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勇者様がなんか怖い

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眩しく明るい金色の短髪、同じ色の双眸、それらが反射する光と静電気のような雰囲気が少々不愉快だ。この不快感は彼が勇者で俺が魔物だからだろうか。

「……ネメスィ、怒ってるのか?」

「ん? あぁ! お前には怒ってないぞ! 決まりまだ言ってなかったからな!」

無表情が急に満面の笑みに変わる。続けて質問しないでいるとスンっと真顔に戻る。なんなのこのひとこわい。

「カタラには怒ってる?」

「あぁ、決まりを破ったからな。あの大きな倒木をどかすのは十分な罰だろう」

ウンウンと頷きながら笑顔でそう言って、言い終わると真顔に戻る。こわい。

「……それが終わって戻ってきたら、許す?」

「あぁ、罰が終わったらな。仲間だからな」

サッパリとした怒りのようでよかった。いや、怒りと言うよりは本当に決まりを破った罰則なのだろう。その決まりが俺を物扱いしているものだというのは気に入らないけれど。

「じゃあ、サク、足を開け」

「…………お前も俺とヤりたいのか?」

ネメスィは深いため息をつき、俺の頭を掴んで床に叩き付けた。

「足を開け、と言った。質問しろなんて言ってない。躾が必要か?」

頭蓋骨がミシミシと音を立てている。羞恥心なんて気にしている場合ではない。俺は膝を曲げて足を開いた。

「……初めからそうしろ」

ネメスィの手が頭からパッと離れ、彼自身も少し離れた。骨が歪んでしまってはいないだろうかと頭を摩っていると後ろの穴に親指を両方突っ込まれた。

「痛っ……! な、何してんだよ、お前……」

怒鳴るのも怖くて声が小さくなる。
ネメスィは何も言わずに尻を掴むようにして穴を拡げ、中を覗いているようだった。その行動も無表情なのも怖くて仕方ない。羞恥も嫌悪も恐怖には適わないのか、ただただ怖い。

「…………何でもない。サクは全身綺麗だな。肌にも傷一つない、すべすべだ」

またパッと手を離し、太腿を撫でて笑う。

「……抱く気なら早く終わらせろよ。すぐ入れて大丈夫だし、まだ腹減ってるから好きなだけ出せ」

このままでは隷属を強要されてしまう。焦った俺はネメスィのズボンにテントが出来ているのに気付き、恐怖を押し殺して余裕ぶって挑発した。しかし、無反応。何を考えているのか全く読めない。
どうするべきか迷っていると不意にネメスィが気まずさに揺れていた尻尾を掴んだ。そして何の躊躇いもなくハート型の中心を力任せに親指で押した。

「……っ、ぁあぁああっ!? ひっ、痛っ、痛いぃっ! ぅぁあっ!」

そのままぐりぐりと躙られて身体が跳ね上がる。これは快楽ではなく、痛みだ。

「前、ある村の宿でサキュバスに襲われてな。その時咄嗟に尻尾を掴んだら隙ができた。それから弱点なんじゃないかと思っていたんだが……当たっていたようだな」

俺の顔の横に片手を着いて顔を近付け、無表情のまま過去を語る、もちろん尻尾を弄りながら。その力は俺の反応を見ながら調節され、段々と痛みが弱まり快楽が増していく。

「ぁあっ! ぁああぁっ! 離せっ、ひぃんっ! やめっ、んぁあっ! 離せっ、しっぽ離せぇっ! やだっ、ゃあぁああっ!」

快楽を覚えてしまうのが悔しくて尻尾を掴んだ手を引っ張っても彼の力に適わない。

「生意気な口をきくな、いいな? 返事は?」

肢体をビクビクと跳ねさせて喘ぐ俺を見下ろし、感情が無かった顔に仄かな笑みが混ざる。仕方なく「分かった」と叫ぶとパッと離された。

「お、おいネメスィ! 何したんだよ!」

馬車の扉が開き、カタラが入ってくる。

「カタラ、倒木は……」

「燃やした! 何だよ今の声、サクに何したんだよ! 剣でも刺したんじゃないだろうな!」

「尻尾握った」

「尻尾……?」

ネメスィがくたっと落ちていた尻尾を摘み上げ、カタラに渡す。カタラは俺の顔と尻尾を交互に見て、それからハート型の部分を優しく握った。

「あっ……ん、ゃあぁっ……!」

脊椎に快感が電流のように流れた。

「……っ、マジかよ。ここが一番……? ってネメスィお前またどうせ力いっぱいやったんだろ! 加減できないんだからこういう敏感なところは触るな!」

ネメスィはカタラの怒声を無視し、ベルトを外す。いきり立った陰茎を外気に曝し、俺の腰を掴んで持ち上げる。

「お、おい……ネメスィ」

「なんだ」

「……乱暴にするなよ? ちゃんとサクの様子見ながら、丁寧にだな」

「めんどくさい。俺に得がない」

躊躇のない挿入に悲鳴に近い声が漏れる。ネメスィは膝立ちになり、俺の腰を持ち上げてオナホでするように俺の身体を動かす。

「あっ、ぁんっ! ひぁあっ!? いっ、ぁ、ゔっ、あぁあっ!」

カタラより少し大きな陰茎はカタラよりずっと乱暴に抜き挿しされ、俺の腸壁を抉るように擦って快感を与えてくる。

「サ、サク……? 大丈夫か?」

乱暴な突きでも俺の身体は痛みよりも快楽を優先して脳に届ける。だから激しい動きのせいで漏れている声ほど苦しくはないのだが、カタラは俺を心配して頭を持ち上げ、自身の足に乗せた。

「頭は、打たない方がいいよな……」

「んっ、ぁ、カタラぁっ、ありがっ、と……ぉっ! あっ、あっ、ぁんっ! ん、はぁっ……!」

身体を捻ってカタラの足に抱き着く。太腿に頭を乗せて、膝の辺りのズボンを掴む。カタラは何かを思いついたように俺の尻尾を掴んで引き寄せ、ハート型の先端を優しく撫で始めた。

「ひぁあんっ! ゃんっ、ふぁあっ、んぁっ……尻尾ぉっ……!」

「サク……どうだ? 少しは気が紛れないか?」

ネメスィに抱かれていてもほとんど快楽しか感じていなかったのに、尻尾を優しく捏ねられて声が更に甘くなる。俺の反応に成功を確信したカタラはもう片方の手で胸を愛撫し始めた。

「ん、ぁあぁあんっ……! んぁっ、ひぁ……もっと、ぐりぐりして……ぇ、んっ! りょうほっ、ぐりぐりぃ、すきぃ……や、ひぁっ、イくっ、イくぅっ……出ちゃうっ……!」

特に敏感な性感帯を同時に攻められて、腹の上に精液を溢れさせてしまった。今出た分だけ腹が減るのに、分かっていても射精の快感は格別だ。
俺が絶頂してもネメスィは俺の反応を無視して自分がやりたいように腰を振るし、それで俺が苦痛を感じていると思っているカタラは和らげるための愛撫をやめない。
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