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108.言葉で伝えたらほっとしました
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私とお兄様とアーサーは真剣にスキンシップの練習をしている。絶対に魔力を途切れさせないようにしないと。サリーは呆れているけど、それどころじゃないわ。でも何回やってもだめで、どうしたらいいの?お兄様が私を抱きしめて、頭をなでなでしてくれる。そこ迄は大丈夫なのよ、お兄様ならね。でも頬に手を置いて額にキスはお兄様でもアウトなのよ!でもこれも隣国では当たり前のあいさつなのだとか、信じられないわ。次はアーサー、さっきマキム様にやられたように手の甲にキスして上目つかいで見てくる。もうアウト。何回やっても動けなくなってしまう…。どうしよう…。明日からの学園が不安でしかないわ。
さっきからサリーがうろうろして何か言っているのは知っていたけど、私たちは聞いている余裕が無かったから無視していたのだけど、ついにサリーのほうが痺れが切れたみたいで、
「お嬢様、ちょっとよろしいですか?アーサー様がそばにいるのですよ。次からそのような行動はマキム様はできないと思いますけど。」
「えっ、なんで?」
「アーサー様ですよ。よくお考えください。」
「アーサー、マキム様を止めれる?」
「絶対に止める。次はマリーになんて触らせないよ。僕のマリーだ。絶対に触らせない。」
「そうなの?じゃあ、この練習は何?」
「ですから、私がさっきから言っているではありませんか、意味がないと…。でも、聞く耳を全く持ってくださらなかったではないですか。はぁ~。」
「サリーの言う通りだね。頭に血が上って、冷静になれなかったよ。そうだね。マリーは大丈夫だよ。アーサーが守ってくれるよ。隣国の王族のココさんがアーサーとマリーの婚約を解消させるとか言い出すから、僕も冷静になれていなかったよ。」
「そんなことをそのご令嬢は言ったのですか?」
「そうなのよ。サリー酷いでしょ。」
「ええ、それは許せません。」
「マリー安心して、あの子は僕が止めておくよ。」
「お兄様ありがとうございます。」
「天使のためだもの。」
「なんだかほっとしたらお腹が空いてきました。」
「そうだね。もう夕方になっちゃったね。」
「お腹が空くはずだわ。昼ご飯食べ損ねちゃったわ。」
それから早めの夕食を食べて、私はサリーに早めに寝るように言われてベッドへ入ったのだけど、ちっとも眠くならないわ。どうしましょう。そんなことを思っていると扉をノックする音がして、
「マリー寝ちゃった?」
「アーサーどうしたの?」
「久しぶりに、一緒に寝てもいい?寝るだけだから、だめかな…。」
「えっと、いいわよ。」
いつもなら恥ずかしいからOKしないんだけど、今日はなんとなく私もそばにいたかったからOKしたわ。
「マリーありがとう。明日からよろしくね。」
「こちらこそ、よろしくね。」
「マリー今日は守れなくてごめんね。」
「アーサーはちっとも悪くないわ。隣国(ケブリック王国)の挨拶なんですものなれないと…。でもアーサー以外に触られるのはやっぱり嫌だわ。」
「マリー可愛いこと言わないで、いまのは反則だよ。」
「えっ反則?」
「そう反則、だからおやすみの挨拶。」
アーサーはそう言って私の頬を両手で持って額にキスをした。
「あっ!」
寝るだけだからいいのかしら動けなくなっちゃったわ。
「マリーが僕以外でどきどきするのも本当は嫌なんだ。僕だけを見ていてほしいんだ。」
「そ、そうよね。でもね私、男性に免疫がないだけで、言い訳に聞こえるかもしれないけど頭が混乱しちゃうだけよ。嬉しいわけではないのよ。」
「そうなの?」
「当たり前じゃない!嬉しいのはアーサーだけ…。」
「マリーまた反則…。」
「えっ?でもアーサーがココさんに取られちゃうって思ったら気がおかしくなりそうで、そっちの方が絶対にコントロールできそうにないわ。」
「それこそ僕を信じてよ。僕はマリー以外絶対に好きにならないよ。」
「私もよ。アーサー以外好きになるはずないわ。そのために悪役令嬢になったんですもの。」
「ふふふ、どうやら僕たちはお互いに自信がなかっただけみたいだね。」
「そうみたいね。ふふふ。」
話したら、心が落ち着いてきたわ。体も動くようになったし、本当に自分に自信がなかっただけなのね。やっぱりアーサーのこと大好きだわ。どんどん好きが増えていく気がする…。さっきアーサーがキスしてくれた額のところがなんだか淋しいわ。
「ねぇマリー、キスしてもいい?」
「えっ…」
アーサーも同じこと思っていてくれたのかしら…。私は照れながらこくんと頷いて気持ちを伝えた。
「アーサーずっと一緒にいようね。」
「もちろんだよ。僕はマリーがいなかったら生きていけないんだから、大好きだよマリー。」
アーサーは優しく私にキスしてくれた。唇に触れるかどうかの優しいキス。私はそれでは満足できなくて、
「アーサー私も大好きよ。」
そう言って、私からもアーサーの唇に触れるかどうかのキスをした。アーサーは目を丸くしてそれから本当に嬉しそうに微笑んでもう一度キスしてくれたわ。私も嬉しくなって微笑んだら…。また泣き出しちゃった。私の大好きな人は本当に泣き虫さんね。私はアーサーの切れ長の目に優しくキスをして、アーサーの背中を擦りながらいつの間にか眠ってしまったわ。
さっきからサリーがうろうろして何か言っているのは知っていたけど、私たちは聞いている余裕が無かったから無視していたのだけど、ついにサリーのほうが痺れが切れたみたいで、
「お嬢様、ちょっとよろしいですか?アーサー様がそばにいるのですよ。次からそのような行動はマキム様はできないと思いますけど。」
「えっ、なんで?」
「アーサー様ですよ。よくお考えください。」
「アーサー、マキム様を止めれる?」
「絶対に止める。次はマリーになんて触らせないよ。僕のマリーだ。絶対に触らせない。」
「そうなの?じゃあ、この練習は何?」
「ですから、私がさっきから言っているではありませんか、意味がないと…。でも、聞く耳を全く持ってくださらなかったではないですか。はぁ~。」
「サリーの言う通りだね。頭に血が上って、冷静になれなかったよ。そうだね。マリーは大丈夫だよ。アーサーが守ってくれるよ。隣国の王族のココさんがアーサーとマリーの婚約を解消させるとか言い出すから、僕も冷静になれていなかったよ。」
「そんなことをそのご令嬢は言ったのですか?」
「そうなのよ。サリー酷いでしょ。」
「ええ、それは許せません。」
「マリー安心して、あの子は僕が止めておくよ。」
「お兄様ありがとうございます。」
「天使のためだもの。」
「なんだかほっとしたらお腹が空いてきました。」
「そうだね。もう夕方になっちゃったね。」
「お腹が空くはずだわ。昼ご飯食べ損ねちゃったわ。」
それから早めの夕食を食べて、私はサリーに早めに寝るように言われてベッドへ入ったのだけど、ちっとも眠くならないわ。どうしましょう。そんなことを思っていると扉をノックする音がして、
「マリー寝ちゃった?」
「アーサーどうしたの?」
「久しぶりに、一緒に寝てもいい?寝るだけだから、だめかな…。」
「えっと、いいわよ。」
いつもなら恥ずかしいからOKしないんだけど、今日はなんとなく私もそばにいたかったからOKしたわ。
「マリーありがとう。明日からよろしくね。」
「こちらこそ、よろしくね。」
「マリー今日は守れなくてごめんね。」
「アーサーはちっとも悪くないわ。隣国(ケブリック王国)の挨拶なんですものなれないと…。でもアーサー以外に触られるのはやっぱり嫌だわ。」
「マリー可愛いこと言わないで、いまのは反則だよ。」
「えっ反則?」
「そう反則、だからおやすみの挨拶。」
アーサーはそう言って私の頬を両手で持って額にキスをした。
「あっ!」
寝るだけだからいいのかしら動けなくなっちゃったわ。
「マリーが僕以外でどきどきするのも本当は嫌なんだ。僕だけを見ていてほしいんだ。」
「そ、そうよね。でもね私、男性に免疫がないだけで、言い訳に聞こえるかもしれないけど頭が混乱しちゃうだけよ。嬉しいわけではないのよ。」
「そうなの?」
「当たり前じゃない!嬉しいのはアーサーだけ…。」
「マリーまた反則…。」
「えっ?でもアーサーがココさんに取られちゃうって思ったら気がおかしくなりそうで、そっちの方が絶対にコントロールできそうにないわ。」
「それこそ僕を信じてよ。僕はマリー以外絶対に好きにならないよ。」
「私もよ。アーサー以外好きになるはずないわ。そのために悪役令嬢になったんですもの。」
「ふふふ、どうやら僕たちはお互いに自信がなかっただけみたいだね。」
「そうみたいね。ふふふ。」
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アーサーも同じこと思っていてくれたのかしら…。私は照れながらこくんと頷いて気持ちを伝えた。
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