8 / 77
第1章 学園編入編。
牽制4。
しおりを挟む
「ソフィ!裏と表どっち?」
「表」
「じゃあ俺が裏だな。」
雅子ちゃんに聞かれ表と答える。
身長差が20Cm以上あるから、ジャンプボールは明らかに私の不利だからコインでオフェンスかディフェンスを決めることにしたらしい。
別にジャンケンとかでも良かったんだけどな~。
コインは表。
私がオフェンスだ。
「フィー、全力で来いよ?」
「身の安全が掛かっているです。全力全開で行かせてもらうに決まってるでしょ?」
雅子ちゃんのホイッスルの合図で1on1が開始する。
だん!
と、思いっきりボールをついて龍の傍をドリブルで流れるようにすり抜ける。
「速い!」
「相変わらず・・・。」
雅子ちゃん達の声が聞こえた。
3ポイントラインに入ると同時に、龍は追いついてきて高いディフェンスが入る。
相変わらず兄さん達に並みに飛ぶなぁと思いながらも、そのまま体制を横に倒す。
そして、龍の脇下からゴールめがけてボールを放つと、ボールはきれいに弧を描きそのままネットをくぐった。
「よし。」
少しバランスを崩しながらも着地をする。
感覚を確かめるように、手をグーパーしながら私は龍を見上げ笑った。
「は?!え??なんであれで入るんだ?!」
『本気でこないと、ほんとにコテンパンに負かすよ?』
『っ、ぬかせ。今ので気合入った。』
龍が本気になったのを確認して、私も集中する。
「・・・・はぁ、はっ、・・・っち」
「・・・きつ、……」
どれくらい攻防を続けただろうか?
正直そろそろ体力の限界・・・。
もうこのあたりで辞めても大丈夫でしょうよ、ね?雅子ちゃん。
ちらっと、雅子ちゃんの方を見れば、軽く頷いてくれた。
「これで終わり!!」
ぶんっといい音をさせてボールをゴールに向かって投げつける。
打つ、じゃなくて投げつける。
ボールは勢いよくゴールポストにぶち当たり、そのまま宙に跳ね返るとそのままネットをくぐった。
「なんで、あれで入るんだよ!もう一回だ、フィー!!」
「もうやだよ~、疲れた。汗でベトベトだし、シャワー浴びたい!どんだけ体力あるの?どう見ても運動不足としか見えないのに!!」
床に座り込むとディがタオルを頭にかけてくれた。
「お疲れフィー。ひとまず目的は達成できたんじゃない?」
「そう?だといいけど。」
はぁと大きなため息を付くと雅子ちゃんと日垣先生もやってきた。
「相変わらずむちゃくちゃなバスケをするな。」
「あぁでもしないと、兄さん達に勝てないんです。って、正面からまともにいったら勝てませんけど。もう、あの人たちと練習付き合ってたら絶対こんな感じになるよ。」
「スチュアートの家族はバスケット選手がいるのか?」
「え?あぁいますよ。うちは私以外みんな選手ですし、兄ふたり現役ですから。」
「なるほど。これほどの実力なら、試合とかやるなら男子と一緒でも問題なさそうだな~」
「女子の試合じゃ物足りないだろう?」
「・・う~ん、まぁ。そこはね?」
授業の件で相談を始めた先生たちをよそに私は小川さんたちの元へと戻った。
「ソフィ!!すっごいバスケうまいんだね!!」
「皇帝ってうちの学校でも一番強いんですよ?」
「へぇ~。そっか、そうだよね、強い部類に入るよね。うん」
「「え?」」
「あぁ、私の兄さん達現役のバスケット選手なの。で、暇さえあれば一緒にバスケしてて兄さん二人容赦ないから。」
苦笑を浮かべ、説明した。
そうなんだと、ふたりは納得してくれて試合を始める前ヒソヒソと悪口を言っていた人達も黙ってしまっていた。
何か言いたそうだとは感じるけれど、実力は認める?みたいな感じかな?
うん。これで堂々と龍とバスケできるよね?
雅子ちゃん達公認だし。
授業に関しては、結局試合のときは男子の試合に私が混ざるということで落ち着いた。
「表」
「じゃあ俺が裏だな。」
雅子ちゃんに聞かれ表と答える。
身長差が20Cm以上あるから、ジャンプボールは明らかに私の不利だからコインでオフェンスかディフェンスを決めることにしたらしい。
別にジャンケンとかでも良かったんだけどな~。
コインは表。
私がオフェンスだ。
「フィー、全力で来いよ?」
「身の安全が掛かっているです。全力全開で行かせてもらうに決まってるでしょ?」
雅子ちゃんのホイッスルの合図で1on1が開始する。
だん!
と、思いっきりボールをついて龍の傍をドリブルで流れるようにすり抜ける。
「速い!」
「相変わらず・・・。」
雅子ちゃん達の声が聞こえた。
3ポイントラインに入ると同時に、龍は追いついてきて高いディフェンスが入る。
相変わらず兄さん達に並みに飛ぶなぁと思いながらも、そのまま体制を横に倒す。
そして、龍の脇下からゴールめがけてボールを放つと、ボールはきれいに弧を描きそのままネットをくぐった。
「よし。」
少しバランスを崩しながらも着地をする。
感覚を確かめるように、手をグーパーしながら私は龍を見上げ笑った。
「は?!え??なんであれで入るんだ?!」
『本気でこないと、ほんとにコテンパンに負かすよ?』
『っ、ぬかせ。今ので気合入った。』
龍が本気になったのを確認して、私も集中する。
「・・・・はぁ、はっ、・・・っち」
「・・・きつ、……」
どれくらい攻防を続けただろうか?
正直そろそろ体力の限界・・・。
もうこのあたりで辞めても大丈夫でしょうよ、ね?雅子ちゃん。
ちらっと、雅子ちゃんの方を見れば、軽く頷いてくれた。
「これで終わり!!」
ぶんっといい音をさせてボールをゴールに向かって投げつける。
打つ、じゃなくて投げつける。
ボールは勢いよくゴールポストにぶち当たり、そのまま宙に跳ね返るとそのままネットをくぐった。
「なんで、あれで入るんだよ!もう一回だ、フィー!!」
「もうやだよ~、疲れた。汗でベトベトだし、シャワー浴びたい!どんだけ体力あるの?どう見ても運動不足としか見えないのに!!」
床に座り込むとディがタオルを頭にかけてくれた。
「お疲れフィー。ひとまず目的は達成できたんじゃない?」
「そう?だといいけど。」
はぁと大きなため息を付くと雅子ちゃんと日垣先生もやってきた。
「相変わらずむちゃくちゃなバスケをするな。」
「あぁでもしないと、兄さん達に勝てないんです。って、正面からまともにいったら勝てませんけど。もう、あの人たちと練習付き合ってたら絶対こんな感じになるよ。」
「スチュアートの家族はバスケット選手がいるのか?」
「え?あぁいますよ。うちは私以外みんな選手ですし、兄ふたり現役ですから。」
「なるほど。これほどの実力なら、試合とかやるなら男子と一緒でも問題なさそうだな~」
「女子の試合じゃ物足りないだろう?」
「・・う~ん、まぁ。そこはね?」
授業の件で相談を始めた先生たちをよそに私は小川さんたちの元へと戻った。
「ソフィ!!すっごいバスケうまいんだね!!」
「皇帝ってうちの学校でも一番強いんですよ?」
「へぇ~。そっか、そうだよね、強い部類に入るよね。うん」
「「え?」」
「あぁ、私の兄さん達現役のバスケット選手なの。で、暇さえあれば一緒にバスケしてて兄さん二人容赦ないから。」
苦笑を浮かべ、説明した。
そうなんだと、ふたりは納得してくれて試合を始める前ヒソヒソと悪口を言っていた人達も黙ってしまっていた。
何か言いたそうだとは感じるけれど、実力は認める?みたいな感じかな?
うん。これで堂々と龍とバスケできるよね?
雅子ちゃん達公認だし。
授業に関しては、結局試合のときは男子の試合に私が混ざるということで落ち着いた。
0
お気に入りに追加
108
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
【完結】俺のセフレが幼なじみなんですが?
おもち
恋愛
アプリで知り合った女の子。初対面の彼女は予想より断然可愛かった。事前に取り決めていたとおり、2人は恋愛NGの都合の良い関係(セフレ)になる。何回か関係を続け、ある日、彼女の家まで送ると……、その家は、見覚えのある家だった。
『え、ここ、幼馴染の家なんだけど……?』
※他サイトでも投稿しています。2サイト計60万PV作品です。
ミックスド★バス~家のお風呂なら誰にも迷惑をかけずにイチャイチャ?~
taki
恋愛
【R18】恋人同士となった入浴剤開発者の温子と営業部の水川。
お互いの部屋のお風呂で、人目も気にせず……♥
えっちめシーンの話には♥マークを付けています。
ミックスド★バスの第5弾です。
遅咲きの恋の花は深い愛に溺れる
あさの紅茶
恋愛
学生のときにストーカーされたことがトラウマで恋愛に二の足を踏んでいる、橘和花(25)
仕事はできるが恋愛は下手なエリートチーム長、佐伯秀人(32)
職場で気分が悪くなった和花を助けてくれたのは、通りすがりの佐伯だった。
「あの、その、佐伯さんは覚えていらっしゃらないかもしれませんが、その節はお世話になりました」
「……とても驚きましたし心配しましたけど、元気な姿を見ることができてほっとしています」
和花と秀人、恋愛下手な二人の恋はここから始まった。
**********
このお話は他のサイトにも掲載しています
JC💋フェラ
山葵あいす
恋愛
森野 稚菜(もりの わかな)は、中学2年生になる14歳の女の子だ。家では姉夫婦が一緒に暮らしており、稚菜に甘い義兄の真雄(まさお)は、いつも彼女におねだりされるままお小遣いを渡していたのだが……
My Doctor
west forest
恋愛
#病気#医者#喘息#心臓病#高校生
病気系ですので、苦手な方は引き返してください。
初めて書くので読みにくい部分、誤字脱字等あると思いますが、ささやかな目で見ていただけると嬉しいです!
主人公:篠崎 奈々 (しのざき なな)
妹:篠崎 夏愛(しのざき なつめ)
医者:斎藤 拓海 (さいとう たくみ)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる