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はじめてをみたあとで、はち

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力を込めて抱き締めていたせいか腕がだる重い。雪風の脇腹辺りにも痣が薄らと残ってしまっている。痛かっただろう苦しかっただろうと後悔しながら摩ると雪風は嬉しそうに微笑んだ。

「……もっとお前の跡つけてくれよ、真尋」

ベッドの上で二人向かい合うようにして座っていた。雪風はあえて性器と後孔が丸見えになるように座っていて、二発も出された穴から垂れる白濁液に俺は自分が出したものでありながら興奮していた。

「雪風、あの動画でさ……教師? かなんかにヤられてただろ」

「え……? あぁ、アレか。お兄ちゃん単位がやばくてなー」

弟の身体で足りない単位を買っていたと? なんて奴だ。

「……あの時、目隠しされたよな」

叔父への怒りは後だ、会った時に全てぶつける。
俺は緩めてあったネクタイを解き、雪風の物と違って黒いそれのシワを伸ばした。

「やってみたい」

「……お前一人なんだからそんな面白くないと思うけど」

「残念だったな、もう3Pはやらせねぇぞ」

「ユキ混ざってたらヤられんのお前だもんな!」

調子が狂う。俺の醜い独占欲を心地好いと受け入れたのなら少しはプレイに協力しろよ。

「俺しか見えないように目隠ししてやるって言ってるんだよ」

「お前しか居ないんだからお前以外見えてないし目隠ししたらお前も見えないぞ」

「…………いいから目隠しさせろぉ!」

「俺はお前のもんって言っただろ好きにしろよ!」

少々の小競り合いはあったが平和に交渉は成立し、俺は雪風の後ろに回って彼の目を隠すためネクタイを巻いた。透き通るような白い髪を巻き込まないように気を付けつつ後頭部で縛り、前に回る。
肌も髪も真っ白な彼の唯一の色、瞳の赤色を黒いネクタイで隠す。その背徳感は想像以上の強さで、黒いネクタイと白い髪を見ているだけで勃ってきた。

「……手も縛っていいか」

「好きにしろってば」

雪風の白いネクタイを解き、彼の手首を縛る。細身とはいえ男性らしさもしっかりある手が、爪や指の動きの滑らかさから女性らしさも匂わせる手が、肌と同じく白いネクタイで拘束された。

「前で縛るのか? 普通後ろだろ」

「後ろでやったら肩痛くなる」

「さっすが普段縛られてるだけある。事後の痛さだるさって結構好きだけどな、まぁ仕事あるから助かるけどさ?」

「それに……」

背に腕を回し、ゆっくりと押し倒す。ベッドと彼の間に挟まった腕を抜いて縛った手首を頭の上に持ち上げさせる。

「後ろに腕回させるより上に挙げさせた方が腋見えてエロい」

「……お前脇フェチ?」

「いや、そこまでだけど。あと胸筋の引っ張られ具合とか、頭窮屈そうな感じとか」

「別に窮屈じゃないけどな……」

「感じだって。そう気にするなよ。それにさ、手振り下ろすだけで俺殴れるのにそれしないって言う信頼感的なのがイイよな」

きっと雪兎に聞かせると反論してくるだろう。後ろ手にキツく縛らせてくれることの方が信頼が強いとか言って。

「……お前気持ち悪いな」

雪兎なら俺と同じ熱量の性的嗜好があるから下品な討論ができるけれど、何でもいいを公言する雪風は乗ってくれない。

「今から気持ち悪くねちっこく責めてやるから覚悟しろよ」

「あははっ……好きぃ……」

俺に心底惚れていると証明するようなふにゃっとした笑顔が、俺にしか見せないだろうということも含めて、大好き──いや待て動画でこの顔を見たぞ、雪凪に対して浮かべていた──

「わっ……ま、真尋? どこ……? えっと……覆い被さってる? でいいよな」

「……何されるか分かんないの、怖いだろ」

「んー、真尋だからなー」

この幼げな言動が可愛らしい。叔父への殺意を思い出していた俺を現在に引き戻してくれる。

「……その信頼、嬉しいな」

「んー……目隠ししたまま撫でられるの、気持ちいいな」

頬を撫でる手に擦り寄るために頭が傾く。俺はそっと身を屈め、頭を傾けたせいで見えた耳の縁にキスを落とした。
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