鮮明な月

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間章 ソノサキの合間の話

間話98.初めて……だから2

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これまで実は心の中ではモヤモヤとしていたことが、ここで邑上悠生にもハッキリと理解できた。邑上誠は確かに様々なことについて、悠生が想像するより遥かに経験豊富な人間ではあったのだ。それでも誠の経験は酷く片寄りすぎていて、普通に経験する筈の事は皆無といえてしまう程経験がない。特にこうして恋人として扱われたり、恋人として身体を愛撫されるのに、誠はまるで免疫がない。

普通の恋人同士がすることをしたことがないんだ

例えば普通に愛を囁くとか抱き締めるとか、キスをするとか愛撫するとか。そういう普通の恋人同士が、日常的に交際すれば当たり前にしていること。だから恋人として悠生が『好き』と言えばあんなにも恥ずかしがって真っ赤になってしまうし、悠生がするキスには何時でも真っ赤になってトロトロに蕩けてしまう。きっとこれまで誠にとって当然みたいに乱暴なその他大勢に乳首を痛め付けられるのではなく、悠生がただ優しく舐めてジックリ丹念に乳首を愛撫しただけ。それだけでこんな風に目の前にで軽く達してヘニャヘニャになってしまった誠がいる。

可愛すぎ…………

悠生が苦手だった昔の誠だったら、(まぁ昔の誠だったらどんなに悠生がこんなことをしようとしてもさせなかったと思うし、悠生自身も誠とセックスしたいか?と問われると断固として拒否すると思うが。)あの何時もの取り繕った氷の表情で傲慢な暴君として感じるふりすらしなさそうだ。というか、過去の誠の中身も実は今と同じだったのだろうかとは、悠生だって疑問に感じる。自分を嫌っていたわけではなくて、大事にしていてくれたのかどうかは悠生には分かりかねるのだ。

でも嫌いだったら、誠は自分を育ててなかった気もするし…………

誠は暴君の時も好き嫌いのハッキリした男だった。仕事上の身近な人間でも気に入らない人間は決して傍に近づけなかったし、逆に誠のお気に入りになれば目に見えて分かる程優遇される。そういう意味では今もそれは変わらなくて榊仁聖はお気に入りなので傍に寄ってくるが、刑事の風間祥太は苦手なので可能な限り距離を取りたがる。恐らくは元々がそういう性質で、好き嫌いがハッキリした人間なんだと思う。ということは少なくとも子供の頃から傍に置かれていた悠生は、誠にとっては『好き』な範疇の人間な筈だ。
頬を薔薇色にしてトロンとした顔で脱力したままの誠。
乳首だけでこんなに簡単に気持ち良くなる程感じやすく、様々な快感を隅々まで教え込まれた淫らな身体。それを若い頃の誠に教え込んだのが死んだ自分の父親だというのは正直腹立たしいし、他にも何人も傷跡を残すようなことまでして身体を堪能した男(若しくは女?)がいるのもムカつく。

「誠?」
「ふ、ぁ…………。」

でも、今の誠は自分だけのものになっているし、誠が自分を恋人と認識して反応し始めてくれているのも分かっている。勿論昔の誠なら感じている恋人のふりも出来たけのだろうけれど、今の誠にはもうそれが出来ない。何しろ誠は今では普段の感情のコントロールすら出来なくなっていて、しかもこうして誠を理解して傍にいる悠生には何も隠せないのだ。

それなら、…………こっちは?

全身からクタリと力が抜けて何もかもを露に晒したまま、シットリとした艶を浮かばせる誠の全裸。もう何度もこうして様々な光の下で見つめたけれど、確かに男同士な筈なのに儚げに全身から色気を漂わせて悠生に誘い掛けてくる。同じ性別を示す股間の陰茎ですら、華奢でしなやかな蜜を含んでいて蠱惑的。思わず舌舐りしてしまう悠生の視線にやっと気がついた誠が、ハッとしたように慌てて脚を寄り合わせる姿すら淫らなのだ。

「誠……?」

低い声で名前を呼ぶ悠生に、戸惑いを隠せない誠の視線がプルプルと頭をふる。悠生がこれまでの流れから何をしようとしているのか、誠にだって分かっているから必死に抵抗しようとしているのは言うまでもない。でも、何で抵抗する?

「誠は、俺の事嫌い?」

嫌いな相手にされるのなら確かに嫌だろう。そう思うから問いかけるけど、この問いかけに必ず誠は頬を染めて瞳を潤ませ見上げてくる。嫌いな筈ない、そんなことある筈ないと必死に目で訴えてみせる誠に、ならどうしてと意地悪く聞いてしまう。

「ならどうして、俺が触れるの嫌?」
「い、…………ゃ…………じゃ、な。」

そう言質を取った瞬間に寄り合わせた脚に手を掛けて、ニッコリと微笑みかけ悠生は無造作に誠の下肢を左右に大きく開く。素直じゃないし、ひねくれているところも、前の誠の一部分だと思えば理解できなくない。それでも今の誠は全部の思いを上手く隠しと押せる訳じゃないから、誠の内側がこうして透けて見える。

「好きって言って?誠。そしたら、やなことはしない。」

その言葉に目を丸くした誠は、自分が酷く淫らな姿を取らされているのを一瞬忘れてしまったみたいだ。恐らくはこういう部分が、過去に何度もこういう羞恥心に慣らされてしまったというのとなのだろうとは思う。それでも淫らな姿を晒しながら、戸惑い上目遣いに見つめてくる誠は途轍もなく可愛い。

「え、…………ゆ、ぅき…………あの、…………す………………。」

ブワブワみる間に赤くなって、言おうとしても言葉に詰まってしまう。最後まで言葉に出来ないでいる姿が、本当にあの誠なのかなと思うくらい可愛い。そしてそれが自分にだけしか向けられないモノになっていると言うのにも、優越感と独占欲に満たされてしまう。

「言ってくれないから、ここ、舐めていい?」
「ふぁ?!い、いっ…………なっ、」
「言ってくれなかった。」

もう言ったも同然だろ!!と瞳が訴えているけど『き』まで発声してないので、ノーカンと言いきり膝を両手で押さえ込む。嫌と必死に抵抗しようとしても、今の誠の体力と一度達して力の抜けた全身で抵抗出来る筈もない。

男同士の舐めるって抵抗あるかと思ったけど…………

綺麗でツルリとしていて、熟れたグミみたい。そんなことを思いながら悠生が躊躇うことなく顔を寄せるのに、誠が本気で駄目と拙い動きの手で遮ろうとする。弱い指が髪に触れるけれど、その指は髪をすくように絡み付くだけだ。本当に行為を拒絶するつもりなら、触れた髪の毛を掴めばいい。男同士なのだから掴んで引き抜く位のつもりでやれば、流石に今の誠でも逃げられる筈だ。それでも誠の指がそうしないのに、見えないと分かりつつ微笑んでしまう。

嫌いじゃないし、イヤでもない………………だろ?

心の中を見透かすように、ふと悠生が脚の合間から視線をあげる。戸惑いながらも欲情で潤んで濡れる瞳が真っ直ぐに自分を見つめているのに気がついて、悠生はニッと見えるように唇を歪めてみせていた。



※※※



混乱する。

何度も何度も好きだと告げられ、抱き締められて愛していると囁かれる。これまでにはあり得なかった筈の経験なのだと、正直に言ってしまうべきだったとすら思う。そうじゃなきゃこんな風にあからさまな激情に晒されることも、熱烈に愛されるなんて事も容赦して貰えたかもしれない。

無理……だ、多分

恐らくだけれど、容赦して……は、きっと貰えない。かつて邑上祐市と言う男が一人の女を好きになり、その女のために様々なことに配慮し女を守ろうとしたのを誠は知っている。それが成功しなかったのは祐市のもっとも信頼できる協力者である筈の義理の弟が、もっとも最悪の裏切り者だったからに過ぎない。だから祐市はその裏切りに人知れず涙を流したのだし、彼女が罹った病を自らも罹患した後何一つ治療すらしなかった。大事な女の命を奪う病で自ら自殺したようなもので、それ程までにあの男は一人の女だけに執着し続けたのだ。そう邑上祐市と言う男は、見た目とは違い『激しい情』を秘めていた男だった。その男の実の息子が悠生だし、生き写しのようにそっくりな彼の一人息子は何故か誠に恋慕を抱いている。

「ひ、ぁ!!」

ヌルリと鋭い快感が敏感な先端を這う。何度も何度も薬なんかまで使って快楽で責め立てられてきたし、一度や二度絶頂したくらいで済むと思うなと笑われたことだってある。それなのにここに来て悠生にこんな風に愛撫されるのには、まさに嵐に飲まれた気分になる。

どうしようもない

媚薬だと言われた薬を塗られたより熱くて、媚香だと言われたものを嗅がされ酩酊したよりも甘く蕩けさせられてしまう。口付けも何もかも痛み一つ感じないよう優しくソッと触れられるだけなのに、痛みを与えられ血を出すより鮮明に身体に刻み飲まれていく。

あれは駄目だよ、誠、お前には太刀打ちできない。

遥か昔、過去にこれと似た感覚に落ちた誠に祐市が告げた言葉が過る。今と似た感覚を感じさせた外﨑宏太に自分を投げ出そうとした誠に、祐市はあれはお前には太刀打ちできないと繰り返していた。意味が分からないと思ったけれど、祐市はあれはお前は見えていないから無理だよと笑って。

お前にはお前だけの存在がいつか現れるよ。

そう祐市が言ったのに、あの頃の誠はどれだけ勝手なことを言うと憤っただろう。自分だけの存在なんてあり得る筈がない性奴隷に過ぎないようにしたのは祐市で、祐市しか見えない自分のことを知っていて、それでも自分を拒絶した癖に。それなら一体誰が何時、誠の何もかも奪い去ってくれると言うのだ。このまま生き地獄みたいな自分をあの男ならいっと一瞬で壊して貰えるのだろうと思ったのに。でも結局祐市の言うとおり外﨑宏太はどんなに誘っても自分を商品としてショーで散々になぶりはしたけれど、一度も抱きはしなかった。当然客から抱けと命じられれば抱いてはくれたろうが、当時の誠の主人は祐市で宏太の師匠でもある祐市はそれを絶対に許可しなかったのだ。お陰で祐市が死んだ後も律儀にあの男は祐市の言葉を守り続けるし、頭に来た誠が散々あの男の邪魔をしてもスルーし続ける。

何なんだか、もぉ

この記憶もどうせならあの悪魔の薬とやらと一緒に消え去ればいいのに、何故かその記憶は鮮明に残っていて外﨑宏太のその後も腹立たしいが記憶にある。あの男は遂にあの男だけの存在を見つけていたらしく、今更のように障害だらけの身体になった癖に幸せ一杯。

僕の右の腕が余計に動きが悪いのは、肩をあの男に折られたから

記憶を整理していてそれを思い出してしまったら、何だかやるせない。結局あの男は祐市と同じく自分だけの存在を見つけ出して、誠には本気で見向きもしなかった訳だから。何とか考えをそらそうとしたのに鋭い快感に唇から喘ぎが溢れだして、再び戸惑うこの現状に引き戻されてしまう。

「や、あぁ!や、くぅうう!!」

なんでまたこんなことになってしまったのか。嫌いなんじゃない、悠生は大事な可愛い存在だ。でも自分がここまで育てて来た息子みたいな存在に、なんでまたこんな情けなくて淫らな姿を晒してみせなきゃならないのか。しかも誠は同性で親代わりの立場だって言うのに悠生から好きだと囁かれるのにあっという間に絆され、今やキスとかセックスだけじゃなく、ついに股間に舌を這わされて喘ぐ有り様だ。

「あぅ!んんっ!ゆ、ぅき!!や、んんんっ!あぅ!」

先端だけでなく茎までヌルリと熱く滑る感触に飲み込まれ、強すぎる快感に頭が真っ白になっていく。駄目と頭を引き離そうにも柔らかな栗毛の髪の毛に差し込んだ指は快感に力も入らず、まるで頭を引き付けているみたいにすら見える。

「あ、や、んんっ、んぅ!や、くぅ!うう!」

吸い付かれて口の中で舌を絡ませられ、一度軽く絶頂に達していた身体があっという間に2度目の絶頂に押し上げられてしまう。こんな筈じゃないと頭の中で繰り返し、何時もと同じように快感をコントロールしろと叱咤しても、身体がもう言うことをきかない。

「い、く、やぁやだ、あぁ!いっちゃ、う、ゆぅき、や。」

その言葉に股間に埋まっている頭が震え、もしかして懇願に離して貰えるかと期待したのに更にネットリと舌が絡み付き鈴口を刺激してくる。結局甘く蕩けるみたいな刺激を更に加えられ、ピンッと脚を突っ張らせて可愛い息子の口の中に思い切り精を吐き出してしまっていた。

なんで…………こんな、

情けない。マトモな親にはなれないのは分かっていたから、せめて性奴隷である自分だけは見せないようにと、誠なりにずっと気を張って来た筈なのに。確かに自分の仕出かした事件のせいで、今の自分は何もかも失っているし、その上手足も不自由で頭も駄目な状態になってしまった。それでも大事にしていた悠生の世話になるしかなくて、しかも性的な欲求解消の道具になるなんて。

「ふふ、誠。可愛いね。」

口元を淫らな体液に濡らして顔を上げる悠生の言葉に、誠は言葉を失っただけでなく一瞬で自分のコントロール出来ない感情が溢れだしてしまったのに気がついていた。
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