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すーつ、さん

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俺が頬を撫でると雪風は嬉しそうにその手を口に含む。俺は爪で引っ掻いてしまわないよう気をつけながら、指の腹で上顎や頬の内側を撫でた。

「雪風様は……結構やってくれるんですね」

雪兎はフェラなんて絶対にしないし、指をしゃぶることもないだろう。雪兎が口を触れさせるのは首から上だけだ。
指に舌が絡んでくる。俺はその舌を指で挟み、少し引っ張った。雪風は蕩けた笑顔のまま俺を見上げる。

「…………指と同じこと、やってください」

征服感に支配され、俺は自分の陰茎を雪風に押し付ける。指を引き抜き、顔をそちらに押す。
雪風は亀頭だけを口に含み、強く吸いながら尿道口に舌先を沈ませた。

「ひぁあっ!?  ぁ……そっ、そんな、急に……やめて、くださいよぉ……」

当然そのまま大人しくするはずもなく、亀頭を容赦なく舐られ、俺は膝の力が抜けていくのを感じた。雪風は俺の腰に腕を回し、もう片方の手で俺の陰茎を扱いて、俺を逃がさなかった。

「ゃあっ!  やめっ……ひぁあぁっ!  ひぃんっ、ふぁっ……やぁああぁっ!」

完全に舐めていた。いや、今舐められているのは俺…………雪風を侮っていた。雪風の性技は雪兎以上だと知っていたはずなのに、油断した。精神的優位に立てるはずのこの行為ですらこの有様だ。

「ゆきっ……ぁあっ!  まってぇ!  イッちゃう、でちゃうっ!  ゃめ……ひぁあんっ!」

足の力が完全に抜けて、勝手に背が反り返って、俺はベッドに倒れた。すぐ近くにベッドがあって良かったと心底思う。

「…………雪風?  ま、まって!  今イったばっか……ぁんっ!  やらぁっ!  まって、ま、ぁあぁっ!」

先程出した精液を全て呑んで、今度は俺の陰茎を根元まで咥えた。俺の腰を掴んで、口全体で扱いている。

「ゃ……あ、むりぃっ…………とけるっ、ひぁあ、あぁっ……」

腕が自然と顔を隠した。少し前にかけられた精液だけでなく、自分自身の唾液や涙で濡れていて、情けなくなる。背は常に反り返ってベッドには肩から上しか着いていないし、指示されていないのに太腿が痛くなるくらいに開脚している。

「ゆき、かぜぇ……ぁ、らめっ…………や、んぁあっ……」

精液が溢れていくのも、それを吸われているのも感じる。それすらも快感になってしまう。雪風は中に残るはずだった僅かな精液まで吸い取って、仕上げにと全体を舐め、本当に綺麗にしてしまった。

「やっぱ若いと多いな……って、お前、どうしたんだイイ顔して。そんなに良かったか?  俺の口は」

「……はい」

「そうかそうか、俺が好きか?  真尋」

「………………雪風……」

俺は雪兎のペットのポチで、真尋ではない。真尋はもう死んだのだ、両親が死んだあの日一緒に死んでしまった。

「俺は、雪風が……」

真尋と呼ばれて喜んでなんていない。雪風にそう呼ばれるのが心地好くなったりなんてしていない。そのはずだ。
雪兎に開発されて、嫌だと思っているのに身体が快楽に逆らえなかっただけ。それはそれでどうかと思うが、雪風を受け入れた訳ではない。

「大っ嫌い……」

俺はそんな勝手な理論を作って、微笑む雪風を睨みつけた。
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