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間章 アンノウン
間話53.あれ?これって……
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なんでそんな怒るの?と嘆く晴に、満面の真っ黒な笑顔で答えているのは言う迄もなく明良。何しろ榊宅にいるのは最近の晴の行動としては何時ものことなのだが、何となく嫌な予感がして何となくタイミングがあって。オートロックを開けた顔見知りになりつつある住民に愛想笑いをしながら玄関前まで行ったら、晴がいる時は捕獲に自分が来るのが分かっているから玄関の鍵は空いていて踏み込んだ訳だ。そうしたら目の前で他の男の腰を掴んでいる晴がいて大騒ぎしていた訳なのだが、何で人の腰を掴んでいたのか話の要点がハッキリしない。
「ただ腰細いなぁって。」
「それで何で掴んでないとならないわけ?しかも、仁聖ならまだしも晴が?恭平さんの?何で?」
榊恭平の細腰はよく分かったが、それを掴んでいるのが晴だった理由を問いただされても、晴だって流れで?としか答えられない。しかも、その場をベリッと引き剥がされてドップラー効果よろしく引き摺られて帰ってきたわけで、目下真っ黒な笑顔の明良にこんこんと問い詰められているのだ。
「じゃなんで?恭平さんの腰?今更でしょ?」
大体にして榊恭平の線の細さは今始まったことではないし、夏頃外崎邸で宿泊した時にあの立派な風呂に同時に入っている明良は直に恭平の体も見てもいる。直に目にしたとは言え男の裸に明良は興味はないから確かに仁聖と比べると随分と華奢なんだなとは思ったけれど、何かを感じた訳でもなければ細腰を掴みたいともちっとも思わなかった。それよりかはどちらかと言えば源川仁聖の成長率著しい肉体美やら、傷跡は酷いが四十代半ば過ぎとは思えない外崎宏太の見事な筋肉の方が正直男としては気になる。
「え、っと……それは…………。」
容赦なく問い詰められるとゴニョゴニョと言葉を濁す晴に、一体何なの?なんで今更にと問い詰めたくなるのは腰の細さで言ったら外崎了も同じくらいだと明良は思うから。そして外崎了は晴の元セフレで、晴は以前自分で了が好きだったと明良に素直に言ったのだ。
何?細い腰が好みってこと?それって男としてってこと?
そう問い詰めたくなるからドロドロと真っ黒な嫉妬のオーラを放っている明良に、晴の方は何でそこまで怒るの?の能天気さ。しかも腰の細さが何の興味なのと問いかけても、ゴニョゴニョが繰り返されるばかりなのに明良はいい加減にしてと言いたい。
「何でちゃんと答えないの?晴。腰が細いのが好みなの?!」
「はぁ?!!好み?なんの?!」
思わず直球で突っ込んだら、ポカーンとした晴が訳が分からないと言いたげな声をあげたのに気がつく。流石にその反応で晴がセフレとか恋人基準で腰をまさぐってたわけじゃないのだけは分かったけれど、それはそれでなら何で他のやつの腰なんか掴んでるんだよと思う。
「…………腰が細いのが好みって…………なんの?明良。」
「………………セフレとか?」
「はぁ?何言っちゃってんの?!!!」
心外と言いたげに頬を膨らませた晴が意味分かんないと怒り出したのに、明良は大人しく晴の足元に正座する形になると少しだけ項垂れて上目遣いに晴の顔を見つめる。自分の勘違いなのは今ので十分に分かったけど、それでも目の前で他の男の腰を晴が掴んでいたのは事実だよと悲し気な顔で明良が言うと、晴はグッと言葉に詰まって頬を染めた。
「だって…………その、自分より細かったし。」
「掴む理由になってない…………掴みたかったら俺のにしてよ。」
何それと晴が明良の言葉に笑い出すのに、明良は不貞腐れたように晴は分かってないと呟く。明良が言いたいのは友達として仲良くしてるのはまだしも、あんな風に他のやつの肌に触れたりしないでと言いたいのだ。榊恭平も源川仁聖も外崎達も晴が親密な友人に等しい相手だと認識しているのは分かっているけど、自分はそれにだって正直いうと嫉妬してしまう。
「…………何もしてないよ?あ、了はあれかもだけど、もう何もないし…………。」
「分かってる……でも、やだ…………やなんだよ?晴。」
シュンと青菜に塩よろしく項垂れてしまった明良の様子に、晴は想定外みたいに困った顔をしてから正座している明良のことを再び見下ろす。こんな風にしおらしく明良から嫌だと訴えられるとは思っていなかったし、正直同じ状況に自分が鉢合わせて嫌だと感じるかと言われると分からない。友達がじゃれあっていると思えば何ともない気がするけど、恋人が他の男の体を触ってて嫌だと思ったと言われると理解できる気もするし。
「ごめん…………、明良。でも、変な意味で触ってないからね?ただ、俺……。」
上目遣いでなに?と言いたげに見上げる明良に、晴は溜め息まじりにストンと明良の前に腰を下ろす。体育座りと言うやつで膝頭を見つめながらプチプチと理由を口にする晴は、なんだか可愛く頬を染めていて臥せた長い睫毛が揺れる。
「ちょっと……さ?俺、痩せたみたいだし…………気になっただけだから…………。」
その言葉に明良は目を丸くして晴の顔を覗き込む。明良の方はずっと前から気がついてはいたけれど、晴は自分のスタイルにはまだ気がついてないのだと思っていた。何せ華奢で細くしなやかな腰周りはみてるだけで正直色っぽくてムラムラするのは当然だけど、でもそれと今夜の恭平の細腰がどう繋がるのかとは思う訳で。
「あんま…………痩せっぽちじゃ…………、さ。」
「え?」
「だから、その…………恭平さんがどうこうってのは話のおまけで…………少し鍛えようかなって話してたんだよ…………。ジムとか通ってって……。」
やっと話が見えてきたけど、何でここにきて急に?と明良の瞳が問いかけているのに晴も気がついたようだ。晴は膝頭を再び見つめながら、その理由を何とか説明しようとしている。
「スーツがさ?体にあってないの、気がついたの……そんなのカッコ悪いし…………。」
そう呟く晴にそんなことなかったのにと明良は内心では思うけど、どうやらこの間待ち合わせた時のスーツが晴には気に入らない事があったのだと気がつく。確かに少し痩せたせいで腰周りに余裕があったように遠目には見えたけど、それくらいじゃないと晴の腰の細さが際立ち過ぎて明良は我に帰る。
それでスーツ買うって?!しかも採寸して?!!
明良としては晴にはウエストと腰周りにこれ以上的確にフィットするような設えのスーツは正直着て欲しくない。何しろ今の晴の括れと柔らかく丸みを帯びた尻がピッチリと浮き上がるスラックス姿なんて、その尻を触って欲しいとアピールしているようなものじゃないか。そこのところは断固として却下しておかないとと明良は身を乗り出す。
「駄目!!!」
「は?」
「駄目!新しいスーツは駄目!!採寸なんて絶対ダメ!!」
「えええ?」
「駄目ったら駄目!!」
晴には自覚がないからジム通いも絶対に駄目と言いきる明良に、何で晴以外の四人には明良がこんな風に反対すると見透かされているのかと晴は唖然としてしまう。しかもスーツも既製品を買うのはよくても採寸してスーツを作るのは駄目なんて意味が分かんないと不貞腐れる晴に、明良はそこは絶対に譲らないし断固として反対するのだ。
「採寸なんて、晴、感じちゃって喘ぐかもしんないでしょ?!」
「はぁ?!何それ!明良ってば俺の事なんだとおもってんの?!!なんなの?!」
思わずそう憤慨して言い返した晴にドロドロした真っ黒いあのオーラで微笑んでみせた明良が、なら試してあげるなんて口にしたのに流石に晴も思わず目を丸くしていた。
そんなわけで動いちゃ駄目と微笑みかけられながら宣言されて、全裸に剥かれてヒンヤリしたメジャーを巻き付けられている現状に晴は唖然とするしかない。採寸に全裸なんてなしでしょと言いたいけど、なんともないなら全裸でも平気でしょなんて平然と言い返されるのに舌を巻くしかなくなってしまうし。結局押しきられてそれでも明良がにこやかに微笑みかけながら腰周りを測るのに、思わず晴も視線を落としてしまったのは自分でもサイズが気になるからでもあったりする。
それにしても、これってあり?おかしいよね?
なんて思ってもいるしサイズ計測くらいのことに何が駄目なんだろうとも思うから、ここで何ともないのを証明すればいいのかと端と気がつく。明良が考えているような状況にならないって晴がちゃんと証明したら、明良のこの過保護な状態も少しは落ち着く筈。そう思った時点で正直晴は間違っているのは、明良しか気がついていなかったりする。
「ひゃっ?!」
スルリと指が腰周りのメジャーのよれや捻れを直すために肌を滑ったのに、甲高い声をあげてしまった晴は思わずあれ?と首を傾げて明良の指先を見つめ直す。細く長い指先が滑るように肌を撫でてメジャーを当てていくだけなのに、ヒンヤリとしたメジャーに熱い明良の指先に肌が粟立つ。それでも明良は淡々とした様子で腰周りの外周を測定してから、今度は胸囲ねとにこやかに微笑んで見せる。
あれ?採寸だよね?これ?
そう心が戸惑うけれど大人しくされるがままの晴の脇を通されたメジャーが、サリ……と胸元を擦って立ち上がりかけた乳首に擦れた瞬間晴はまた甲高い声をあげてしまう。
「ひゃう!」
「晴…………採寸してるだけだよね?そうだったよね?」
その通りなのに背後に回られて手を上げるように言われ、背後から明良に抱きつかれるようにして袖丈を測るように手を滑らされるのに頭が熱くなってフワフワとしていく。あれ?ただの採寸ってこんなにエロいの?なんて正直考えてしまうのは、乳首だけでなく見下ろす視線の中で既に逸物が立ち上がりつつあるからで。しかも明良は意地悪く、ここらか下半身の採寸なんて耳元で言うのだ。
「はーる…………?」
おかしいよね?ただの採寸ってそこも測るもの?と問いかけたいのに、既に頭の芯が完全に熱くなっていて晴も訳が分からなくなりつつある。自分の下折たった逸物の前で屈み込む明良の上目遣いの視線は正直見下ろしているとかなり視覚的に本能にくるもので、晴は見つめているだけで自分の頬が更に熱をもったのにも気がついてしまう。
「なに?これ。」
「ひゃ、うっ!ふぁ!!!」
意地悪く明良がそう言いながら指先で完全に立ち上がって反り返った怒張の先端をグリグリと擦りあげ、同時に根本を採寸なんて言いながらメジャーでキツく縛られてしまうのに晴は荒い吐息を溢していた。こんな筈じゃなかったのにと頭の中では思うけれど、足元から見上げてくる明良の上目遣いの視線の目の前に自分の怒張があるのが見えるのは我慢できない光景で。しかも目の前の怒張に明良の蕩けるように熱い吐息が吹き掛けられるのに、腰がガクガクするのが止まらないのだ。
「これで、何もないわけ?晴?」
「ふぁ……っ!」
あれ?こんなの普通じゃないよね?と晴がやっと気がついた時には、じゃここも採寸なんてアダルトビデオ顔負けの台詞と共に明良にネットリ先端から舐められ咥え込まれていて。舌で擦られ吸い上げられる感触に、あっという間に晴は陥落寸前で腰を砕けさせてしまっている有り様。
「ふぁ、あ、やら……ぁあっ!あぁう!」
ジュプジュプと奥まで飲み込まれる感触にどうしようもなくなって、甲高く喘ぎながら根本のメジャーを解かれて蜜を吹き出してしまう迄はほんの僅か。しかも快感にヘタリこんでしまった晴の体をクルリと返して、今度はここの採寸ねなんて更にアダルトビデオ的シチュエーションのまま明良が腰を上げさせ後孔を指先でなぞる。
「や、やだ。あ、きら、やぁ!!あぅんっ!あぅううっ!」
「ちゃんとここも採寸して上げるよ?ね?晴。」
クプリと音を立てて指を差し込まれてヌチュヌチュと激しく掻き回されるだけで、もう晴には喘ぎながら謝るしか出来なくなってしまっていた。明良の言う通りだから、ちゃんと言うこと聞くからと必死に懇願しても、気持ちいい場所ばかり指先で擦られて晴の怒張は触れもしないのにタラタラと蜜を溢し続ける。指に擦られるのが気持ち良すぎて腰が淫らに揺れ続けているのに、明良は容赦なく採寸と言う名の愛撫を続けて晴のことを責め立てていく。
「や、あ、あぁ!くぅううんっ!やら、も、ぁあっ!」
「全く……ほんと晴はエッチなんだから…………こんなエッチなのに、他の男に採寸なんてさせらんないでしょ?もう……。」
ちゃんと奥まで測ってあげるねなんて意地悪く低い声で言われて、背後から熱くて硬い明良の怒張を奥まで一気に突き立てられて晴は更に甘く悲鳴をあげさせられてしまう。それなら採寸って女の人にしてもらえばいいんじゃないのかな?なんて端と気がついた時には、晴は声が掠れるくらい喘がされてしまっていたのだった。
「ただ腰細いなぁって。」
「それで何で掴んでないとならないわけ?しかも、仁聖ならまだしも晴が?恭平さんの?何で?」
榊恭平の細腰はよく分かったが、それを掴んでいるのが晴だった理由を問いただされても、晴だって流れで?としか答えられない。しかも、その場をベリッと引き剥がされてドップラー効果よろしく引き摺られて帰ってきたわけで、目下真っ黒な笑顔の明良にこんこんと問い詰められているのだ。
「じゃなんで?恭平さんの腰?今更でしょ?」
大体にして榊恭平の線の細さは今始まったことではないし、夏頃外崎邸で宿泊した時にあの立派な風呂に同時に入っている明良は直に恭平の体も見てもいる。直に目にしたとは言え男の裸に明良は興味はないから確かに仁聖と比べると随分と華奢なんだなとは思ったけれど、何かを感じた訳でもなければ細腰を掴みたいともちっとも思わなかった。それよりかはどちらかと言えば源川仁聖の成長率著しい肉体美やら、傷跡は酷いが四十代半ば過ぎとは思えない外崎宏太の見事な筋肉の方が正直男としては気になる。
「え、っと……それは…………。」
容赦なく問い詰められるとゴニョゴニョと言葉を濁す晴に、一体何なの?なんで今更にと問い詰めたくなるのは腰の細さで言ったら外崎了も同じくらいだと明良は思うから。そして外崎了は晴の元セフレで、晴は以前自分で了が好きだったと明良に素直に言ったのだ。
何?細い腰が好みってこと?それって男としてってこと?
そう問い詰めたくなるからドロドロと真っ黒な嫉妬のオーラを放っている明良に、晴の方は何でそこまで怒るの?の能天気さ。しかも腰の細さが何の興味なのと問いかけても、ゴニョゴニョが繰り返されるばかりなのに明良はいい加減にしてと言いたい。
「何でちゃんと答えないの?晴。腰が細いのが好みなの?!」
「はぁ?!!好み?なんの?!」
思わず直球で突っ込んだら、ポカーンとした晴が訳が分からないと言いたげな声をあげたのに気がつく。流石にその反応で晴がセフレとか恋人基準で腰をまさぐってたわけじゃないのだけは分かったけれど、それはそれでなら何で他のやつの腰なんか掴んでるんだよと思う。
「…………腰が細いのが好みって…………なんの?明良。」
「………………セフレとか?」
「はぁ?何言っちゃってんの?!!!」
心外と言いたげに頬を膨らませた晴が意味分かんないと怒り出したのに、明良は大人しく晴の足元に正座する形になると少しだけ項垂れて上目遣いに晴の顔を見つめる。自分の勘違いなのは今ので十分に分かったけど、それでも目の前で他の男の腰を晴が掴んでいたのは事実だよと悲し気な顔で明良が言うと、晴はグッと言葉に詰まって頬を染めた。
「だって…………その、自分より細かったし。」
「掴む理由になってない…………掴みたかったら俺のにしてよ。」
何それと晴が明良の言葉に笑い出すのに、明良は不貞腐れたように晴は分かってないと呟く。明良が言いたいのは友達として仲良くしてるのはまだしも、あんな風に他のやつの肌に触れたりしないでと言いたいのだ。榊恭平も源川仁聖も外崎達も晴が親密な友人に等しい相手だと認識しているのは分かっているけど、自分はそれにだって正直いうと嫉妬してしまう。
「…………何もしてないよ?あ、了はあれかもだけど、もう何もないし…………。」
「分かってる……でも、やだ…………やなんだよ?晴。」
シュンと青菜に塩よろしく項垂れてしまった明良の様子に、晴は想定外みたいに困った顔をしてから正座している明良のことを再び見下ろす。こんな風にしおらしく明良から嫌だと訴えられるとは思っていなかったし、正直同じ状況に自分が鉢合わせて嫌だと感じるかと言われると分からない。友達がじゃれあっていると思えば何ともない気がするけど、恋人が他の男の体を触ってて嫌だと思ったと言われると理解できる気もするし。
「ごめん…………、明良。でも、変な意味で触ってないからね?ただ、俺……。」
上目遣いでなに?と言いたげに見上げる明良に、晴は溜め息まじりにストンと明良の前に腰を下ろす。体育座りと言うやつで膝頭を見つめながらプチプチと理由を口にする晴は、なんだか可愛く頬を染めていて臥せた長い睫毛が揺れる。
「ちょっと……さ?俺、痩せたみたいだし…………気になっただけだから…………。」
その言葉に明良は目を丸くして晴の顔を覗き込む。明良の方はずっと前から気がついてはいたけれど、晴は自分のスタイルにはまだ気がついてないのだと思っていた。何せ華奢で細くしなやかな腰周りはみてるだけで正直色っぽくてムラムラするのは当然だけど、でもそれと今夜の恭平の細腰がどう繋がるのかとは思う訳で。
「あんま…………痩せっぽちじゃ…………、さ。」
「え?」
「だから、その…………恭平さんがどうこうってのは話のおまけで…………少し鍛えようかなって話してたんだよ…………。ジムとか通ってって……。」
やっと話が見えてきたけど、何でここにきて急に?と明良の瞳が問いかけているのに晴も気がついたようだ。晴は膝頭を再び見つめながら、その理由を何とか説明しようとしている。
「スーツがさ?体にあってないの、気がついたの……そんなのカッコ悪いし…………。」
そう呟く晴にそんなことなかったのにと明良は内心では思うけど、どうやらこの間待ち合わせた時のスーツが晴には気に入らない事があったのだと気がつく。確かに少し痩せたせいで腰周りに余裕があったように遠目には見えたけど、それくらいじゃないと晴の腰の細さが際立ち過ぎて明良は我に帰る。
それでスーツ買うって?!しかも採寸して?!!
明良としては晴にはウエストと腰周りにこれ以上的確にフィットするような設えのスーツは正直着て欲しくない。何しろ今の晴の括れと柔らかく丸みを帯びた尻がピッチリと浮き上がるスラックス姿なんて、その尻を触って欲しいとアピールしているようなものじゃないか。そこのところは断固として却下しておかないとと明良は身を乗り出す。
「駄目!!!」
「は?」
「駄目!新しいスーツは駄目!!採寸なんて絶対ダメ!!」
「えええ?」
「駄目ったら駄目!!」
晴には自覚がないからジム通いも絶対に駄目と言いきる明良に、何で晴以外の四人には明良がこんな風に反対すると見透かされているのかと晴は唖然としてしまう。しかもスーツも既製品を買うのはよくても採寸してスーツを作るのは駄目なんて意味が分かんないと不貞腐れる晴に、明良はそこは絶対に譲らないし断固として反対するのだ。
「採寸なんて、晴、感じちゃって喘ぐかもしんないでしょ?!」
「はぁ?!何それ!明良ってば俺の事なんだとおもってんの?!!なんなの?!」
思わずそう憤慨して言い返した晴にドロドロした真っ黒いあのオーラで微笑んでみせた明良が、なら試してあげるなんて口にしたのに流石に晴も思わず目を丸くしていた。
そんなわけで動いちゃ駄目と微笑みかけられながら宣言されて、全裸に剥かれてヒンヤリしたメジャーを巻き付けられている現状に晴は唖然とするしかない。採寸に全裸なんてなしでしょと言いたいけど、なんともないなら全裸でも平気でしょなんて平然と言い返されるのに舌を巻くしかなくなってしまうし。結局押しきられてそれでも明良がにこやかに微笑みかけながら腰周りを測るのに、思わず晴も視線を落としてしまったのは自分でもサイズが気になるからでもあったりする。
それにしても、これってあり?おかしいよね?
なんて思ってもいるしサイズ計測くらいのことに何が駄目なんだろうとも思うから、ここで何ともないのを証明すればいいのかと端と気がつく。明良が考えているような状況にならないって晴がちゃんと証明したら、明良のこの過保護な状態も少しは落ち着く筈。そう思った時点で正直晴は間違っているのは、明良しか気がついていなかったりする。
「ひゃっ?!」
スルリと指が腰周りのメジャーのよれや捻れを直すために肌を滑ったのに、甲高い声をあげてしまった晴は思わずあれ?と首を傾げて明良の指先を見つめ直す。細く長い指先が滑るように肌を撫でてメジャーを当てていくだけなのに、ヒンヤリとしたメジャーに熱い明良の指先に肌が粟立つ。それでも明良は淡々とした様子で腰周りの外周を測定してから、今度は胸囲ねとにこやかに微笑んで見せる。
あれ?採寸だよね?これ?
そう心が戸惑うけれど大人しくされるがままの晴の脇を通されたメジャーが、サリ……と胸元を擦って立ち上がりかけた乳首に擦れた瞬間晴はまた甲高い声をあげてしまう。
「ひゃう!」
「晴…………採寸してるだけだよね?そうだったよね?」
その通りなのに背後に回られて手を上げるように言われ、背後から明良に抱きつかれるようにして袖丈を測るように手を滑らされるのに頭が熱くなってフワフワとしていく。あれ?ただの採寸ってこんなにエロいの?なんて正直考えてしまうのは、乳首だけでなく見下ろす視線の中で既に逸物が立ち上がりつつあるからで。しかも明良は意地悪く、ここらか下半身の採寸なんて耳元で言うのだ。
「はーる…………?」
おかしいよね?ただの採寸ってそこも測るもの?と問いかけたいのに、既に頭の芯が完全に熱くなっていて晴も訳が分からなくなりつつある。自分の下折たった逸物の前で屈み込む明良の上目遣いの視線は正直見下ろしているとかなり視覚的に本能にくるもので、晴は見つめているだけで自分の頬が更に熱をもったのにも気がついてしまう。
「なに?これ。」
「ひゃ、うっ!ふぁ!!!」
意地悪く明良がそう言いながら指先で完全に立ち上がって反り返った怒張の先端をグリグリと擦りあげ、同時に根本を採寸なんて言いながらメジャーでキツく縛られてしまうのに晴は荒い吐息を溢していた。こんな筈じゃなかったのにと頭の中では思うけれど、足元から見上げてくる明良の上目遣いの視線の目の前に自分の怒張があるのが見えるのは我慢できない光景で。しかも目の前の怒張に明良の蕩けるように熱い吐息が吹き掛けられるのに、腰がガクガクするのが止まらないのだ。
「これで、何もないわけ?晴?」
「ふぁ……っ!」
あれ?こんなの普通じゃないよね?と晴がやっと気がついた時には、じゃここも採寸なんてアダルトビデオ顔負けの台詞と共に明良にネットリ先端から舐められ咥え込まれていて。舌で擦られ吸い上げられる感触に、あっという間に晴は陥落寸前で腰を砕けさせてしまっている有り様。
「ふぁ、あ、やら……ぁあっ!あぁう!」
ジュプジュプと奥まで飲み込まれる感触にどうしようもなくなって、甲高く喘ぎながら根本のメジャーを解かれて蜜を吹き出してしまう迄はほんの僅か。しかも快感にヘタリこんでしまった晴の体をクルリと返して、今度はここの採寸ねなんて更にアダルトビデオ的シチュエーションのまま明良が腰を上げさせ後孔を指先でなぞる。
「や、やだ。あ、きら、やぁ!!あぅんっ!あぅううっ!」
「ちゃんとここも採寸して上げるよ?ね?晴。」
クプリと音を立てて指を差し込まれてヌチュヌチュと激しく掻き回されるだけで、もう晴には喘ぎながら謝るしか出来なくなってしまっていた。明良の言う通りだから、ちゃんと言うこと聞くからと必死に懇願しても、気持ちいい場所ばかり指先で擦られて晴の怒張は触れもしないのにタラタラと蜜を溢し続ける。指に擦られるのが気持ち良すぎて腰が淫らに揺れ続けているのに、明良は容赦なく採寸と言う名の愛撫を続けて晴のことを責め立てていく。
「や、あ、あぁ!くぅううんっ!やら、も、ぁあっ!」
「全く……ほんと晴はエッチなんだから…………こんなエッチなのに、他の男に採寸なんてさせらんないでしょ?もう……。」
ちゃんと奥まで測ってあげるねなんて意地悪く低い声で言われて、背後から熱くて硬い明良の怒張を奥まで一気に突き立てられて晴は更に甘く悲鳴をあげさせられてしまう。それなら採寸って女の人にしてもらえばいいんじゃないのかな?なんて端と気がついた時には、晴は声が掠れるくらい喘がされてしまっていたのだった。
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