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第三十八章 乱雑なる国家運営と国家防衛
帝王たるもの
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時間は少し遡り、ベルフェゴールが呪いを発動する少し前。ベルゼブブは雨雲への対処を後回しにしてマスティマの報告を聞いた。
『…………今、何と?』
『ですから、用済みです。ベルゼブブ様……いえ、ベルゼブブ』
マスティマは徐ろに歩み寄り、背に隠していた剣をベルゼブブの首にあてがった。
『はっ……何を言うかと思えば。あのクソトカゲが私を殺せなんて命令出す訳ないでしょ。タチの悪い冗談です、面白くもありません』
『私はそんな冗談は言いませんし、サタン様の命令は絶対です。抵抗、しませんよね? 大丈夫ですよ、大人しくしてくれましたら顔には傷を付けず、ちゃんと銀の皿にでも乗せてサタン様に届けて差し上げますから』
大人しく首を撥ねさせろ……と剣を揺らす。今、剣を振ればベルゼブブが抵抗するだろうというのは翅と触角の揺れで分かっていた。まだサタンの命令だと信用していない──とマスティマは予想する。
『神性を取り込んだり、接触するなと言った魔物使いに何度も接触したり……何より、揺さぶりをかけろと言った魔物使いの精神状態は良好。無能なだけでなく邪魔になりかねない者は殺して次の者の栄養にする。それがサタン様のやり方だというのは知っていますよね?』
『…………魔物使いの心を壊せばいいんでしょう? あの狼を殺せばそれだけで壊れます、今からやってきますから、それをサタン様に報告してください』
呼び名が不敬な「クソトカゲ」から「サタン様」に変わった。マスティマは表情に出さずに笑う、サタンが言ったと信用したと嘲って。
『今回の命令は何があっても覆らない、サタン様はそう言いました』
『そんな馬鹿なっ……魔物使いはちゃんと腑抜けにするって言ってるじゃないですか! 何なら彼の仲間全員殺して──』
『そういう問題じゃないんです。命令の遅延だけではサタン様もそこまで怒りません。信用を失ったんですよ、命令違反が多過ぎて。何よりは神性を取り込んだこと、サタン様はベルゼブブがバアル・ゼブルに戻ることを何より危惧していらっしゃいました』
『わっ、私は、喰っただけで……融合なんかじゃありません! バアルに戻ってなんていません! 私は私です、ベルゼブブのままです!』
表情が崩れ始めた、声が上擦り始めた、マスティマの心象は自分が腹を抱えて笑っているものとなった。
『……では、首を撥ねます』
『ま、待って…………そんな、お父様っ……』
本物の少女のようにか細い声を上げたベルゼブブを見て、マスティマはとうとう表情に笑いを出してしまった。サタンはベルゼブブを殺せなんて命令を出してはいないのに、嘘なのに──地獄の帝王はこの程度かとの笑いが止まらない。
マスティマはサタンの使いでベルゼブブに伝言を届けに来た、それは合っている。違うのは内容だ。本当の内容は「魔物使いの精神状態を確認、アスタロトによる監視報告と分身の情報を鑑み、手を加える必要は無いと判断。魔物使いの護衛に戻れ。お疲れ様、愛娘よ」だった。
『必須悪辣十項、其の三──斬殺。さようなら、ベルゼブブ……』
魔力を固めて作られた剣が白い肌を裂いて首に刺さっていく。刃が首の骨に当たる辺りでマスティマに与えられている感触は変わった。剣はベルゼブブの首を飛ばすことなく、空を切った。
『な……ま、待ちなさいベルゼブブ! 悪魔にとってサタン様の命令は絶対でしょう!?』
怒鳴る彼女の目の前には蠢く黒い塊──いや、ベルゼブブの少女の肉体と同じ体積の無数の小蝿があった。それは自在に形を変える影のように揺らぎ、マスティマから逃げるように外に出た。
『はっ、馬鹿ですね、外にはザフィの雨が……ぁ?』
いつの間にか雨は止んでいた。慌てて外に出たマスティマは今まで自分が入っていた建物の壁にもたれて眠るザフィエルを見つけ、胸倉を掴んで頬を叩く。
『ザフィ! ザフィ、起きなさい! 何で寝て……まさか、ベルフェゴール……いえ、あの悪魔はあの島から出ないはず……』
『ん、ぅ…………誰だ、眠い……』
『特別任務にあたっているマスティマ!』
『あぁ……悪い奴』
マスティマは個人的な怒りに任せてザフィの頭を壁に叩きつける。それでも彼は寝ぼけ眼のままだ。
『雨を降らせなさい! 今ならベルゼブブを倒せるんです、あれを倒せるのは今しかないんです!』
『雨……な、雨…………ぁ、め……? あめ…………』
ザフィは僅かに右手を持ち上げたが、数秒でパタンと落として目を閉じ、寝息を立て始めた。
『このっ……約立たず……!』
立ち上がってザフィの腹を蹴り飛ばすと、ベルゼブブを追う──いや、無理だ、もう姿が見えない。マスティマは焦った、ベルゼブブを取り逃したとしたら任務は失敗だし、もし今回のことがサタンに伝われば悪魔の中に潜り込むことが出来なくなる。
『……そうなったらあなたのせいですよ! このっ、このっ! 死ねショタコン野郎!』
どれだけ蹴られても全く起きないザフィの腹に爪先を抉り込むマスティマ、そんな同種の様子を眺めるのは翼に炎をまとった天使。
『…………何してんだお前』
『はっ!? ぁ、ウ、ウリエル……これは、違います』
『へーへ、起きないんだろ? ベルフェゴールだ。やっぱりお前は起きてるんだな、性悪』
マスティマは性悪という呼び名に苛立ちながらもそれを表に出さず、上手な愛想笑いを返した。
『何ヘラついてんだ気持ち悪ィ』
煙草を吸いながらの暴言に顔が引き攣るも、感情任せの反論は耐えた。ウリエルは何も言わないマスティマに飽きて、気だるげな状況整理を始めた。
『俺も一回眠らされたし封印もされたが……やべってなった上の連中が神力多めに回したみたいでな、何か勝手に燃えて両方解けたわ』
まずは自分に何が起こったか。マスティマもベルゼブブを取り逃したことを報告しつつ、心の中ではウリエルの口調に苛立ちを溜めていた。
『……魔物使いの弟ってバカ言ってたスライムは燃やせた、後アザゼル見つけて……そいつ庇ったダンピール、ありゃ改造されてんな、そいつも燃やせた』
『わぁーもう魔物使いの一味を二人も倒したんですね凄いです流石はウリエルですー』
『ん、そりゃま、お前とは違うわな』
半笑いでの発言に再び顔を引き攣らせる。
両方雑魚じゃないか、せっかくの堕天使逃がしてんじゃねぇか、私は大物狙ったんだよ、そう叫びたくなったマスティマは発散のために再びザフィの腹を蹴った。
『どした?』
『……いえ』
『とりあえずザフィ起こすか。その後まずは……街せっかく壊れてきてたの戻されてくし、勝手に死んでくはずの雑魚共治されてくし、クソうぜェ魔法使いの生き残りだな。勝手に滅びてくれてラッキーだったのによォ、生き残り居んだもんなクソうぜェ』
愚痴を呟きながらザフィを炎で包み、数秒後。炎が消えると同時にザフィは目を覚ました。
『まずやるべきは他の天使を起こすことでは? レリエルの不意打ちは必須ですし、カマエルは名前無し達を再生させられますよ』
『要らねェよ、俺さえ居りゃ片付く。神力すっげェ来てるからな、もう封印も呪いもゼッテー効かねェ』
ザフィは混乱しながらもウリエルを見つけて慌てて立ち上がる。傘を杖替わりにふらふらしながらマスティマと目線を合わせる。
『……何か腹痛いな』
『ショタコンだからですよクソジジイ』
『何だと!? 訂正しろ!』
『どっちを?』
『両方!』
口喧嘩を始めた二人を他所にウリエルは炎をまとった翼を広げる。羽根の一枚一枚を縁取る炎は赤く揺らめき、その熱で景色を歪めた。
『お前らはベルゼブブな。俺は魔物使い。それが最低条件で、他のん倒したらそんだけボーナス』
『ボーナス……何貰えるんです?』
『そりゃお前……ミカエル様のお褒めの言葉に決まってんだろォ!? あー、あーっ! 滾るっ! 滾るわァ! よしよしとかしてもらっちゃったりっキャァーッ! たまらん、俺もう行くぞ! じゃあな!』
頬を両手で覆って身悶えするというある意味では初めて見た目に合った行動だ。マスティマはザフィにだけ聞こえる声で呟き、彼の笑いを誘う。だが──
『は……? ま、待てウリエル! あの子は俺が殺す! 俺が連れて行く! 待て!』
──ザフィはウリエルを追って飛び立った。
『え……ちょ、ベルゼブブ一人で……?』
サタンの命令を騙るという最も効果的な手段で失敗したのに、ウリエルに手伝ってもらえば何とかなると思っていたのに……マスティマは初めて今まで人間達に与えてきた「絶望」という感情を理解した。
『…………今、何と?』
『ですから、用済みです。ベルゼブブ様……いえ、ベルゼブブ』
マスティマは徐ろに歩み寄り、背に隠していた剣をベルゼブブの首にあてがった。
『はっ……何を言うかと思えば。あのクソトカゲが私を殺せなんて命令出す訳ないでしょ。タチの悪い冗談です、面白くもありません』
『私はそんな冗談は言いませんし、サタン様の命令は絶対です。抵抗、しませんよね? 大丈夫ですよ、大人しくしてくれましたら顔には傷を付けず、ちゃんと銀の皿にでも乗せてサタン様に届けて差し上げますから』
大人しく首を撥ねさせろ……と剣を揺らす。今、剣を振ればベルゼブブが抵抗するだろうというのは翅と触角の揺れで分かっていた。まだサタンの命令だと信用していない──とマスティマは予想する。
『神性を取り込んだり、接触するなと言った魔物使いに何度も接触したり……何より、揺さぶりをかけろと言った魔物使いの精神状態は良好。無能なだけでなく邪魔になりかねない者は殺して次の者の栄養にする。それがサタン様のやり方だというのは知っていますよね?』
『…………魔物使いの心を壊せばいいんでしょう? あの狼を殺せばそれだけで壊れます、今からやってきますから、それをサタン様に報告してください』
呼び名が不敬な「クソトカゲ」から「サタン様」に変わった。マスティマは表情に出さずに笑う、サタンが言ったと信用したと嘲って。
『今回の命令は何があっても覆らない、サタン様はそう言いました』
『そんな馬鹿なっ……魔物使いはちゃんと腑抜けにするって言ってるじゃないですか! 何なら彼の仲間全員殺して──』
『そういう問題じゃないんです。命令の遅延だけではサタン様もそこまで怒りません。信用を失ったんですよ、命令違反が多過ぎて。何よりは神性を取り込んだこと、サタン様はベルゼブブがバアル・ゼブルに戻ることを何より危惧していらっしゃいました』
『わっ、私は、喰っただけで……融合なんかじゃありません! バアルに戻ってなんていません! 私は私です、ベルゼブブのままです!』
表情が崩れ始めた、声が上擦り始めた、マスティマの心象は自分が腹を抱えて笑っているものとなった。
『……では、首を撥ねます』
『ま、待って…………そんな、お父様っ……』
本物の少女のようにか細い声を上げたベルゼブブを見て、マスティマはとうとう表情に笑いを出してしまった。サタンはベルゼブブを殺せなんて命令を出してはいないのに、嘘なのに──地獄の帝王はこの程度かとの笑いが止まらない。
マスティマはサタンの使いでベルゼブブに伝言を届けに来た、それは合っている。違うのは内容だ。本当の内容は「魔物使いの精神状態を確認、アスタロトによる監視報告と分身の情報を鑑み、手を加える必要は無いと判断。魔物使いの護衛に戻れ。お疲れ様、愛娘よ」だった。
『必須悪辣十項、其の三──斬殺。さようなら、ベルゼブブ……』
魔力を固めて作られた剣が白い肌を裂いて首に刺さっていく。刃が首の骨に当たる辺りでマスティマに与えられている感触は変わった。剣はベルゼブブの首を飛ばすことなく、空を切った。
『な……ま、待ちなさいベルゼブブ! 悪魔にとってサタン様の命令は絶対でしょう!?』
怒鳴る彼女の目の前には蠢く黒い塊──いや、ベルゼブブの少女の肉体と同じ体積の無数の小蝿があった。それは自在に形を変える影のように揺らぎ、マスティマから逃げるように外に出た。
『はっ、馬鹿ですね、外にはザフィの雨が……ぁ?』
いつの間にか雨は止んでいた。慌てて外に出たマスティマは今まで自分が入っていた建物の壁にもたれて眠るザフィエルを見つけ、胸倉を掴んで頬を叩く。
『ザフィ! ザフィ、起きなさい! 何で寝て……まさか、ベルフェゴール……いえ、あの悪魔はあの島から出ないはず……』
『ん、ぅ…………誰だ、眠い……』
『特別任務にあたっているマスティマ!』
『あぁ……悪い奴』
マスティマは個人的な怒りに任せてザフィの頭を壁に叩きつける。それでも彼は寝ぼけ眼のままだ。
『雨を降らせなさい! 今ならベルゼブブを倒せるんです、あれを倒せるのは今しかないんです!』
『雨……な、雨…………ぁ、め……? あめ…………』
ザフィは僅かに右手を持ち上げたが、数秒でパタンと落として目を閉じ、寝息を立て始めた。
『このっ……約立たず……!』
立ち上がってザフィの腹を蹴り飛ばすと、ベルゼブブを追う──いや、無理だ、もう姿が見えない。マスティマは焦った、ベルゼブブを取り逃したとしたら任務は失敗だし、もし今回のことがサタンに伝われば悪魔の中に潜り込むことが出来なくなる。
『……そうなったらあなたのせいですよ! このっ、このっ! 死ねショタコン野郎!』
どれだけ蹴られても全く起きないザフィの腹に爪先を抉り込むマスティマ、そんな同種の様子を眺めるのは翼に炎をまとった天使。
『…………何してんだお前』
『はっ!? ぁ、ウ、ウリエル……これは、違います』
『へーへ、起きないんだろ? ベルフェゴールだ。やっぱりお前は起きてるんだな、性悪』
マスティマは性悪という呼び名に苛立ちながらもそれを表に出さず、上手な愛想笑いを返した。
『何ヘラついてんだ気持ち悪ィ』
煙草を吸いながらの暴言に顔が引き攣るも、感情任せの反論は耐えた。ウリエルは何も言わないマスティマに飽きて、気だるげな状況整理を始めた。
『俺も一回眠らされたし封印もされたが……やべってなった上の連中が神力多めに回したみたいでな、何か勝手に燃えて両方解けたわ』
まずは自分に何が起こったか。マスティマもベルゼブブを取り逃したことを報告しつつ、心の中ではウリエルの口調に苛立ちを溜めていた。
『……魔物使いの弟ってバカ言ってたスライムは燃やせた、後アザゼル見つけて……そいつ庇ったダンピール、ありゃ改造されてんな、そいつも燃やせた』
『わぁーもう魔物使いの一味を二人も倒したんですね凄いです流石はウリエルですー』
『ん、そりゃま、お前とは違うわな』
半笑いでの発言に再び顔を引き攣らせる。
両方雑魚じゃないか、せっかくの堕天使逃がしてんじゃねぇか、私は大物狙ったんだよ、そう叫びたくなったマスティマは発散のために再びザフィの腹を蹴った。
『どした?』
『……いえ』
『とりあえずザフィ起こすか。その後まずは……街せっかく壊れてきてたの戻されてくし、勝手に死んでくはずの雑魚共治されてくし、クソうぜェ魔法使いの生き残りだな。勝手に滅びてくれてラッキーだったのによォ、生き残り居んだもんなクソうぜェ』
愚痴を呟きながらザフィを炎で包み、数秒後。炎が消えると同時にザフィは目を覚ました。
『まずやるべきは他の天使を起こすことでは? レリエルの不意打ちは必須ですし、カマエルは名前無し達を再生させられますよ』
『要らねェよ、俺さえ居りゃ片付く。神力すっげェ来てるからな、もう封印も呪いもゼッテー効かねェ』
ザフィは混乱しながらもウリエルを見つけて慌てて立ち上がる。傘を杖替わりにふらふらしながらマスティマと目線を合わせる。
『……何か腹痛いな』
『ショタコンだからですよクソジジイ』
『何だと!? 訂正しろ!』
『どっちを?』
『両方!』
口喧嘩を始めた二人を他所にウリエルは炎をまとった翼を広げる。羽根の一枚一枚を縁取る炎は赤く揺らめき、その熱で景色を歪めた。
『お前らはベルゼブブな。俺は魔物使い。それが最低条件で、他のん倒したらそんだけボーナス』
『ボーナス……何貰えるんです?』
『そりゃお前……ミカエル様のお褒めの言葉に決まってんだろォ!? あー、あーっ! 滾るっ! 滾るわァ! よしよしとかしてもらっちゃったりっキャァーッ! たまらん、俺もう行くぞ! じゃあな!』
頬を両手で覆って身悶えするというある意味では初めて見た目に合った行動だ。マスティマはザフィにだけ聞こえる声で呟き、彼の笑いを誘う。だが──
『は……? ま、待てウリエル! あの子は俺が殺す! 俺が連れて行く! 待て!』
──ザフィはウリエルを追って飛び立った。
『え……ちょ、ベルゼブブ一人で……?』
サタンの命令を騙るという最も効果的な手段で失敗したのに、ウリエルに手伝ってもらえば何とかなると思っていたのに……マスティマは初めて今まで人間達に与えてきた「絶望」という感情を理解した。
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