224 / 909
第十八章 美食家な地獄の帝王
吸血悪魔の様子
しおりを挟む
鼻歌を歌いながら、踊りだしそうに軽い足取りで城に向かう。そんな兄とは正反対に僕の足取りは重い。まるで大きな岩でも縛り付けられているかのように、重い。
「……何であんなこと言ったんだよ」
城は見えるからと案内を断り、兄は一人先頭を歩いていた。楽しそうな兄に聞こえないように、後ろのメルに小声で話しかける。
『し、仕方ないじゃない。お金がダメなら魔術しかなかったのよ。ワタシが知ってるのなんて魅了くらいだし……』
本気でメルを責める気はない、この異常事態を解決したいのは僕だって同じだ。死人が出ているなんて聞いて、個人的な理由で無視は出来ない。
『それに、世界の王になるって言ったら、美女を侍らせると思うじゃない。そういうの最初は良くてもすぐに飽きるのよ、体だけだから。だから本当に惚れさせたいって思うはずなのよ。なのに……弟に使うなんて、頭おかしいわよ』
「おかしいって言ったじゃないか」
あぁそうだ、おかしい。兄の愛情は僕の勝手な妄想だったはずだ、兄からの暴力を愛情だと思いたがった馬鹿な僕の錯覚のはずなのに。
『想像と方向性が違ってたのよ……殺人鬼的なのだと思ってたのに、ブラコンなんて……』
「ぶ……? え、なんて?」
『ブラコンよ、ブラコン! ブラザーコンプレックス! 普通弟に魅了なんて使いたがらないわよ!』
「だ、だからにいさまは普通じゃないって言ったじゃないか!」
僕が一番混乱している。兄が僕に魅了を使いたがるのなら兄の愛情は存在するのではないか、と。そんな新たな説が現れて僕の頭の中はもうぐちゃぐちゃだ。
『ブラコンなんて言わなかった! キレやすいくらいしか聞いてない! アナタに関わると殺されるとかしか聞いてない!』
「にいさまは僕のことお気に入りのオモチャぐらいにしか思ってないと思って……わっ」
どん、と兄の背に顔をぶつける。会話に夢中になって前を見ておらず、立ち止まった兄にぶつかったのだ。
そして僕は、先程の会話を思い出し──大声をあげていたことを思い出し、戦慄する。おかしいだとか普通じゃないだとか、兄の聞こえる場所で口走ってしまった。血が凍るような寒さを感じながら振り返る兄をただ眺めていた。
「に、にいさま、僕……別に、その」
言い訳を、何か言い訳を。僕の頭はそればかりで何も浮かばない。
『ふふ……大丈夫、すぐに僕が大好きになるから。今のうちに怯えておきなよ、そんな感情はもうすぐ消えるんだ』
それだけ言うと、兄はまた歩き出した。心做しか少し飛び跳ねているようにも見える。
「……助かった」
『……ごめん』
「うん、いいよ。大丈夫、もう……いいよ」
『え……嘘、いいの?』
「痛いことされないならもうどうでもいい」
兄は僕が言う事を聞かなかった時に暴力を振るうのだから、僕が兄を好きになれば言う事を聞くようになるだろう。
待て、確か兄の趣味は研究と僕の虐待で──あぁ駄目だ、そうだった。やっぱり駄目だ。
『よくないって顔してるわよ』
「……僕も、家族は欲しいし」
メルに言っても仕方がないから、納得した振りをする。
『不満そうだけど』
「大丈夫」
『ねぇ、嫌なら嫌って言って』
「嫌って言っても無駄じゃないか……何? 嫌って言ったら教えないの? 約束破ったら殺されちゃうよ。そんなのダメだよ」
メルは俯き、それきり話さなくなる。別にメルがそこまで気にする必要はないのだ。兄が好きな弟なんて普通だろう? 平均以上に懐いた弟、それでいい。
そう、兄が普通に可愛がってくれるのならそれでいい。嗜虐趣味を思い出し、余計な事を思い出すなと自分を責めた。
城に着くと血の匂いは薄れ、代わりに甘いグミの匂いが漂ってくる。人の体内を思わせるような色合いの城門をくぐり、静かな城に足を踏み入れる。
『今、城の中には人は居ないわ。セネカが食べちゃいそうだから外に出したの』
『その後は共喰いしたのかな?』
『……多分』
『出した意味無いんじゃない? その悪魔に喰わせれば良かったのに』
考え方で分かる、兄は本当に人ではなくなったのだと。いや、元からこんな考え方だったような気がするな。そうだ、自分以外の人間は塵芥という考え方だった。兄は人でなくなっても大して変わっていない。
『ダメよ! もし人を食べたら本当に我慢出来なくなる』
『食べたい時に食べられないってのは辛いものだけどね』
城内に人の気配はなく、また物音一つしない。
兄は食事の大切さを愚痴のように呟きながら、メルに先導させセネカの元へ向かった。僕もすぐに後を追う、踏みしめるほどに沈むグミの階段は二度目でも慣れない。
『ここよ。けど……セネカにはあんまり近寄らないでね、やっぱり生き物が食べたいと思うから』
『そ、じゃあヘルはここで待っててね』
兄は部屋の中心へ向かって行く。その足取りに迷いや躊躇いはない。
部屋の中心にはお菓子が天井まで積み上がり、その山の影からはコウモリのような羽が見えた。
兄がお菓子の山の前で足を止めると、一部が崩れそこから青い瞳が覗いた。空を閉じ込めたような真っ青の瞳は丸く、兄を映している。
『やあ、えっと……セネカ君? こんにちは。早速だけど、君が影響受けてる呪いの出処を知りたいんだよね』
兄の言葉を遮るようにお菓子の山を突き破って鋭い爪が現れる。防護結界に阻まれた爪。兄が魔法で作った紐で腕を縛り体を引きずり出すと、見覚えのある少女の姿が現れる。
「セネカさん! セネカさん、大丈夫ですか!」
部屋の入口から声をかける、セネカは僕を見てにぃと口の端を歪めた。
『……君さ、話せる?』
兄はセネカの顎を掴んで無理矢理目を合わせる。
『…………スライム? 不味そう』
『は? 失礼だね、君』
セネカは兄には何の興味も示さない。これ以上は時間の無駄だと兄がセネカを行動不能にする為の魔法陣を空中に映し出す。
セネカは魔法が放たれる直前に姿を小さなコウモリに変え、狙いを外させた。
『しまっ……ヘル! 逃げろ!』
僕の目の前でセネカは少女の姿に戻り、自ら手首を傷つけ血を流した。流れた出た血は剣となり、ローブに施された防護結界に突き立てられる。ローブに刻まれた魔法陣が淡く輝き、ヒビが入った結界が修復される。セネカが真上に跳んだかと思えば、結界に火球が着弾した。
『ちょ、ちょっと! 火はダメよ、お城が燃えちゃう! セネカにもあまり怪我させないで! 出来れば気絶で……そうだ、雷! 電撃は!?』
『面倒臭いなぁ。威力低下で……雷槍!』
眩しく光り輝く槍は小さなコウモリに躱され、グミの壁を破壊する。壁を穿っておいて威力を下げたものだなんて、威力がそのままなら城が壊れていたのではないか。
『小さいし速い……鬱陶しい、っのコバエが……っ! 誘導陣生成、対象指定、もう一度……雷槍!』
コウモリは慣れた様子で当たる直前に急旋回をする。槍はそのまま壁に──とはならず、正確にコウモリを追いかけた。コウモリは予想外の動きを避けきれず、背中の中心に槍を受けた。ピンクの毛は更に丸まり、ところどころに黒い焦げが出来ていた。
『よし、当たった……けど、話聞けなかったね』
『ワタシも知らない術者の場所をセネカが知ってるとは思えないわ』
『は? 君が城に行けって言ったんだろ?』
『セネカを鎮めておきたかったの』
『はぁ……じゃ、地道に探すかな。呪いの魔力を探知……ああ、これ変質系じゃん。探知は厳しいかな』
兄が描いた魔法陣は矢印となり、ふらふらと漂いながら下を指した。
『下……また? まぁ仕方ないか。ヘル、おいで』
手招きをされ走り寄ると、兄は僕のローブに魔法陣を増やした。
『え? あ、あれ? 居なくなった!?』
『……これで何にも見つからない。これならヘルが襲われる心配はない、探知に集中出来るよ。ヘルも何か適当に探しておいて、危なそうだったら僕を呼びなよ? 念じるだけで伝わるから』
「わ、分かった。今僕どうなってるの?」
『この魔法は周囲の知的生命体の認識を歪めるものだから、ヘルは何も変わりないよ』
『い、いない……そこにいるの? 全然見えないわ』
メルは僕の立っている場所とは少しズレた空間に手を漂わせ、不思議そうに目を丸くする。
『音も匂いも触感も消してある。ローブを脱がなければ僕以外には君は認識出来ない。走っても平気だよ』
「わぁ……凄いね。ありがとうにいさま」
『じゃ、僕は探知に集中するから話しかけないでね、余程のことがない限り』
兄はそう言うと動き出した矢印を追いかけ、部屋を出ていった。
メルはしばらく僕を探していたが見つからず、セネカを別の部屋に運ぼうとしていた。手伝うに手伝えず、僕も兄に言われた通り適当な探索を始めた。
「……何であんなこと言ったんだよ」
城は見えるからと案内を断り、兄は一人先頭を歩いていた。楽しそうな兄に聞こえないように、後ろのメルに小声で話しかける。
『し、仕方ないじゃない。お金がダメなら魔術しかなかったのよ。ワタシが知ってるのなんて魅了くらいだし……』
本気でメルを責める気はない、この異常事態を解決したいのは僕だって同じだ。死人が出ているなんて聞いて、個人的な理由で無視は出来ない。
『それに、世界の王になるって言ったら、美女を侍らせると思うじゃない。そういうの最初は良くてもすぐに飽きるのよ、体だけだから。だから本当に惚れさせたいって思うはずなのよ。なのに……弟に使うなんて、頭おかしいわよ』
「おかしいって言ったじゃないか」
あぁそうだ、おかしい。兄の愛情は僕の勝手な妄想だったはずだ、兄からの暴力を愛情だと思いたがった馬鹿な僕の錯覚のはずなのに。
『想像と方向性が違ってたのよ……殺人鬼的なのだと思ってたのに、ブラコンなんて……』
「ぶ……? え、なんて?」
『ブラコンよ、ブラコン! ブラザーコンプレックス! 普通弟に魅了なんて使いたがらないわよ!』
「だ、だからにいさまは普通じゃないって言ったじゃないか!」
僕が一番混乱している。兄が僕に魅了を使いたがるのなら兄の愛情は存在するのではないか、と。そんな新たな説が現れて僕の頭の中はもうぐちゃぐちゃだ。
『ブラコンなんて言わなかった! キレやすいくらいしか聞いてない! アナタに関わると殺されるとかしか聞いてない!』
「にいさまは僕のことお気に入りのオモチャぐらいにしか思ってないと思って……わっ」
どん、と兄の背に顔をぶつける。会話に夢中になって前を見ておらず、立ち止まった兄にぶつかったのだ。
そして僕は、先程の会話を思い出し──大声をあげていたことを思い出し、戦慄する。おかしいだとか普通じゃないだとか、兄の聞こえる場所で口走ってしまった。血が凍るような寒さを感じながら振り返る兄をただ眺めていた。
「に、にいさま、僕……別に、その」
言い訳を、何か言い訳を。僕の頭はそればかりで何も浮かばない。
『ふふ……大丈夫、すぐに僕が大好きになるから。今のうちに怯えておきなよ、そんな感情はもうすぐ消えるんだ』
それだけ言うと、兄はまた歩き出した。心做しか少し飛び跳ねているようにも見える。
「……助かった」
『……ごめん』
「うん、いいよ。大丈夫、もう……いいよ」
『え……嘘、いいの?』
「痛いことされないならもうどうでもいい」
兄は僕が言う事を聞かなかった時に暴力を振るうのだから、僕が兄を好きになれば言う事を聞くようになるだろう。
待て、確か兄の趣味は研究と僕の虐待で──あぁ駄目だ、そうだった。やっぱり駄目だ。
『よくないって顔してるわよ』
「……僕も、家族は欲しいし」
メルに言っても仕方がないから、納得した振りをする。
『不満そうだけど』
「大丈夫」
『ねぇ、嫌なら嫌って言って』
「嫌って言っても無駄じゃないか……何? 嫌って言ったら教えないの? 約束破ったら殺されちゃうよ。そんなのダメだよ」
メルは俯き、それきり話さなくなる。別にメルがそこまで気にする必要はないのだ。兄が好きな弟なんて普通だろう? 平均以上に懐いた弟、それでいい。
そう、兄が普通に可愛がってくれるのならそれでいい。嗜虐趣味を思い出し、余計な事を思い出すなと自分を責めた。
城に着くと血の匂いは薄れ、代わりに甘いグミの匂いが漂ってくる。人の体内を思わせるような色合いの城門をくぐり、静かな城に足を踏み入れる。
『今、城の中には人は居ないわ。セネカが食べちゃいそうだから外に出したの』
『その後は共喰いしたのかな?』
『……多分』
『出した意味無いんじゃない? その悪魔に喰わせれば良かったのに』
考え方で分かる、兄は本当に人ではなくなったのだと。いや、元からこんな考え方だったような気がするな。そうだ、自分以外の人間は塵芥という考え方だった。兄は人でなくなっても大して変わっていない。
『ダメよ! もし人を食べたら本当に我慢出来なくなる』
『食べたい時に食べられないってのは辛いものだけどね』
城内に人の気配はなく、また物音一つしない。
兄は食事の大切さを愚痴のように呟きながら、メルに先導させセネカの元へ向かった。僕もすぐに後を追う、踏みしめるほどに沈むグミの階段は二度目でも慣れない。
『ここよ。けど……セネカにはあんまり近寄らないでね、やっぱり生き物が食べたいと思うから』
『そ、じゃあヘルはここで待っててね』
兄は部屋の中心へ向かって行く。その足取りに迷いや躊躇いはない。
部屋の中心にはお菓子が天井まで積み上がり、その山の影からはコウモリのような羽が見えた。
兄がお菓子の山の前で足を止めると、一部が崩れそこから青い瞳が覗いた。空を閉じ込めたような真っ青の瞳は丸く、兄を映している。
『やあ、えっと……セネカ君? こんにちは。早速だけど、君が影響受けてる呪いの出処を知りたいんだよね』
兄の言葉を遮るようにお菓子の山を突き破って鋭い爪が現れる。防護結界に阻まれた爪。兄が魔法で作った紐で腕を縛り体を引きずり出すと、見覚えのある少女の姿が現れる。
「セネカさん! セネカさん、大丈夫ですか!」
部屋の入口から声をかける、セネカは僕を見てにぃと口の端を歪めた。
『……君さ、話せる?』
兄はセネカの顎を掴んで無理矢理目を合わせる。
『…………スライム? 不味そう』
『は? 失礼だね、君』
セネカは兄には何の興味も示さない。これ以上は時間の無駄だと兄がセネカを行動不能にする為の魔法陣を空中に映し出す。
セネカは魔法が放たれる直前に姿を小さなコウモリに変え、狙いを外させた。
『しまっ……ヘル! 逃げろ!』
僕の目の前でセネカは少女の姿に戻り、自ら手首を傷つけ血を流した。流れた出た血は剣となり、ローブに施された防護結界に突き立てられる。ローブに刻まれた魔法陣が淡く輝き、ヒビが入った結界が修復される。セネカが真上に跳んだかと思えば、結界に火球が着弾した。
『ちょ、ちょっと! 火はダメよ、お城が燃えちゃう! セネカにもあまり怪我させないで! 出来れば気絶で……そうだ、雷! 電撃は!?』
『面倒臭いなぁ。威力低下で……雷槍!』
眩しく光り輝く槍は小さなコウモリに躱され、グミの壁を破壊する。壁を穿っておいて威力を下げたものだなんて、威力がそのままなら城が壊れていたのではないか。
『小さいし速い……鬱陶しい、っのコバエが……っ! 誘導陣生成、対象指定、もう一度……雷槍!』
コウモリは慣れた様子で当たる直前に急旋回をする。槍はそのまま壁に──とはならず、正確にコウモリを追いかけた。コウモリは予想外の動きを避けきれず、背中の中心に槍を受けた。ピンクの毛は更に丸まり、ところどころに黒い焦げが出来ていた。
『よし、当たった……けど、話聞けなかったね』
『ワタシも知らない術者の場所をセネカが知ってるとは思えないわ』
『は? 君が城に行けって言ったんだろ?』
『セネカを鎮めておきたかったの』
『はぁ……じゃ、地道に探すかな。呪いの魔力を探知……ああ、これ変質系じゃん。探知は厳しいかな』
兄が描いた魔法陣は矢印となり、ふらふらと漂いながら下を指した。
『下……また? まぁ仕方ないか。ヘル、おいで』
手招きをされ走り寄ると、兄は僕のローブに魔法陣を増やした。
『え? あ、あれ? 居なくなった!?』
『……これで何にも見つからない。これならヘルが襲われる心配はない、探知に集中出来るよ。ヘルも何か適当に探しておいて、危なそうだったら僕を呼びなよ? 念じるだけで伝わるから』
「わ、分かった。今僕どうなってるの?」
『この魔法は周囲の知的生命体の認識を歪めるものだから、ヘルは何も変わりないよ』
『い、いない……そこにいるの? 全然見えないわ』
メルは僕の立っている場所とは少しズレた空間に手を漂わせ、不思議そうに目を丸くする。
『音も匂いも触感も消してある。ローブを脱がなければ僕以外には君は認識出来ない。走っても平気だよ』
「わぁ……凄いね。ありがとうにいさま」
『じゃ、僕は探知に集中するから話しかけないでね、余程のことがない限り』
兄はそう言うと動き出した矢印を追いかけ、部屋を出ていった。
メルはしばらく僕を探していたが見つからず、セネカを別の部屋に運ぼうとしていた。手伝うに手伝えず、僕も兄に言われた通り適当な探索を始めた。
0
お気に入りに追加
434
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
よろしくお願いいたします。
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。
勇者としての役割、与えられた力。
クラスメイトに協力的なお姫様。
しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。
突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。
そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。
なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ!
──王城ごと。
王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された!
そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。
何故元の世界に帰ってきてしまったのか?
そして何故か使えない魔法。
どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。
それを他所に内心あわてている生徒が一人。
それこそが磯貝章だった。
「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」
目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。
幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。
もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。
そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。
当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。
日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。
「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」
──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。
序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
一章 異世界クラセリア【9/3〜】
二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。
【完結】国外追放の王女様と辺境開拓。王女様は落ちぶれた国王様から国を買うそうです。異世界転移したらキモデブ!?激ヤセからハーレム生活!
花咲一樹
ファンタジー
【錬聖スキルで美少女達と辺境開拓国造り。地面を掘ったら凄い物が出てきたよ!国外追放された王女様は、落ちぶれた国王様゛から国を買うそうです】
《異世界転移.キモデブ.激ヤセ.モテモテハーレムからの辺境建国物語》
天野川冬馬は、階段から落ちて異世界の若者と魂の交換転移をしてしまった。冬馬が目覚めると、そこは異世界の学院。そしてキモデブの体になっていた。
キモデブことリオン(冬馬)は婚活の神様の天啓で三人の美少女が婚約者になった。
一方、キモデブの婚約者となった王女ルミアーナ。国王である兄から婚約破棄を言い渡されるが、それを断り国外追放となってしまう。
キモデブのリオン、国外追放王女のルミアーナ、義妹のシルフィ、無双少女のクスノハの四人に、神様から降ったクエストは辺境の森の開拓だった。
辺境の森でのんびりとスローライフと思いきや、ルミアーナには大きな野望があった。
辺境の森の小さな家から始まる秘密国家。
国王の悪政により借金まみれで、沈みかけている母国。
リオンとルミアーナは母国を救う事が出来るのか。
※激しいバトルは有りませんので、ご注意下さい
カクヨムにてフォローワー2500人越えの人気作
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
星の勇者たち でも三十九番目だけ、なんかヘン!
月芝
ファンタジー
来たる災厄に対抗すべく異世界に召喚された勇者たち。
その数、三十九人。
そこは剣と魔法とスチームパンクの世界にて、
ファンタジー、きたーっ!
と喜んだのも束の間、なんと勇者なのに魔法が使えないだと?
でも安心して下さい。
代わりといってはなんですが、転移特典にて星のチカラが宿ってる。
他にも恩恵で言語能力やら、身体強化などもついている。
そのチカラで魔法みたいなことが可能にて、チートで俺ツエーも夢じゃない。
はずなのだが、三十九番目の主人公だけ、とんだポンコツだった。
授かったのは「なんじゃコレ?」という、がっかりスキル。
試しに使ってみれば、手の中にあらわれたのはカリカリ梅にて、えぇーっ!
本来であれば強化されているはずの体力面では、現地の子どもにも劣る虚弱体質。
ただの高校生の男子にて、学校での成績は中の下ぐらい。
特別な知識も技能もありゃしない。
おまけに言語翻訳機能もバグっているから、会話はこなせるけれども、
文字の読み書きがまるでダメときたもんだ。
そのせいで星クズ判定にて即戦力外通告をされ、島流しの憂き目に……。
異世界Q&A
えっ、魔法の無詠唱?
そんなの当たり前じゃん。
っていうか、そもそも星の勇者たちはスキル以外は使えないし、残念!
えっ、唐揚げにポテトチップスにラーメンやカレーで食革命?
いやいや、ふつうに揚げ物類は昔からあるから。スイーツ類も充実している。
異世界の食文化を舐めんなよ。あと米もあるから心配するな。
えっ、アイデアグッズで一攫千金? 知識チート?
あー、それもちょっと厳しいかな。たいていの品は便利な魔道具があるから。
なにせギガラニカってば魔法とスチームパンクが融合した超高度文明だし。
えっ、ならばチートスキルで無双する?
それは……出来なくはない。けど、いきなりはちょっと無理かなぁ。
神さまからもらったチカラも鍛えないと育たないし、実践ではまるで役に立たないもの。
ゲームやアニメとは違うから。
というか、ぶっちゃけ浮かれて調子に乗っていたら、わりとすぐに死ぬよ。マジで。
それから死に戻りとか、復活の呪文なんてないから。
一発退場なので、そこんところよろしく。
「異世界の片隅で引き篭りたい少女。」の正統系譜。
こんなスキルで異世界転移はイヤだ!シリーズの第二弾。
ないない尽くしの異世界転移。
環境問題にも一石を投じる……かもしれない、笑撃の問題作。
星クズの勇者の明日はどっちだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる