俺の名前は今日からポチです

ムーン

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さんにんでしあわせに、ろく

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雪兎に喉を犯されて射精した。俺の精液が汚したのは雪兎の脛辺りだが、俺は足の指を舐めしゃぶっていた。

「……ねぇ、くすぐったいんだけど」

「ん、ぅ……はぁっ、ごめんなさい。でも、ちゃんと綺麗にしないと」

「そんなに汚れてる? なら仕方ないね」

雪兎は鏡を見て髪を整えており、俺の方は見ていない。だから小さな足の指を一本ずつ口に含んで軽く吸い、指の間に舌を滑り込ませても、大した注意は受けない。

「ポチ、その指吸うやつ僕好きだな。爪がきゅって引っ張られるのおもしろくて」

「そうですか……? じゃあ、重点的に……ん、んっ……俺も、ユキ様の足吸ってるの好きなので」

雪兎が飽きて足を引くまで足の親指を吸い、足を引かれたら脛に移った。自分のものを舐めているという不快感を雪兎の肌の滑らかさで掻き消し、精液を唾液に入れ替える。

「ユキ、後ろ跳ねてるぞ」

自分の髪を整え終えた雪風が雪兎の隣に座る。

「ほんと? 見えないんだよね……雪風やってよ」

櫛を雪風に渡し、鏡を置き、雪兎の視線がようやく俺に与えられた。すべすべの足に舌を這わせながら見上げると微笑みを返される。

「ポチ、僕の足舐めるの好きなんだね」

「はいっ……好き、です。ユキ様……好き」

「ふふっ、変態……可愛いよ」

わしゃわしゃと頭を撫でられる。自分から頭を寄せて撫でられる心地を楽しむ。

「本物の犬よりも犬だね、ポチ」

雪兎の足にかけてしまった精液は全て舐め終えた。自分の足を眺めて満足したらしい雪兎はご褒美だと言って太腿に俺の頭を挟んでくれた。

「ユキ様っ……! ユキ様、ありがとうございます。気持ちいいです、いい匂いもして……幸せです」

「幸せ? そっか。よかった、僕も幸せだよ」

雪風が雪兎の髪を整え終わるまで両頬に感じる幸せな柔らかさを堪能し、床に零した精液を拭ってから三人揃って脱衣場を後にした。

「朝ごはん何かなー」

「ローストビーフあるとか聞いたけど」

話しながら廊下を抜けてダイニングへ。既に叔父とその恋人と祖父は食事を始めていた。祖父はゼリー飲料を飲んでおり、叔父はオムライスを食べていた。ローストビーフは俺達の前にしかない。

「おはようございます」

「……あ、おはようございます、雪也君」

祖父も叔父も俺に返事をしなかった。雪風の挨拶にも同様に。しかし流石に雪兎の挨拶には全員が返事をした。

「んー、結構いい肉だなこれ。親父食わねぇの?」

「食わん。焼いたのでも嫌なのに生なんか食えるか」

生食用の方がちゃんと殺菌してそうだけど……そもそもローストを生と言わないで欲しい。

「叔父さん、叔父さんだけなんでオムライスなの?」

「ユキ様、叔父様にはあまり話しかけないように」

「なんでさ。ポチ、叔父さんと仲悪すぎだよ、仲良くして」

無理な相談だ。コイツは雪兎に手を出すとほのめかしたこともある、できることなら同じ机で物を食べるのも嫌だ。

「気にしないで、雪兎君。嫌われる心当たりはあるからね……オムライス、羨ましい?」

「別に。なんでかなーって思っただけだよ」

「俺は涼斗さんが作ったもの以外食べないんだ」

隣に座っている恋人の涼斗の肩に頭を預け、俺にとっては腹立たしい笑顔を浮かべる。

「ふーん……? いいなぁ、仲良しで……僕も」

雪兎は俺を見上げながらそっと二の腕に頭を預けた。食器を置いて頭を撫でてやるとくすぐったそうに笑う。何度も俺を抱き、性器や足をしゃぶらせているとは思えない無邪気な笑顔だ。

「俺達の方が仲良しでしょう?」

「僕達の仲が悪いって言いたいんですか?」

面倒臭いのに絡まれた。

「違いますよ……でもまぁ、浮気されたりしたりとかありませんし……それも当たりかもしれませんね」

反論できないだろう内容で煽っていると雪兎に太腿を抓られた。

「浮気してないってどの口が言ってるの? 今は認めてあげてるけど、こそこそ浮気してたのは忘れてないから……!」

「す、すいません……」

これじゃ一生頭が上がらないな。雪兎の前に這いつくばって、足蹴にしてもらわなければ……あぁ、最高の人生だ。
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