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しおりを挟む…よし、もういいだろ
充分に柔らかくなった後孔から指を抜く。
雨月はというと、ぴくぴくと体を小さく痙攣させて、荒い息を吐き出していた。
「おい、おい雨月」
「はい…」
快楽に溶け切った顔。無性にキスをしたい衝動を頭を振って抑える。
「まだトぶなよ」
「と、ぶ…?」
舌足らずな声で意味が分からないというように首を傾げる。
だが、己の後孔に当てられたモノの感触に、雨月の動きが止まった。
「待っ、もう無理です…っ」
「無理じゃねえ。充分ほぐしてやっただろ」
ほぐす、という言葉に先ほどまでの事を思い出したのか、雨月の表情が羞恥に染まる。
「雨月」
「…っ」
耳元で囁くようにその名を呼ぶと、雨月はびくりと肩を震わせた。
「嫌ならオレを殴ってでも逃げろ」
「…え?」
「だが、もしそうじゃねえならこのままお前を抱く」
「………」
耳元から離れ、雨月の顔を覗き込む。
「選べ」
「…そんなの…」
うろうろと雨月の眼が困ったように動く。
その反応に、少しの期待が芽生える。
じっと見つめていると、雨月は何かを決めたようにオレに焦点を定めた。そして…
「わ、分かりません…」
と答えた。
「お前…」
それはズルいだろ。
思わず、ため息が出る。
「三門…?」
「………嫌じゃねえなら抱くって言ったよな」
「…はい」
「なら、良いって事だな」
「………はい」
躊躇いがちに頷くと、雨月はおずおずとオレの首に腕を回した。
「ど、どうぞ…」
「っ、~~~のやろっ」
煽りやがって!
「っ、あ、ああっ」
とろけきった後孔に己の猛ったモノを挿入していく。
ナカはぐずぐずに熟れた果実のように柔らかく、包み込むように熱かった。
念入りにほぐしていた甲斐もあって、直ぐにそれは最奥に到達した。
「動くぞ」
ゆっくりと己のモノを引き抜き、またゆっくりとナカの壁を擦り上げるように戻していく。
「あ、な、で、そんな、ゆっくり…っ」
「今日はそういう気分なんだよ。偶にはいいだろ?」
「や、これ、頭、おかしく、なる…っ」
「それはいつも通りが良いっておねだりか?」
「ちが…ん、んんっ」
快楽に耐えようとする姿は可愛いが、
「だから、手噛むんじゃねえ」
「あ…」
指を絡ませ、雨月が手を噛まないようにベッドに縫いつける。
「ほら、お望みどおりにしてやるからよ」
「!」
ばちゅんと一気に速度を速め、抽挿を開始する。
「や、ま、はや、い、あ、あ、あっ」
雨月の片脚を持ち上げ、更に奥を穿つ。
「ひ、あ、もっ」
その瞬間、雨月は今日何度目か分からない絶頂を迎えた。
同時に、オレも雨月のナカで精を放った。
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