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第1章 はじめまして平安京編
ここはどこ?
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「痛っ!」
軽く高い場所から落ちた様な感覚と、土の手触りで妃捺はきつく瞑っていた目を開いた。
私が居たのは屋外で地面の上。
ゆっくりと視線を上げると大きな木造の建物。
京都御所に似ている。
「な、んで?」
呆然としていると複数の足音が聞こえてきた。
ゆっくりと視線を移せば、太刀を腰に差した男たがやってきて、太刀を私に向ける。
「どこから来た?!清涼殿のお上の御前だぞ!!」
武官を引き連れて来た男が叫ぶ
'お上’・・・確かに御簾の奥に人影がある。
その手前には白い狩衣の男性の姿が見えた。
’どこから’なんて私が思うし聞きたい。
分かるのは就任の儀で、血判をしたのが原因と考えていい。
だけど、現状把握ができない。
何より向けられている敵意が怖い!
いつも傍に居てくれる2人の姿も見えない。
”もしもの時は名を呼べ、妃捺がくれた大切な名前を。必ず傍に行くから”
神具を付けていないから、どこに居てもどんなに離れてても分かってくれるよね?
私の周りにふわりと風が生じる。
「主上っ!」
朱桜・・・琥珀、私はここに居にいるよ
「朱桜!琥珀!!」
2人の名を呼べば全身から強い風となり、霊力と神力が溢れる。
突然発生した風からお上を守るべく、白い狩衣を着た男は結界を張るのが見えた。
「見つけた!!」
「妃捺!!!」
空を見上げればいつもの格好をした朱桜と琥珀が現れ抱き上げられた。
「最短で発見とか、愛だな」
「妃捺のチカラのお陰だろう?」
朱桜に抱き上げられ、いつものやり取りが耳に入ったとたん、涙腺が崩壊したように涙が溢れた。
「何?妃捺。まさかこいつらに何かされたの?」
先程まで倒れていた武官は、少し距離を置きながらも太刀を再びこちらに向けていた。
琥珀は武官を睨みつけながら、左手にパリッと火花を散らす。
「ちがっ、」
「お前達刀を下ろしなさい。」
「し、しかし!」
「神の怒りをかいたのなら、止めはせぬが。」
張りのある声が響くと、周りを囲っていた武官達は慌てて刀を鞘に収めた。
軽く高い場所から落ちた様な感覚と、土の手触りで妃捺はきつく瞑っていた目を開いた。
私が居たのは屋外で地面の上。
ゆっくりと視線を上げると大きな木造の建物。
京都御所に似ている。
「な、んで?」
呆然としていると複数の足音が聞こえてきた。
ゆっくりと視線を移せば、太刀を腰に差した男たがやってきて、太刀を私に向ける。
「どこから来た?!清涼殿のお上の御前だぞ!!」
武官を引き連れて来た男が叫ぶ
'お上’・・・確かに御簾の奥に人影がある。
その手前には白い狩衣の男性の姿が見えた。
’どこから’なんて私が思うし聞きたい。
分かるのは就任の儀で、血判をしたのが原因と考えていい。
だけど、現状把握ができない。
何より向けられている敵意が怖い!
いつも傍に居てくれる2人の姿も見えない。
”もしもの時は名を呼べ、妃捺がくれた大切な名前を。必ず傍に行くから”
神具を付けていないから、どこに居てもどんなに離れてても分かってくれるよね?
私の周りにふわりと風が生じる。
「主上っ!」
朱桜・・・琥珀、私はここに居にいるよ
「朱桜!琥珀!!」
2人の名を呼べば全身から強い風となり、霊力と神力が溢れる。
突然発生した風からお上を守るべく、白い狩衣を着た男は結界を張るのが見えた。
「見つけた!!」
「妃捺!!!」
空を見上げればいつもの格好をした朱桜と琥珀が現れ抱き上げられた。
「最短で発見とか、愛だな」
「妃捺のチカラのお陰だろう?」
朱桜に抱き上げられ、いつものやり取りが耳に入ったとたん、涙腺が崩壊したように涙が溢れた。
「何?妃捺。まさかこいつらに何かされたの?」
先程まで倒れていた武官は、少し距離を置きながらも太刀を再びこちらに向けていた。
琥珀は武官を睨みつけながら、左手にパリッと火花を散らす。
「ちがっ、」
「お前達刀を下ろしなさい。」
「し、しかし!」
「神の怒りをかいたのなら、止めはせぬが。」
張りのある声が響くと、周りを囲っていた武官達は慌てて刀を鞘に収めた。
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