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後輩彼氏と廃墟で篭城してみた

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三人組は俺の三股を聞いて手のひらを返したが、センパイは俺を強く抱き締めてくれている。

「クニちゃん……なぁ、やめとけって」
「そいつと居て将来見える?」
「また浮気されてキレて殺して終わりだろ」

三人組は本当にセンパイのことを案じているようで、いい友達が居るんだなと羨ましくなる。

「…………お前らは誰かに恋したことなんてないだろう。こんな一時の感情で……数十年の人生を棒に振って……馬鹿らしい、俺もそう思う。でも……」

珍しくも穏やかな表情で俺を見つめ、優しく俺の頬を撫でてくれる。

「……この顔を見ていたら何もかもどうでもよくなる。将来も、他人もどうでもいい。ノゾム……ノゾムさえ俺のものになるなら何があろうと後悔しない」

「クニちゃん……でもさぁ」

「…………これは罰だ。俺は今まで他人を傷付けすぎた」

喧嘩のことだろうかと戸惑う俺の表情に気付いたのか、センパイは丁寧かつ自嘲的に教えてくれた。

「……喧嘩ばかりの生活をしているとお前みたいな見た目の奴はよく手に入る。殴り倒して連れ去って、ここや体育倉庫で飽きるまで犯すんだ。俺が飽きたらアイツら、アイツらが飽きたら二年……輪姦し終わったら解放する」

俺みたいな見た目──金髪ピアスか。俺が二年の不良グループに襲われたのはそのお下がりのルールのせいだな。

「…………あの日、輪姦されたお前が泣いてるのを見て、今まで自分がしてきたことがおぞましくなった。ノゾム……俺はお前を襲った奴と同類、いや、それ以下だ。お前はそれでも俺を受け入れてくれるんだよな?」

センパイとの初体験も半ばレイプみたいなものだ。まぁアレは怪異の責任が重い、センパイに恨みはない。

「……………………愛してる」

唇を重ね、舌の侵入を受け入れる。今回のキスは短くて呼吸はさほど乱れなかった。

「センパイ、罰って……」

「…………お前に触れているだけで幸せだ。でも、お前を愛してるのは酷い苦痛だ……」

強姦の常習犯グループのボスへの罰が、相手を殺すほどに思い詰めること?
じゃあ俺の味わう恋愛と人間関係の苦痛は何の罰だと言うんだ。首塚の破壊か? レンの心を傷付け続けたことか?

「あの……センパイ、そういうのじゃなくて、マジな罰があるかもなんです」

「…………どういう意味だ?」

「昨日俺が倒れた時、レン達が救急車呼んでくれたらしいんですけど……俺の怪我、殴られたやつだったからか警察来てて。ここ来る前にセンパイの家寄ったんですけど、パトカー来てたんです。もしかしたら、あの……傷害とか暴行とか、そういうのになるかも」

「……………………そうか」

被害届を出さなければ何とかなるのなら、俺は尽力しよう。きっと母が慰謝料を踏んだくるとか言い出すだろうけど、どうにか止めよう。

「だから俺、警察より先にセンパイ見つけなきゃって……俺は殴られて当然だし、こんな怪我くらいじゃ全然償いにならないしっ……俺殴ってあんな顔してたセンパイが警察に何か言われたら、すっごい傷付くと思って……だから、早く会って、早く謝らなきゃって」

「………………ごめんな。別れ話のためだけにこんなところまで来るわけない、冷静に考えれば分かるのにな……」

まだ首を絞めたことを後悔しているようだ。俺はもう割とどうでもいいんだけどな……いや、まだちょっと喉は痛いけどさ。

「…………そうだな、俺は法的に裁かれるべきなのかもな。捕まっても受け入れる、余罪だって話してやる」

「そんな、センパイ……えっと、少年法とか……センパイの歳じゃ死刑回避くらいか……」

「………………死刑になるほどのことをしたつもりはない」

俺もセンパイも法律には詳しくない、詳しくなれるほど法に興味があれば不良なんてやっていない。だから捕まったらどうなるのか全く分からなくて、怖い。

「國行センパイ……ほとぼりが冷めるまで隠れていましょうよ、嫌ですよ俺、センパイが捕まるなんて嫌です……」

「…………ヤれないからか?」

「茶化さないでくださいよ!」

「……何年までなら待っててくれるんだ?」

「センパイが言うなら……何年だって」

「…………浮気しながら、だろ? まぁ……何年も捕まって覚えていてくれるだけマシだな」

センパイは深いため息をついて自分のスマホを持つ。覗いていたが指紋認証のためパスワードは分からなかった。

「……繋がらないな。おい、お前の手持ち充電切れてるんじゃないのか」

「おかしいのはスマホの方だよ。圏外だろ? なんか今日変なんだよ」

スマホの圏外マークなんて今日初めて見た。センパイもそうだったようで、物珍しそうに左上端の表示を眺めている。

「…………まぁ、いい。警察が家に来てるんだったな、なら見つかるまではここに居る」

逮捕される覚悟はあるが、寸前までは足掻くつもりなのか。

「……水と飯買ってこい、二人分だ」

三人組に低く恐ろしい声で命令したセンパイは俺と目を合わせると声を甘く優しく変えた、低さはほとんど変わっていないのに別人に思える。

「……ノゾム、警察が来るまで俺と一緒に居てくれるだろ?」

「はい……」

俺と居るところに警察が来たらセンパイの罪が加算されそうな気もするけれど、今の俺達にそんな細かいことを気にする余裕はない。

「………………愛してる」

シャツと肌着を脱がされる。これで全裸だ、センパイだけでなく三人組の前で裸になるのは少し恥ずかしい。

「ぁっ……」

乳首に貼った絆創膏をスリスリと撫でられ、声が漏れる。

「…………他のところにはちゃんと着けてるな」

絆創膏から離れた指は臍ピアスを軽く弾く。ただそれだけなのに下腹に振動が伝わり、精液まみれの腸壁が疼き出す。

「センパイ、あの……財布に」

「……財布?」

「ピアス……持ってきてます。移動中はキツいから、脱ぐ時に着けようと思ってたんです……」

センパイはマットレスの横に落ちているスラックスのポケットから財布を取り出し、俺に渡した。
俺はレシート用のポケットに入れた乳首ピアスを一組取り出し、センパイに渡した。

「國行センパイ……絆創膏剥がして、ピアス着けてください」

俺は自分でセンパイの膝から降り、マットレスに寝転がった。指輪をねだる婚約者のようにセンパイを見つめ、人差し指と中指で乳輪を広げるようにして乳首を主張した。

「…………自分でやらないのか?」

「センパイのものだって意思表示です、やってくれないんですか?」

この廃墟に立てこもる間だけ、俺の身も心もセンパイだけのものだ。レンへの恋慕もミチや担任への思いも今だけは捨てる。

「……やるに決まってる」

「んっ……!」

殺すほどに愛してくれた優しい人のためだ、俺は俺自身のものでなくなろう。そのくらいしないと彼からの愛に応えたことにならない。

「ん、ゃっ……ぁ、はっ、せん、ぱっ……はやく、剥がしっ……て……」

絆創膏のガーゼ部分を指先で何度も撫で、乳首が絆創膏を押し上げてぷくっと膨らむのを楽しむ。

「……もう少し楽しませてくれ。嫌か?」

「ぅ、うぅ……分か、りま、したっ……ぁっ、んんっ!」

左乳首は指の腹で撫でられ、右乳首は爪で引っ掻かれる。どちらも絆創膏越しのままでもどかしさが膨らんでいく。

「…………何してる、とっとと買い物に行ったらどうだ。ノゾムは今までの奴らとは違う、絶対にお前らには渡さない」

「別に狙ってねーよ。行こうぜ、お前ら」
「でも、玄関開かない……」
「他のとこから出ようぜ、どっか開くだろ」

三人組が部屋を出ていく。扉が閉じるとセンパイは俺の額に唇を触れさせた。

「…………悪いな、見られたくなかっただろ?」

「センパイ……! ありがとうございます」

「……そろそろ剥がすか」

他人に見られるのを嫌がるべきなのは下半身の方だろうに、センパイは俺の乳首を三人組に見せないために絆創膏を剥がさなかったようだ。

「ん……くすぐったいです」

「……我慢しろ。もう剥がれる」

絆創膏の端をカリカリと引っ掻かれ、胸の中心付近がくすぐったい。剥がれる際に粘着部分に皮膚が引っ張られる感覚は快感で、ガーゼ部分にも粘着があって欲しいなんて思ってしまった。

「…………ちゃんと手入れしていたみたいだな、綺麗だ」

ぷるんとした桃色の乳首が絆創膏の下から解放される。まだ勃ち切っていない乳首はふるふると震え、センパイの指が触れるのを心待ちにしていた。

「せんぱい……はやくぅ」

両方の絆創膏が剥がされ、センパイにじっくりと乳首を観察される。見られていると意識するだけで俺の乳首は硬くなっていく

「…………どうして欲しいんだ?」

「國行せんぱいのおっきな指で……きゅってつまんで欲しいです、くにくにもして欲しい……かりかり引っ掻いて欲しいですし、ぐりぐり爪押し込んで欲しいです……ぎゅうーってつねるのもして欲しい」

強欲と笑われるだろうと思いながらの発言だったが、センパイの返しは真逆だった。

「…………謙虚だな。指ばかりだ、他もねだっていいんだぞ?」

ピアスを着けてとねだって欲しいのか? まずはそう思ったが、センパイがてろんと舌を垂らしてヒントをくれて答えが分かった。

「せ、せんぱいの舌で……舐めて欲しいです。優しく……本当に優しく、かぷって噛んでみて欲しいです。そ、それから……その、吸ってみて欲しい、です」

真に強欲なおねだりをするとセンパイは気に入ってくれたようですぐに俺の乳首に口を寄せた。
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