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66.【国王陛下side】~息子とブロッサ嬢~【ブロッサside】~王宮にて~
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【国王陛下side】
こんな息子は初めて見るな…。
「挨拶なんていいから早く俺の隣に座れ、ブロッサは何が好きなんだ。」
「なんで命令口調なのよ。そうね、お肉は好きよ。サラダも好き。っていうか、よく考えたら嫌いなものなんてないわ。ただ量が沢山食べられないだけよ。それに、ピゴくんと一緒に食べたいから、ルドとかおじさんが嫌かなって思ってやめていただけよ。」
「「「おじさん。」」」
「ああ、陛下ね。」
「「「・・・」」」
今日は侍女も全員下がらせて、四人だけの食事にして良かったな…。ルドはなんとなくこうなることが分かっていたのかもしれない。
「ねぇ、お姉さん、お姉さんの飲んでいるそれ何?美味しそうね。」
「お姉さんって母上のことか?」
「ああ、王妃様なんだ。若くて綺麗だからルドのお姉さんかと思った。でも綺麗で若かったらみんなお姉さんよね。」
「まぁ嬉しいわ。これは、カシスよ。ブロッサちゃんも飲んでみる?」
「うん、ありがとう。すごく美味しいわ。」
「それ、全部飲んでいいわよ。」
「ありがとう。お姉さん。」
「どういたしまして。」
「ブロッサ嬢、どうして私はおじさんなんだい?」
「だってカッコいいけどどう見てもおじさんでしょ。」
「ふっははははは、そうか、そうか、おじさんか。カッコいいおじさんならまぁいいのかな。」
それからブロッサ嬢のマナーを見ていたが驚くほど完璧だった。本当にこの子にはできないことはないのかもしれない。私たち以外の人間がいる時はきちんと貴族らしく話すようにルドがうるさいくらいに言っていたが、
「一度言えば分かるわよ。本当にがみがみ王子なんだから。」
と、言っていたな。たしかに、侍従が入ってきた時は貴族の顔になっていた。これはもう決まりではないか?私には将来の王太子妃が見えた気がしたぞ。ルドはたぶんブロッサ嬢のことが気に入っているし、ブロッサ嬢は…。今はまだだめだな。ルドのことを友達、いや下手すると、鬱陶しいと思っているか。息子よ、頑張るんだぞ。予言の女神との結婚ともなれば、誰も文句は言うまい。ブロッサ嬢以外はな…。
【ブロッサside】
今日の朝食楽しかったわ。久しぶりにピゴくん以外の人とも一緒に食べたし、ルドは口は悪いけど意外と優しいのよね。国王陛下も王妃様も優しかったわ。料理もすごく美味しかったし、何より、ピゴくんのご飯セットを作ってくれていたのが嬉しかったわ。私がピゴくんのご飯に魔力を入れたらピゴくんも美味しそうに食べてくれたものね。私はフレンチトーストみたいなのが気に入ったんだけど、ピゴくんはドライフルーツが好きそうだったわね。王妃様もピゴくんのこと可愛いって言ってくれたし、本当に嬉しかったわ。ただ、どうしても私は、ルドに対して素直になれないのよね。大体、他の貴族の前では絶対にきちんとしろだの。父上のことは国王陛下と呼べだの、母上のことは王妃様と呼べだの、うるさいったらありゃしない。ちょっと、がみがみと言いすぎなのよ。いちいち命令口調なのも気にいらないし、あれはたしかに性格がゆがんでいいるわね。
まぁ、私には言われたくないでしょうけど。今だって、ピゴくんと王宮の庭を散歩中だったのに、なぜかルドが現れたから、仕方なくおすすめの場所を聞いたんだけど、
「俺しか知らない。秘密の場所を教えてやる。」
ですって、どこまで、俺様モードなのよ。あれは、モテないわね。
仕方なくついて行ってるのに、緑の木ばかりで段々道が狭くなるし、何よここ。
「もう少しだぞ。」
「だからなんで偉そうなのよ。」
「実際に俺は偉いんだよ。」
狭い道を抜けると、そこには庭一面にピンクの薔薇が咲き、中央には大きな噴水があって、噴水の水に太陽の陽が当たり、きらきらと金色に輝いている。
「なんて綺麗なの。」
思わず私がつぶやくと、めちゃくちゃ素敵な笑顔でルドが頷いた。
「だろう。」
なんだか心臓がどきどきしちゃった。絶対に言わないけどね。ルドのことだから、言ったら絶対に調子に乗るもの。この綺麗な景色を母さんにも見せてあげたかったな。努力をしたり、誰かの為に頑張るのも楽しいかもしれない。頑張っている私を見たら、母さんは喜んでくれるよね。
こんな息子は初めて見るな…。
「挨拶なんていいから早く俺の隣に座れ、ブロッサは何が好きなんだ。」
「なんで命令口調なのよ。そうね、お肉は好きよ。サラダも好き。っていうか、よく考えたら嫌いなものなんてないわ。ただ量が沢山食べられないだけよ。それに、ピゴくんと一緒に食べたいから、ルドとかおじさんが嫌かなって思ってやめていただけよ。」
「「「おじさん。」」」
「ああ、陛下ね。」
「「「・・・」」」
今日は侍女も全員下がらせて、四人だけの食事にして良かったな…。ルドはなんとなくこうなることが分かっていたのかもしれない。
「ねぇ、お姉さん、お姉さんの飲んでいるそれ何?美味しそうね。」
「お姉さんって母上のことか?」
「ああ、王妃様なんだ。若くて綺麗だからルドのお姉さんかと思った。でも綺麗で若かったらみんなお姉さんよね。」
「まぁ嬉しいわ。これは、カシスよ。ブロッサちゃんも飲んでみる?」
「うん、ありがとう。すごく美味しいわ。」
「それ、全部飲んでいいわよ。」
「ありがとう。お姉さん。」
「どういたしまして。」
「ブロッサ嬢、どうして私はおじさんなんだい?」
「だってカッコいいけどどう見てもおじさんでしょ。」
「ふっははははは、そうか、そうか、おじさんか。カッコいいおじさんならまぁいいのかな。」
それからブロッサ嬢のマナーを見ていたが驚くほど完璧だった。本当にこの子にはできないことはないのかもしれない。私たち以外の人間がいる時はきちんと貴族らしく話すようにルドがうるさいくらいに言っていたが、
「一度言えば分かるわよ。本当にがみがみ王子なんだから。」
と、言っていたな。たしかに、侍従が入ってきた時は貴族の顔になっていた。これはもう決まりではないか?私には将来の王太子妃が見えた気がしたぞ。ルドはたぶんブロッサ嬢のことが気に入っているし、ブロッサ嬢は…。今はまだだめだな。ルドのことを友達、いや下手すると、鬱陶しいと思っているか。息子よ、頑張るんだぞ。予言の女神との結婚ともなれば、誰も文句は言うまい。ブロッサ嬢以外はな…。
【ブロッサside】
今日の朝食楽しかったわ。久しぶりにピゴくん以外の人とも一緒に食べたし、ルドは口は悪いけど意外と優しいのよね。国王陛下も王妃様も優しかったわ。料理もすごく美味しかったし、何より、ピゴくんのご飯セットを作ってくれていたのが嬉しかったわ。私がピゴくんのご飯に魔力を入れたらピゴくんも美味しそうに食べてくれたものね。私はフレンチトーストみたいなのが気に入ったんだけど、ピゴくんはドライフルーツが好きそうだったわね。王妃様もピゴくんのこと可愛いって言ってくれたし、本当に嬉しかったわ。ただ、どうしても私は、ルドに対して素直になれないのよね。大体、他の貴族の前では絶対にきちんとしろだの。父上のことは国王陛下と呼べだの、母上のことは王妃様と呼べだの、うるさいったらありゃしない。ちょっと、がみがみと言いすぎなのよ。いちいち命令口調なのも気にいらないし、あれはたしかに性格がゆがんでいいるわね。
まぁ、私には言われたくないでしょうけど。今だって、ピゴくんと王宮の庭を散歩中だったのに、なぜかルドが現れたから、仕方なくおすすめの場所を聞いたんだけど、
「俺しか知らない。秘密の場所を教えてやる。」
ですって、どこまで、俺様モードなのよ。あれは、モテないわね。
仕方なくついて行ってるのに、緑の木ばかりで段々道が狭くなるし、何よここ。
「もう少しだぞ。」
「だからなんで偉そうなのよ。」
「実際に俺は偉いんだよ。」
狭い道を抜けると、そこには庭一面にピンクの薔薇が咲き、中央には大きな噴水があって、噴水の水に太陽の陽が当たり、きらきらと金色に輝いている。
「なんて綺麗なの。」
思わず私がつぶやくと、めちゃくちゃ素敵な笑顔でルドが頷いた。
「だろう。」
なんだか心臓がどきどきしちゃった。絶対に言わないけどね。ルドのことだから、言ったら絶対に調子に乗るもの。この綺麗な景色を母さんにも見せてあげたかったな。努力をしたり、誰かの為に頑張るのも楽しいかもしれない。頑張っている私を見たら、母さんは喜んでくれるよね。
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