鮮明な月

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間章 ソノサキの合間の話

間話10.他人様には聞かせられない2

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「や…………んっ…………あふぁ…………」

自分が触れる全てに、何もかも反応する可愛く甘く蕩けきった外崎了の声。どこをどう聞いても確りとした男の声なのに、了の声はこんなにも甘いし可愛いと感じる辺り。自分でも恋やら愛やらとは、何とも不思議で理解できないと外崎宏太自身も思う。
勿論調教師なんてとんでもない仕事柄もあってか、別に性行為の男だろうと女だろうと気にする訳じゃない。そうずっと宏太は思っていたし、事実男だろうと女だろうとやる気になれば抱けたし調教も出来た。勿論セックスしてれば身体にはちゃんと感じる快感はあるし、快感はあるのだからある程度刺激すれば射精だって出来る。それでも抱き締めるとか何とかにはまるで興味がなかったのは、擦り合わせる快感は分かっていても肌と肌を合わせた程度のことには何も感じなかったからだ。それなのにここにきて目が見えなくなって、手に触れる事でしか相手を確認できなくなってからというものの。

気持ちいい………………

女みたいな独特の脂肪の柔らかさもないし丸みもなければ、あの独特の質感だってない完全な成人男子の身体なのに。腕の中に抱き締めて改めて筋張った男の身体なのだと分かっていても、やはり手の中の身体はこれまでに触れた誰よりも暖かくて肌がシックリと指に馴染む。まるで自分のモノなのだと明らかに自分の身体で本能的に感じ取っているみたいで、了に触れれば触れるほど心地よくて仕方がなくなる自分がいるのに驚いてしまう。

「了。」
「ふぁ、あ、んん……あっ。」

軽い耳朶への口付けだけで堪えようがないと溢れ落ちてくる了の歓喜の声に、思わず微笑みながら抱き上げ膝に乗せるだけではたりない。それこそ言葉ではなく、隅々まで愛でているのだ。それが今までの自分とはまるで違うという自覚も、宏太にだってタップリとある。

「可愛いな…………。了は…………。」
「ひゃ、んっ」

これまでキスとか口淫とかをしなかったのは、宏太が潔癖症だとか何とかでもなく、そんなことをする意味が実は理解できていなかった。キスだとかスキンシップだとか単純に相手の肌に触れることが、こんなにも気持ちいいことだなんて知りもしなかったのだ。相手の体温や身体の重さが気持ちよくて、いつまでもただ触っていたいし、キスすること自体がとても気持ちいい。触れるだけでこんなに気持ちいいことがあるなんて世の中はこれを昔から誰も彼もが知っていたのかの思うと何だか損をした気分にもなるし、これまで自分には何で分からなかったのだろうとも思う。

多分、…………了じゃなかったからだ…………

相手が了じゃないから、何もいらないし感じないし欲しくない。そう自分にとっては了ただ一人が、それを満たしてくれる存在なのだ。幼馴染みにイヤという程に大器晩成だとかなんとか宏太が言われていたのは、ただ自分という器を満たす了という存在が傍にいなかったからなのだと沁々と思ってしまう。

可愛い…………こんなの反則だろ…………可愛い過ぎる…………

自分にだけ、こんなにも甘く蕩ける声で歓喜に泣く。耳朶を甘噛みしてねぶるだけで力が抜けてフニャフニャになって、それでも歓喜に身悶えて泣き出しそうな声で震える了の声が宏太の腹の底の欲望に火をつけてくる。

「や、んっ…………こぉ、た、やらぁ…………あんっ……んっ」

普段なら気の強そうな負けん気の強い生意気な物言いの了が、自分の手の中でだけはこんな風に甘えた舌の回らない蕩けた声で名前を呼ぶ。これが何とも可愛いものでこの声で懇願されたり愛を伝えられると、宏太は何でもしてやりたくなるし泣かせてやりたくなる。幼馴染みからよく言われ続けた宏太の鉄壁な筈の理性なんて、了の一声であっという間に粉微塵にくだけてしまうのだ。目の前に絶世の美女が裸で股を開いても興味がない顔で通り過ぎるんだろうと遠坂喜一にはよく呆れられて言われたものだったが、結局は宏太だって他の男と変わらない。ただ相手が好きかどうかということに左右されていただけのことなのだと知ってしまった。

「こぉ、たぁ……や、らぁ。」

快感に負けてクテンと宏太に背を預けてしまった了の栗毛の髪に唇を埋めて、了が刺激されると弱い足の付け根や腰の回りを撫で回しながら更に項に口付ける。その刺激に腕の中に納めた身体がフルフルと震えるのを直に感じ取る体勢で、宏太は丹念に了を愛撫し続けていく。

「ふぁ、あ、こお、た。も、ふぁ、あぁ。」

ふとそうしながら了を背後から抱きかかえる宏太の脳裏に、了が子供の時のトラウマで最近では後背位でのセックスを拒絶しがちなのが過る。流石に最近ではこうして抱き上げられて背後から散々に愛撫されるのには慣れたのだけれど、背後からの挿入は未だに怖がるのだ。それが子供の頃に背後から覆い被さられて、あの屑男に素股で無理矢理擦り付けられヌかれたからだというのは宏太も知っている。

…………なんか…………ムカつくな…………

矢根尾俊一にされた事が一番のトラウマで了自身の歪んだ人格形成の発端になったのは分かっているし、了が未だに当人と鉢合わせただけでショックで卒倒するほどなのは分かっている。宏太に愛される事を知り始めた了は自分の歪みに不安を持つようになり、歪みの発端になった性的暴行に対して激しい嫌悪感を抱いているのだ。それをほじくりかえしたい訳ではないけれども、何故かここ最近の自分の勘に障るモノと同じものがあるのに宏太は思わず目を細めた。

自分と1年以上も一緒にいて愛し合ってて…………だぞ?

そうこの可愛い声を存分に自分のものにできるようになって、もう1年と少なくとも4ヶ月以上が経っているのだ。了が成田了から外崎了になって、それだけ期間を経ていて、それなのにまだ何年も昔の下衆な屑男の悪戯の記憶に手が出せないでいる。それに気がついてしまった。

「了。」
「……にゃ、…………に?んぅっ!」

宏太には直には見えないけれど唇の触れた了の項は燃えるように熱くて、快感に酩酊しているのか録に舌も回らない。そんな可愛らし過ぎる了の項に、宏太はベロリと大きく舌を這わせてから、まるで獣のように突然ガプッと噛みつく。強い刺激に戸惑いながらも上がる甘い悲鳴に、宏太は了の身体をベットに投げ出すと俯せにして上からのし掛かり覆い被さっていた。

「や、だ、こぉた、や。やん、んんっやぁんっ!」

久々にベットに組み敷かれ背後から覆い被さられる体勢。それに困惑して訴えながら逃れようと弱くもがく了の身体を押し潰して、宏太はその耳朶にあえて意図して濡れて熱を過分に含んだトロリと甘く掠れる声を吹き込む。

「さとる………………愛してる…………。」

今きっと腕の中の了は、目が見えていれば完全に耳まで真っ赤になったようだ。それが簡単に分かるほどに了の肌が体温をあげて、弛緩した身体からはフニャリと力が抜けて行くのが分かる。互いにそうなるから分かるようになったのだけど、幸せな気分になるものというやつは何故か時には身体からグダグダに力を抜き取ってしまうことを知った。もし相手がこんな風になるのが分かっててその気分を使いこなせるようになったら、そういう奴はホストが天職とか言うのだろうと思う。

「…………さとる、お前にこうしてるのは…………誰だ?ん?」
「ふ、ぁ?…………こ、ぉた?」

俯せにした背後から覆い被さられ、耳元で囁かれるのに了が可愛い声をあげている。了が本気で嫌がるなら止めてもいいが、正直言えばこの間の足を舐められた件もそうだが他の誰かにされたことを了の記憶に刻まれているのは面白くない。

そう面白くないのだ、………………自分以外の男の記憶に了をどうこうされるのは。

了は自分のものになって、今では自分だけの唯一無二の存在で宏太の宝物だ。自分ではない誰かにその了を自由にさせるつもりなんか毛頭ないし、快楽だけでなく何もかも了に与えるのは自分だけでないと気がすまない。そんな風に了を束縛したくて仕方がない自分に気がついてしまった宏太は、了がどんな風にすると自分にだけは抵抗できないのかを探り続けている。了にのし掛かり力ずくで覆い被さり、それでも乱暴にではなく優しく包み込むように抱き締めて絡めとってしまう。

「俺…………だろ?…………違うか?」
「ふぁ、んんっ…………ぅう。」

耳元で低い声で囁きかけると、声に痺れたような甘い呻きが了の唇から溢れていく。

「……………了の男は…………俺だけだよな?ん?」

勿論他の男の名前なんて口にしたらただじゃ済まさないけれど、熱っぽい低い声で囁きかけると了は喉をならして微かに背を反らせてヒクンと全身を震えさせる。声一つでこんなに感じてしまう淫らで可愛い了に、思わず微笑みながら顎を指で捕らえ唇を指先で抉じ開けていく。

「ふぁ、あ、はぁう……んっこ、ぉ。」
「ほら、答えてみろ?了。…………了の男は?…………俺だけだな?ん?」

舌を指先で挟み摘まむ刺激に負けて声を溢す了の項に唇を這わせると、指に挟まれた舌が震えて心地よくて柔らかく滑る。指を這うようにヒクヒクと震える舌の先を指先で充分に堪能しながら、覆い被さった身体に腰をリズミカルに前後に擦り付けていく。

「ふ、は、ぁあふ、あふ、ぅ……っ。」

既に宏太に裸に剥かれた尻の割れ目に昂った宏太の熱い怒張を擦り付けられ、耳朶や項を舐め回され舌を指で捏ね回されてしまう。その上宏太から答えを求められているのは分かっていても、舌を捕らえられていてはまともな会話すら不可能なのはいうまでもない。そんな宏太の指に舌を確りと捕らえられたまま、了は愛撫に可愛い声をあげ続ける。

「はふ、う、ぁあぅ、ふぁ、あ。」
「あぁ…………ヤバいな……、可愛い………………過ぎる。」

耳元でそんなことを低く響く声で囁かれながら、更に激しい愛撫を空いた指が施してくる。覆い被さられて前に回された指で乳首を摘みクニクニと揉みしだき、未だに舌を優しく指で揉まれて、しかもズリズリと激しく尻の割れ目に怒張から滴る滑りを擦り付けられて。

「や、らぁ、あぁ、ああ、はふ、ぅう。」
「怖くないだろ?俺は…………お前が、怖いことはしない、な?違うか?」
「ちが、わ……ら、…………あぁ……んぅ、う、う。」

背後からそう優しく囁かれて顎を引き寄せ、肩越しの肉感的な唇から延びる舌が摘まみ出されていた舌に絡み付く。舌を奪われるように吸い付かれ絡めとられてジンジンと痺れるような快感に支配されていくのに、身体の芯まであっという間に骨抜きになって蕩けてしまいそうだ。

「んくぅ、ううんっうぅう!」
「あぁ……その声…………、可愛い…………もう俺以外に聞かせるなよ?ん?」
「ふぁあんっ!」

トロリと蕩けた甘い声でそんなことを耳元で言われながら、突然ヌプリと熱くて硬いもので後孔を大きく抉じ開けられるのに快感の悲鳴が上がる。既に散々に愛撫に蕩けさせられていて綻ばされていた了の身体は、意図も容易く宏太の人並み以上に太く硬いものを咥えこみ歓喜に震えてしまう。

「あつ、いぃんんっ、んぅ、やぁ、んんっ!」
「了…………。」

ジワジワとめり込んで、奥に向かって深く突き進んでくる熱。随分前、それこそ出会ってから何年も当然みたいに後背位でのセックスしていた筈なのに、了が怖がるからと宏太が気を使うようになって半年以上が経つ。あの宏太がただ了が怖がるからというだけの理由で、常に怯えないように気を使い抱き締め甘やかしてきたのだ。そして今も背中にのし掛かる宏太の体温と身体の重みに逃げることも出来なくて了が震えるのに、宏太の柔らかな声と優しい指が了の心ごと全てに絡めとってしまう。

「怖がらなくていい、分かるな?」

優しくソッと囁きかけて、ズクズクと奥まで熱をを満たす。過去を思い出して怖がり震えることなんか了が忘れるほどに、優しく甘い声で宏太は了の名前を繰り返し快感に蕩けさせていく。

「了、愛してる。俺の……了…………。」
「ふぁ、あ、ん、こぉ、たぁ、こ、ぉた。」
「…………俺のことだけ…………考えてろ、了……。」

更にググッと押し込まれる腰の動きにあわせて、自分の中を満たしていく柔らかな声。もう何も考えられなくなるような快感が腹の奥で弾けて了が一際強い歓喜に飲まれていくのを感じとりながら、宏太は微かに息を荒げながらユックリと腰を前後に突き上げ始める。揺さぶり突き上げ、擦られ、しかも背後から身体を密着させて。

「あ、あぁ!や、あ!あんっ!」

宏太には可愛くて仕方がない蕩けた甘い泣き声。こんな天使みたいに可愛い声は他の男なんかには聞かせられないなと心の中で呟きながら、宏太は思う存分了を泣かせにかかるのだった。
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