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戦争
苦悩するセドリック辺境伯1
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(ふぅん、この世界の食事にしては随分とマシじゃん、このステーキ肉は、普通の牛肉だね、ナノマシンが見つけて来たあの牧場辺りで育ててる奴かな? ここん家の牧場って事なのかな、一般的にあまり牛肉が出回って無いって事は、多分そうだろうね。)
思ったよりもおいしい肉料理に感心しながら食事をして居ると、辺境伯が入って来た。
公爵閣下との商談? が終わったのだろう。
「お待たせしたね、我が家の料理は如何だったかね?」
「うん、この世界に来てから食べた料理の中では一番上等だったかな?
で、突然来た公爵とのお話は終わった?」
「ああ、済まなかったね、呼び出して置いて待たせてしまった。」
「まぁ、貴族の柵もあるでしょ、仕方が無いよね。
で、今日の私への用件は?」
口を水で漱いでから聞き返す。
「少々君の知恵を借りようと思ったのだけど、その前に公爵殿下が来てしまった訳なのだ。
だが、君の提供してくれたハンマーヘッドオックスのお陰で予定よりもこちらに有利な条件を提示出来てしまった、感謝する。」
「は?何だ、もしかして用はそれだけなの?
私帰っても良いのね?」
「ああ、待ってくれ、結局君の力を借りねば成らなくなったのには変わらないのだ、一歩段階が早く進んでるだけでな。」
「ふぅん? って事は、やっぱローポーション関連でしょう?」
「ああ、さすがに察しが良くて助かる、何処で情報を手に入れて居るのかは知らんが、あの公爵は非常に情報通でね、もうこの領地の神薬の情報を聞きつけてしまったらしいのだ。
まぁ此方としては、我が母の実家と有っては、我が家の誇る暗部に調べさせるのも不敬に当たるし、下手に向うの要求を拒否する事も難しいのでその交渉に手間が掛かった訳だが。」
「で、どんな程度の条件で話が付いた訳?
何ならここン家で運営してる牧場の近隣の農場で薬草作らせても良いと思うんだけど。」
「あんなに離れた所に作った牧場が我が家の運営と何時から気が付いた?」
「ああ、それなら今食べたステーキで気付いたよ、この付近で牛を育てている牧場はあそこだけだしね、一般に牛肉が普及して居ない所を見るとそう言う事なんだろうって位は直ぐに察しが付く。」
「そうか、流石と言うべきだろうな、本題に戻るが、薬草を作れさえすれば薬への精製は誰にでも出来るのかね?」
「まぁ、少し手順を覚えて慎重に作れば出来るでしょうね、でも、それだけではダメ、瓶の底を見た?」
「いや、そこまでは確認して居ない。」
「やっぱ見て無いか、瓶の底には、瓶自身に劣化防止の付与をする模様が彫られて居るのね、あれを完璧に彫って置かないと、三日程で中身が只の水になってしまう。」
「成程、その模様を覚えて彫る事が出来る者が必要と言う訳か。」
「まぁ、あの模様を瓶を捻る時にそのまま再現出来たら一番良いんだけどね、楽だし。」
「そんな器用な真似ができるガラス職人が居ただろうか・・・」
「まぁ、恐らく今の所居ないんじゃないかなぁ。
ガラス精製技術は、その高温と成型の難しさから確立してからも千年近くあまり進歩をしなかったりするしさ、そこは当分無理と思った方が良いかな。」
「と言うか、ガラスで無いとダメなのかね?」
「あ、そうか、ガラスじゃ無くて陶器か磁器にしたら捻らないで良い、事前に模様を入れて置けば・・・
でもポーションの特徴の発光すると言うのを隠してしまうけどね。」
「ああ、あれは確かに、あれが本物である証明にもなるからな、どうした物かな。」
「そうなんだよね~、中身だけ変えて偽物売りつける奴も出てきそうな気がするしねぇ。
やっぱり当面は出来上がった瓶の底に彫りを入れるしか無いかな。」
私だとそんな事しなくても大丈夫なんだけどね、そもそも瓶迄錬成出来るのは秘密だ。
何故瓶ごと錬成されるのかは私にも解らん。
多分だけど、液体のポーションを想像して居た事と瓶が無いと保管出来ないよなーなんて普通に当たり前に想定して居たので、その辺をナノマシンが勝手に忖度したのが原因では無いだろうか。
ちなみに、未だ秘密にはして居るが、あの後更に魔素を与え続けたら薬草は更に進化をした。
で、それを錬成したらハイポーションと言う名前の薬になって居た、どの位の効果が有るかは知らないけど・・・
ローであの効果じゃ怖くて下手に使えないよねぇ~・・・
まぁ鑑定の結果としてはこれでも未だ欠損までは治せないみたいだけどね。
欠損が治せる様になったら義体も必要無くなっちゃいそうだから私の商売の邪魔になりそうだからもし見つかっても秘匿しちゃおうかなとか思って見たりする。
全身義体売る気満々だったりするのだ。
「包み隠さず言ってしまうとだな、公爵側としては、国の為に本当であればあのポーションの権利が全て欲しかったようなのだが、突然の訪問にも拘らずあのような食事が用意された事で気を良くされて、かなりの譲歩を頂いたのだ、それでも公爵家に毎月10本づつで良いから納品して欲しいのだそうだ。」
「それだと、教会の所有の農場を増やしてあげるのが良いかもね。
神父のレベルもそろそろ上がりはじめててマナ保有量も増えてるんじゃ無いかと思うんだよね、生産量少しくらい増えても問題無いと思う。」
三日間で一本だけ生産量を増やすだけで余裕で余る計算だしね。
「そうか、ではそのようにお願いできないだろうか?」
「いやそこは私に言われても困るんだよ、私はあくまでも冒険者エリーであって、聖女様では無い。
そしてあの時の聖女様は現在何処かの旅の空であって、私は神父さんとも会った事は無いの。
だから私にお願いされても只のお門違いだよ。」
「ああ、そう言う事に成るのか、済まない、失念して居た。
所で一つ聞いても良いかね?」
「何?この際話せる事は話してあげるよ。」
「君は、いつまでこの領内に居てくれるのかね?」
「ああ、そこまで気が付いてたのか、だから早急にローポーションについて色々決めたかったと言う事?」
「それもあるのだが、君のような有能な人材が流出するのは損失に成るからね、良かったら私の下で働いて見ないかね?」
「安定収入が見込めそうだよね、だけど私は、私の行動範囲を制限されるのを良しとして居ないんだよね~。
私は、私が認めた相手以外からの束縛は受けない。」
「うむ、そうだろうと思ってな、それで何時までいてくれるのかという質問だったのだが、具体的にいつまでは居られるのかね?」
「それも判らない、今は未だ、冒険者としてのランクも低いからもう暫くはと思って居るけど、Cランクになったら身の振り方を考えようと思ってる、もっとこの世界の事を知りたいしね。」
「そうか、では、それまでは私に資金提供等の支援をさせてくれ、その代わり、公爵がここへ来たもう一つの案件について、手伝って欲しいのだが。」
ほら来た、なんか未だ裏が有ると思ってたんだよね、内容次第では蹴飛ばすけど。
「内容次第では手伝ってあげても良いよ。」
「そうか、ダメか・・・・やはり・・・え?」
「内容次第だけど手伝っても良いって言ってんの。
此間も言ったでしょう、戦力の強化位なら手助け出来るって。」
「ほ、本当か!?」
「だから内容次第だってば、イッパイイッパイじゃ無いのよどんだけあの公爵に追い込みかけられたのよまったく。」
「では、話そう。
この辺境伯領は、隣国との国境を有して居るのだ。」
成程、ここまで聞いただけで内容判っちゃったな、私は戦争の真っただ中に身を置かれ続けて来たし。
要は、隣国が戦争の準備を始めて居るって話だろう、そしてあの公爵的には、どうも王都は今それ所じゃ無い状況にあって援軍を出す事は出来ないと、ここで食い止めろと言う事だ。
無茶苦茶な言い分だけど、多分国王に何かあったとかそう言う事なんじゃ無いかな?
セドリック伯の話を最後まで聞いて見たが、やはり大方そんな内容だった。
しゃぁない、やったるか。
思ったよりもおいしい肉料理に感心しながら食事をして居ると、辺境伯が入って来た。
公爵閣下との商談? が終わったのだろう。
「お待たせしたね、我が家の料理は如何だったかね?」
「うん、この世界に来てから食べた料理の中では一番上等だったかな?
で、突然来た公爵とのお話は終わった?」
「ああ、済まなかったね、呼び出して置いて待たせてしまった。」
「まぁ、貴族の柵もあるでしょ、仕方が無いよね。
で、今日の私への用件は?」
口を水で漱いでから聞き返す。
「少々君の知恵を借りようと思ったのだけど、その前に公爵殿下が来てしまった訳なのだ。
だが、君の提供してくれたハンマーヘッドオックスのお陰で予定よりもこちらに有利な条件を提示出来てしまった、感謝する。」
「は?何だ、もしかして用はそれだけなの?
私帰っても良いのね?」
「ああ、待ってくれ、結局君の力を借りねば成らなくなったのには変わらないのだ、一歩段階が早く進んでるだけでな。」
「ふぅん? って事は、やっぱローポーション関連でしょう?」
「ああ、さすがに察しが良くて助かる、何処で情報を手に入れて居るのかは知らんが、あの公爵は非常に情報通でね、もうこの領地の神薬の情報を聞きつけてしまったらしいのだ。
まぁ此方としては、我が母の実家と有っては、我が家の誇る暗部に調べさせるのも不敬に当たるし、下手に向うの要求を拒否する事も難しいのでその交渉に手間が掛かった訳だが。」
「で、どんな程度の条件で話が付いた訳?
何ならここン家で運営してる牧場の近隣の農場で薬草作らせても良いと思うんだけど。」
「あんなに離れた所に作った牧場が我が家の運営と何時から気が付いた?」
「ああ、それなら今食べたステーキで気付いたよ、この付近で牛を育てている牧場はあそこだけだしね、一般に牛肉が普及して居ない所を見るとそう言う事なんだろうって位は直ぐに察しが付く。」
「そうか、流石と言うべきだろうな、本題に戻るが、薬草を作れさえすれば薬への精製は誰にでも出来るのかね?」
「まぁ、少し手順を覚えて慎重に作れば出来るでしょうね、でも、それだけではダメ、瓶の底を見た?」
「いや、そこまでは確認して居ない。」
「やっぱ見て無いか、瓶の底には、瓶自身に劣化防止の付与をする模様が彫られて居るのね、あれを完璧に彫って置かないと、三日程で中身が只の水になってしまう。」
「成程、その模様を覚えて彫る事が出来る者が必要と言う訳か。」
「まぁ、あの模様を瓶を捻る時にそのまま再現出来たら一番良いんだけどね、楽だし。」
「そんな器用な真似ができるガラス職人が居ただろうか・・・」
「まぁ、恐らく今の所居ないんじゃないかなぁ。
ガラス精製技術は、その高温と成型の難しさから確立してからも千年近くあまり進歩をしなかったりするしさ、そこは当分無理と思った方が良いかな。」
「と言うか、ガラスで無いとダメなのかね?」
「あ、そうか、ガラスじゃ無くて陶器か磁器にしたら捻らないで良い、事前に模様を入れて置けば・・・
でもポーションの特徴の発光すると言うのを隠してしまうけどね。」
「ああ、あれは確かに、あれが本物である証明にもなるからな、どうした物かな。」
「そうなんだよね~、中身だけ変えて偽物売りつける奴も出てきそうな気がするしねぇ。
やっぱり当面は出来上がった瓶の底に彫りを入れるしか無いかな。」
私だとそんな事しなくても大丈夫なんだけどね、そもそも瓶迄錬成出来るのは秘密だ。
何故瓶ごと錬成されるのかは私にも解らん。
多分だけど、液体のポーションを想像して居た事と瓶が無いと保管出来ないよなーなんて普通に当たり前に想定して居たので、その辺をナノマシンが勝手に忖度したのが原因では無いだろうか。
ちなみに、未だ秘密にはして居るが、あの後更に魔素を与え続けたら薬草は更に進化をした。
で、それを錬成したらハイポーションと言う名前の薬になって居た、どの位の効果が有るかは知らないけど・・・
ローであの効果じゃ怖くて下手に使えないよねぇ~・・・
まぁ鑑定の結果としてはこれでも未だ欠損までは治せないみたいだけどね。
欠損が治せる様になったら義体も必要無くなっちゃいそうだから私の商売の邪魔になりそうだからもし見つかっても秘匿しちゃおうかなとか思って見たりする。
全身義体売る気満々だったりするのだ。
「包み隠さず言ってしまうとだな、公爵側としては、国の為に本当であればあのポーションの権利が全て欲しかったようなのだが、突然の訪問にも拘らずあのような食事が用意された事で気を良くされて、かなりの譲歩を頂いたのだ、それでも公爵家に毎月10本づつで良いから納品して欲しいのだそうだ。」
「それだと、教会の所有の農場を増やしてあげるのが良いかもね。
神父のレベルもそろそろ上がりはじめててマナ保有量も増えてるんじゃ無いかと思うんだよね、生産量少しくらい増えても問題無いと思う。」
三日間で一本だけ生産量を増やすだけで余裕で余る計算だしね。
「そうか、ではそのようにお願いできないだろうか?」
「いやそこは私に言われても困るんだよ、私はあくまでも冒険者エリーであって、聖女様では無い。
そしてあの時の聖女様は現在何処かの旅の空であって、私は神父さんとも会った事は無いの。
だから私にお願いされても只のお門違いだよ。」
「ああ、そう言う事に成るのか、済まない、失念して居た。
所で一つ聞いても良いかね?」
「何?この際話せる事は話してあげるよ。」
「君は、いつまでこの領内に居てくれるのかね?」
「ああ、そこまで気が付いてたのか、だから早急にローポーションについて色々決めたかったと言う事?」
「それもあるのだが、君のような有能な人材が流出するのは損失に成るからね、良かったら私の下で働いて見ないかね?」
「安定収入が見込めそうだよね、だけど私は、私の行動範囲を制限されるのを良しとして居ないんだよね~。
私は、私が認めた相手以外からの束縛は受けない。」
「うむ、そうだろうと思ってな、それで何時までいてくれるのかという質問だったのだが、具体的にいつまでは居られるのかね?」
「それも判らない、今は未だ、冒険者としてのランクも低いからもう暫くはと思って居るけど、Cランクになったら身の振り方を考えようと思ってる、もっとこの世界の事を知りたいしね。」
「そうか、では、それまでは私に資金提供等の支援をさせてくれ、その代わり、公爵がここへ来たもう一つの案件について、手伝って欲しいのだが。」
ほら来た、なんか未だ裏が有ると思ってたんだよね、内容次第では蹴飛ばすけど。
「内容次第では手伝ってあげても良いよ。」
「そうか、ダメか・・・・やはり・・・え?」
「内容次第だけど手伝っても良いって言ってんの。
此間も言ったでしょう、戦力の強化位なら手助け出来るって。」
「ほ、本当か!?」
「だから内容次第だってば、イッパイイッパイじゃ無いのよどんだけあの公爵に追い込みかけられたのよまったく。」
「では、話そう。
この辺境伯領は、隣国との国境を有して居るのだ。」
成程、ここまで聞いただけで内容判っちゃったな、私は戦争の真っただ中に身を置かれ続けて来たし。
要は、隣国が戦争の準備を始めて居るって話だろう、そしてあの公爵的には、どうも王都は今それ所じゃ無い状況にあって援軍を出す事は出来ないと、ここで食い止めろと言う事だ。
無茶苦茶な言い分だけど、多分国王に何かあったとかそう言う事なんじゃ無いかな?
セドリック伯の話を最後まで聞いて見たが、やはり大方そんな内容だった。
しゃぁない、やったるか。
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