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第1章 学園編入編。
調べ物。
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『さて、じゃあ一先ず簡単に調べようか。』
『・・・だな。それよりさっきあのふたりは何を話していたんだ?』
『あぁ、それを今から調べるのよ。得意なのはギルなんだけどね~』
生徒会室を退室した後、教室には戻らずそのまま第一図書館のデータが閲覧出来るコーナまでやってきた。
まずは、龍達の会話のデータを取り出そうと思う。
直接聞けば良かっただろうが、教えてくれる感じもしなかった。
パソコンを立ち上げ、ポケットから小さなケースを取り出すとパソコンに差し込む。
欲しい情報を検索エンジンにかけ引っ張り出すと先程龍たちに届いたメールをコピーし、早々にログアウトし、事件に関しての資料を検索する。
『ん~~見事なまでに何も出てこないね。』
『資料あると思っていたの?』
『九割ないと思ってた。やっぱりギルにお願いしようかな~』
Usbを抜き取り椅子の背もたれに頭を乗せ眉間にシワを寄せながら、どうしたものかと考える。
龍たちへのメールの内容は、きっと犯行予告とかそんなところだろう。
だけどその通りに事件が進むとも思わない。
かといって共有のPCだと色々心配なわけで・・・・。
『よし、一度家に帰ってまた出直そう。今日は六限目だけだから。』
『わかった。』
そうと決まれば、教室にカバンを取りに行きマンションへと足早に戻ってきた。
帰えりながら、ギルには連絡済みで調べてもらうのを少し早めてもらった。
そういえば、昨日読みかけの資料も送ってくれるって言ってたな・・・。
あれ、どの事件の分なんだろう?
ディに達也くんから渡されたUSBを渡し資料を読んでもらう。
その間私はギルが送ってくれた資料を読みつつ、連絡が来るのを待っていた。
『フィーは何読んでるの?』
『ん~?80年~90年代の連続殺人犯の資料。未解決事件とも言うけど、アメリカで読みかけで置いて来ちゃったんだよね~それをギルが送ってくれたの。』
『へ~。達也の資料は分かりやすいよ。どっから仕入れたか分からないけれど被害者の特徴、過去の経歴とか補導歴とか細かく記してある。
これで分かったんだけど、被害者は前科者ばかりだね。それは選んでるって事?』
『犯行現場は秩序型だったよね。じゃあ殺した後に今までの罪を謝罪させているの?その体制っていうのが署名になるよね?あ、ちょっと待って!なんか似た様な相手をターゲットにしてきた事件がある!えっと1992年~93年の間に12件も。発見当時の状況はそれぞれ違うけれど、これを模範にしているのかしら?』
私が開いた資料の画面をディは隣から覗き込む。
そして、同意をするように数回頷いた。
『これ、達也の資料の最初の被害者が全く同じだよ。最初の事件は2年前から年に数回起きているけど、ここ一、二ヶ月は回数が増えてるって書いてあった。』
『錯乱状態みたい・・・。』
『そんな、レイプ犯じゃないんだから。あと、共通しているのは皆17~18才って事だね。全部高校生。』
高校生。
アメリカの事件も全部高校の関係者で、一番被害が多かったのは高校生・・・。
つまり、犯人はあの学院に勤めている先生もしくは関係者。
二年前から起き始めているのであれば、二年前に勤めだしたもしくは、入学した人間・・・。
外部の人間の可能生が高い。
もし、昔からいるのであれば二年前とは言わず、開校当初から起きていても極端な話しおかしくない。
『フィー!ギルから電話。』
ディの言葉ではっとしたように顔をあげる。
『はぁいお姫様。頼まれていたものなんだけど・・・』
『ギルそれより私に送ってくれた資料にある、前科持ちの高校生ばかりが被害に遭っていた連続殺人事件の一番最後の事件発生はいつ?!』
『え?えぇっと、二年前の夏よ。そのあとはぱったり発生してないわ~』
『二年前・・・。それで、学校側の対応はどうなってるの?』
『全否定よ。そんな事件起きたことがないの一点張り。隠蔽確実でしょうね~』
『ありがとう!!もう、大好き!』
そう、ギルに伝えると携帯を切った。
アメリカの事件と学校で今起きている事件の犯人は同一人物。
だとすると、犯人の年齢は私たちより年上で、生徒に関してある程度の情報を持っていないとおかしい。
職種は限られてくる。
教師か、事務所の人間か。
その当たりを調べるのなら達也に聞いた方がいいかもしれない。
私は一人納得すると、先程から不機嫌オーラを出しているディの方へと向き合った。
『・・・だな。それよりさっきあのふたりは何を話していたんだ?』
『あぁ、それを今から調べるのよ。得意なのはギルなんだけどね~』
生徒会室を退室した後、教室には戻らずそのまま第一図書館のデータが閲覧出来るコーナまでやってきた。
まずは、龍達の会話のデータを取り出そうと思う。
直接聞けば良かっただろうが、教えてくれる感じもしなかった。
パソコンを立ち上げ、ポケットから小さなケースを取り出すとパソコンに差し込む。
欲しい情報を検索エンジンにかけ引っ張り出すと先程龍たちに届いたメールをコピーし、早々にログアウトし、事件に関しての資料を検索する。
『ん~~見事なまでに何も出てこないね。』
『資料あると思っていたの?』
『九割ないと思ってた。やっぱりギルにお願いしようかな~』
Usbを抜き取り椅子の背もたれに頭を乗せ眉間にシワを寄せながら、どうしたものかと考える。
龍たちへのメールの内容は、きっと犯行予告とかそんなところだろう。
だけどその通りに事件が進むとも思わない。
かといって共有のPCだと色々心配なわけで・・・・。
『よし、一度家に帰ってまた出直そう。今日は六限目だけだから。』
『わかった。』
そうと決まれば、教室にカバンを取りに行きマンションへと足早に戻ってきた。
帰えりながら、ギルには連絡済みで調べてもらうのを少し早めてもらった。
そういえば、昨日読みかけの資料も送ってくれるって言ってたな・・・。
あれ、どの事件の分なんだろう?
ディに達也くんから渡されたUSBを渡し資料を読んでもらう。
その間私はギルが送ってくれた資料を読みつつ、連絡が来るのを待っていた。
『フィーは何読んでるの?』
『ん~?80年~90年代の連続殺人犯の資料。未解決事件とも言うけど、アメリカで読みかけで置いて来ちゃったんだよね~それをギルが送ってくれたの。』
『へ~。達也の資料は分かりやすいよ。どっから仕入れたか分からないけれど被害者の特徴、過去の経歴とか補導歴とか細かく記してある。
これで分かったんだけど、被害者は前科者ばかりだね。それは選んでるって事?』
『犯行現場は秩序型だったよね。じゃあ殺した後に今までの罪を謝罪させているの?その体制っていうのが署名になるよね?あ、ちょっと待って!なんか似た様な相手をターゲットにしてきた事件がある!えっと1992年~93年の間に12件も。発見当時の状況はそれぞれ違うけれど、これを模範にしているのかしら?』
私が開いた資料の画面をディは隣から覗き込む。
そして、同意をするように数回頷いた。
『これ、達也の資料の最初の被害者が全く同じだよ。最初の事件は2年前から年に数回起きているけど、ここ一、二ヶ月は回数が増えてるって書いてあった。』
『錯乱状態みたい・・・。』
『そんな、レイプ犯じゃないんだから。あと、共通しているのは皆17~18才って事だね。全部高校生。』
高校生。
アメリカの事件も全部高校の関係者で、一番被害が多かったのは高校生・・・。
つまり、犯人はあの学院に勤めている先生もしくは関係者。
二年前から起き始めているのであれば、二年前に勤めだしたもしくは、入学した人間・・・。
外部の人間の可能生が高い。
もし、昔からいるのであれば二年前とは言わず、開校当初から起きていても極端な話しおかしくない。
『フィー!ギルから電話。』
ディの言葉ではっとしたように顔をあげる。
『はぁいお姫様。頼まれていたものなんだけど・・・』
『ギルそれより私に送ってくれた資料にある、前科持ちの高校生ばかりが被害に遭っていた連続殺人事件の一番最後の事件発生はいつ?!』
『え?えぇっと、二年前の夏よ。そのあとはぱったり発生してないわ~』
『二年前・・・。それで、学校側の対応はどうなってるの?』
『全否定よ。そんな事件起きたことがないの一点張り。隠蔽確実でしょうね~』
『ありがとう!!もう、大好き!』
そう、ギルに伝えると携帯を切った。
アメリカの事件と学校で今起きている事件の犯人は同一人物。
だとすると、犯人の年齢は私たちより年上で、生徒に関してある程度の情報を持っていないとおかしい。
職種は限られてくる。
教師か、事務所の人間か。
その当たりを調べるのなら達也に聞いた方がいいかもしれない。
私は一人納得すると、先程から不機嫌オーラを出しているディの方へと向き合った。
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