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催淫効果のある体液を全身に

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人間の数倍長い舌、インキュバスの特徴でもある長い舌、媚薬効果のある唾液にまみれた赤い舌──シャルの舌が俺の肌を這い回っている。

「ひゃ、ぅうっ……! シャルっ、そんなとこ、いいからっ」

俺は自分からシャツをめくり上げてピンと尖った乳首を主張したのに、シャルはそれを無視して鼠径部に舌を滑らせた。

「ゃ、ぁああっ……そん、なっ……いっぱいっ」

長い舌は俺の腹全体を舐め回す。シャルの唾液の媚薬効果は粘膜だけでなく皮膚にも発揮されるだろう、シャルは俺を本当に全身性感帯にする気なのか。

「あっ……ん……」

細く尖った舌先が臍の中に入る。ぐぽぐぽと空気混じりの水音を立て、奥まで唾液を塗り込まれた。

「シャルぅっ……だめ、だめぇっ……きもちぃとこだけでいいからぁっ」

こうやって話すだけでも気持ちいい。ついさっき口内に塗り込まれた唾液は既に媚薬効果を発揮しており、空気が通ったり舌で触れたりするだけでゾワゾワと快感を覚えてしまう。

「……どうしてそんなに嫌がるんですか? 兄さん、自分から服をめくったじゃないですか」

「それ、は……乳首、して欲しくて」

恥ずかしさから目を逸らし、胸を反らして薄桃色の突起を目立たせる。

「お腹も気持ちいい方がいいと思いましたけど、兄さんは僕にこんなことされたの嫌なんですか?」

シャルは悲しそうな顔をしながら俺の腹を優しく撫でる。唾液は既に皮膚に浸透しており、シャルの手は濡れない。

「ひっ、ぅ……ぁ、ぅうぅっ……!」

今までも下腹を押されて絶頂することはあった。けど、それは腸を外側から刺激されていたからだ。今は違う、シャルの手は触れるか触れないかも曖昧なほど優しく撫でている。

「ぁ、ああっ……おなかっ、変……」

皮膚の感度がおかしい。少し触れられるだけでゾワゾワと快感が広がっていく。

「……お腹気持ちいいの、嫌ですか?」

そう言いながらシャルは爪を立てる。もちろん俺に痛みは与えず、くすぐるように爪で優しく腹を撫で回すのだ。

「ひ、ゃぁああっ!?」

刺激の変化に驚いて身を跳ねさせ、シャルの手に腹を押し付けてしまい、静電気が起こったような鋭い一瞬の快感が腹に与えられた。

「……ねぇ、兄さん。お返事してください、お腹気持ちいいの嫌なんですか?」

シャルの指が臍の中へと滑り込む。狭い臍の中で指を曲げて窪みの内側を刺激する。

「ひぃいっ!? ぁああっ! きもちっ、きもちぃっ……おへそきもちぃっ、なにこれ、なにぃっ……ぁあぁあっ!」

臍からきゅんきゅんと快感が広がっていくなんておかしい。

「……皮膚の薄いところだと中の方まで浸透するんです。この辺りの筋肉も気持ちいいでしょう?」

臍から指を抜いたシャルは臍を手のひらで隠すようにし、ぐっと押し込んだ。

「ひんっ……!?」

「…………今の、お義兄さんに普段やられてるのとは違いましたよね? いつもは衝撃を伝えるだけの筋肉が気持ちよくなりましたよね?」

俺の腹をぐっと押した手はそのまま、もう片方の手が脇腹や鼠径部をくすぐる。

「はっ、は、ふぅっ、ぁああっ……ゃ、ああっ……!」

シャルの唾液の媚薬効果が高まっている、唾液を塗られたから腹を撫でられるだけで気持ちいい。そう頭では理解しているのに心は腹を撫でられてどんどん気持ちよくなる自分の身体への納得がいかず、思考が「?」で埋め尽くされて止まっていく。

「ぁ、ああっ……ん、ふっ……ぁああぁっ、イく、イくぅっ……イっ、ぁ、あっ……」

足をぴくぴく跳ねさせるとシャルは俺の腹から手を離した。

「………………兄さん、お返事は?」

快楽でぼやけた視界に紫色が広がる。

「ひも、ひぃ……」

「気持ちいいの嫌ですか? お腹、嫌でしたか?」

「……しゅき」

快感という名の霧がかかった脳は判断能力を失い、更なる快楽を欲しがる本能のままに身体をくねらせた。

「じゃあ、ここもぜーんぶ気持ちよくしていいんですね?」

白い手が俺の胸を鷲掴みにする。

「……ぅんっ」

期待が声に滲む。シャルはにぃっと口の端を吊り上げて笑い、俺の胸に舌を這わせた。初めは胸筋の下側、みぞおち近くから始める。

「ん、はやく、乳首ぃ……」

シャルの頭に腕を回して抱き寄せようとしても上手くいかない。

「ダメですよ、兄さん」

「いじわる……」

「意地悪? 僕は丁寧にやっているだけなのに……酷いです、兄さん」

不愉快そうに眉をひそめたシャルは俺の尻尾に尻尾を絡めた。

「……尻尾は皮が分厚くて唾液が浸透してくれないので、このままなんですよね」

ハート型の先端と紐状の部分の境目、皮が薄くなった敏感な場所を締め上げられる。

「んぅゔぅうっ!? ゃ、あっ! シャル、ごめんなしゃっ、ぁああんっ!」

尻尾への快感は脊椎を真っ直ぐに登って脳を叩く。強い快楽に身を跳ねさせる俺の肩を押さえ、シャルは淡々と胸を舐め回す。

「ゃあんっ! ぁ、んんっ! やぁっ、背骨、びりびりしてっ……イくっ、尻尾イくぅうっ!」

絶頂を迎えて尻尾をビンと伸ばすと同時にシャルの尻尾はほどけた。

「は、ぁっ……はぁ、ぁ……んっ、んん……」

絶頂の余韻に浸りながら胸を舐め回す舌の感触に新たな快感を見出す。

「……兄さん、僕は意地悪ですか?」

「…………んーん、優しい、いい子だよ」

「ありがとうございます……! じゃあ兄さん、兄さんがして欲しがっていたところ、してあげますねっ」

左乳首をシャルの唇が挟む。はむっと咥えられて乳首が唾液に浸される。

「ん、ぁっ……! は、ぁあっ、あぁっ! ん、んんっ……きもちぃっ、きもちぃ、シャルぅ……」

器用な舌の先端が乳頭に唾液を塗り込んでくれる。乳輪まで欠かさずに舐め回してくれる。

「きもちぃよっ、シャル……すき、シャルぅ」

乳首を吸われると何となく相手が可愛く思えるのは何故だろう、雄のくせに母性本能なんてないだろうに。

「反対も……ぁんっ! ん、んんっ……きもちぃ、シャルぅっ、可愛いよぉ……可愛い、すき」

高まっていく謎の母性本能に従ってシャルの頭を抱き締め、可愛いあまりに尻尾や羽をバタつかせてしまう。

「嬉しい……! 可愛がってくれてありがとうございます、兄さん」

乳首から口を離し、満面の笑みを浮かべたシャルの顔が間近に寄る。

「シャル……お前は本当に可愛いなぁ」

「嬉しい……兄さん、兄さん好きです……兄さん」

ずっと俺だけを愛してくれる可愛い弟。純粋過ぎて少し怖いことも多いけれど、本質は優しいいい子だ。

「兄さん、兄さんのこと大好きなので……兄さんが気持ちよくなる顔が見たいです」

シャルの両手がゆっくりと胸を覆う。

「……俺もシャルのこと好きだから、シャルに気持ちよくして欲しいよ」

筋肉も脂肪もない薄い胸を鷲掴みにされ、唾液を染み込まされた皮に強い刺激が与えられて俺は背を反らしながら絶頂した。
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