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『幽霊だけど、姿を見られちゃいました。(ついでに触られてます。)』
狸寝入りしてましたね!?
しおりを挟む僕の戸惑いをよそに、章親の両手は乳首を弄り続けています。
なんだか、乳首がむず痒くなってきました。
服に乳首が擦れて、滑らかな生地がまた堪らない感覚で、変な感じがしてきます。
小さな突起を指で捏ねられるたびに、身体がビクビクっと跳ね始めて、背中からぞくりと何かが沸き立ってきました。
下半身が疼いてしまうような……。
身体に熱が溜まっていくのを感じます。
僕、もしかして、
男なのに乳首で反応してる??
いくら性感帯とはいえ、乳首で感じてるなんて恥ずかしいよ……。
くすぶる感覚を逃したくて、僕は章親を起こさない程度に身を捩っていました。
「っんン!」
突然、左の乳首を親指と中指で摘ままれ、キュっと前に引っ張られます。
痛いような、でも明らかに快感を拾ってしまった僕は、さっきよりも大きな声が出てしまいました。
まずい!!
章親が起きちゃう!
咄嗟に口を両手で塞いで、声が外に漏れだすのを防ぎます。
その間も、右の乳首はさすさすと擦られ、押しつぶされて、左の乳首はきゅっと摘ままれて……。
左右の違う動きに翻弄されてしまって、僕は零れる声が止められません。
必死に口を両手で覆いました。
身体も乳首を摘ままれる度にビクッと跳ねて、
擦られるともどかしくて、足をモジモジしてしまいます。
快感に頭がぼんやりしてきたこと、ふと、右の乳首を弄っていた手が、いつの間にか無くなっていたことに気が付きました。
寝ぼけているのが少し落ち着いたかな?
これでもう少し我慢していれば、
左手も自然に離れていくかもしれません。
もう、一体誰と勘違いしているのでしょう?
エロい夢でも見ているのかな?
そういえば、僕と暮らしはじめてから、章親のエロい姿なんて見たことがありません。
いつ、どこで抜いて発散してたんでしょう?
僕といると、プライベートはあってないようなものです。
ここで性欲処理するのは、気まずいでしょうし、アルバイトと勉強で処理する暇もないはずです。
溜まってしまって当然です。
今度、ベランダに数時間くらい出て、章親のプライベート時間を確保してあげよう。
そんなことを、つらつらと考えて、油断していた時でした。
「んあっ!!」
僕の下半身のモノに、章親の右手が覆いかぶさってきました。
ゆっくりと、服の上から少し兆してきたものに手を添えられ、手の平で上下に擦られます。
待って!待って!待って!
なんで??
どうしてそこに手が伸びるんですか?!
それに気付いて!!
僕は女の子じゃないです!
女の子にはない、ナニがついてます!
盛り上がってるし、さすがに女の子じゃないって気付いて!!
「…んん…っぁっ!」
僕のモノを擦る手は熱くて、体温が低い僕には熱過ぎます。
熱が下半身に集中していき、僕のモノはすっかり服の中で硬くなっています。苦しい。
「っ!っぁ、…まっ……ぁ、っぁ」
いつの間にか、服の中にも手が侵入していて、左の突起を直接、指で摘ままれていました。
中指と親指で挟まれて摘ままれ、突起の先端を人差し指で、トンッ、トンッと弾かれます。
触られ過ぎて、敏感になってしまった突起は、
つんっと立って主張しています。
先端を弾かれるたびに、身体がビクビクするのを止められません。
なんでこんなに手慣れてるの?
彼女いないはずなのに……。
気持ちいい愛撫が、なんとなく苦しくて。
僕は、ほんの少しだけ寂しくなりました。
僕の知らない章親を見ているようで、胸の中がチクリっと傷みました。
「んっ……、ふっ…ん。」
僕の首筋に、章親の柔らかな唇がそっと押し当てられました。
皮膚が薄いその場所は、章親の唇の感触がよく分かって、ゾクゾクとそこから快感が這い上がりました。
些細な感触にも、熱を帯びた身体は素直にびくっと反応してしまいます。
こっちは、漏れ出てしまう声を抑えることに必死です。
やめて。
これ以上は、快感を押さえられなくなりそうです。
一層のこと、章親を起こしてしまったほうがいいのか?とも考えました。
でも、こんなに感じてしまっている自分を見られたくありませんでした。
寝ぼけているとはいえ、章親の身体を使って
自慰してしまっているようなものです。
章親には、嫌われたくない……。
章親の右手は僕の敏感に反応しているモノを、さすさすと刺激し続けています。
もう、そこは痛いくらい張りつめていて、服の中が窮屈で仕方ありません。
身体は快感の熱で支配されて、もう力が上手く入らず抵抗できそうにありません。
どうしよう……。
イキたいよぅ……。
絶頂感はどんどんと膨らんでいるのに、僕の熱いモノを服の上から擦るだけ。
その頼りない、もどかしい刺激だけでは、到底イケそうにありません。
でも、ずっと擦られて、熱を昂らされていく僕。
あと少しの刺激でイキそうなに、その刺激が与えられない。
焦らされたような状況に、僕は目にじわりと涙が浮かんできました。
もうやめて。
それ以上、焦らさないで。
もっと、もっと、強い刺激がほしい。
とうとう、我慢できなくて、僕は本音がポロリと漏れてしまったのです。
「……もっ、…直接、さわっ…てぇ…よぉ……。」
本当に小さな、消え入りそうな声で言ったその言葉。
誰かに言ったのではありません。
もどかしい熱から逃れたくて、ただ紡いだだけです。
誰にも聞かれていないはずの僕の独り言に、
背後からクスっと小さな音が聞こえました。
………ふぇっ?
「……えっち。」
耳元で少し意地悪に揶揄うように囁かれた声に、僕はびっくりして思いっきり身体をビクンッと跳ねさせました。
えっ?
う…そ…。
唖然として頭が真っ白になっている僕は、何が起きているのか分かりませんでした。
僕のズボンの裾から、するりと右手が中に入ってきます。
止める間もないまま、いきなり直接的で大きな刺激が僕のモノを包みました。
「あンっ!…まっ…!!」
章親の右手が僕の熱を持って硬くなったものを、手の平で直接握りこんできます。
手の平は熱くて、そのままゆっくりと上に、くちゅっと音を立てて扱かれます。
待っていた直接的な快感に、僕の身体は心とは裏腹に素直に喜んでいます。
一気に熱がモノに集中して、絶頂感を揺さぶりました。
強い快感に、ほんの少しだけ頭が現実に戻ってきます。
「…あき、ちかぁっ。…おきて…た…の?」
僕は後ろを振り返り、章親を見上げました。
章親は僕が身体を捩じったのをいいことに、そのまま僕を仰向けにします。
章親が僕に覆い被さってきて、一まわり大きな体に抵抗できません。
両手を絡めとられて顔の近くに置かれ、逃げられないように囲われます。
体勢が変わって驚いていると、真正面から僕を見下ろしていた章親が、ニヤリとした意地悪な顔をして口角を上げていました。
「さすがに寝ぼけてても、こんなことしねえよ。……てか、いつ気が付くかなって思ってた。」
どうやら、狸寝入りをして僕に悪戯していたようです。
もう、揶揄って遊んでたんですね!!
僕だってさすがに、怒ります!
「もっ!やめて!離して!!」
章親から逃げようと藻掻いてみましたが、力の差は歴然です。
せめてもの抵抗に、顔を左に向けていたら、鎖骨あたりにチクリとした痛みを感じました。
「んんっ!」
章親の顔が鎖骨部分に埋まって、柔らかな唇の感触が肌を伝っていきます。
チクリとした部分は、ねっとりと熱を持った舌に舐め上げられました。
ぶるりっと、熱に身体が震えてしまいます。
ぺろりっと肌を舐めあげたあと、章親は僕をまた見下ろしてきました。
僕は何をされるのか分からず、不安で章親の顔を見上げます。
章親は、はぁあ、と熱のこもった吐息を吐きました。
意志の強い、いつもの眼差しは、
何やら不穏な色を湛えています。
まっすぐに射貫いてくる視線。
綺麗な黒色の瞳には、その奥に欲情がギラギラと露わになっています。
爽やかな雰囲気はどこかになりを潜めて。
獰猛な獅子が目を覚ましてしまったような。
男の色気と欲情のこもった熱で
僕を絡めとって離さない。
見慣れているはずなのに、ほんの少し怖い。
でも、何をされてしまうのだろうという、
期待が身体を赤く染めます。
「……そんな顔して…。えっちで可愛いことを言う、咲弥が悪い。」
そう言うと、章親の顔が近づいてきて唇を塞がれました。
ちゅっ、ちゅっ、と唇が重なりあう音が聞こえます。
唇は離されないまま、角度を何度も変えて僕の唇の感触を味わうかのようです。
食べられてしまうような、でも優しいキス。
ふわふわした気持ちになって、僕はキスが心地よくて酔いしれていました。
すごい。キスが気持ちいい。
章親の体温が暖かくて、その暖かさが自分に溶け合って混ざるような感じがします。
〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️
更新時間を間違えて設定してしまいました(TT)
楽しく読んでくださっているのに、
申し訳ありません。
今後ともよろしくお願いします🙇
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