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あいがんけん、にじゅう

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ゆっくりとゆっくりと身を裂くように、空虚を満たすように入ってくる。今までで一番とも言っていいくらいに慎重に挿入されたのに、根元まで入った頃にはもう俺は腹の上に自身の精液を零していた。

「……入れただけでイっちゃったの?」

「ぁ……? あっ、何で……」

「…………そんなに僕の、好きなの?」

幼い顔に似合う小さな手が腰を掴む。幼い顔に似合わない凶悪なまでの陰茎が俺の奥をぐりぐりと弄ぶ。雪兎は根元まで挿したまま腰をくねらせて俺の奥を攻めている。

「ぁんっ、やぁっ……ぁ、はぁっ、んっ、くぅぅんっ……!」

強くはないが深い快感で、これが爆発した時の絶頂が恐ろしくて、快感から逃れようと身体をくねらせる。しかしそれは自分への刺激と雪兎の興奮を増すだけだった。

「可愛いよ、ポチ……そんなふうに悶えちゃうくらい僕のが好きなんだね? 入れられただけでイっちゃうくらい、動かれなかったらもどかしくって悶えちゃうくらい、好きなんだね?」

「んっ、ふぅっ……ぅあっ……ぁ、すき……ゆきさま、しゅきぃ……」

「…………僕の、が好きなの? 僕、が好きなの?」

「ゆき、様……がぁ……好きぃ……」

俺を見つめる雪兎の顔から余裕が消えていく。どんどん欲情に侵されていく。人とは思えないくらいに整い過ぎた、生きているとは思えないくらいに透き通った美少年の顔が肉欲に染まっていく……俺によって。

「ユキ様っ……俺で、気持ちよくなって……」

入れたまましばらく動かれないで、少し躙られた程度で、焦れた腸壁は雪兎の性器に必死に絡みついていた。

「もうっ、俺の中、ユキ様の形だから……多分、俺が、ユキ様に一番気持ちいい……」

「…………だろうね」

興奮を押し殺した上擦った声が耳に届き、幸福に変わる。
腰を掴む力が強くなって、雪兎の陰茎が少しずつ抜けていく。締め付けたそれが抜けていくと内臓全てを持っていかれるような錯覚に陥る。

「ぁ、あっ、はぁっ……出てっちゃう……やぁっ、めくれるっ……」

抜けていく寂しさを覚える暇もなく、すぐに再び貫かれる。

「ぁあんっ! んぁっ……はぁっ、やぁんっ!」

「すっごい吸い付き……っていうかポチ、分かってる? 突く度にぴゅっぴゅってちょっとずつ出ちゃってるよ? だらしないね……」

雪兎に突かれる度に薄くなった精液を少しずつ漏らしている。自分のことなのだから当然分かっている、止められるかは別だ。

「でもっ、こういうの……可愛い。本っ当に……僕の物なんだって感じして、最高」

腰を掴んでいた小さな手が離れる。雪兎は少し腰を浮かせて、俺の太腿の裏を手で押えて、突く角度を変えた。

「ひぁんっ! はぁっ、深いぃっ! やぁっ、これっ、ひっ、イくっ、イっ……くぅぅうんっ!」

「あはっ、いっぱい出たね……うん、やっぱりこっちの方が奥まで届くんだ。ちょっと……キツイけど」

俺の腰を持ち上げているのだ、その細腕には厳しいだろう。しかし雪兎は線の細さの割には力がある方だ。

「イくっ、ひぅうっ! あぁんっ! イってる、イってるとこっ、ごんごんしないでぇっ!」

「何で? 気持ちよさそうな顔してるのに」

「ひぁっ、んぁあっ! あっ、ぁーっ! 奥っ、いま奥らめぇっ!」

「ポチ……イってる時激しくされるの好きでしょ? イくの終わらせないように、ずーっと続けて欲しいんだよね? 大丈夫っ、だよ、やっててあげるっ……!」

「イっ、ひぃっ、ひぁああっ! ゃ、んっ、んぁっ、ぁあっ!」

言葉が紡げなくなって、呼吸もままならなくなって、自分が今どんな声を出しているのかすらよく分からなくなってきた。
もう絶頂から落とされることはない、雪兎が止まるまでずっと絶頂の中に浸されているだろう。快楽が電撃のように背骨を貫いても、脳を沸騰させていても、やめて欲しいとすら思わない。このまま自分が何かすら忘れてしまうくらい蕩けさせて欲しい。
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