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おとなになって、はち

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太腿に垂らした透明に近い精液を拭って舐める雪風の様子を見て、動かない腕や胸の上下を締められている快感に身悶えし、雪兎にねだる。

「なぁユキ、俺も勃ってきたんだけど真尋に咥えさせていい?」

「んー……いいよ。いいこと思い付いたから寸止めしてね」

雪兎は俺を無視して雪風と話す。俺の前に立った雪風は浴衣の隙間から性器を露出させ、俺の頭を優しく撫でた。

「……頼めるか? 真尋」

「…………後で、俺にもして」

縛られていなければ、雪兎が居なければ、先に俺のを──と言えた。いや、浴衣の隙間からむっちりとしながらもどこか男性らしさの残る太腿を見せられて、風呂で薄まってはいるが確かに鼻腔に届く甘美な匂いがあれば、取引なんて出来ずに口を開けるかもしれない。

「ぁ……は、ぁあっ……最高っ、真尋ぉ……」

喉を使って根元まで咥え込み、軽く吸いながら舐め回す。頭を撫でていた手が押さえるとは言わないまでも力を強めたのを感じ取り、雪風から余裕を奪った優越感を得る。

「は、ぁっ……気持ちいい、真尋、真尋ぉ……もうっ……」

そろそろかと優越感に浸ったまま口をすぼめると口内を満たしていた性器が抜けてしまった。咳き込みつつ涙で滲む視界でよくよく確認してみれば、雪兎が雪風の浴衣の腰の辺りを掴んでいる。

「ポチ、次僕」

後頭部を押さえられ、開いたままだった口内に性器を突っ込まれる。呼吸を落ち着ける暇もなく頭を無理矢理前後に動かされ、喉を犯される。

「んぅっ、ふ、ゔぅっ、んっ……んんっ!?」

先程までの優越感が消えて被虐の悦びを思い出していると、雪兎の手が鼻をつまんだ。本格的に呼吸が不可能になり、酸素を求める口を性処理用の穴として扱われ、カクカクと腰が揺れ始める。

「……ん、もういいよ」

両手で俺の頭を掴んだまま腰を引いた雪兎の性器ははち切れんばかりに膨らんでいる。まだ射精を果たしていないのに何故終わるのだろうと酸素不足の頭で考えていると、雪兎は白く細長い布を取り出した。

「ポチ、これから何するか分かる?」

「……精液、布に出して……?」

「そうそう、その布をポチの轡にしてあげるんだよ」

布は二枚あり、雪風にも渡された。二人は共に布の中心辺りを亀頭に被せ、俺の顔に押し付けた。

「どう? ポチ、顔に二本も擦り付けられる気分」

左右から布越しの性器が頬や鼻や唇に擦り付けられている。

「……しゃぶらせて欲しい」

「ふぅん……? だーめ。ほら、ポチ、もう出すよ」

布に鼻を塞がれたかと思えば布越しに精液が放たれ、濃い臭いが鼻腔を犯し、俺の思考を蕩かした。

「僕のは完成。雪風、雪風はそのまま口に突っ込んで出して」

「ん、分かった……真尋、出す……ぞっ」

布に包まれた性器が口内に押し込まれ、布越しに舌に射精の勢いを味わう。

「猿轡って言ったら口の中にも布詰めないとね。雪風のはそれ役」

「なるほど。じゃあ布残して出して、飲み込まないように端っこ出して……」

「上から僕ので覆う」

布を残して雪風の性器が外に出る。口内に広がる精液の匂いに息苦しさを感じて鼻呼吸を意識すれば、雪兎が精液を放った布に鼻と口を塞がれる。

「ん、ぅうっ……んーっ、ぅ、ん」

頭の後ろで布の端はキツく結ばれ、精液まみれの猿轡が完成する。鼻呼吸でも口呼吸でも淫靡なフィルターによって肺に満ちる空気は雄の匂いに満ちている。この匂いを嗅いでいると自分が後孔を犯されるための犬だという実感が湧いて、下腹が疼き始める。

「……大丈夫か? これ」

「前にも似たようなのやったし、平気だよ。それにほら、嬉しそうな顔してるでしょ」

二人に頬を撫でられ、潤んだ目を細め、首の力を抜いて甘える。

「ふふ、犬みたい。可愛いよ、ポチ」

可愛いなら抱いてと伝えるために赤紫の瞳を見つめるも、意味はない。

「ふぁあ……眠ぃ、出すもん出したし、もう俺眠いぞ」

「うん、僕ももう寝るよ。一緒に寝よ、雪風」

「なんだ可愛いこと言って」

ついさっきまで俺を撫でていたくせに突然手を離したかと思えば二人で談笑を始める。寝る前に軽くシャワーを浴びようという話が出たところで俺は必死に唸った。

「んーっ! ぅうっ、んぅうーっ!」

「どうした真尋、放置好きだろ?」

「うるさいし、他の部屋で寝ようかな?」

「筋金入りだなユキ……俺でも泣くぞ」

「ポチは嬉し泣きするよ。ねー、ポチー?」

前も後ろも疼きっぱなしなのに放置なんてされてたまるか。苛立ち混じりに暴れてみると縄が身体を軋ませ、快楽を与え、怒りが溶けて放置される未来に興奮し始めてしまった。
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