過労死で異世界転生したのですがサキュバス好きを神様に勘違いされ総受けインキュバスにされてしまいました

ムーン

文字の大きさ
上 下
11 / 604

なりふり構っていられない

しおりを挟む
しばらく泣いて落ち着いた弟は今、柱の横に椅子を置いて座っている。足に弟の腰羽が触れている。
俺は静かになったのと先程抱き着かれた時の刺激によって興奮を高めていた。ただでさえ縛られていてもどかしいのに、目隠しなんてされたらもう正気ではいられない。

「……なぁっ、えっと……弟……」

まだ名前を知らない。あるのかも分からない。大木から自然発生した淫魔に名付け親の心当たりはない。だから少々不自然ながらも「弟」と呼ぶしかない。

「兄さん、何ですか? して欲しいことがありますか?」

「…………さ、触って。俺の……その」

縛られたままながら腰を突き出し、縄に皮膚が擦れて痛むのも構わずに腰を振る。勃起してはしたなくカウパーを垂らしている陰茎がぶるぶるとみっともなく揺れているのが分かる。

「……頼む、触ってくれ。射精させて……助けてっ、熱いんだよ、疼いて……死にそうなんだよ」

弟に嫌なことをさせると理解しているのに、欲望を抑えられない。

「………………射精はさせられません。それでもいいなら……」

「……いいっ! それでいいから……お願い、触ってぇ……」

足に触れていた腰羽の感触が消える。それとほぼ同時に限界まで膨らんだ陰茎に冷たい指先が触れる。恐る恐るゆっくりと指の腹だけで撫でられる。

「ぅ、んっ……もっと強く」

「ご、ごめんなさい……兄さん好みのやり方、よく分からなくて」

「……ごめん。偉そうに。えっと、手で筒を作って……」

別に特筆するような好みなんてないけれど──まぁ、自分のと他人のじゃ勝手が違うだろう。

「筒……?」

「握って、ちょっと隙間あける感じ……ぁっ、そうっ、そうっ……!」

きゅ、ぅっ……と少しずつ握る手に力が込められていき、前世で使ったどんなオナホも適わない快感を覚える。これが他人にされる気持ちよさなのか。

「……兄さん、僕、よく分からないので……気持ちよかったらどんなふうに気持ちいいのか、どうして欲しいのか、ちゃんと全部言ってくださいね」

陰茎を優しく握られて身体が跳ねる。自分では出来なかった力加減と速度で快感を与えられて思考が蕩けていく。断りたい恥ずかしい要求も、弟が生真面目なだけだと思えば蕩けた頭は受け入れてしまう。

「そのまま、上下させて……ぁ、んっ! ああぁっ……そう、そう……きもちぃ、んぁっ、ふぁぁあぁっ……もっと、もっとぉっ、しこしこしてぇっ!」

自分のものとは思えない甲高く甘えた声が漏れても疑問を抱けず、そのまま声を上げ続けてしまう。

「兄さん……? 気持ちいいんですか? これで大丈夫ですか?」

「気持ちぃっ! 気持ちぃよぉっ! くるっ、何かくるぅっ!」

普通に扱かれているだけなのに四肢が震えてしまう。俺の甘えた喘ぎ声なんて不快なだけだろうに、弟に甘えた悲鳴を聞かせてしまう。

「ぁ、あぁっ……イくっ、出るぅっ……!」

射精を宣言して絶頂に全身を震わせた。けれど、勃起は治まっていないし精液も外に出ていない。

「ぁ、あっ……出したいっ……せーえき、出したいぃ……」

「……ごめんなさい、兄さん。それは駄目なんです。でも、ここ縛っていれば多分出ないと思います。だから、その……射精できない代わりに、たくさんしてあげますから、我慢してください……ごめんなさい」

先走りの汁を塗り込むように親指の腹で亀頭を捏ねられる。他の指はピアノでも弾くように優しく叩いてくる。

「んっ、ひっ……ぁあっ……ん……」

「兄さん…………僕の手、嫌じゃないですか? ちゃんと言ってください、僕、兄さんを不快にさせていないか、とても不安なんです……」

「ぁ、はぁんっ……嫌じゃ、ない……全然、嫌なとこ……ない。きもちぃっ、すきっ……この手、すきぃ……」

先程よりも丁寧に触れられて、完璧に蕩けた思考は弟を気持ち悪がらせてしまうような言葉を紡いだ。感想を要求したのは弟の方だが、早く終わらせたいのだろう、手つきが激しくなる。

「ぁんっ! ひぁんっ! ゃぁあっ……きもちぃっ、きもひぃっ……もっとぉ!」

「兄さん、どうですか? 痛くないですか? このくらいの速さは大丈夫ですか? ちゃんと具体的に僕に教えてください。僕、本当に不安なんです」

「ぜんぜっ、痛くなっ、あぁああっ! はぁっ、痛く、ないぃっ……この手きもちぃっ……! 何されてもきもひぃっ……しゅきぃっ……! カリのとこくりってなってぇっ、裏のとこにこすこすしてぇっ、きもちぃいっ!」

激しいのに痛みは全くない。むしろ優しさを根底に感じる。速度と力を増しても弟の手は丁寧で繊細なままだ。

「兄さん……よかった、僕の手を気に入ってくれたみたいで、僕、とっても嬉しいです……」

「イくっ……ぁあっ! はぁんっ……出ないっ、出ないのにぃっ……また、イくぅっ……! きもちぃ、もっとぉ……んぁあっ! もっとイかせてぇっ! イってるのしこしこしてぇっ! イきながらイかせてぇえっ!」

絶頂を迎える度にもどかしさが溜まっていく。そのもどかしさを解消するために学習しない俺は絶頂を求める。

「兄さん……知ってますか。ここ……」

性器を扱くのとは反対の手で尻尾を掴まれる。
弟の手は快楽にうねる尻尾を扱くようにして先端に近付き、ハート型の部分をきゅっと握った。

「はぁっ、ふぁぁ……ひぁあんっ!? んひゃっ、ぁあっ、しっぽっ……しっぽぉっ……? せっ、せなかぁっ、しぇなかびりってきたぁっ……」

きゅ、きゅ、と握られて刺激を与えられる度に脊椎に電流が走る。

「そう、尻尾……ハートの真ん中、すごく敏感なんです。ハートの少し下もすごいんですよ……」

ハートの割れた部分に繋がっている管のような部分を摘まれる。

「んゃああっ!? ひっ、ひっぽ……しっぽぉ……もっと、しょこっ、ぐりぐり……ひぅうんっ!? そうっ! それいいっ! ひぁああっ!」

先程よりも強い快楽が電撃のように脊椎を貫く。

「……兄さんはハートの真ん中よりハートが生えてるところがいいんですね。どうして欲しいのかちゃんと言ってくださいね」

「ぅんっ! しっぽしゅきぃっ! ぐりぐりいいのぉっ! きもちいぃぃっ! もっと、もっとぉっ! しっぽぐりぐりしてぇえっ!」

「尻尾ぐりぐり……ですね。こっちはしこしこ……でしたね。両方ちゃんとしてあげますから、もっと…………可愛い声を聞かせてください、兄さん」

弟の指と指の間で尻尾の先端付近を転がされて、同時にぱんぱんに膨らんだ陰茎を扱かれる。堪えようのない快楽が叩き込まれて目隠しで黒いはずの視界にチカチカと光が瞬いた。

「ひぁっ!? ひぁあっ! ぁああぁっ! りょうほっ、両方やばぃいっ! なんかやばいのくるぅっ!」

「両方、好きですか? いつまででもしてあげますから、たっくさん気持ちよくなってくださいね……僕の、兄さん」

人間の時は無かった部位が性感帯なんて、そこからの快楽なんて、そんな未知にいつまでも耐えられる訳がない。腰と頭の羽も性感帯だったりしないだろうかと考え始めて、触ってとねだろうかと思い始めて……まだまだ物足りないのに俺の脳は未知の快感に限界を迎え、意識を手放した。
しおりを挟む
感想 156

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら

七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中! ※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります! 気付いたら異世界に転生していた主人公。 赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。 「ポーションが不味すぎる」 必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」 と考え、試行錯誤をしていく…

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました

taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件 『穢らわしい娼婦の子供』 『ロクに魔法も使えない出来損ない』 『皇帝になれない無能皇子』 皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。 だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。 毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき…… 『なんだあの威力の魔法は…?』 『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』 『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』 『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』 そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

処理中です...