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二人目の来訪者
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カタラのマントは見た目に反して重い。中に何かが仕込まれているらしく分厚いのだ。シャルと身を寄せ合ってそのマントを羽織り、頭の丸みを演出する柔らかい紫髪の絹のような感触を堪能する。
「あの人息子だったのか?」
「あぁ、昔オークションに出てたのを買ったんだ。あの時確か五つだったからね、息子みたいなものさ」
査定士に買われたのは運がいいと言うべきか、オークションに出された時点で運が悪いと言うべきか……あぁ、ぴったりの言葉があった。地獄に仏だ。
「んなこたどーっでもいい! 服も与えずに隠し部屋に閉じ込めてるような奴が優しいわけねぇんだよサク! どうしたんだお前洗脳でもされてんのか!? これは保護なんかじゃない監禁だ!」
「服は与えた! 隠し部屋に入れたのは息子が大怪我をして医者や衛兵の出入りがあったから隠したんだ!」
「じゃーなんでサクは全裸なんだよ! サクの弟も!」
「知らないよ……あの服は気に入らなかったのかい?」
実の弟とヤるために脱いだだとか、実の弟の服を咥えてましたなんて言える訳がない。
「……そうですね。いくら羽や尻尾を気遣った服をいただいても、それは所詮人間用。インキュバスにはインキュバスの服が必要です」
シャルはそう言ってマントの中から抜けて立ち上がり、自身の腰を撫でた。すると手が触れた箇所からシャルの足は布で覆われた。トンと床を踏めばヒール付きのブーツが、胸元を摩れば腰羽を出す穴が空いたシャツが、両手を組めば手首にハートの飾り付きのブレスレットが現れた。
「…………何それ魔法少女みたい! いいな、シャル、俺にも……いや、俺もそれ出来んの?」
「魔力の実体化は難しいですが、慣れれば簡単ですよ。一緒に練習しましょうか」
「するするする! 楽しそう!」
「サク! 今は話に集中してくれ!」
カタラの大声に俺は彼のマントに一人で包まり、シャルは俺の隣に腰を下ろした。軽いダメージ加工が施されたスキニーデニムから覗く白い肌が何とも扇情的だ、二人きりだったら太腿を撫でていただろう。
「……っていうか、弟君よ。お前とんでもないな。魔力の実体化なんて俺でも半透明のぼやっとしたもんしか作れねぇのに」
「精霊使いならそもそも魔力の実体化には向いていませんよ。生き物には向き不向きがあるんです。僕は魔力の人格を見出して仲良くなって力を借りる方がすごいと思いますよ、真似できませんもん」
「そ、そうか? 流石サクの弟だな、サクに似て良い奴だ」
俺には俺の理想の弟に見せるために嘘を幾つもついていたが、シャルは多分カタラと仲良くなるメリットを見出していない。媚び売りでもなんでもない本心なのだろう。
「だっろー? 素直で優しいいい子なんだよ~……ま、ちょくちょく過激なんだけどさ」
「めちゃくちゃ殺してるもんな……勇者の相棒カタラさん的には見逃せませんことよ、でもま、もう相棒なんかじゃないし……」
「へ? 相棒って……ネメスィだよな、喧嘩でもしたのか?」
「あぁ、お前あの時全っ然話聞いてなかったもんな……ネメスィ、あいつ……意味分かんねぇんだよ、人間なのか人間じゃないのか、それもだけど…………俺にずっと隠し事して、嘘ついて、俺騙して……俺が知りたがってることの答え持ってるくせに、何も知らないフリしてっ……もううんざりだ」
まさか何の躊躇もなく穴兄弟になれる彼らが仲違いしていたとは……人間関係は難しいな。
「兄さん、随分知り合い増やしましたね……」
「夢で言ってただろ? 勇者と精霊使いと馬車でヤったって。それこいつら」
「分かりました」
立ち上がったシャルは向かい合うソファの間に置かれた背の低い机を乗り越えようとした。俺は慌ててシャルを座らせ、両頬を手で掴んで目を合わせて説得した。
「落ち着け。別に強姦されたって訳でもないんだ、そう殺気立つなって。カタラもネメスィも良い奴だから、な? 仲良くしてくれるとお兄ちゃん嬉しい」
「………………分かりました」
すっごい嫌そう。
「王都に乗り込んでサクを虐めてた連中殺して回ったんだもんな。お兄ちゃん大好きなんだな、しかも紫、頼もしいなぁサク?」
カタラは先程から殺意を向けられていることに気付いていないのだろうか、呑気な奴だ。
「信用してくれ、弟君。俺はサクを痛めつけるような真似はしない」
「……では、魔神王に誓ってください。もし兄さんに髪の毛の先ほどの傷でもつけたなら、その時は魔樹の養分になると」
「お、おぉ……分かった、いいぜ。誓おうじゃないか」
勇者パーティの一員が魔神王に誓うとはこれ如何に。
「…………さて、弟君とも打ち解けたことだし、サクと弟君は俺が連れて行く」
「ダメだ。言ったばかりだろう、警備が厳しくなっていると。第一、君みたいな素性不明の旅芸人のような奴にサクとシャルを任せられる訳がないだろう」
「俺は勇者の相棒だっつってんだろ!」
「その勇者とは仲違いしたと言っていたよね? そも、勇者自体が怪しい奴だ。落雷を起こすような魔術を扱う、雷の如き素早い剣技を究めている、師も居ない若い男が……異常過ぎる。君も言っていたな、人間かどうかも分からないと」
俺が知っている者の中で一番論理的で冷静だと思っていたカタラが正論で押されている。これが年の功か。
「リルル邸での一件で王都は勇者を危険視している。兵士達が言っていたのを聞いたよ、敵意を見せていない間に処分してしまおうかとお上が話していたとね」
「は……!? 薄給で利用しといてからに……どこまで腐ってんだよ王都の連中は!」
「あぁ、全く。魔物が治めている海外の方がマシかもね」
他の国は魔物に支配されているのか。前世の創作では魔物に支配された土地というのは人間が奴隷や慰み者にされていたりするものだが、この世界ではどうなのだろう。
「……ん? 呼び鈴だ。誰か来たね、サク、シャル、どこかに隠れていなさい。君はとっとと出ていけ」
鳴らされた呼び鈴に応えて玄関に向かった査定士は俺達がクローゼットに隠れる前に小走りで戻ってきた。
「勇者だとか言ってる金髪の男だ、正直かなり怪しい……誰かの知り合いか? ルーラー……と名乗ったぞ」
「金髪……目も金色だった?」
「目……? あぁ、金色だった。金の目をした人間なんて見たことがないよ」
これまで見た人間は大体が黒、茶、金など、前世でのパターンとそう変わりなかった。カタラのような灰髪もカタラ以外には見なかったな。目の色までは気にしていなかったけれど、やはり魔物はカラフルなのだろうかとシャルを見て深々と考える。
「……僕、顔に何かついてます?」
「いや、可愛い顔してる。あの、多分ネメスィだと思うんで……カタラとも仲直りしてもらわなきゃならないし、その、話し合いの場を提供してもらえたら嬉しいなって、お礼はするから」
査定士はあまり乗り気ではなさそうだったが頷いて、再び玄関に向かった。
「サク……勝手なこと言うなよ。ネメスィと仲直りなんて……」
「したいって顔してるぞ」
「…………はぁ、もうちょい整理する時間欲しかったんだけどな。ま、いいや、ぐちゃっとしてる方が本音出るかもだし」
やはり彼らの友情は深いようだ。前世での俺の年齢なら彼らよりずっと歳上だし、なんだか微笑ましくなってきた。
「ネメスィ、俺…………いや、お前、誰だ?」
査定士に続いて部屋に入ってきた金髪の男に話しかけようとしたカタラの不器用な笑顔はすぐに消えた。
「誰だって……君の相棒とやらじゃないのかい?」
ネメスィよりも背が高く細身の男はネメスィより長い金髪をボブにしており、ネメスィとは違って魔法使いのようなローブを羽織っており、顔もネメスィより中性的だった。
「ち、違う! 違った……だ、誰なんだ? お前」
「…………ネメシス。ネメシス・ルーラー。魔神王の勅命を受け、神性の敵性を調査しに来た」
「ネメ……しす? スィ……じゃなく? え……? ルーラーって……ネメスィが名乗ってる…………魔神王の勅命? な、何なんだよ、誰なんだよ、何しに来たんだよ、具体的に言えよ!」
「……神性を産み落とした魔物の腹を裂き、調査する」
ネメシスと名乗った男のローブが翻り、裏側に大量に縫い付けられたメスと思われる鋭利な小刀が部屋の照明を反射した。
「つまり君の腹を掻っ捌くんだよ、淫魔」
ネメスィによく似た金眼が、ネメスィよりも狂気的な金眼が、俺を捉えた。
「あの人息子だったのか?」
「あぁ、昔オークションに出てたのを買ったんだ。あの時確か五つだったからね、息子みたいなものさ」
査定士に買われたのは運がいいと言うべきか、オークションに出された時点で運が悪いと言うべきか……あぁ、ぴったりの言葉があった。地獄に仏だ。
「んなこたどーっでもいい! 服も与えずに隠し部屋に閉じ込めてるような奴が優しいわけねぇんだよサク! どうしたんだお前洗脳でもされてんのか!? これは保護なんかじゃない監禁だ!」
「服は与えた! 隠し部屋に入れたのは息子が大怪我をして医者や衛兵の出入りがあったから隠したんだ!」
「じゃーなんでサクは全裸なんだよ! サクの弟も!」
「知らないよ……あの服は気に入らなかったのかい?」
実の弟とヤるために脱いだだとか、実の弟の服を咥えてましたなんて言える訳がない。
「……そうですね。いくら羽や尻尾を気遣った服をいただいても、それは所詮人間用。インキュバスにはインキュバスの服が必要です」
シャルはそう言ってマントの中から抜けて立ち上がり、自身の腰を撫でた。すると手が触れた箇所からシャルの足は布で覆われた。トンと床を踏めばヒール付きのブーツが、胸元を摩れば腰羽を出す穴が空いたシャツが、両手を組めば手首にハートの飾り付きのブレスレットが現れた。
「…………何それ魔法少女みたい! いいな、シャル、俺にも……いや、俺もそれ出来んの?」
「魔力の実体化は難しいですが、慣れれば簡単ですよ。一緒に練習しましょうか」
「するするする! 楽しそう!」
「サク! 今は話に集中してくれ!」
カタラの大声に俺は彼のマントに一人で包まり、シャルは俺の隣に腰を下ろした。軽いダメージ加工が施されたスキニーデニムから覗く白い肌が何とも扇情的だ、二人きりだったら太腿を撫でていただろう。
「……っていうか、弟君よ。お前とんでもないな。魔力の実体化なんて俺でも半透明のぼやっとしたもんしか作れねぇのに」
「精霊使いならそもそも魔力の実体化には向いていませんよ。生き物には向き不向きがあるんです。僕は魔力の人格を見出して仲良くなって力を借りる方がすごいと思いますよ、真似できませんもん」
「そ、そうか? 流石サクの弟だな、サクに似て良い奴だ」
俺には俺の理想の弟に見せるために嘘を幾つもついていたが、シャルは多分カタラと仲良くなるメリットを見出していない。媚び売りでもなんでもない本心なのだろう。
「だっろー? 素直で優しいいい子なんだよ~……ま、ちょくちょく過激なんだけどさ」
「めちゃくちゃ殺してるもんな……勇者の相棒カタラさん的には見逃せませんことよ、でもま、もう相棒なんかじゃないし……」
「へ? 相棒って……ネメスィだよな、喧嘩でもしたのか?」
「あぁ、お前あの時全っ然話聞いてなかったもんな……ネメスィ、あいつ……意味分かんねぇんだよ、人間なのか人間じゃないのか、それもだけど…………俺にずっと隠し事して、嘘ついて、俺騙して……俺が知りたがってることの答え持ってるくせに、何も知らないフリしてっ……もううんざりだ」
まさか何の躊躇もなく穴兄弟になれる彼らが仲違いしていたとは……人間関係は難しいな。
「兄さん、随分知り合い増やしましたね……」
「夢で言ってただろ? 勇者と精霊使いと馬車でヤったって。それこいつら」
「分かりました」
立ち上がったシャルは向かい合うソファの間に置かれた背の低い机を乗り越えようとした。俺は慌ててシャルを座らせ、両頬を手で掴んで目を合わせて説得した。
「落ち着け。別に強姦されたって訳でもないんだ、そう殺気立つなって。カタラもネメスィも良い奴だから、な? 仲良くしてくれるとお兄ちゃん嬉しい」
「………………分かりました」
すっごい嫌そう。
「王都に乗り込んでサクを虐めてた連中殺して回ったんだもんな。お兄ちゃん大好きなんだな、しかも紫、頼もしいなぁサク?」
カタラは先程から殺意を向けられていることに気付いていないのだろうか、呑気な奴だ。
「信用してくれ、弟君。俺はサクを痛めつけるような真似はしない」
「……では、魔神王に誓ってください。もし兄さんに髪の毛の先ほどの傷でもつけたなら、その時は魔樹の養分になると」
「お、おぉ……分かった、いいぜ。誓おうじゃないか」
勇者パーティの一員が魔神王に誓うとはこれ如何に。
「…………さて、弟君とも打ち解けたことだし、サクと弟君は俺が連れて行く」
「ダメだ。言ったばかりだろう、警備が厳しくなっていると。第一、君みたいな素性不明の旅芸人のような奴にサクとシャルを任せられる訳がないだろう」
「俺は勇者の相棒だっつってんだろ!」
「その勇者とは仲違いしたと言っていたよね? そも、勇者自体が怪しい奴だ。落雷を起こすような魔術を扱う、雷の如き素早い剣技を究めている、師も居ない若い男が……異常過ぎる。君も言っていたな、人間かどうかも分からないと」
俺が知っている者の中で一番論理的で冷静だと思っていたカタラが正論で押されている。これが年の功か。
「リルル邸での一件で王都は勇者を危険視している。兵士達が言っていたのを聞いたよ、敵意を見せていない間に処分してしまおうかとお上が話していたとね」
「は……!? 薄給で利用しといてからに……どこまで腐ってんだよ王都の連中は!」
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他の国は魔物に支配されているのか。前世の創作では魔物に支配された土地というのは人間が奴隷や慰み者にされていたりするものだが、この世界ではどうなのだろう。
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「目……? あぁ、金色だった。金の目をした人間なんて見たことがないよ」
これまで見た人間は大体が黒、茶、金など、前世でのパターンとそう変わりなかった。カタラのような灰髪もカタラ以外には見なかったな。目の色までは気にしていなかったけれど、やはり魔物はカラフルなのだろうかとシャルを見て深々と考える。
「……僕、顔に何かついてます?」
「いや、可愛い顔してる。あの、多分ネメスィだと思うんで……カタラとも仲直りしてもらわなきゃならないし、その、話し合いの場を提供してもらえたら嬉しいなって、お礼はするから」
査定士はあまり乗り気ではなさそうだったが頷いて、再び玄関に向かった。
「サク……勝手なこと言うなよ。ネメスィと仲直りなんて……」
「したいって顔してるぞ」
「…………はぁ、もうちょい整理する時間欲しかったんだけどな。ま、いいや、ぐちゃっとしてる方が本音出るかもだし」
やはり彼らの友情は深いようだ。前世での俺の年齢なら彼らよりずっと歳上だし、なんだか微笑ましくなってきた。
「ネメスィ、俺…………いや、お前、誰だ?」
査定士に続いて部屋に入ってきた金髪の男に話しかけようとしたカタラの不器用な笑顔はすぐに消えた。
「誰だって……君の相棒とやらじゃないのかい?」
ネメスィよりも背が高く細身の男はネメスィより長い金髪をボブにしており、ネメスィとは違って魔法使いのようなローブを羽織っており、顔もネメスィより中性的だった。
「ち、違う! 違った……だ、誰なんだ? お前」
「…………ネメシス。ネメシス・ルーラー。魔神王の勅命を受け、神性の敵性を調査しに来た」
「ネメ……しす? スィ……じゃなく? え……? ルーラーって……ネメスィが名乗ってる…………魔神王の勅命? な、何なんだよ、誰なんだよ、何しに来たんだよ、具体的に言えよ!」
「……神性を産み落とした魔物の腹を裂き、調査する」
ネメシスと名乗った男のローブが翻り、裏側に大量に縫い付けられたメスと思われる鋭利な小刀が部屋の照明を反射した。
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