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ぺっとせいかつ、ろく

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悶々としながらも疲れて眠ったが、隣でもぞりと動く気配に目を覚ます。カーテンを抜けて白んできた朝の明るさが部屋に届いていた。一瞬目を閉じただけの感覚だった、損した気分だ。

「…………ん」

上体を起こした雪兎が両腕を頭の腕に上げて伸びをしている。微かに漏れた声と吐息に口が緩む。部屋の灯りがオレンジ色の優しい光から真っ白の元気な光に変わり、俺は反射的に目を硬く閉じた。

「ポチー、寝てる? ふふ、眩しいね、よしよし」

雪兎は俺が眠っていると思っているようで、目元に影を作るように撫でてくれた。ここは寝たフリをしてみようと、顔の筋肉の力を抜いた。

「……えっちな顔しちゃって」

どこが、と飛び起きてしまいそうになる気持ちを抑え、唇に触れる雪兎の指の感触に昂る。意識して力を抜くのもなかなか難しいななんて考えていると、親指らしきものが唇を割り入って歯を撫でた。

「ん、ぅ……」

思わず声が漏れる。雪兎は気にせずに口内に侵入してくる。俺が寝ている間によくやっていることなのだろうか。

「……あれ? 今日は吸ってくれない……眠り深いのかな。珍しいの」

やはり何度もやっているようだ。俺は加減に気を付けつつ、赤子のように指をしゃぶった。眠っている無意識でどこまでやれるのかは分からないが、この程度ならするだろうかと舌も添えた。

「よしよし……大丈夫そうだね」

何が大丈夫なのか聞く訳にもいかず、予想外にもすぐに出ていった親指を恋しく思う。するとまた唇に何かが触れた。指ではなさそうだ、もっと大きい。

「あーん、してくれないかな? 今日はダメかなぁ」

雪兎の言葉にほぼ無意識で口を開き、唇でそれを挟んだ。そして匂いと感触でそれが性器だと気付いた。眠っている俺にしゃぶらせるなんて随分と危ない真似をしているんだなと思いつつ、先端だけを少し吸う。

「あ、良かった、いけそう」

雪兎は俺の頭と顎に手を添え、陰茎を挿入していく。普通なら押し上げられるのは上側なのだが、今回俺が横向きになっているので、左側が押し上げられている。新感覚ながら気持ちいいのは眠っている間にされてきたからなのか、ただ俺が変態なだけなのか。

「んっ、ふ……ぅんん……」

ぐいぐいと押し込まれて声が勝手に漏れてしまう。これでは狸寝入りだとバレてしまう。

「はー……可愛いなぁ」

シャッター音が鳴った後、髪を撫でられ、口淫にやる気が出る。吸う力を増して、舌の動きを速く強くして──起きている時とほぼ変わらない口淫をしていると気付くまでには時間がかかったし、その頃には雪兎は髪を撫でている方と反対の手で俺の胸を撫で回し始めた。

「んっ、ん、ぅ、んぅっ!」

眠っていても声を出すことはあるとはいえ、限度がある。必死に声を抑えようとしても、クリップに挟まれて無理矢理勃たされたままの乳首の先端をつつかれてはどうしようもない。
声を抑えるのと口淫の程度ばかりに気を取られた俺が腰を振っているのに気が付くのはまたしばらく経ってからだった。
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