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ふたまた、ろく

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二度目の行為を終えた後、幸せそうにキスをしてきた雪風は俺の上にくったりと倒れ、静かな寝息を立て始めた。駅弁と騎乗位、たったの二度なのにそんなに体力を消耗したのだろうか。

「…………んっ、ぅ……? ぁ……」

陰茎をゆっくりと抜いて雪風をベッドに転がす。太腿や尻を汚した白濁液を拭っていく。穴の中に留まっている分を掻き出せば雪風は起きてしまうだろう、すぐに出した方がいいとは思うが、気持ちよさそうに眠っているのを起こすのも忍びない。

「んー……」

身体を清め終わる頃には仰向けに寝かせたはずの雪風はうつ伏せになって顔をこちらに向けて眠っていた。薄い毛布をかけ、その隣に寝転がって寝顔を眺める。手触りのいい髪を梳いていると雪風は幼い微笑みを見せた。

「おやすみ、雪風」

雪風の身体を清めている間にすっかり勃起してしまった。冷水のシャワーでも浴びて萎えさせよう。
ベッドを降りてシャワー室に向かう予定だった俺の視線はベッド脇に置かれた小さな棚に向いた。ランプの影に手のひらサイズの手帳があったのだ。

「………………よし」

雪風はぐっすり眠っている。手帳なんてスケジュールくらいしか書いてないだろうし、スケジュールならむしろ把握しておいた方がいい。誰に言うでもない言い訳を並べて手帳を開く。細かく文字が書いてある、乱れたものもあるが読むのには苦にならない程度だ。

「…………は?」

内容は単純明快、夜寝る前の妄想を綴ったもの。その全ては俺が雪風を襲うもの。無理矢理に、殴ってでも、そんな俺ばかりが手帳の中に語られていた。
一通り読み終えた頃には雪風の欲望を察した陰茎はパンパンに膨らんでいた。

ベッドに戻って毛布を剥がし、真っ白な裸体を眺める。うつ伏せに眠っている雪風が起きる気配はない。睡姦も幾つか語られていたのを思い出しつつ、先走りの汁を垂らす陰茎の雪風の尻に押し付ける。

「ふーっ……雪風、雪風っ……いいんだよな、雪風……」

割れ目に亀頭を挟ませ、穴の縁に擦り付けてくちゅくちゅと音を立てる。雪風の後孔は唇のようにちゅっと吸い付き、俺を欲しがっていた。

「んっ……ん、ぁ、ぁああっ……! あっ、ひっ……んぁっ……!」

形のいい尻を鷲掴みにして挿入する。褐色肌の筋肉質な手が白磁の肉体に指を沈ませ、形を歪ませていることに背徳感を覚える。

「ぁ、あっ……? な、にっ……真尋っ?」

雪風が目を覚ました。手帳を読んだことを言うべきだろうか、もっと抱きたいと正直に言うべきだろうか、いや、それを言っては拍子抜けだ。

「ひぁんっ!? ぁひっ、あぁんっ! ま、ひっ……んぁあっ! ぁうっ、ぅああっ! ん、ぁっ……めくれるぅっ……!」

俺は獣性を押し殺していて、雪風は俺に乱暴される妄想を手帳に閉じ込めていた。それを解き放つ時が来た、これは互いの好みのプレイだ。

「ぁんっ! あぁっ、ぁっ……?」

雪風もこれを望んでいるはずなんだ。

「次、どうして欲しいか言ってみろよ。何も言わないなら抜くぞ?」

どうしても不安になって、プレイらしさを留める範囲の確認をしてみた。

「ん……奥、ごんごん突くの……続けて欲しい」

「寝てる間に勝手に抱かれてんのに感じてるのか?」

「んー……なぁ真尋ぉ、もっと無茶苦茶してくれよ、いちいち確認しなくていいから……ただの穴だと思ってくれよ、真尋……」

雪風にとって俺の質問は興醒めしてしまうようなものだったらしい。俺は改めて雪風の変態性を実感し、猛省と呆れのため息を零してから抑えてきた獣性を解放した。
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