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歓迎会
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一通り生徒が集まったのを確認し、先輩が前に出た。
「新入生の皆さん、鬼ごっこは楽しんでいただけましたか?特典の為に全力を尽くした方もいるのではないでしょうか。それでは早速、特典の授与を行います!呼ばれた生徒は前へ出てください」
鬼ごっこで特典貰えるって、そんなこと言ってたか?もしかして俺、結構寝てた…?
「僕たちは何も貰えないよね。あ~逃げ切りたかったな。逃げ切った人には食事券1年分だよ?!学食限定だけど、すごいよね!」
「え、そんな豪華なの?」
「そうだよ、他にもなにかあったけど全然興味なかったし覚えてないや」
チカが興味ないなら、俺も興味ないやつだな。
次々と前に呼ばれる生徒を眺める。前に出るとか嫌だから、全然いいんだけど。特典少し興味あったなー学食どんなのあるんだろう。
「あ、はる!あの人!ほらほら、イケメンでしょ?」
ぼやける視界の中頑張って目を凝らす。
あーやべ、また視力落ちたかも。
それでもなんとかコンタクトをくしして探す。
「マイク持って話してる人?」
「そうそう!」
俺はあまり話したことないけど、体操部にいた気がする。
俺はかわいい後輩じゃなかったしな。多分あっちも気づかないだろうし、うん。
「たしかに、かっこいいな」
チカは満足したように頷いた。
その後は各クラスに先生が付いて、その場でSHRをし、各自解散となった。
俺たちも席を経ち、自分たちの寮へ戻るために歩き始めた。
「まってー!えーと、そこの君!」
後ろから何だか聞き覚えのある声がし、念の為振り返ってみると、チカの安全を確認してくれた先輩がいた。
「あの、一緒にお昼どうかな?」
「……」
「学食とか案内するよ?」
お昼はチカと約束があるし、何なら楽しみにしてたからな。でも、色々と助けてもらったし…
「先輩と知り合いなの?」
「いや、さっき捕まった」
なんと説明したらいいか分からず咄嗟にでたのがこれだ。
間違ってないけど言いたいこと言えてないな。
「すみません、先輩。俺たち自分の部屋でお昼取ろうと思っていて」
「そっか~ごめんね。一応名前とか聞いておきたくて。僕は2年A組の佐々木光って言います!よろしくね」
明るくて元気な先輩だな。わざわざ挨拶に来てくれるなんて。
「俺は1年B組の芦田はるまです。さっきはありがとうございました。こっちが、親友のチカです」
「もしかして、さっき言ってた友達?」
「はい」
「無事でなにより!はるまとチカだね。よろしく!それじゃお邪魔しました~」
そう言って、手を降って去っていく先輩を見送り、俺たちも自分の寮へ向かった。
「新入生の皆さん、鬼ごっこは楽しんでいただけましたか?特典の為に全力を尽くした方もいるのではないでしょうか。それでは早速、特典の授与を行います!呼ばれた生徒は前へ出てください」
鬼ごっこで特典貰えるって、そんなこと言ってたか?もしかして俺、結構寝てた…?
「僕たちは何も貰えないよね。あ~逃げ切りたかったな。逃げ切った人には食事券1年分だよ?!学食限定だけど、すごいよね!」
「え、そんな豪華なの?」
「そうだよ、他にもなにかあったけど全然興味なかったし覚えてないや」
チカが興味ないなら、俺も興味ないやつだな。
次々と前に呼ばれる生徒を眺める。前に出るとか嫌だから、全然いいんだけど。特典少し興味あったなー学食どんなのあるんだろう。
「あ、はる!あの人!ほらほら、イケメンでしょ?」
ぼやける視界の中頑張って目を凝らす。
あーやべ、また視力落ちたかも。
それでもなんとかコンタクトをくしして探す。
「マイク持って話してる人?」
「そうそう!」
俺はあまり話したことないけど、体操部にいた気がする。
俺はかわいい後輩じゃなかったしな。多分あっちも気づかないだろうし、うん。
「たしかに、かっこいいな」
チカは満足したように頷いた。
その後は各クラスに先生が付いて、その場でSHRをし、各自解散となった。
俺たちも席を経ち、自分たちの寮へ戻るために歩き始めた。
「まってー!えーと、そこの君!」
後ろから何だか聞き覚えのある声がし、念の為振り返ってみると、チカの安全を確認してくれた先輩がいた。
「あの、一緒にお昼どうかな?」
「……」
「学食とか案内するよ?」
お昼はチカと約束があるし、何なら楽しみにしてたからな。でも、色々と助けてもらったし…
「先輩と知り合いなの?」
「いや、さっき捕まった」
なんと説明したらいいか分からず咄嗟にでたのがこれだ。
間違ってないけど言いたいこと言えてないな。
「すみません、先輩。俺たち自分の部屋でお昼取ろうと思っていて」
「そっか~ごめんね。一応名前とか聞いておきたくて。僕は2年A組の佐々木光って言います!よろしくね」
明るくて元気な先輩だな。わざわざ挨拶に来てくれるなんて。
「俺は1年B組の芦田はるまです。さっきはありがとうございました。こっちが、親友のチカです」
「もしかして、さっき言ってた友達?」
「はい」
「無事でなにより!はるまとチカだね。よろしく!それじゃお邪魔しました~」
そう言って、手を降って去っていく先輩を見送り、俺たちも自分の寮へ向かった。
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