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113.おまけ

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律儀に朝までずっとアメが浮かないように抱っこして寝てたルカ氏。そんな状況で目が覚めたアメくんサイドのお話です↓(*´▽`*)


─────────────

 

昨日は初めてルカと相部屋になった。でもシングルしか取れなかったからベッドが一つしかなくて一緒に寝る事になった。誰かと一緒に寝るとか正直初めてだったけど、ルカなら良いかなって(ていうか何でもいいから早く寝たかった)。

 
…で、チュンチュン小鳥が囀(さえず)ってる今に至る訳なんだけど

 
「…何で抱き合ってんの」

 
ぎゅうっていうか、がっちりめのホールド。しかも俺もしっかり抱き着き返してるっていうね。

いやまあ確かに壁になってとは言ったよ?でもまさか半強制的に寝相対策されるとは思わないでしょ。普通。

 
「…固い」

 
何これ。胸板厚すぎるでしょ。ていうか全然身動きとれないから視界が胸筋オンリーっていうね。…別に自分と比較とかしてないからね?

 
どうにか身体を捻って頭部の脱出に成功。息苦しさからは解放された。

 
「…スー…」
「………」

 

今更だけどさ、ルカが寝てるとこって初めて見たかも。だっていつも俺の方が起きるの遅いし、担いで貰ってるし。

 
その内じっと見てるのも飽きてポスンと頭を戻す。で、二度寝しようとして気付いた。

 
「…あれ」

 
あんまり眠くない。それに、何かいつもより『寝た』って気がする。

 
「……ん」

 
頭の上でルカが起きた気配がする。顔をあげると目が合った。

 
「おはよ」
「ああ…おはようアメ。起きてたのか」

 
まだ眠そうな顔。でも直ぐにはっとしたような顔に変わった。

 
「…あ。その、だな、アメこれには事情が――」
「ねぇルカ」

 
起きた時確かにびっくりしたけど、でもちょっとだけ覚えてる。

 
「俺さ、夜に途中で目が覚めなかったのって初めてなんだよね」

 
眠ってる時、ここの所ずっと近くで嗅いできたルカの匂いがした。

 
「そうか。それは良かった」
「うん。で、提案なんだけど」
「? 何だ」
「これからもこうやって一緒に寝ない?」
「え」
「何。嫌なの」
「い、いやそうじゃないが…いきなりどうしたんだ?」
「何か俺、ルカの匂いが好きっぽい」
「ぶっ」

 
あれ。ルカが盛大に咽(むせ)た。何でだろう。ま、いっか。

 
普通にルカも寝れてたみたいだし、俺もルカがいれば変な所で起きなくていいし。

何より金銭的な面でも一石二鳥だと思うんだけど。違う?

 
「違わなくはないが…」
「じゃ、決まりね」

 




「宜しく」と微笑んだアメにルカはもう何も言うまいと目を閉じたのだった。

 

───────────

 

この少し後、例の大衆浴場事件があった訳なのですが…

その晩、ルカ氏は初めて眠れぬ夜を過ごしたとか過ごさなかったそうな( ´艸`)♪

 

因みに、アメくんは眠っていると寝ぼけて魔力が漏れ出してしまうので、それを知っていたノヴァがその対策用に魔力を外に漏らさないローブ(色々万能)を用意したという背景がございます。

なのでテオさん登場時にアメくんが一足先に寝た時は、ローブを着ていたからルカが押さえていなくても浮かなかったという訳です。

 
ルカ氏がこの事に気付いたのはその野宿をした後になります。
あ。勿論野宿した時も一緒に寝ましたよ( ´艸`)
 

 

以上、寝相をテーマに妄想した番外編でした。

読んで下さりありがとうございました(*´▽`*)
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