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66.治療終了と封印
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「ルービック家の人間なら全員が思うところがあるわね。」
病室にヒールの音を響かせながら”白の宮殿”の現当主であり花子の父方の祖母であるマリアが現れた。
「マリア。思ったより遅かったわね。」
「私に任せなさい。すべて上手くいくわって断言しておいて病院に運ばれている人に言われたくはないわね。」
マリアはがっかりだと大きく肩を上げた。
「まあ嫌だ。そんなに心配しなくていいわよ。それより封印の件は了承してもらえたかしら。」
「誰にモノを言っているの。大丈夫に決まっているでしょ。」
「さすがマリアだわ。それでいつから始められる。」
「一週間後。」
「一週間!」
「ええ、さすがに王宮の中にある王族専用の場所になるから明日ってわけにはいかなかったわ。ま・・・間に合わない?」
マリアは急に心配そうな声で大海の顔を見た。
「まあ早いにこしたことはないけれど大丈夫。必ず私の代でこの件は解決して見せるわ。それに封印は私ひとりじゃなく花子ちゃんにも協力してもらうから、今回は一緒に行ってもらいたいのだけど大丈夫かしら。」
「もちろん一緒に行きます。」
マリアが何か言う前に花子は即答していた。
マリアは複雑な表情を浮かべてから小さくため息を吐くと傍にいたセバスに視線を向けた。
セバスが無言で頷く。
「「私たちも一緒に行きます。」」
ムツキとキサラギも進み出た。
三人の視線が後ろににいたツヴァイに向くが彼も躊躇なく同意した。
「まあそれならいいでしょう。私も一緒にいきたいけれど当日は王の相手もしなくちゃならないから今回は諦めるわ。」
マリアは残念そうに呟くと一緒に来ていたフィーアに頷く。
「こちらになります。」
フィーアは封印された箱を大海に差し出した。
「ありがとう助かったわ。」
大海はそういうと箱にかけられている札を何かの印で解除すると四隅に張られた札がはらはらと床に剥がれ落ちた。
「花子ちゃんにはこれを上げるわ。」
花子は言われるまま小箱を受け取ってそれを開けた。
中には小さな硯と筆、それに何も書かれていない和紙が入っていた。
「書き方は前回と同じようにすれば大丈夫だから。それと今回はお手本なしで思い浮かんだ文字を書いて頂戴。」
「思い浮かんだ文字ですか。」
「そう花子ちゃんがいいと思う文字だけでいいわ。ただし”封印”の文字はすでに用意してあるからそれ以外の文字を書いてね。」
「はい、わかりました。」
花子は素直に頷くともらった箱の蓋をもとに戻した。
「そろそろよろしいでしょうか。」
ちょうど話がひと段落したところに看護師と医師が病室に入って来た。
マリアたちは一旦病室を出た。
「セバス。先にあなた達は戻りなさい。」
マリアが小声でセバスに話しかけた。
「マリア様はどうされるのですか。」
「私は当日のことをもう少し大海と話し合ってから戻ります。」
「畏まりました。」
セバスは頷くと廊下に先に出ていた花子を促すと病室から離れて行った。
マリアはそれを確認してから出てきた医師たちと入れ替わるようにもう一度病室に入った。
病室にヒールの音を響かせながら”白の宮殿”の現当主であり花子の父方の祖母であるマリアが現れた。
「マリア。思ったより遅かったわね。」
「私に任せなさい。すべて上手くいくわって断言しておいて病院に運ばれている人に言われたくはないわね。」
マリアはがっかりだと大きく肩を上げた。
「まあ嫌だ。そんなに心配しなくていいわよ。それより封印の件は了承してもらえたかしら。」
「誰にモノを言っているの。大丈夫に決まっているでしょ。」
「さすがマリアだわ。それでいつから始められる。」
「一週間後。」
「一週間!」
「ええ、さすがに王宮の中にある王族専用の場所になるから明日ってわけにはいかなかったわ。ま・・・間に合わない?」
マリアは急に心配そうな声で大海の顔を見た。
「まあ早いにこしたことはないけれど大丈夫。必ず私の代でこの件は解決して見せるわ。それに封印は私ひとりじゃなく花子ちゃんにも協力してもらうから、今回は一緒に行ってもらいたいのだけど大丈夫かしら。」
「もちろん一緒に行きます。」
マリアが何か言う前に花子は即答していた。
マリアは複雑な表情を浮かべてから小さくため息を吐くと傍にいたセバスに視線を向けた。
セバスが無言で頷く。
「「私たちも一緒に行きます。」」
ムツキとキサラギも進み出た。
三人の視線が後ろににいたツヴァイに向くが彼も躊躇なく同意した。
「まあそれならいいでしょう。私も一緒にいきたいけれど当日は王の相手もしなくちゃならないから今回は諦めるわ。」
マリアは残念そうに呟くと一緒に来ていたフィーアに頷く。
「こちらになります。」
フィーアは封印された箱を大海に差し出した。
「ありがとう助かったわ。」
大海はそういうと箱にかけられている札を何かの印で解除すると四隅に張られた札がはらはらと床に剥がれ落ちた。
「花子ちゃんにはこれを上げるわ。」
花子は言われるまま小箱を受け取ってそれを開けた。
中には小さな硯と筆、それに何も書かれていない和紙が入っていた。
「書き方は前回と同じようにすれば大丈夫だから。それと今回はお手本なしで思い浮かんだ文字を書いて頂戴。」
「思い浮かんだ文字ですか。」
「そう花子ちゃんがいいと思う文字だけでいいわ。ただし”封印”の文字はすでに用意してあるからそれ以外の文字を書いてね。」
「はい、わかりました。」
花子は素直に頷くともらった箱の蓋をもとに戻した。
「そろそろよろしいでしょうか。」
ちょうど話がひと段落したところに看護師と医師が病室に入って来た。
マリアたちは一旦病室を出た。
「セバス。先にあなた達は戻りなさい。」
マリアが小声でセバスに話しかけた。
「マリア様はどうされるのですか。」
「私は当日のことをもう少し大海と話し合ってから戻ります。」
「畏まりました。」
セバスは頷くと廊下に先に出ていた花子を促すと病室から離れて行った。
マリアはそれを確認してから出てきた医師たちと入れ替わるようにもう一度病室に入った。
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