Estrella

4-11

「ただいまー」
「おー、おかえり瑠」
「おかえり」
「おかえりなさい、瑠さん」


家に帰ると親父、兄貴、悠貴さんが応えてくれた。


「もうすぐで晩御飯ですから、手洗いとうがいしてきて下さいね」

「ん」


・
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・
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「「「「いただきます！！」」」」


組に住み込んでいる連中と家族揃っての食事。
毎度の事ながら、もう慣れたとはいえその様はなかなかに壮観だ。


「瑠、部活は決まってんのか？そろそろだろ期限」


大分箸が進んだ頃、親父と酒を酌み交わしていた兄貴がそう尋ねてきた。


あ、言い忘れてたけど
今俺が通っている高校は兄貴の母校だ。つまりOB。
だから大抵の事は知ってる。


「もう入った」
「へー、どこだよ。運動部か？」
「違う。一応文化部。何だっけ…、あ、栽培部」
「栽培？　お前そんなのに興味あったか？」
「いやねーよ。けど、一緒に入った奴が興味あるって」
「それってこの間言ってた子か？」



俺と兄貴の会話を聞いていたらしい親父が話に入ってきた。


「そう。ん？何で分かったんだよ親父」
「そりゃお前の親だからに決まってんだろ。なあ、咲羅(さくら)？」
「ふふ、そうねぇ。その子のお話をする時、瑠ちゃんちょっとだけ表情が柔らかくなるもの」


親父の隣に座る母さんにそう指摘されて、そんなに顔に出ていたのかとペタリ頬を触る。

生まれてこのかた、他人には表情が分かりにくい、寧ろいつも怒っているように見えると一線引かれてきた俺にはよく分からない。


「良かったわね。良いお友達が出来たみたいで」
「…え」
「あら、違うの？」
「多分…」



多分…何だ？








…分っかんねぇー