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かいぬしのふあん

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首を絞められて意識を失っていたようで、気付いた頃にはもう拘束は解かれていた。前に回せるようになった腕の開放感、ようやく下ろせた足に血が巡る感覚、ドロドロと穴から溢れていく雪兎の証拠、何もかも起きたばかりの俺には刺激が強過ぎた。

「ユキ、様……?」

「起きた? ごめんね、強く絞めすぎたよ」

「……いえ」

「…………ねぇ、ポチ? もし僕が君のこと殺しちゃいそうになったらちゃんと抵抗してね」

開いたままの口を塞ぐ短いキス。間近の不安そうな顔に腕が勝手に動き、細い身体を抱き寄せた。

「……薬、本当に使ってないんですか?」

「使ってないよ」

腕を緩めて少し離れた顔に不安は見られなかった、抱擁は高い効果を持つらしい。

「…………じゃ、俺……もう本当にダメですね」

「うん、ダメダメ」

「普通の暮らしなんか絶対無理ですね……ユキ様に毎日抱かれないと生きていけません……」

「毎日じゃ僕が死んじゃうよ」

俺の手を解いた雪兎はそのまま俺の手を掴んで引っ張る。立ち上がれと、部屋に帰ろうと言いたいのだろう。
手を引かれたまま檻を出て、引きずっている首輪の紐に気付き、特に深い意味もなくこう言った。

「犬が立って歩いてていいんですか?」

振り返った雪兎は驚いた顔をしている。先程、首を絞められた時、雪兎の手と俺の意識が離れる瞬間に見た顔と同じ表情だ。

「……ダメだね。ちゃんと首輪引っ張ってあげなきゃ」

紐の先端を拾って渡し、自分から四つん這いになる。廊下を歩く時はやはり羞恥に顔が熱くなったが、朝よりは興奮が勝っていた気がする。
部屋に戻り、白濁に汚れた制服を脱ぐ雪兎をぼうっと眺める。露わになっていった白い肢体はすぐに部屋着に隠された。

「ポチ? 何、またおっきくしちゃったの? さっきあれだけ無理って言ってたくせに……さっきの嘘? 本当に辛そうだったから一回でやめてあげたのに」

「……あの時は嘘のつもりなかったんですけどね」

「嘘になっちゃった? ふぅん……? じゃあ、溜まってた分ちゃんと出していいんだ。ぐちゃぐちゃにしていいんだね?」

俺は床に寝転がり、犬が降伏を示す時のようなポーズを取った。手足を曲げて性器も穴も全て見えるようにして、ただ一言ワンと鳴く。

「……っ、ふふ…………もう、何さ。どうしてさっきその気になってくれなかったの? やっぱりまだまだ調教足りないのかなぁ。自分の都合じゃダメでしょ? 飼い主の機嫌に合わせなきゃなんだよ?」

「はい……ダメ犬でしょ? しつけ直してください」

部屋着がズレて再び白い肌が露わになる。それに目を奪われても見つめ続けることは出来ず、自身を貫く快感に悶える。

「ぁ、はぁっ……! もっと、奥ぅ……ぁ、あっ! そうっ、そこぉっ! そこ好き、好きぃっ!」

「だからさ、自分ばっかじゃダメだってば」

「ぁ、あっ……ごめんなさいっ、抜かないで……」

「ならちゃんと締めて、可愛くおねだりして?」

雪兎の腰を足で捕まえて、両手を頭の上にあげる。意識して雪兎の陰茎を締め付けると吐息が漏れ、雪兎の笑みが深くなる。その反応が嬉しくて、またきゅうきゅうと締め付ける。

「ご主人様ぁ……自分ばっかりなダメ犬にお仕置きしてください」

相変わらず自分本位なねだり方だったが雪兎も限界だったのか、すぐに行為は再開された。
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