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24.皆様と一緒にお食事をしました

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食堂で食べるものだとばかり思っていたわ。これは前世で言うところのバーベキューの高級バージョンかしら?とても美味しそうな大きなお肉が目の前で焼かれて、小さくサイコロ型にカットして私に出してくれたわ。残りはそのままドーンとカール様の前に置かれて、他の方のところにもそれぞれ程よい量のステーキが置かれたの。本当にいい匂い。美味しそうだわ。
「さぁ、冷めないうちに食べてちょうだい。」
カール様のお母様の言葉でお肉をぱくり、
「まぁなんて美味しいんでしょう。こんなに軟らかいお肉は初めてです。」
「それは良かったわ。コース調理もいいけれど、今日はカルロスの好きな物ばかり出てくるわよ。」
「そうなのですか?それはすごく嬉しいです。カール様の好きな物が分かるのですね。」
「ロザリー嬢はカルロスのことをカールと呼んでいるのかい?」
「はい、カール様にそう呼んでよいとお許しを頂きました。」
「そうかい、それは良かった。カールというのはカルロスの祖父の愛称なんだよ。」

「そうだったのですね。全く知りませんでした。このままカール様とお呼びしてもよろしいのでしょうか?」
「もちろんだ。父上誤解されるような言い方はやめてください。」
「すまなかった。もちろんロザリー嬢がカルロスのことをカールと呼んでくれたら私も父上が帰って来てくれたようで嬉しいよ。」
「そうよ。ロザリーちゃん、私はカルロスが生まれてからずっとカルロスに言ってきたのよ。あなたに大切な人が出来たらカールという愛称で呼んでもらうのよって。そうすれば必ず幸せになれる筈だもの。」
「そうだったのですね。」
「カルディオもきっと喜んでいると思うわ。それから私のことはおばあ様って呼んでちょうだい。」
「分かりましたわ。おばあ様。」
「私のこともお母様と呼んでちょうだいね、それから話はそのくらいにして食べましょう?次はパンケーキですよ。」
カール様のお母様が言う通り甘い良い香りが漂っているわ。お肉の次がパンケーキなんて贅沢なメニューね。

「母上、たしかに私の好きなもので間違いないのですが、これはちょっと恥ずかしいです。」
「恥ずかしがることないわ。ロザリーちゃんのキラキラした目を見てご覧なさい。」
「カール様、このパンケーキも凄く美味しいです。口の中に入れた途端シュワって消えてしまいましたわ。カール様が好きなものを私も好きで嬉しいです。」
「そ、そうか。それは良かった。次はフルーツサンドが出てくるぞ。」
「フルーツサンド?」
「ああ、食べて見たら分かるよ。」
「サンドイッチなんですね。まぁ、生クリームがたっぷり、ブドウにミカンにイチゴにカラフルで綺麗。食べるのがもったいないくらいですね。」
「そうだろう。見た目も綺麗だけど食べたらとまらなくなるぞ。」
「まぁ、なんて美味しいのかしら、生クリームがあっさりしているから、フルーツの甘みがしっかり分かりますね。フルーツがとてもジューシーでお口の中が幸せですわ。」

私はお腹がいっぱいになって緊張がとれてきたのか、もの凄く眠くなってきてしまったの。
「ロザリー?眠むいのかい?」
「いえ、大丈夫ですわ。ここで寝てしまったら赤ちゃんと一緒ですもの…。」
「そんなことはないよ。エマ殿からもロザリーは体力がないから時々休ませてあげるように言われているんだよ。そうしないとこないだのように熱を出すとね。」
「カルロスなんでそれを早く言わないんだ!ロザリー嬢、遠慮なく休んでくれ。いや、頼むから休んでくれ。カルロス、早く客室に連れて行くんだ。」
「体力がないなんて…大丈夫ですわ。」
「いや、エマ殿にロザリーは自分では気付いていないから気をつけるようにとも言われている。」
「そうなのですか?そう言えば、時々エマから休むように言われてましたわ。」

「そうだろう。休憩を入れ忘れた私が悪かった、さぁ休もう。」
そう言って、カール様は私をお姫様抱っこしたの。
「カール様私、歩けますわ。」
「疲れているんだ、ふらついて転んでも危ないから私が運ぶよ。」
「・・お願いします。」
カール様の匂いがする。とてもホットする匂いだわ。男らしくて優しいなんてどこまでも素敵な人。大好き…。
「カール様、このお部屋は?」
「私の部屋だ。私のベッドで休んでくれ。ロザリーは眠るまで誰かにそばにいて欲しいだろう?」
「はい、子供のようでしょうか?」
「そんなことはない。理由も聞いている。この間のビンツの件もある。怖くて当たり前だ。それに私がそばにいたいんだ。手を握っていてもいいかい?」
「ありがとうございます。安心して眠れますわ。少ししたら起こしてくださいね。」
「ああ、必ず起こすから安心して寝てくれ。」
ゴツゴツしたとても大きなカール様の手を握りながら安心して眠ったわ。カール様のお部屋は可愛らしいものが飾ってあるのかと思っていたけど、必要最低限の物しかないお部屋で…なんだか少し寂しく感じたの。

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