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第一章 メス堕ち前夜

第十二話 胸からの女体化(1)

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(大丈夫よ。流れに身を任せなさい。とっても感じやすくしてあげるわ。エッチな体にしてあげる。エッチなにね)

 乳首の熱が胸の奥へ伝わっていく。
 頭がくらくらして、体から力が抜けてしまう。
 へなへなと内股に座ってしまう。

 乳首に刺さった針から、さらに何かが入ってくる。麻痺するような熱気が、頭に濃い霧を作っていく。

 どうなっているの? 僕の体、どうなってしまったの? エッチな女の子って、どういうこと?

 のぼせた頭で必死に考える。
 胸の中が熱いもので満たされていく。
 それってまさか。

「胸が膨らんで……るの? もしかして、おっぱいができてきるの?」

(ふふっ。そうよ。女の子になるんだから、人間のメスになるんだから、乳房がないとおかしいでしょ。まだ小さいのが不安なのかしら。恥ずかしいのかしら。大丈夫よ。まだ小学生くらいだけど、これからもっともっと大きくなるわ)

「い、イヤだ。いらない。僕、男の子だもん。おっぱいなんて、いらないの」

 胸のあたりに丸く広がる快感が大きくなっていく。

(わがままはダメよ。せっかく可愛らしくしてあげるんだから、感じやすくしてあげてるんだから、感謝しなさい。あなたはなるの。生まれ変わるの。女の子に。従順で非力な人間のメスにね)

「なりたくない。僕は……ぼくは、男の子、だもん。力の強い、男の子だもん。負けないんだもん」

(強がっても無駄よ。あのジュース、飲んじゃったんでしょ。美味しいってゴクゴク飲み干しちゃたんでしょ。あれが体に取り込まれたら、どうせもう、手遅れなのよ)

「手遅れ? 何をしたの? 僕の体に何をしたの?」

 ヒステリックに僕は叫ぶ。
 
(ふふっ。知りたいのかしら。知ってもどうにもならないのに)

 冷たい女の声に背筋が凍る。口調は穏やかなのに魂を凍りつかせるような、全てを見通しているような不気味な声だ。
 胸はどんどん熱く、気持ちよくなっていくのに、背中は小刻みに震えている。

(あれは、あなたの中の男を破壊する薬なの。若いオスには特によく効くのよ。あなたのような性欲丸出しのオスには特にね)
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