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第二章 下界
20.最上級の部屋
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二人が試合会場に着くと先程の若者が負けて地面に這いつくばっていた。
「くそっ。」
悔しそうに地面を殴りつけている。
周囲にいる観客はもう誰一人、彼に見向きもしなかった。
そこにさっきまで盛大に罵声を浴びせていた親父がその若者に声をかけた。
「おい。くやしかったらもう一度最初っから鍛錬し直して挑戦するんだな。」
若者は声をかけた親父を睨み付けると砂だらけになりながら立ち上がると、どこかに行ってしまった。
「次の試合を始めるぞ。」
審判が試合会場にいる観客に声をかけた。
「次はクリスとゴンゴだ。前に来い。」
「どうやら俺の方が先らしいですね。」
クリスは貰った模擬刀を手に試合会場に入った。
「ほどほどにしとけよ。」
ヒューがそう声をかけるとクリスはニヤリと笑って相手の巨漢に対峙した。
やれやれ気持ちはわかるが手加減しろよ。
ここまでくる間の数週間は何ごともなくあまりにも平穏無事に過ぎてしまい、二人は力を解放することがまったく出来なかったのだ。
そのせいかクリスは力の加減が効かなさそうだ。
ヒューはクリスがもし我を忘れて力を解放するようなら止めに入れるように試合会場の傍で待機した。
しかし、試合は始まって数分で呆気なく終わってしまった。
相手がクリスの速さに全くついて行けなかったのだ。
ある意味かなりの見かけ倒しだったようだ。
クリスはそれを悟ると加減するのも馬鹿らしくなったようであっと言う間に勝敗をつけてしまった。
彼が勝ったことで周囲は唖然としているが本人はそれをまったく無視してムスッとした顔で試合会場から戻って来た。
「そういう顔をするな。」
ヒューは思わず声をかけて不貞腐れているクリスを宥めた。
「わかってますよ。でもまさかあそこまで弱いとは思わなかったんです。」
ヒューは無念そうにそう答えた。
気持ちはわからなくないがこればかりはどうにもならない。
ヒューはクリスの耳元で後で相手をするからと囁くと今度は自分が試合会場に入った。
ヒューの相手は先程の巨漢と違い中肉中背のおっさんだった。
だが筋肉が絞り込まれていて良い体をしている。
ヒューがそう思いながら剣を構えるとそこに重い一撃が振り下ろされた。
なかなかいい一撃だ。
ヒューは少し腰を落とすと今度はこちらから仕掛けた。
右から振り下ろすと見せかけて下から上に剣を振り上げた。
中肉中背のおっさんはそれを読みとって後ろに飛びのいた。
これは結構楽しめそうだ。
ヒューは少しばかり本気を出して相手に剣を振りおろした。
最初は余裕だったおっさんの顔が真顔になり真剣に剣を構え直す。
これはかなりなかなか経験がある相手のようだ。
二人は数十分打ち合った後ヒューの方が疲れた相手に重い一撃を放って相手の剣をへし折った。
折れないはずの剣がボッキリと折れ刃先が地面に落ちた。
相手は唖然としていた。
「そこまで!」
審判の合図で試合はそこで終了した。
ヒューは模擬刀を持ったまま試合会場を出て不満顔のクリスの所に戻った。
「なんでヒューの相手は熟練者で俺は素人なんですか?」
「まあ ぼやくな。まだ二試合あるんだ。今度は手強い奴だよ。」
ヒューが肩を叩くと審判にクリスが呼ばれた。
見るとさっきとは違い今度の相手は細身の剣を携えた若い男だった。
クリスはげんなりしながら試合会場に入った。
剣を構えた途端相手は素早い動きで細身の剣をクリスにつき出した。
クリスはあわやというところでそれをかわした。
それと同時に相手を見てニヤリと笑った。
本当に嬉しそうだ。
今度は真剣に剣を構えて相手に対峙した。
素早い動きをする細い剣を手元で受けながらクリスが面白そうに相手の剣を受け流す。
数十分たってからクリスが相手の剣を弾き飛ばした。
「そこまで!」
審判の合図で試合はそこで終了した。
クリスは今度は満足そうな顔で試合会場から出てきた。
「いやー今度はなかなか楽しめましたよ。」
二人はお互い同じように試合を全勝して試合会場を後にした。
試合終了後。
チケット売り場で自分にかけたチケットを換金した。
「あんたら本当に勝ったんだな。」
チケット売り場のおっさんがしみじみと言いながら換金した金を渡してくれた。
お陰で所持金が10倍になった。
どうやら見慣れない人間だったので誰も二人には賭けなかったようだ。
「あんたら今日はどこに泊まるんだ?」
「まだ決めてない。」
チケット売り場のおっさんが呆れ顔で二人を見た。
「おいおいわかってるのか。今は祭りの季節だ。もう今の時間じゃ街には泊まる場所なんかないぞ。」
「えっそうなのか?」
クリスが後ろから会話に加わってきた。
チケット売り場のおっさんは呆れ顔をするとしかたないという顔でこの施設にある宿泊場所を教えてくれた。
「だがもう空いてるのは7階の最上級の部屋だけだがな。」
「いくらなんだ?」
ヒューが何気にチケット売り場のおっさんに聞いた。
「一泊が金貨20枚だ。」
チケット売り場のおっさんがどうだ驚いたろうという顔で二人を見た。
ヒューはチケット売り場のおっさんに金貨が200枚入った袋を渡した。
「じゃこれで今日から10泊するからよろしく頼む。」
逆に金貨の袋を受け取ったチケット売り場のおっさんが目が飛び出すくらい驚いていた。
「おい。いいのか?金貨200枚だぞ。」
「食事は別なのか?」
ヒューが思い出したようにチケット売り場のおっさんに尋ねた。
「いや付いてる。」
チケット売り場のおっさんが素直に答えた。
「ベットは当然二つあるんだろ。」
クリスがそこは譲れんと後ろから聞いてきた。
「もちろん。ダブルベットが二つでシャワーも二つある。」
チケット売り場のおっさんが放心したような顔で説明した。
「じゃ俺もそこでかまわない。」
「おやじ案内してくれ。」
クリスも問題なしのようなので二人はそこに泊まることにした。
チケット売り場のおっさんが慌てて売店にいた若いメイドを呼ぶと、二人はそのまま7階にある最上級の部屋に向かった。
「くそっ。」
悔しそうに地面を殴りつけている。
周囲にいる観客はもう誰一人、彼に見向きもしなかった。
そこにさっきまで盛大に罵声を浴びせていた親父がその若者に声をかけた。
「おい。くやしかったらもう一度最初っから鍛錬し直して挑戦するんだな。」
若者は声をかけた親父を睨み付けると砂だらけになりながら立ち上がると、どこかに行ってしまった。
「次の試合を始めるぞ。」
審判が試合会場にいる観客に声をかけた。
「次はクリスとゴンゴだ。前に来い。」
「どうやら俺の方が先らしいですね。」
クリスは貰った模擬刀を手に試合会場に入った。
「ほどほどにしとけよ。」
ヒューがそう声をかけるとクリスはニヤリと笑って相手の巨漢に対峙した。
やれやれ気持ちはわかるが手加減しろよ。
ここまでくる間の数週間は何ごともなくあまりにも平穏無事に過ぎてしまい、二人は力を解放することがまったく出来なかったのだ。
そのせいかクリスは力の加減が効かなさそうだ。
ヒューはクリスがもし我を忘れて力を解放するようなら止めに入れるように試合会場の傍で待機した。
しかし、試合は始まって数分で呆気なく終わってしまった。
相手がクリスの速さに全くついて行けなかったのだ。
ある意味かなりの見かけ倒しだったようだ。
クリスはそれを悟ると加減するのも馬鹿らしくなったようであっと言う間に勝敗をつけてしまった。
彼が勝ったことで周囲は唖然としているが本人はそれをまったく無視してムスッとした顔で試合会場から戻って来た。
「そういう顔をするな。」
ヒューは思わず声をかけて不貞腐れているクリスを宥めた。
「わかってますよ。でもまさかあそこまで弱いとは思わなかったんです。」
ヒューは無念そうにそう答えた。
気持ちはわからなくないがこればかりはどうにもならない。
ヒューはクリスの耳元で後で相手をするからと囁くと今度は自分が試合会場に入った。
ヒューの相手は先程の巨漢と違い中肉中背のおっさんだった。
だが筋肉が絞り込まれていて良い体をしている。
ヒューがそう思いながら剣を構えるとそこに重い一撃が振り下ろされた。
なかなかいい一撃だ。
ヒューは少し腰を落とすと今度はこちらから仕掛けた。
右から振り下ろすと見せかけて下から上に剣を振り上げた。
中肉中背のおっさんはそれを読みとって後ろに飛びのいた。
これは結構楽しめそうだ。
ヒューは少しばかり本気を出して相手に剣を振りおろした。
最初は余裕だったおっさんの顔が真顔になり真剣に剣を構え直す。
これはかなりなかなか経験がある相手のようだ。
二人は数十分打ち合った後ヒューの方が疲れた相手に重い一撃を放って相手の剣をへし折った。
折れないはずの剣がボッキリと折れ刃先が地面に落ちた。
相手は唖然としていた。
「そこまで!」
審判の合図で試合はそこで終了した。
ヒューは模擬刀を持ったまま試合会場を出て不満顔のクリスの所に戻った。
「なんでヒューの相手は熟練者で俺は素人なんですか?」
「まあ ぼやくな。まだ二試合あるんだ。今度は手強い奴だよ。」
ヒューが肩を叩くと審判にクリスが呼ばれた。
見るとさっきとは違い今度の相手は細身の剣を携えた若い男だった。
クリスはげんなりしながら試合会場に入った。
剣を構えた途端相手は素早い動きで細身の剣をクリスにつき出した。
クリスはあわやというところでそれをかわした。
それと同時に相手を見てニヤリと笑った。
本当に嬉しそうだ。
今度は真剣に剣を構えて相手に対峙した。
素早い動きをする細い剣を手元で受けながらクリスが面白そうに相手の剣を受け流す。
数十分たってからクリスが相手の剣を弾き飛ばした。
「そこまで!」
審判の合図で試合はそこで終了した。
クリスは今度は満足そうな顔で試合会場から出てきた。
「いやー今度はなかなか楽しめましたよ。」
二人はお互い同じように試合を全勝して試合会場を後にした。
試合終了後。
チケット売り場で自分にかけたチケットを換金した。
「あんたら本当に勝ったんだな。」
チケット売り場のおっさんがしみじみと言いながら換金した金を渡してくれた。
お陰で所持金が10倍になった。
どうやら見慣れない人間だったので誰も二人には賭けなかったようだ。
「あんたら今日はどこに泊まるんだ?」
「まだ決めてない。」
チケット売り場のおっさんが呆れ顔で二人を見た。
「おいおいわかってるのか。今は祭りの季節だ。もう今の時間じゃ街には泊まる場所なんかないぞ。」
「えっそうなのか?」
クリスが後ろから会話に加わってきた。
チケット売り場のおっさんは呆れ顔をするとしかたないという顔でこの施設にある宿泊場所を教えてくれた。
「だがもう空いてるのは7階の最上級の部屋だけだがな。」
「いくらなんだ?」
ヒューが何気にチケット売り場のおっさんに聞いた。
「一泊が金貨20枚だ。」
チケット売り場のおっさんがどうだ驚いたろうという顔で二人を見た。
ヒューはチケット売り場のおっさんに金貨が200枚入った袋を渡した。
「じゃこれで今日から10泊するからよろしく頼む。」
逆に金貨の袋を受け取ったチケット売り場のおっさんが目が飛び出すくらい驚いていた。
「おい。いいのか?金貨200枚だぞ。」
「食事は別なのか?」
ヒューが思い出したようにチケット売り場のおっさんに尋ねた。
「いや付いてる。」
チケット売り場のおっさんが素直に答えた。
「ベットは当然二つあるんだろ。」
クリスがそこは譲れんと後ろから聞いてきた。
「もちろん。ダブルベットが二つでシャワーも二つある。」
チケット売り場のおっさんが放心したような顔で説明した。
「じゃ俺もそこでかまわない。」
「おやじ案内してくれ。」
クリスも問題なしのようなので二人はそこに泊まることにした。
チケット売り場のおっさんが慌てて売店にいた若いメイドを呼ぶと、二人はそのまま7階にある最上級の部屋に向かった。
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