シスルの花束を

碧月 晶

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「三門?着いたわよ?」

気が付けば、オレが住むマンションに到着していた。マネージャーの声に我に返り、車を降りる。

「明日は久しぶりに一日オフなんだから、しっかり体を休めるのよ?」
「分かってる」
「それじゃあね。また明後日迎えに来るから」
「ああ」

車が走り出し、去っていくのを背にマンションに入った。

部屋に入り、荷物を置いたり着替えたりしてひと段落ついたところでインターホンが鳴った。
モニターに映る童顔の男を、エントランスのロックを開錠して中に入れる。程なくして今度は呼び鈴が鳴り、玄関の扉を開けに行く。

「こんばんは」

扉を開ければ、相変わらずの無表情で立っている男──雨月うげつを招き入れる。

「お久しぶりですね」
「ああ」
「…? どうかしたんですか」

お互いに定位置となった場所に隣り合ってソファーに座るや否や、された質問にぎくりとする。

さっきまで雨月の事を考えていた事を見透かされたような気がして、慌てて話題を変える。

「何でもねえよ。それより、お前今日は泊まってけよ」
「え。良いんですか」
「ああ。明日一日オフになったからな」
「分かりました」
「じゃあ、オレはシャワー浴びてくる」
「はい。その間に作っておきますね」

このやり取りもこの三ヶ月でお決まりになった事の一つだ。オレが仕事が早く終わった日は雨月を家に呼び出し、シャワーを浴びている間に雨月が晩飯を作る。

飯を食った後は、今度は雨月がシャワーを浴びている間にオレが片付け(雨月はそんなに台所を汚さないのでそこまで苦じゃない)をし、暫くはテレビや偶に映画なんかを見て過ごす。
そして、就寝するのだが…

「あ、あ、み、かど…っ」

…こうして、雨月を抱く日もある。

「ここ、だいぶ感じるようになってきたな」

すり、と指の腹で雨月のピンと立った乳首を触る。

「んっ」

そうすると、雨月はびくりと体を震わせた。

…最近、雨月の体を少しずつ開発していくのが楽しみだったりする。

この間から手始めに雨月の胸の飾りを感じるように弄りまくり、最終的にここだけで果てさせたら、雨月はどんな反応をするだろうか。

ああ、後ろだけでイかすのも良いな。今はまだ挿入の最中に萎えてしまう事がある雨月のために前も触ってやっているが、メスイキとやらもさせてみたい。

「ふ、ん…っ」

さすさすと弱い刺激を乳首に与え続けていると、雨月がもどかしいとばかりに脚をもじもじとすり寄せる。

ぷっくりと存在を主張しているピンク色のそれ。美味そうだと、唾液が溢れる。

「っ、あ!」

それを口に含み、じゅる、と一気に吸い上げる。すると、雨月は大袈裟なほどに体を弓形(ゆみなり)にしならせた。

「や、み、かど、つよ、すぎ…っ、ん、あ、あっ」

オレの頭に弱々しく手を置き、力の入らない手で必死に止めさせようとする。
が、意に介さず行為を続けるオレに雨月が声を上げる。

「みかど、も、やめ…っ」
「何で」
「あ、なん、か、へん、なんです」
「どう、変なんだよ」
「そ、れは…」

言いにくそうに口籠る様子、さり気なく下腹部に手をやる雨月の様子にピンとくる。

…へえ

思わず、ニヤリと笑ってしまう。

「答えねえなら続けるぞ」
「え、あの、待っ……ああ!」

再び口に含み、今度は舌先でコロコロと尖りを転がすように舐め、反対の乳首を親指でグイグイと刺激する。

「や、待っ、み、かど…っ」
「イけよ」
「ひ、あああ───!」

もう限界そうな雨月を横目に、尖りを犬歯で噛むと、雨月は盛大に体を震わせながら自身のモノから白濁液を吐き出した。

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