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分からず屋に見せつけて
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アルマは優しい。一メートル以上の身長差がある俺達のセックスは傍から見れば俺が苦しそうに見えるだろうが、アルマは俺を壊れ物のように扱ってくれている。
あまり酷いプレイを要求するとアルマは罪悪感で落ち込んでしまうから、落ち込んだアルマの顔を見ていると俺も罪悪感に囚われて数日間妙な空気になってしまうから、アルマには俺を乱暴に扱わせたくない。
シャルは俺に異常な量の愛を注いでいる。現実世界ではシャルの喉を犯してもシャルは嬉しそうにするし、夢の中なら俺の足を切り落としてのプレイにも応えてくれる。
俺が求めたならシャルはどれだけ酷いこともやってのけるだろうけど、一つ問題がある。演技力だ、シャルは俺を痛めつけるプレイ中も俺を可愛がるだろうから、プレイっぽさが前面に押し出されてしまう。
査定士は彼の趣味じゃないプレイはしてくれない。カタラは俺を叩くのは嫌がるし、魔術でしか拘束してくれない。屈強な男にねじ伏せられる快感を味わいたい時にはネメスィしか居ないのだ。
ネメスィは積極的には俺を叩きたがらなくなったが、Sっ気は失っていないから遠慮なく叩いてもらえる。体格もいいし、プレイっぽさもほどほど、彼は完璧なのだ。
──と、まぁ長々考えてしまったが、結論は一つ。ネメシスに責められてネメスィがこのプレイをしてくれなくなったら、俺はとても困る。
「サク! サク大丈夫? なんてことしてるんだよお兄ちゃん!」
「ネメシス……邪魔するな、これはサクが望んだことだ」
「はぁ!? 皮膜にシワ寄っちゃってるじゃないか、大事な集音と体温調節の器官にこんな……って、サク……何このお尻、真っ赤……まさか叩かれたの?」
俺の傍に屈んだネメシスは金色の瞳を震わせる。
「こういうプレイなんだよ……みんな優しいからさ、たまにはちょっと乱暴なのしたくて」
「……お兄ちゃんに脅されてるの? 大丈夫だよ、本当のこと話して。僕お兄ちゃんに負けたりしないから」
「いや本当なんだよ! 俺がネメスィに頼んでちょっと乱暴なの頼んでたの! 魔物退治をする勇者様ってていでさ、小芝居入れたセックスだよ、分かるだろネメシス」
「…………本当に?」
疑り深いやつだ。自分の兄を信用していないのか?
「俺にサクへの愛情がなく、好き勝手な扱うならまず邪魔な手足を折るか落とすかする」
「……っ!? そんなことさせない!」
「だから、してないだろ……」
ネメスィの説明下手も悪いな、これは。そもそも無口で粗暴な彼に出会ったばかりのネメシスからの信用を得るなんて不可能な話か。
「はぁ……バカな弟がいたものだ。サク、場所を変えよう」
「ちょ、ちょっと待って! お兄ちゃんみたいな乱暴者にサクは渡さない!」
ネメスィに手を貸されて立ち上がった直後、ネメシスに抱き締められる。邪魔されたのは不愉快だが、兄弟で俺を取り合うというのは……なかなか楽しいな。私のために争わないでーなんて言う気はないけれど。
「離してくれよネメシス、乱暴なのは俺が頼んだからだって。信じてくれよ……」
「…………嫌だよ。せっかく……せっかく復活した君を、痛い目に遭わせるなんて……君を助ける力になれなかった僕には出来ない。二度と君を不幸にしないって決めたんだ」
「うん、ありがとう。離してくれ」
「……乱暴にされたがるなんておかしいよ、そんなのあるわけない。サク、助けてあげるから本当のことを言って」
たまには刺激が欲しいと思うのは人間として当然のことだと思うのだが。まぁ、この三人のうち誰も人間ではないけれど。
「俺が頼んだ」
「サク……」
「ネメシス、サクを返せ。サクの趣味を理解するつもりもなく自分勝手な考えを押し付けるお前こそ、サクにとって嫌な人間だ」
「……っ、趣味って……そんな、だって……いや、でも……うぅ……」
自分勝手という言葉には思うところがあったのか、ネメシスは迷っている様子だ。
「…………なぁネメシス、俺とネメスィのプレイ見るか? 見たら分かるよ、合意の上だって」
「僕にサクが暴力を振るわれてるのを黙って見てろって言うの!?」
「暴力って言うなよ! 軽くなら叩かれるのも気持ちいいんだよ!」
「……っ、せめて、もっと綺麗な場所でしてよ。サクにこんな汚くて暗いところ似合わない」
綺麗でないからこそアングラな雰囲気が出てたまらないのだが、まぁ、そろそろ飽きてきた頃だ。ネメシスの案内に従ってまだ綺麗な家のベッドを使わせてもらうとしよう。
「ふー……ちょっと身体も拭いたし、ネメスィ、やろっ」
「……あぁ、今回はどうするんだ?」
「いいもの見つけたんだ」
俺は路地裏の壁や地面に触れて汚れた身体を拭う際に見つけた黒いワンピースのような服と白いエプロンをネメスィに見せた。
「メイド服だよ! 可愛いだろー?」
「メイド……あぁ、女の使用人の制服だな。いい家だと思ってはいた、まさか使用人まで居たとはな」
ヘッドドレスが見つからなかったのは物足りないし、俺が前世で親しんだ萌え系とは違いスカート丈が長いのはプレイには不便だが、本物のメイド服だという興奮がそれらを上回る。
「粗相をしちゃったメイドさんに折檻するご主人様ってことで」
「……なるほど。俺はこの服のままでいいのか? とても富豪とは思えないが」
「大丈夫大丈夫。着替えてくるからちょっと待ってて。あ、ベッドからは離れておけよ!」
寝室を出て廊下でメイド服に着替え、俺は見つけておいたバケツと雑巾を持った。水道は壊れてしまっているが、魔神王の殺戮以前に汲まれた水はそのままだ。数ヶ月前のもののようだが臭くはないし、大丈夫だろう。
「よいしょっと……ご主人様、お部屋のお掃除に参りましたー」
「…………まさか失敗するところからする気か?」
呆れるネメスィに笑顔を返し、困惑するネメシスの前で雑巾を水に浸ける。軽く絞ったらネメスィに投げつける。べちっと不愉快な音がしてネメスィの胸に雑巾が張り付いた。
「……は?」
「あっ……申し訳ございませんご主人様! 手が滑って……!」
「サクお前……丁寧なのか雑なのか分からない演技だな……投げただろ今、どこが失敗だ」
ごちゃごちゃ文句を言うネメスィの服を掴む。
「濡れてしまいましたね……すぐにお着替えくださいご主人様」
「……あぁ」
ネメスィを上半身裸にさせ、傷跡だらけの屈強な肉体に思わず見とれる。
「主人に向かってこんな粗相をするとはな……躾け直す必要がありそうだ」
「はい……お尻叩きですね、分かってますご主人様」
「……まだ尻を叩かれたいのか?」
「さっき飲ませてくれた分で治ったから大丈夫、遠慮なく叩いてくれよネメスィ」
「…………分かった」
長いスカートをめくり上げて腫れが引いた尻を見せるとネメスィは納得してベッドに腰かけた。俺はネメスィの膝に腰を乗せる形でうつ伏せになり、胸の高鳴りを尻尾を揺らすことで伝えた。
「サク……」
心配そうな顔のネメシスが傍に屈む。
「羽と尻尾のこの揺れ方……ご機嫌なんだね、サク」
「うん、楽しみ。邪魔しないでくれよ?」
「……とりあえず今回は黙って見てるよ」
ネメシスとあまり話すとプレイに没入出来なくなる。彼が視界に入ること自体よくないのだが、仕方ない。
「…………ひゃんっ!」
ぱちん、とスカート越しの平手打ち。サテンだろう黒いワンピースは衝撃をしっかり俺に伝えた。皮膚の痛みはそこまで好きではないし、体内まで揺さぶられる強い衝撃が本命なので、さっきよりもイイ。
「あぁっ! ご主人様ぁ……痛いっ! ひんっ……痛い、ですっ!」
「……痛くなければ躾にならないだろ。何故叩かれているのか考えろ」
「ゃんっ! ぁっ……雑巾、落としちゃったのはぁっ……わざとじゃ、ないですぅっ! ひぁあんっ!? つ、強いぃ……痛い……」
責任逃れしようとした瞬間、強めの平手打ちが与えられた。ネメスィの太腿に腰を乗せているから衝撃が逃げずに響く、微妙に押さえられた腹がまた気持ちいい。
「わざとじゃない、か……よく言うよ。投げつけておいて」
「手が滑ったんですぅっ! ぃやぁんっ! ぁんっ! ひんっ……! ぁ、あっ、ひぃっ……」
勃起した陰茎をネメスィの太腿に押し付けているのだが、尻を叩かれる度に先端が太腿の側面に擦れてしまい、予期せぬ亀頭責めが始まっている。
「んゃあっ! 待って、叩かないでっ、イっちゃ……ぁああっ!」
長いスカートの中に射精してしまった。俺の変化に気付いたネメスィは俺をベッドの真ん中に転がし、仰向けにしてスカートをめくり、太腿にべっとりと付着した精液を指で拭った。
「……これは何だ?」
「ぁ……お、俺の、精液です」
「…………叩かれてイったのか」
「も、申し訳ございませんっ……俺は叩かれてよくなってしまう淫乱メイドです……女だと偽ってまで、あなたの力強い手に叩かれてみたくて……今まであなたを騙していました」
女のフリをしていた設定を思いつきで話すとネメスィは深いため息をつき、精液が絡んだ手で俺の口を押さえた。自分の精液は匂いも味も不快でしかなくて、今まで緩んでいた顔も歪んだ。
「んっ、んぅっ……!」
「とんだ嘘つきの変態男に騙されていたというわけか? この俺が? いや、違うな。俺が騙されるなどありえない。そうだろ? お前は女だ」
「んっ……ぷはっ、はぁっ、ぅぁ……まずい……」
ネメスィの手が口から離れ、唇を汚した精液を味わってしまう。他人のものは美味しいのに、自分のものは不快だなんておかしな生き物だ。口元を必死に拭っているといつの間にかネメスィがズボンと下着を脱いでおり、大きな性器に俺の目は釘付けになった。
「……お前にはこれを受け入れる場所があるだろう?」
「…………はい、ご主人様ぁ……」
スカートの中で膝を立てて開脚し、仰向けのままネメスィを待つ。ネメスィの下半身が長いスカートの中に隠れ、服の外から腰を掴まれ、俺にもネメスィにも結合部が見えないまま挿入が始まる。
「んっ、ぁ、あぁっ……ひぁっ! ぁ、あああっ!」
「……っ、入った……か。ほらな、こんな簡単に男を受け入れるお前は女……いや違うな、雌だ、そうだろ? 俺は騙されていない」
「ひゃ、いっ……ご主人様ぁ……淫乱雌メイドの穴使ってください……手を滑らせたお詫びです」
男性器はスカートの下に隠し、身体を折り曲げられてのネメスィの掘削を受け入れる。叩かれて揺さぶられて焦らされた前立腺がとうとう擦られ、俺はネメシスに見られているのも忘れてよがった。
あまり酷いプレイを要求するとアルマは罪悪感で落ち込んでしまうから、落ち込んだアルマの顔を見ていると俺も罪悪感に囚われて数日間妙な空気になってしまうから、アルマには俺を乱暴に扱わせたくない。
シャルは俺に異常な量の愛を注いでいる。現実世界ではシャルの喉を犯してもシャルは嬉しそうにするし、夢の中なら俺の足を切り落としてのプレイにも応えてくれる。
俺が求めたならシャルはどれだけ酷いこともやってのけるだろうけど、一つ問題がある。演技力だ、シャルは俺を痛めつけるプレイ中も俺を可愛がるだろうから、プレイっぽさが前面に押し出されてしまう。
査定士は彼の趣味じゃないプレイはしてくれない。カタラは俺を叩くのは嫌がるし、魔術でしか拘束してくれない。屈強な男にねじ伏せられる快感を味わいたい時にはネメスィしか居ないのだ。
ネメスィは積極的には俺を叩きたがらなくなったが、Sっ気は失っていないから遠慮なく叩いてもらえる。体格もいいし、プレイっぽさもほどほど、彼は完璧なのだ。
──と、まぁ長々考えてしまったが、結論は一つ。ネメシスに責められてネメスィがこのプレイをしてくれなくなったら、俺はとても困る。
「サク! サク大丈夫? なんてことしてるんだよお兄ちゃん!」
「ネメシス……邪魔するな、これはサクが望んだことだ」
「はぁ!? 皮膜にシワ寄っちゃってるじゃないか、大事な集音と体温調節の器官にこんな……って、サク……何このお尻、真っ赤……まさか叩かれたの?」
俺の傍に屈んだネメシスは金色の瞳を震わせる。
「こういうプレイなんだよ……みんな優しいからさ、たまにはちょっと乱暴なのしたくて」
「……お兄ちゃんに脅されてるの? 大丈夫だよ、本当のこと話して。僕お兄ちゃんに負けたりしないから」
「いや本当なんだよ! 俺がネメスィに頼んでちょっと乱暴なの頼んでたの! 魔物退治をする勇者様ってていでさ、小芝居入れたセックスだよ、分かるだろネメシス」
「…………本当に?」
疑り深いやつだ。自分の兄を信用していないのか?
「俺にサクへの愛情がなく、好き勝手な扱うならまず邪魔な手足を折るか落とすかする」
「……っ!? そんなことさせない!」
「だから、してないだろ……」
ネメスィの説明下手も悪いな、これは。そもそも無口で粗暴な彼に出会ったばかりのネメシスからの信用を得るなんて不可能な話か。
「はぁ……バカな弟がいたものだ。サク、場所を変えよう」
「ちょ、ちょっと待って! お兄ちゃんみたいな乱暴者にサクは渡さない!」
ネメスィに手を貸されて立ち上がった直後、ネメシスに抱き締められる。邪魔されたのは不愉快だが、兄弟で俺を取り合うというのは……なかなか楽しいな。私のために争わないでーなんて言う気はないけれど。
「離してくれよネメシス、乱暴なのは俺が頼んだからだって。信じてくれよ……」
「…………嫌だよ。せっかく……せっかく復活した君を、痛い目に遭わせるなんて……君を助ける力になれなかった僕には出来ない。二度と君を不幸にしないって決めたんだ」
「うん、ありがとう。離してくれ」
「……乱暴にされたがるなんておかしいよ、そんなのあるわけない。サク、助けてあげるから本当のことを言って」
たまには刺激が欲しいと思うのは人間として当然のことだと思うのだが。まぁ、この三人のうち誰も人間ではないけれど。
「俺が頼んだ」
「サク……」
「ネメシス、サクを返せ。サクの趣味を理解するつもりもなく自分勝手な考えを押し付けるお前こそ、サクにとって嫌な人間だ」
「……っ、趣味って……そんな、だって……いや、でも……うぅ……」
自分勝手という言葉には思うところがあったのか、ネメシスは迷っている様子だ。
「…………なぁネメシス、俺とネメスィのプレイ見るか? 見たら分かるよ、合意の上だって」
「僕にサクが暴力を振るわれてるのを黙って見てろって言うの!?」
「暴力って言うなよ! 軽くなら叩かれるのも気持ちいいんだよ!」
「……っ、せめて、もっと綺麗な場所でしてよ。サクにこんな汚くて暗いところ似合わない」
綺麗でないからこそアングラな雰囲気が出てたまらないのだが、まぁ、そろそろ飽きてきた頃だ。ネメシスの案内に従ってまだ綺麗な家のベッドを使わせてもらうとしよう。
「ふー……ちょっと身体も拭いたし、ネメスィ、やろっ」
「……あぁ、今回はどうするんだ?」
「いいもの見つけたんだ」
俺は路地裏の壁や地面に触れて汚れた身体を拭う際に見つけた黒いワンピースのような服と白いエプロンをネメスィに見せた。
「メイド服だよ! 可愛いだろー?」
「メイド……あぁ、女の使用人の制服だな。いい家だと思ってはいた、まさか使用人まで居たとはな」
ヘッドドレスが見つからなかったのは物足りないし、俺が前世で親しんだ萌え系とは違いスカート丈が長いのはプレイには不便だが、本物のメイド服だという興奮がそれらを上回る。
「粗相をしちゃったメイドさんに折檻するご主人様ってことで」
「……なるほど。俺はこの服のままでいいのか? とても富豪とは思えないが」
「大丈夫大丈夫。着替えてくるからちょっと待ってて。あ、ベッドからは離れておけよ!」
寝室を出て廊下でメイド服に着替え、俺は見つけておいたバケツと雑巾を持った。水道は壊れてしまっているが、魔神王の殺戮以前に汲まれた水はそのままだ。数ヶ月前のもののようだが臭くはないし、大丈夫だろう。
「よいしょっと……ご主人様、お部屋のお掃除に参りましたー」
「…………まさか失敗するところからする気か?」
呆れるネメスィに笑顔を返し、困惑するネメシスの前で雑巾を水に浸ける。軽く絞ったらネメスィに投げつける。べちっと不愉快な音がしてネメスィの胸に雑巾が張り付いた。
「……は?」
「あっ……申し訳ございませんご主人様! 手が滑って……!」
「サクお前……丁寧なのか雑なのか分からない演技だな……投げただろ今、どこが失敗だ」
ごちゃごちゃ文句を言うネメスィの服を掴む。
「濡れてしまいましたね……すぐにお着替えくださいご主人様」
「……あぁ」
ネメスィを上半身裸にさせ、傷跡だらけの屈強な肉体に思わず見とれる。
「主人に向かってこんな粗相をするとはな……躾け直す必要がありそうだ」
「はい……お尻叩きですね、分かってますご主人様」
「……まだ尻を叩かれたいのか?」
「さっき飲ませてくれた分で治ったから大丈夫、遠慮なく叩いてくれよネメスィ」
「…………分かった」
長いスカートをめくり上げて腫れが引いた尻を見せるとネメスィは納得してベッドに腰かけた。俺はネメスィの膝に腰を乗せる形でうつ伏せになり、胸の高鳴りを尻尾を揺らすことで伝えた。
「サク……」
心配そうな顔のネメシスが傍に屈む。
「羽と尻尾のこの揺れ方……ご機嫌なんだね、サク」
「うん、楽しみ。邪魔しないでくれよ?」
「……とりあえず今回は黙って見てるよ」
ネメシスとあまり話すとプレイに没入出来なくなる。彼が視界に入ること自体よくないのだが、仕方ない。
「…………ひゃんっ!」
ぱちん、とスカート越しの平手打ち。サテンだろう黒いワンピースは衝撃をしっかり俺に伝えた。皮膚の痛みはそこまで好きではないし、体内まで揺さぶられる強い衝撃が本命なので、さっきよりもイイ。
「あぁっ! ご主人様ぁ……痛いっ! ひんっ……痛い、ですっ!」
「……痛くなければ躾にならないだろ。何故叩かれているのか考えろ」
「ゃんっ! ぁっ……雑巾、落としちゃったのはぁっ……わざとじゃ、ないですぅっ! ひぁあんっ!? つ、強いぃ……痛い……」
責任逃れしようとした瞬間、強めの平手打ちが与えられた。ネメスィの太腿に腰を乗せているから衝撃が逃げずに響く、微妙に押さえられた腹がまた気持ちいい。
「わざとじゃない、か……よく言うよ。投げつけておいて」
「手が滑ったんですぅっ! ぃやぁんっ! ぁんっ! ひんっ……! ぁ、あっ、ひぃっ……」
勃起した陰茎をネメスィの太腿に押し付けているのだが、尻を叩かれる度に先端が太腿の側面に擦れてしまい、予期せぬ亀頭責めが始まっている。
「んゃあっ! 待って、叩かないでっ、イっちゃ……ぁああっ!」
長いスカートの中に射精してしまった。俺の変化に気付いたネメスィは俺をベッドの真ん中に転がし、仰向けにしてスカートをめくり、太腿にべっとりと付着した精液を指で拭った。
「……これは何だ?」
「ぁ……お、俺の、精液です」
「…………叩かれてイったのか」
「も、申し訳ございませんっ……俺は叩かれてよくなってしまう淫乱メイドです……女だと偽ってまで、あなたの力強い手に叩かれてみたくて……今まであなたを騙していました」
女のフリをしていた設定を思いつきで話すとネメスィは深いため息をつき、精液が絡んだ手で俺の口を押さえた。自分の精液は匂いも味も不快でしかなくて、今まで緩んでいた顔も歪んだ。
「んっ、んぅっ……!」
「とんだ嘘つきの変態男に騙されていたというわけか? この俺が? いや、違うな。俺が騙されるなどありえない。そうだろ? お前は女だ」
「んっ……ぷはっ、はぁっ、ぅぁ……まずい……」
ネメスィの手が口から離れ、唇を汚した精液を味わってしまう。他人のものは美味しいのに、自分のものは不快だなんておかしな生き物だ。口元を必死に拭っているといつの間にかネメスィがズボンと下着を脱いでおり、大きな性器に俺の目は釘付けになった。
「……お前にはこれを受け入れる場所があるだろう?」
「…………はい、ご主人様ぁ……」
スカートの中で膝を立てて開脚し、仰向けのままネメスィを待つ。ネメスィの下半身が長いスカートの中に隠れ、服の外から腰を掴まれ、俺にもネメスィにも結合部が見えないまま挿入が始まる。
「んっ、ぁ、あぁっ……ひぁっ! ぁ、あああっ!」
「……っ、入った……か。ほらな、こんな簡単に男を受け入れるお前は女……いや違うな、雌だ、そうだろ? 俺は騙されていない」
「ひゃ、いっ……ご主人様ぁ……淫乱雌メイドの穴使ってください……手を滑らせたお詫びです」
男性器はスカートの下に隠し、身体を折り曲げられてのネメスィの掘削を受け入れる。叩かれて揺さぶられて焦らされた前立腺がとうとう擦られ、俺はネメシスに見られているのも忘れてよがった。
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