俺の名前は今日からポチです

とろけたところを、さん

自分の絶叫で目を覚ます。いつの間にか俺はうつ伏せにされていて、下腹の前で組まれた雪兎の手にローターを身体の外側から腸壁に押し付けられて絶頂していた。

「あぁあああっ！？　ぁひぃいっ……！　イぐぅうっ……！」

ローターで奥を責められる俺を容赦なく貫く雪兎の吐息は嬉しそうに聞こえる。ローターのせいで絶頂が止まらないのに雪兎の陰茎で掘削されては突き上げられる度に意識が飛びそうになる。

「やぁああぁあぁぁあっ！　ぁあああぁあっ！　あぁっ、あっ、ぁーっ！」

「ふふっ……可愛いっ、ポチ……可愛いよ、動物みたい……」

胸の前で縛られた手は動かせず、床に手を着くことすらできない。

「もぉやらぁああっ！　イぐのやぁあっ！　もぉやらぁっ、もぉむりぃっ、ごわれりゅうぅっ！」

「ポチ……犬が喋っちゃダメでしょ！」

下腹を押さえる力が弱まったかと思えば尻に平手打ちが与えられた。

「んひぃっ！？」

「んっ……！　叩くと締め付けよくなるよね……ポチ、僕……もっとキツくして欲しいな」

「ぁ、やぁんっ！　ぁひんっ！　イぐぅっ！　ぁあああっ！　いた、ぁ、イくっ、イっでりゅうっ！」

叩かれる度に精液をびゅるびゅると零し、痛みを好む変態の淫乱であることを自覚させられる。

「ポチ……そろそろ、出すよっ……」

「はっ、ひゃいぃっ！　くらひゃいっ！」

叩かれる度に無意識に雪兎の陰茎を締め付けてしまい、それによって刺激が強くなる幸せな時間が終わり、雪兎に精液を注がれる幸せな時間が始まった。

「ん、ぁあっ……熱いっ、きてるっ……ぁああっ……！　ローターでかき混ぜられてっ、ひぃいんっ……！」

「……もう、喋っちゃダメって言ったのに」

射精を終えて萎えた陰茎が出ていく。その場に屈んだ雪兎は俺の尻肉を掴んで穴を拡げ、自分の精液で満たしたそこを写真に納めた。

「これじゃ僕も犬みたいだね、マーキングしてさ？　ふふっ……ほら、ポチ、ローターも抜いてあげるよ」

振動したままのローターが抜かれていく。淫猥な水音を立てて精液を掻き混ぜ、俺に快楽を与え、少しずつ遡っていく。

「わ……すっごい吸い付いてる。何、まだ欲しいの？」

もう少しで抜けそうだったというのに雪兎はローターを指で摘んで中に押し込み、前立腺を抉った。

「ぅあぁああっ！？　ぁああっ！　やぁっ、イくっ、イぐっ、りゃめっ、またイくぅうっ！」

「ふふ……簡単にイっちゃうよねポチって。本当にイってるの？　演技じゃない？」

「イったぁっ！　イっでるぅっ！　今イってるからぁっ！　ぐりぐりっ、やだぁあっ！」

振動するローターを前立腺にぐりぐりと押し当てられ、雪兎が飽きるまで絶頂を繰り返した。

「うん、可愛かったよポチ。じゃ、可愛いポチを可愛くしてくれたオモチャを綺麗にしてあげて」

顔の前に白濁液で汚れた薄桃色のローターを垂らされる。

「は、い…………ぁー……む、んっ……ふっ、んんっ……」

雪兎の要求を察して口を開けるとローターは舌の上に乗せられた。いちご大のそれは自分の中に入っていたもので嫌悪すべき味をしているはずなのだが、雪兎の精液がべっとりと付いていたせいで躊躇いなく口に入れ、しゃぶってしまった。

「うん、綺麗になった。よしよし、偉いよポチ。さ、お風呂入ろ」

頭を撫でられて嬉しくなり、ネクタイで手を縛られているのを忘れて四つん這いで雪兎の後を追おうとして転んだ。


風呂を上がってベッドに腰掛け、残業を嘆く雪風からのメッセージに労いの返信をしていると、雪兎が学校からの手紙を渡してきた。

「何です？　参観……？　参観あるんですか？」

「うん、丸一日やるんだ」

「へぇ、豪華」

雪風は行けないだろうし、使用人が行っても仕方ないし──中学生男子が参観に誰も来なくて嘆くのもおかしな話だが、可哀想だな。

「ポチ来てよ」

「……は？　いやいやいや……」

「父兄参観なんだからさ。ポチ、僕のお兄ちゃんでしょ？」

「戸籍的にはそうですけど、ペットでしょ？」

そもそも俺は外に出ていいのか？　いや、指名手配をされている訳でもないからいいとは思うけれど。

「……僕の頑張るところ見てくれないの？　お兄ちゃん……」

「お兄ちゃんドライアイになる覚悟できました！」

「やったぁお兄ちゃん大好き！」

「オモチャとかつけませんよね？」

「お兄ちゃんにオモチャはつけないよ」

俺は久しぶりの外と雪兎の弟感にはしゃいで笑顔で了承してしまい、慌てて確認したがオモチャをつけない言質は取れた。
きっと今まで参観に誰も来てくれなくて寂しい思いをしていたから、俺に兄らしい働きを求めているだけなのだろう。
俺は雪兎の純粋な願いも叶えられることを誇りに思い、可愛い弟を抱き締めた。