657 / 667
きゃんぷ、さんじゅう
しおりを挟む
俺が鞭をねだって尻を振っているのに気付いた雪兎は軽く側面を叩いた。
「ぁんっ! あっ、もっとぉ……」
この程度の痛みじゃ足りない。
「ユキ、今度こそ俺は蚊帳の外か?」
「そうだね、服脱いで準備しておいて」
話しながら雪兎は太腿に鞭を振り下ろす。鋭い痛みを唾液を垂れ流して悦ぶなんて、なんて浅ましい変態だろう。
「もっと……ユキ様、もっと痛いとこ……」
「んー? 痛いとこかぁ、どこかな」
雪兎が今使っている鞭は紐状ではなく、棒状のものだ。よくしなる黒い鞭の先端は平べったくなっており、そこで尻を叩くといい音が鳴るのだ。
「ここかなー?」
ゆっくりと押し付けてもしなる棒としての役割は果たす。平べったい先端が押し付けられているのは後孔の入り口だ、ヒクヒクと震えるそこは非常に繊細な部位で、鞭で叩くなんてありえない。
「それとも……痛いって言ったらここかな?」
鞭の先端が陰嚢へ移る。ぺちぺちと叩かれるだけでも怖くて心臓が跳ね回る。
「あ、あぁっ……だめっ、そこは、ほんとにダメぇ……!」
陰嚢を鞭で叩かれたりしたらショック死してしまう。あぁでも、踏まれた時はかなり気持ちよかったなぁ。雪兎に命を握られているような感覚がよかった。
「まずはこっちで練習かな?」
ほどよい強さで叩かれたのは陰茎の幹部分だ。
「あぁああぁあああっ!」
「うわ、鬼」
ちょろちょろと流れていくこれはなんだ? 精液? 潮? 尿? 最後だったら最悪だな、鞭で叩かれて漏らしたなんて……ないよな? 催してもなかったし、礼儀として膀胱は空にしていたはずだ。
「ぃ、いっ、ひ、ぃっ……イ、ぁあ……」
「気持ちよかったよね? ポチ。予告した方が気持ちいいかな、次はここね」
ぺちぺちと軽く叩かれているのは亀頭だ。すぐに嫌だと言わなければ痛みのショックで死んでしまう。
「は、はいっ……お願いします、ご主人様ぁっ」
何言ってるんだ、断るんだ、それは流石にダメだと言わなければ。
「は、はやくっ、叩いてくださいっ、駄犬に、鞭をっ……!」
訂正する気も暇もなかった。幹を叩いた時よりも弱い力だったが、十二分に痛い。
「ぁあぁあああっ!? ぁ、あぐっ、ぁ、あぁ、が……ぁ、うぁ」
気付けば猫が伸びをするように尻を持ち上げた体勢をやめ、亀頭を握って丸まっていた。
「そんなに尾を引く痛さ? 雪風」
「俺でもそんなんされたことないって……いやー、なんか、ヒュってなる」
「ポチ、大丈夫? 強すぎたかな」
当たり前だ。これは流石に抗議しなければ。
「は、いぃっ……しゃいこぉれしたっ」
「次もっと痛いとこ行く?」
「おねがいしますっ……!」
俺はまた四つん這いになり、まだ痛む尻も性器も無視して鞭をねだった。
「左右どっちがいい?」
「え……えっと」
左右三回ずつぺちぺちと叩かれる。力加減は同じだが、俺の感じ方は微妙に違う。
「ひ、ひだり、で……」
そう言った直後、鞭が振り上げられる。雪兎の手を見つつ激しく脈打つ心臓を筋肉や皮膚の上から引っ掻く。緊張が最高に達した瞬間、振り下ろされる。
「ひっ……! ぁ……あれ?」
フェイントだ、鞭はシーツを叩いた。
「はぁ…………ぁああぁあああぁああっ!?」
鞭が再び持ち上がるのを待ったが、予想に反して鞭は振り上げで俺の陰嚢を叩いた。当然飛び上がり、ベッドの真ん中で悶絶する。
「あぁぁ……ぅあ、あぁ……」
立っていればジャンプしていたのだろう、両足同時にぴょこぴょこと動かしてしまっている。
「うわー……真尋? 心臓止まってないか?」
「弱めにやったから平気だよ、ね?」
雪兎は人体の……いや、俺のマゾ精神の限界を悟る力を持っていると思う。いつも快感を覚えるギリギリの痛みを与えてくれるのだ、常人には不可能だ。
「はーっ、はーっ、はーっ……」
「真尋、ほら、ひっひっふー」
「ひっ、ひぅ……うぅ……」
雪風が涙を拭ってくれた。けれど後から後から溢れてくる。
「ボケないで雪風、ほら、次は雪風も参加」
「おぅ、何すんの?」
「一緒にするの」
「だから何を」
微笑ましい親子の会話に頬を緩める余裕もない。二人がかりで抱き起こされてもまだ足が震えていた。
「ぁんっ! あっ、もっとぉ……」
この程度の痛みじゃ足りない。
「ユキ、今度こそ俺は蚊帳の外か?」
「そうだね、服脱いで準備しておいて」
話しながら雪兎は太腿に鞭を振り下ろす。鋭い痛みを唾液を垂れ流して悦ぶなんて、なんて浅ましい変態だろう。
「もっと……ユキ様、もっと痛いとこ……」
「んー? 痛いとこかぁ、どこかな」
雪兎が今使っている鞭は紐状ではなく、棒状のものだ。よくしなる黒い鞭の先端は平べったくなっており、そこで尻を叩くといい音が鳴るのだ。
「ここかなー?」
ゆっくりと押し付けてもしなる棒としての役割は果たす。平べったい先端が押し付けられているのは後孔の入り口だ、ヒクヒクと震えるそこは非常に繊細な部位で、鞭で叩くなんてありえない。
「それとも……痛いって言ったらここかな?」
鞭の先端が陰嚢へ移る。ぺちぺちと叩かれるだけでも怖くて心臓が跳ね回る。
「あ、あぁっ……だめっ、そこは、ほんとにダメぇ……!」
陰嚢を鞭で叩かれたりしたらショック死してしまう。あぁでも、踏まれた時はかなり気持ちよかったなぁ。雪兎に命を握られているような感覚がよかった。
「まずはこっちで練習かな?」
ほどよい強さで叩かれたのは陰茎の幹部分だ。
「あぁああぁあああっ!」
「うわ、鬼」
ちょろちょろと流れていくこれはなんだ? 精液? 潮? 尿? 最後だったら最悪だな、鞭で叩かれて漏らしたなんて……ないよな? 催してもなかったし、礼儀として膀胱は空にしていたはずだ。
「ぃ、いっ、ひ、ぃっ……イ、ぁあ……」
「気持ちよかったよね? ポチ。予告した方が気持ちいいかな、次はここね」
ぺちぺちと軽く叩かれているのは亀頭だ。すぐに嫌だと言わなければ痛みのショックで死んでしまう。
「は、はいっ……お願いします、ご主人様ぁっ」
何言ってるんだ、断るんだ、それは流石にダメだと言わなければ。
「は、はやくっ、叩いてくださいっ、駄犬に、鞭をっ……!」
訂正する気も暇もなかった。幹を叩いた時よりも弱い力だったが、十二分に痛い。
「ぁあぁあああっ!? ぁ、あぐっ、ぁ、あぁ、が……ぁ、うぁ」
気付けば猫が伸びをするように尻を持ち上げた体勢をやめ、亀頭を握って丸まっていた。
「そんなに尾を引く痛さ? 雪風」
「俺でもそんなんされたことないって……いやー、なんか、ヒュってなる」
「ポチ、大丈夫? 強すぎたかな」
当たり前だ。これは流石に抗議しなければ。
「は、いぃっ……しゃいこぉれしたっ」
「次もっと痛いとこ行く?」
「おねがいしますっ……!」
俺はまた四つん這いになり、まだ痛む尻も性器も無視して鞭をねだった。
「左右どっちがいい?」
「え……えっと」
左右三回ずつぺちぺちと叩かれる。力加減は同じだが、俺の感じ方は微妙に違う。
「ひ、ひだり、で……」
そう言った直後、鞭が振り上げられる。雪兎の手を見つつ激しく脈打つ心臓を筋肉や皮膚の上から引っ掻く。緊張が最高に達した瞬間、振り下ろされる。
「ひっ……! ぁ……あれ?」
フェイントだ、鞭はシーツを叩いた。
「はぁ…………ぁああぁあああぁああっ!?」
鞭が再び持ち上がるのを待ったが、予想に反して鞭は振り上げで俺の陰嚢を叩いた。当然飛び上がり、ベッドの真ん中で悶絶する。
「あぁぁ……ぅあ、あぁ……」
立っていればジャンプしていたのだろう、両足同時にぴょこぴょこと動かしてしまっている。
「うわー……真尋? 心臓止まってないか?」
「弱めにやったから平気だよ、ね?」
雪兎は人体の……いや、俺のマゾ精神の限界を悟る力を持っていると思う。いつも快感を覚えるギリギリの痛みを与えてくれるのだ、常人には不可能だ。
「はーっ、はーっ、はーっ……」
「真尋、ほら、ひっひっふー」
「ひっ、ひぅ……うぅ……」
雪風が涙を拭ってくれた。けれど後から後から溢れてくる。
「ボケないで雪風、ほら、次は雪風も参加」
「おぅ、何すんの?」
「一緒にするの」
「だから何を」
微笑ましい親子の会話に頬を緩める余裕もない。二人がかりで抱き起こされてもまだ足が震えていた。
0
お気に入りに追加
1,420
あなたにおすすめの小説
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
悪さしたお坊ちゃんが肉便器に更生させられる話
たみしげ
BL
BLすけべ小説です。
悪いことしてた金持ちのお坊ちゃんがチンピラたちに肉便器調教されてお尻の快感を覚えさせられる話です。
※輪姦/スカトロ(大)/無理やり表現注意
ハードめな内容の習作。殴る、蹴るの表現は無し。
公開凌辱される話まとめ
たみしげ
BL
BLすけべ小説です。
・性奴隷を飼う街
元敵兵を性奴隷として飼っている街の話です。
・玩具でアナルを焦らされる話
猫じゃらし型の玩具を開発済アナルに挿れられて啼かされる話です。
珍しい魔物に孕まされた男の子が培養槽で出産までお世話される話
楢山コウ
BL
目が覚めると、少年ダリオは培養槽の中にいた。研究者達の話によると、魔物の子を孕んだらしい。
立派なママになるまで、培養槽でお世話されることに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる