せそうだったから良いのよね?そして私は今、カール様とずっと楽しみにしていたビハンド伯爵領へ馬車で向かっているところなの。
「カール様とても楽しみですわ。」
「ビハンド伯爵領は意外と観光も盛んで、お忍びで来る貴族も多いんだ。それくらい景色が綺麗だから本当はロザリーをもっと早く連れて行きたかったんだ。」
「そうなのですね。たしかに綺麗な山と湖が見えてきましたわ。お花畑まで…。お忍びで来たいと思うのも分かりますわ。」
それからしばらく走ると馬車は可愛らしいデザインの別荘の前で止まったの。
「あら?ここは?」
「ここは私の別荘だ。正確なところを言うとおばあ様からいただいた別荘だ。」
「まぁ、おばあ様から!とても可愛らしいデザインですね。」
「そうだろう。ロザリーは絶対に気に入ると思っていたよ。さぁ、今日はここで泊まろう。」
「えっ?いいのですか?皆様の馬車は見当たりませんけど?」
「弟や父上たちは皆、伯爵領の本邸に行ったからな。私がロザリーと二人が良かったんだ、駄目だったか?」
「いえ、駄目ではありませんわ。私も、カール様と二人がもちろんいいですわ。ただびっくりしただけですわ。」
「では中に入ろう。」
「ええ、カール様。もしかして使用人もいないのですか?」
「ああそうだよ、完全に二人きりだ、馬車の御者も明日の昼までは来ないからな。」
「まぁ、お食事はどうなさるのですか?」
「ちゃんとここに用意してあるぞ。」
「まぁ、こんなに沢山!これなら安心ですね。」
「これだけじゃない。あらかじめ、冷蔵庫にハムや肉、飲み物なども沢山入れておいてもらってある。これは今から食べるピクニック用だよ。」
カール様に連れられてまずは別荘の中を簡単に案内してもらって早速ピクニックに出掛けたわ。
「ロザリー、しっかりつかまっているんだぞ。」
「カール様、私自分で歩けますわ。」
「私がくっついていたいんだ。今日は一歩も歩かせない。」
「えっ?」
カール様は荷物も持ちながら私を片手で軽々と抱えて丘の上まで運んでくださったわ。どこまでも素敵…。私がうっとりと見つめていると、カール様が
「ロザリー、その顔は反則だ。」
そう言って、キスの雨が顔中に降ってきたの。なぜだか分からないけど私が気を失ってからは、一度もキスで苦しい思いをしたことはないのよ。なんだかちょっぴり淋しいくらい。それから美味しいサンドイッチや、しぼりたてのフルーツジュースをいただいたわ。本当に美味しかったわ。ただ、私が自分で食べようとするとカール様が寂しそうな顔をするから全部食べさせてもらったの。お礼に私も食べさせて差し上げようと思ったのに一口食べてくださったけど、幸せ過ぎて死にそうだから今日は許してくれって言われたの…。それからカール様はご自分の胸に私の手をおいて、ほら、早いだろうって…。早いなんてものではなかったけど、カール様も私でドキドキしてくれているのだと思ったら嬉しかったわ。
お昼の食事量がちょっと多すぎて私が苦しがっていたらカール様がドレスを緩めてくださったわ。凄く苦しかったから本当に助かっちゃった。こういう時にドレスは自分で脱げないから困るのよね。可愛らしいデザインの別荘だとは思っていたけどお部屋の中までこんなに可愛らしいなんて!
「カール様、お部屋の中もこんなに可愛らしくて、私、気に入りましたわ。アヒルの親子の置物に犬の親子の置物。全て親子なのですね。」
「ああ、可愛らしいだろう。絶対にロザリーも気に入ってくれると思っていたんだ。母親のアヒルについていくヒナとか、眠そうにしている子犬とか可愛いよな。」
「ええ、本当に!」
「この部屋は家族になるための部屋なんだ…家族を増やすというか…。」
「えっ?家族を増やす?子どもを作ると言うことですか?」
「ああ、だからベッドも大きいだろう?」
「はい、見たことないくらい大きいです。」
私は既にカール様に全てを見せているはずで…、でもカール様はいつも上半身しかお脱ぎにならなくて…、順番があるって言われてたから今日がその日なのかしら?なんだかドキドキしてきたわ。
「ロザリー、早いがお風呂に入ろう。」
「はい、カール様。」
今日はエマがいないからちょっと心配だけどカール様にお任せすれば良いのよね?
クレアの結婚式も昨日無事?に終わったわ。クレアはここだけの話、最近つわりに苦しんでいてどうなることかと思ったわ。なんとか何事もなく終わったけど…なんでつわり?って聞いたらマルクのお馬鹿に聞いてちょうだいって言われたから素直にマルク様に聞いたら、マルク様は真っ赤になって、私のクレアへの愛のトラブルですって?全く意味が分からなかったわ。クレアは昨日から本当の夫婦になった筈よね?幸せそうだったから良いのよね?そして私は今、カール様とずっと楽しみにしていたビハンド伯爵領へ馬車で向かっているところなの。
「カール様とても楽しみですわ。」
「ビハンド伯爵領は意外と観光も盛んで、お忍びで来る貴族も多いんだ。それくらい景色が綺麗だから本当はロザリーをもっと早く連れて行きたかったんだ。」
「そうなのですね。たしかに綺麗な山と湖が見えてきましたわ。お花畑まで…。お忍びで来たいと思うのも分かりますわ。」
それからしばらく走ると馬車は可愛らしいデザインの別荘の前で止まったの。
「あら?ここは?」
「ここは私の別荘だ。正確なところを言うとおばあ様からいただいた別荘だ。」
「まぁ、おばあ様から!とても可愛らしいデザインですね。」
「そうだろう。ロザリーは絶対に気に入ると思っていたよ。さぁ、今日はここで泊まろう。」
「えっ?いいのですか?皆様の馬車は見当たりませんけど?」
「弟や父上たちは皆、伯爵領の本邸に行ったからな。私がロザリーと二人が良かったんだ、駄目だったか?」
「いえ、駄目ではありませんわ。私も、カール様と二人がもちろんいいですわ。ただびっくりしただけですわ。」
「では中に入ろう。」
「ええ、カール様。もしかして使用人もいないのですか?」
「ああそうだよ、完全に二人きりだ、馬車の御者も明日の昼までは来ないからな。」
「まぁ、お食事はどうなさるのですか?」
「ちゃんとここに用意してあるぞ。」
「まぁ、こんなに沢山!これなら安心ですね。」
「これだけじゃない。あらかじめ、冷蔵庫にハムや肉、飲み物なども沢山入れておいてもらってある。これは今から食べるピクニック用だよ。」
カール様に連れられてまずは別荘の中を簡単に案内してもらって早速ピクニックに出掛けたわ。
「ロザリー、しっかりつかまっているんだぞ。」
「カール様、私自分で歩けますわ。」
「私がくっついていたいんだ。今日は一歩も歩かせない。」
「えっ?」
カール様は荷物も持ちながら私を片手で軽々と抱えて丘の上まで運んでくださったわ。どこまでも素敵…。私がうっとりと見つめていると、カール様が
「ロザリー、その顔は反則だ。」
そう言って、キスの雨が顔中に降ってきたの。なぜだか分からないけど私が気を失ってからは、一度もキスで苦しい思いをしたことはないのよ。なんだかちょっぴり淋しいくらい。それから美味しいサンドイッチや、しぼりたてのフルーツジュースをいただいたわ。本当に美味しかったわ。ただ、私が自分で食べようとするとカール様が寂しそうな顔をするから全部食べさせてもらったの。お礼に私も食べさせて差し上げようと思ったのに一口食べてくださったけど、幸せ過ぎて死にそうだから今日は許してくれって言われたの…。それからカール様はご自分の胸に私の手をおいて、ほら、早いだろうって…。早いなんてものではなかったけど、カール様も私でドキドキしてくれているのだと思ったら嬉しかったわ。
お昼の食事量がちょっと多すぎて私が苦しがっていたらカール様がドレスを緩めてくださったわ。凄く苦しかったから本当に助かっちゃった。こういう時にドレスは自分で脱げないから困るのよね。可愛らしいデザインの別荘だとは思っていたけどお部屋の中までこんなに可愛らしいなんて!
「カール様、お部屋の中もこんなに可愛らしくて、私、気に入りましたわ。アヒルの親子の置物に犬の親子の置物。全て親子なのですね。」
「ああ、可愛らしいだろう。絶対にロザリーも気に入ってくれると思っていたんだ。母親のアヒルについていくヒナとか、眠そうにしている子犬とか可愛いよな。」
「ええ、本当に!」
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「はい、見たことないくらい大きいです。」
私は既にカール様に全てを見せているはずで…、でもカール様はいつも上半身しかお脱ぎにならなくて…、順番があるって言われてたから今日がその日なのかしら?なんだかドキドキしてきたわ。
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「はい、カール様。」
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