上 下
450 / 667

あさになって、に

しおりを挟む
雪兎が俺の前に回ったので、俺は猫が伸びをするような体勢のまま上目遣いで彼を見上げる。愉悦に満ちた赤紫の瞳が可愛らしく歪んでいる。

「……じゃあ、ポチ。ちょっと聞くね」

そう言いながら俺の顔の真正面に腰を下ろし、ベルトを外し、ズボンと下着もズラしていく。

「ポチ、雪風と何かした?」

ぶるんっと飛び出た陰茎が俺の鼻にべちんと当たる。久しぶりの雪兎の匂いに身体が疼き、尻尾が揺れた。

「しっ、してません……ぁあ、はぁっ……ユキ様、はぁぁっ……!」

匂いを嗅いでいるだけで感度が上がっていく感覚があって、少しの恐怖を抱きつつも雪兎の性器に奉仕しようと口を開けると、性器と口の間に雪兎の手が挟まった。そのまま口を塞がれ、鼻に亀頭を擦り付けられる。

「僕の目を見て答えて、ポチ。雪風とキスした?」

深く荒く息を吸いながら赤紫の双眸を見つめて首を横に振る。

「……セックスは?」

口を塞いだ雪兎の手のひらを舐めながら首を横に振る。

「雪風のこと好き?」

鼻に触れる鈴口から立ち上る濃い雄の匂いを必死に吸って、肺を雪兎の匂いで満たしていく。

「…………ありがとう、ポチ。僕嬉しいよ……!」

首輪に紐がかけられ、俺の頭を持ち上げるように上に引っ張られる。当然喉を急に圧迫された俺は苦痛に喘ぎ、口を開ける。雪兎は俺の口を覆っていた手を上にずらして鼻をつまみ、開いたままの口に陰茎を突っ込んだ。

「ポチ、ポチ……大好き! やっぱりポチは僕のペットだよね、貞操帯着けずに、雪風と一緒に居たのに、本当に何もしてないんだね! 信じてたよ、僕のポチ!」

雪兎は何故俺の回答が真実だと確信したのだろう。性格から言っても状況から言っても、疑わない方がおかしい。心理学か何かを学んできたのだろうか、俺の仕草は真実を語っているように見えたのだろうか。

「可愛いっ、可愛いよポチ。苦しいよね? 苦しいよね? それなのに気持ちいいんだよね?」

首を絞められ、鼻をつままれて呼吸を禁じられ、それでも酸素を求めて開いた口に陰茎を突っ込まれ、乱暴に口腔を犯されながら俺は快感を覚えていた。

「あぁ……ダメ、ダメ、これ以上やったら出ちゃう……」

雪兎は振っていた腰を止めて俺の喉を突き上げるのをやめ、腰を引いて俺の口内を満たすのをやめ、首輪の紐と鼻から手を離して立ち上がった。

「ポチ……ほら、もっとお尻上げて」

「けほっ……は、はい……ユキ様……」

「手を使わずに尻尾抜いて、抜いたら手を使っておねだりして」

太腿の裏に手を添えて下腹に力を込め、奥深くまで咥え込んでいた張形を吐き出していく。ゆっくりと腸壁を擦って遡り、俺の中を満たしてくれていたものが外に出ていく。寂しさを覚えながらも排泄の快感が大きくて、下品な空気混じりの水音を慣らして、尻尾を畳の上に落とした。

「ぁんっ……! はっ、あ、ぁあっ……抜け、ましたぁ……はぁ、はぁ……」

雪兎が口を開く前に太腿の裏に添えていた手を持ち上げて、尻の肉を掴んで開いて、ローションと腸液で濡れそぼった後孔を拡げて雪兎を誘う。

「ユキ様っ、ユキ様ぁ……あなたに焦がれていたあなたのペットにぃ、淫乱な駄犬にぃ、どうかっ……お慈悲を……」

「……随分口が上手くなったね。違うよ? ポチ。僕が欲しいのはそんな賢さじゃないの」

穴の口に亀頭が触れてくちゅくちゅと音を立てる。

「ぁあっ……ぁっ……くっ、ください、くださいぃっ! ユキ様のっ、ユキ様の欲しい! 突いて、ぐっちゃぐちゃに突いて、犯してっ、壊してっ、ご主人様ぁっ、俺の中掻き回してぇっ!」

「そうそう……僕はそっちの余裕ないおねだりの方が好きだな。もちろんさっきのが嫌いって訳じゃなくてね、今はこっちの気分なの」

「はっ、早くっ、はやくぅうっ!」

「こんなの、雪風が盗れる訳ないよね、ふふ……」

ゆっくりと俺の中に入ってくる、俺を割り開いてくる、俺を裂いてくる恋焦がれた肉の棒。俺はまだ半分も入っていないうちから手の力が抜けて、代わりに腸壁で扱く力を増していた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

調教専門学校の奴隷…

ノノ
恋愛
調教師を育てるこの学校で、教材の奴隷として売られ、調教師訓練生徒に調教されていくお話

ペット彼氏のエチエチ調教劇場🖤

天災
BL
 とにかくエロいです。

【R-18】クリしつけ

蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。

親父は息子に犯され教師は生徒に犯される!ド淫乱達の放課後

BL
天が裂け地は割れ嵐を呼ぶ! 救いなき男と男の淫乱天国! 男は快楽を求め愛を知り自分を知る。 めくるめく肛の向こうへ。

悪さしたお坊ちゃんが肉便器に更生させられる話

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 悪いことしてた金持ちのお坊ちゃんがチンピラたちに肉便器調教されてお尻の快感を覚えさせられる話です。 ※輪姦/スカトロ(大)/無理やり表現注意 ハードめな内容の習作。殴る、蹴るの表現は無し。

公開凌辱される話まとめ

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 ・性奴隷を飼う街 元敵兵を性奴隷として飼っている街の話です。 ・玩具でアナルを焦らされる話 猫じゃらし型の玩具を開発済アナルに挿れられて啼かされる話です。

珍しい魔物に孕まされた男の子が培養槽で出産までお世話される話

楢山コウ
BL
目が覚めると、少年ダリオは培養槽の中にいた。研究者達の話によると、魔物の子を孕んだらしい。 立派なママになるまで、培養槽でお世話されることに。

鬼騎士団長のお仕置き

天災
BL
 鬼騎士団長のえっちなお仕置きの話です。

処理中です...