ある時、ある場所で

もこ

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3回目〜5年前〜(悠)

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「俺、今仕事で来てるんだよね。」
6階の自分の部屋まで来た。コンビニ前で1人で待たせた以外はずっと寄り添ってきた。…恋人のように。荷物を部屋に備え付けている机に置いて、食べ物を取り出す。

「どちらにお住まいなんですか?」
「…ん?…ずっと遠く。」
真人に背を向けて話す。…これが精一杯。本当は言いたい。真人が好きになってくれた「伊那村悠」だって…。今でも好き?って聞いてみたい。
「どうして俺のことを?」
ペットボトルを手に真人に向き直り、ベッドに座らせた。俺も隣に座る。

「探した…。俺、真人が好き。…気がついたんだ。真人のことを追いかけたかった…。俺のものにしたかった。」
手を握って、真人の顔を見つめる。あの時…卒業式の日に振り返っていれば、何か変わっていただろうか。この瞳は…変わらない。

『失礼ですが、お客様のお名前を伺っても…?』
多分これからもずっと変わらない…俺を虜にする瞳…。

「裕次郎さん!」
気がつくと、真人を押し倒していた。俺の下で真人が顔を隠す。ヤダ…見せて。もっと俺を見て。
「『ゆう』って呼んで…。」
「…ゆう…さん、どうして…。」
それ以上言わせないように唇を奪った。全身が満たされる初めての経験。

「真人…好き…」
真人も好きになって…今の俺を。何も明かせないままだけど、この気持ちは本物だから。
「真人…真人…」
思いを込めて、キスを落とす。真人…気づいて。真人…好きなんだ。真人…。
「もう一度…。」
初めて真人から求められて、涙が出そうだった。

口付けをしながら、真人の衣服を脱がせる。滑らかな肌…。胸から脇腹に手を滑らせると、真人の身体が小刻みに震えた。
「はあっ…ン。」
桜色の胸の尖に舌を這わせると、腰が揺れ真人の喘ぎが聞こえた。もっと…もっと聞きたい…真人の声。買ってきたローションの封を解く。強引なことをしようとしている。合意してないのは明らかだ…でも…。

脚を持ち上げて肩で支える。ピンク色した真人のソコはとても綺麗だった。解すには時間がいる。真人が俺に告白してきたからと言って、ゲイだとは限らない…。ましてや受け入れる側だとも…。でも、何となく大丈夫なんじゃないかって…感じたんだ。

指で穴の周りを探る…。柔らかい…。

『ああ。俺好きな奴いるし…。』

彼氏……いるのか…それとも…。

「あ。…ゆうさんっ!」
ローション塗れの指を2本飲み込んだ。ありえない…真人は…初めてではない。見たこともない真人の彼氏に嫉妬する…でも…。
「真人…一人でする時、ここ弄ってる?」
耳にキスを落とし一縷の望みに縋って聞いてみる。真人は、真っ赤な顔を両手で隠してしまった。

ビンゴか…。嬉しくなってちょっとだけ意地悪したくなった。
「それとも…経験あるの?」
「あ、あるわけないっ!」
両手を離して真っ赤な顔で俺を見てくる。そう、その瞳…真人…大好きだよ。
「じゃ、真人の初めて…俺にちょうだい。」

そう言って再び真人の唇を奪った。



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