鮮明な月

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間章 ちょっと合間の話3

間話91.おまけ 笑いのタネ

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「ぶっ、はははっ!」

結城晴の休み中に起きた自宅での出来事の話を聞いていて、我慢しきれずに真っ先に吹き出したのは珍しく外崎了ではなく外崎宏太の方だった。

「笑うなよ、しゃちょー。大変だったんだぞー。光輝はギャンギャン泣くわ明良はキレるわでさぁ?」
「ふ、ははっ、くっくくく。」

高城宗輝が泣きじゃくる息子・光輝をアッサリと納める話の顛末が、どうも宏太にはかなりツボに入ってしまったらしい。終いに宏太が一人で延々と噎せながら笑い出しているのに、まぁいいかと晴も諦めた様子だ。その後も減る減らないの親子の会話が妙なツボに嵌まり過ぎているようで、宏太の方が一向に笑いが止まらなくなっている。訳も分からず何かが減ると困るからと泣いていた高城光輝が、打って変わって大人しく宗輝につれられて帰宅したという話も地味に宏太にはおかしいらしい。

「オヤジのする話に、オヤジ世代はツボるんだ?なー、了。」
「確かに随分ウケてるなぁ。」

二人の言葉にオヤジ世代だというのは否定したい模様なのだが、どうにも噎せ込み続けての笑いが引かないようで宏太は遂に反論を諦めたようだ。何とか冷静になろうと暫し押さえようとしている風なのだが、妙な具合にツボに入っているようで中々笑いの発作の抑えが効かないでいる。我慢する位なら笑えってのと晴に言われて諦めて爆笑しているのが、何故か今の笑いの理由が晴の膝でしがみついてギャン泣きした光輝だというのが解せない。

「クソガキの膝でガキが泣くんだぞ?」
「クソ中年に笑われたくないね。」

47歳の宏太にしてみたら20も下の晴も小学生の光輝も大差がないのだろうけど、何がそんなにツボなのかまではちょっと分からない。しかし存分に面白がったお陰で少し落ち着いたらしいけれど、まだ何か微妙に笑いが飛び交っている。

「それにしても、新居に毎週ねぇ………ガキってのは………ふっ。」

何故か意味深に笑いが残っている宏太がそう言うのに(晴は気がついていないが、宏太としては子供の行動は似たり寄ったりと言いたいのだ。そう結城晴自身、外崎宅に1度招待されて来た後に外崎の新婚家庭に押し掛けてきていた訳なのである)、晴が深い溜め息をつきながらあり得ないとは思うけどさぁと頬杖をつく。晴としても狭山明良との二人で過ごす時間を大切にしたいけれど、自分の存在を受け入れて明良との事を許してもらっているわけで。そんな狭山家との関係も晴の立場としては、大切にしたいとは思うのだ。

「そこは、まあそうだよな。」
「了もそう思う?」
「まぁね、家には余りないことだけどな。」

外崎宏太には弟・秀隆がいるが遠方にいて余り行き来がないし、外崎の他の親戚とは連絡をすることもないから目立った交流はない。方や了の方の成田の家は成田哲は逮捕後どうなったか知らないし、了の母親の方も今どこで何をしているかは不明。あの騒動のお陰で他の親戚がどうなったかも、了は知らないし調べるつもりもない。そんな二人のわけだから、晴と明良のような親戚関係の問題は中々起きがたいのだ。そう言うと少し膨れっ面になった晴が、狡いと言いたげにプチプチと変なことを言い出す。

「そんなこと言ってて、突然社長の腹違いの弟とか出てきたりして?」
「無い。」
「何でいいきれんのさ?」
「親父は残念な位『堅物』という言葉を具現化した男だったんでな。」

外交関係の仕事をしていた宏太の父親は、質実剛健の鏡のような人物だったらしい。そこからなんで社長みたいなのが産まれんの?と晴が呆れたようにいうが、宏太だってある時点までは父親と同等の出来た人物と周囲からは見られていたのだ。

「はぁー?見えない、無理、ぜぇったい無理。」
「あ?クソガキよりゃましな社会人だろうが?」
「はぁぁ?どーこが?ストーカーの鬼畜だろぉ?!」
「ふん、そっちこそ女装趣味のMだろうが。」
「ちーがいますぅ!女装は仕事のためですぅ!」

宏太の人となりをそんな風に晴が茶化して、宏太は宏太で晴が『五十嵐ハル』を楽しんでいるのを揶揄して。二人が楽しそうに言い合う様子に、了は苦笑いしながらフッとそういえばと物思いに耽る。
了の生物学的父である成田哲は、一年と少し前までは次の党内の重鎮と期待されているような有名政治家だった。人柄はよく言えば政治家としては豪胆ともいえるけれど、家庭の父親としては傲慢な独裁者だったのだと思う。それを昔ながらの亭主関白ととらえれば違うのかもしれないが、家の事は全く省みない男だ。そしてその妻も貞淑な日本古来の女性であれば違っただろうが、社交的で外交的な妻も母親には成りきれなかった。お陰でその子供の成田了は殆んど親子の会話すらしたことがなく育ち、気がついた時には両親の悪い面だけを見習ったような自由奔放な子供に育つ。

まぁ、それは今更

結局成田夫妻の夫婦関係は、了が産まれた後は完璧な仮面夫婦だった。妻の方は散々夜遊びをして外崎宏太の《random face》のパーティールームの常連だし、夫の方はそれ以前の調教師・外崎宏太の顧客でもある。

そして、息子は宏太の嫁か。

そんな話はさておき、成田哲には外崎宏太に調教させた女性・如月栞を後に正式なというのも何だが妾の立場にしていた。その彼女には、数年後に成田との間に男の子が産まれている。確か今年高校2年で、直ぐ傍の都立第三高校に通っている成田了の異母弟。その存在を了は去年の3月に宏太に教えられるまで、全く知らないまま過ごしていた。
宏太と養子縁組を組むとなる時に宏太に教えられて初めて知ったわけで、妻の方も知らなかったので当時はある意味修羅場ともいえたけれど。妾とその子供の存在が発覚し、了が外崎宏太の養子になった直後、成田哲が横領や収賄で逮捕されたのは妾の如月栞が全面的に警察に成田の悪事を暴露したからだった。そして、その情報戦紛いの方法を密かに如月に過去に教えていたのは、言う迄もなく成田の依頼で如月を調教していた過去の宏太なのだ。

あの時は…………如月栞が哀れだと思ってな…………

後々そう宏太が密かに教えてくれたのだけれど、当時調教師をしていた宏太は倉橋亜希子(当時は矢根尾亜希子だったそうだが)と如月栞が重なって見えたのだそうだ。男の欲望に翻弄されてボロボロにされるだけの彼女に、何とか生きるための術を教えておいてやりたかったのだという。そんなわけで遂に如月栞に反旗を翻され、成田哲はここにきて破滅に至った。

別段、あの糞親父が自分の尻拭いでどうなろうと俺は構わない

でも成田の欲望に巻き込まれ人生を滅茶苦茶にされた如月栞とその子供には、成田の息子として申し訳ないと感じてしまう面は今も了にはどうしても拭いきれないものがある。自分と成田の妻は何も知らない内に、若くして望まぬ立場に投げ込まれ子供まで産んでいたという如月栞に成田に振り回されてきた腹違いの弟。丁度異母弟は高校に進学したのと同時期に父親が逮捕されて、しかも母親がマスコミに自分が過去に経験したおぞましい過去を告白するなんて事になってしまったのだ。

「了?」

物思いに耽っていた了に気がついた宏太が少し心配そうに声をかけたのが聞こえて、了は重苦しい考えを頭から振り払う。こんなことを一人で思っても、自分に出来ることは少ないのだ。

「ねー、了はどう思う?」
「え?何が?聞いてなかった。」
「まじか!」

何か必死に了に訴えていたらしい晴が頭を抱えて悶絶したのに、何故か隣の宏太がほら見ろと言いたげなドヤ顔をしている。それに了はどうかしたかと楽しげに穏やかな声で二人に話しかけていた。



※※※



「へぇ?そんなに似てるのか?」

そんな風に感心した声を出したのは宏太で、目の前には長閑な雰囲気で久保田惣一がカウンターの向こうで珈琲を煎れている。言う迄もなくここは『茶樹』で何時ものごとく宏太はカウンターに腰かけているのだが、その真横に座っているのはミニサイズ明良と言える高城光輝。その横にいるのは、何故か鳥飼信哉だ。
あの時高城宗輝に息子の行動は連絡したので、そうそう一人で光輝が勝手に電車に乗ってくることはなくなるだろう、という狭山明良の考えは見事に外れていた。
週末だけしか来なかった光輝は、週末が駄目だというなら平日に来たらいいじゃんと今度は平日に突入をかけたのだ。とは言え駅前まだきて晴が仕事という可能性に端と気がついたらしく、駅前を一人でウロウロしているところを学校帰りに偶々こちらに来た宇野衛が発見したのだという。その流れで駅前を一緒に歩いていたら、今度は狭山明良とも顔見知りで仕事の打ち合わせに出版社に来ていた信哉と鉢合わせたらしい。

ミニサイズ明良を連れてる衛に驚いて

どう見ても狭山明良の血縁としか思えない顔立ちと、衛の困った顔に信哉が声をかけたということなのらしい。それほどまでに高城光輝と狭山明良は似ていて驚いたと、信哉はコソリと話していた。

明良に連絡を取るか?しかし、それまで引き留められるか?

どうしようかと迷いながら、まぁ腹も減ったしと『茶樹』に寄ったらタイミングよく宏太もいたという話だ。因みに衛はつい先程宏太が狭山明良や結城晴と知り合いで連絡をとってくれると言ったのと、信哉が宏太の身元を保証したので安心して帰宅した。どうやら衛は、元々用事があって宇野智雪に会いに来ていたらしい。

「明良にぃには全然似てないよ、僕。」

信哉に明良と良く似ていると言われたのに、光輝はそんなこと無いとオレンジジュースを啜りながら不満顔をしている真っ最中。何でか晴に酷く御執心だという光輝の話を頭の中で思い出しながら、ミニサイズ明良と説明された光輝に宏太は思い出し笑いが滲む。

「オジさん、その顔どうしたの?」
「あ?これか?事故だ。」
「事故?痛かった?」

宏太の顔の傷が珍しいのか物怖じもせず問いかけてくる光輝に、宏太は呑気な声でまぁ痛かったなと答えている。40も歳が離れていると既に子供とか親とか言う範疇にもないのか、何だが全く躊躇いもないようで光輝は興味津々で宏太の顔をサングラスの隙間から見上げた。

「オジさん、目、変。」

顔の傷痕に怯えもせず、しかも義眼にも驚かない辺りは、随分と肝が座った子供だなと宏太は口角を上げる。しかも、光輝は更に覗き込もうとカウンターの椅子を降りて、宏太の膝に手をついて覗き込んでくる有り様だ。

「こりゃ、偽物だ。」
「偽物?何それ?」
「義眼ってんだ。」
「すげー、格好いい!!見えてるの?義眼。」
「見えねぇ、にせもんだからな。」
「えー!そうなの?すげー!」

何が凄いんだかと笑う宏太に、光輝は海賊みたいだねとか子供らしい事を言い出す。海賊って何だよと笑う宏太の膝に光輝が当然みたいによじ登って、当たり前みたいに膝に座ったかと思うと手を伸ばしてきて勝手にサングラスを外してマジマジと義眼を覗き込む。

「ほんとに僕の顔、見えないの?」
「見えねぇよ。」

ある意味微笑ましい?様子に久保田惣一がおやおやと笑っているが、宏太も最近ではそれ程傷跡を隠しているわけでもなければ、店内に見知らぬ客もいないから光輝が怯えないなら気にするわけでもない。信哉の方も鍛練の時に何度かサングラスを外した宏太の姿を見ているので、ここで改めて気を使う程でもないのだ。別段宏太が慌てて隠すようでもないのに、光輝は逆に安心したのか膝の上に座り直して寛ぐ体勢にかわる。そうして子供の転換の早さでパタパタ足を振りながら、目下の悩みごとを口にし始めていた。

「明良にぃがね、晴ちゃんに意地悪してると思うんだよね。僕。」
「明良がねぇ。」
「だって明良にぃがね、晴ちゃんの首んとこ、噛んだんだもん。」

横の信哉には取り留めない話しだと聞こえているだろうが、晴から聞いていた宏太は既に笑いだしそうになっている。何たって新婚生活の邪魔をされてぶちキレた明良が晴の項を噛んだのは聞いたが、子供の視点というのも実は見てないようでいて中々鋭い。

「明良にぃが意地悪だから、晴ちゃん朝起きれないんだ。僕がやっつけるの!明良にぃを!」

どう言うことです?と信哉の目が宏太に問いかけたがっているけれど、宏太にはその気配は感じ取れても見えないから一応笑いは飲み込んで光輝の話を聞いている。まぁ簡単に言えば明良が無理をするから晴が朝起きれなくなったのは事実で、それを苛めていると考えた光輝が何とかしなくてはと一念発起したということなのだ。

しかし、やっつけるねぇ

クックッと微かに笑う宏太を不思議そうに見上げた光輝の気配に、宏太はその小さな頭をポンポンの撫でる。

「やっつけるには、明良は強いだろ?ん?」
「…………そうなんだよ、明良にぃ……強いんだ。」

おや、子供なりにだが光輝はちゃんと相手の実力を見極めることは出来ているらしい。それでも晴のためならと頑張ってここまで来たと言うことなのかと、宏太は思わず微笑んでしまう。

「オジさん、海賊みたいだから、強い?」
「あー、そうだな……明良よりはな。でも、そっちのにぃさんの方がもっと強いぞ?ん?」

呑気な話題を唐突にふられ、しかも明良より強いの?!というキラキラした瞳で光輝に見つめられた信哉は何の事やらという顔でいたのだった。
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