鮮明な月

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間章 アンノウン

間話52.どう思っているかなんて

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男が男に覆い被さられてのし掛かられて、そんなことを受け入れるようになった自分が不思議だと恭平自身も思う。幾ら仁聖が気になって好きだと思っていたからと言って二年も前の自分だったら絶対にこんなことはあり得ないと思ったし、初めて仁聖に触れられた時だって女の子に飽きた仁聖が気紛れに試したのかくらいにしか思えなかった。それでも今はもう仁聖は自分に対して性的な事以外でも所謂首ったけというものなのだと何度も仁聖自身から教えられて、触れられる度にそれを自分の中にも刻み込まれていく。
後ろから抱き締められて甘えるように肩に顔をのせられると、最近コロンでもつけ始めているのか柑橘のような爽やかな香りがフワリと漂って柔らかな仁聖の髪の毛が首筋に触れる。それに手を延ばして触れて頭を撫でると心地良さそうにうっとりとする仁聖が、正直に言うと恭平は特に一際凄く好きなのだ。自分の体温だけでなく、自分の存在と自分のすることに幸せそうに気を緩めてくれる仁聖の姿を見られるのは自分だけ。そんなことを考えてしまう自分は利己的だとも思うのだけど、仁聖が以前は表に出さなかった様々なことがこんな風に表に出るようになってきてもいる。

両親と一緒に暮らしてきたら…………きっとこんな風に子供の頃から…………

仁聖だって我慢をすることもなかったろうし、それを我慢していると気がつかないなんて事もなかった筈なのは分かっている。それでも今の仁聖はそれを取り戻そうとしていて、次第に新たに自分の世界を拡げようともしているのだ。でもそれが余りにも急激すぎて、何処かに仁聖が飛んでいってしまいそうだ。

「…………仁聖?」

思わず名前を呼んで仁聖の意識をこちらに惹き付けると、幸せそうな光を瞳に湛え以前よりずっと大人びた仁聖の視線が返されて胸が熱い。自分だけの…………そう思ってしまいたくなるのは、心の底から仁聖の事が好きで愛してるからだと思う。愛しくて胸の奥がチリチリと燃えていくような感覚に、ソッと頬に手を滑らせてその青さが漂う瞳ごと全て引き寄せ手に入れてしまいたくなる。

「きょうへ…………。」

肩越しに引き寄せられて口付ける柔らかな唇。二人で過ごせるようになって二人で暮らし始めて、そろそろ10ヶ月もたとうとしているのが信じられないけれど、確かにこうして触れることで仁聖の体温が自分を作り替えてしまったみたいに感じもする。仁聖に満たされてここにいることを許されていることに、どれだけ恭平が救われるかなんて、仁聖でもきっと全部は理解できないに違いない。

沢山満たしてもらえて互いの事を考えながら暮らせる日々が、このまま何十年もずっと続けば良い。

そんな勝手なことをかんがえてしまうと何故かゾクリと自分の体内が欲望に蠢くのが分かって、恭平は思わず頬を染めてしまう。以前ならあり得ないと思うのに今では仁聖の体温に自分が性的にも興奮すらしてしまうなんて恥ずかしくて口にはできない。そう自分でも戒めようとした瞬間、押し付けられた熱い背後にゴツリと堅いものを感じてしまう。しかも無意識に仁聖はそれを擦りつけるように更に押し付けていて、恭平の尾てい骨の辺りで熱くて硬い感触がゴリゴリと存在を遺憾なくアピールするのだ。

「こら…………仁聖、……ダメ…………。」

思わず制止したけれど生理現象なのか当人は全く意識してなくてキョトンとした仁聖に、恭平の方がずっとはるかに意識してるのが分かってしまう。最近の自分は仁聖をこんな風に意識して見ていて、仁聖が無意識にしていることにも反応してしまうのも自分の方が先なのだ。つまりは自分の方がずっと仁聖を性的な目で見てるってことだろと自分で思うだけで、頭の中だけでなく身体まで熱くなっていく。

「…………じん、せ…………。」

欲しいのは自分の方。それを視線で訴える結果になっているのに、仁聖は子供のように嬉しそうに微笑んで頬を擦り寄せてきて。しても良いの?といいたげな顔をして耳元に口を寄せる。

「恭平、愛してる。」

自分の方が狡賢く誘い掛けているのに、仁聖が誘ったように抱き締めて微笑みかけて。抱き上げて行こうかと言いたげな視線に身を委ねると、意図も容易く自分の足元を掬われてベットまで運ばれてしまう。そうしてベットの上に下ろされる前に既に乱されていた室内着を引き剥がされながら、のし掛かる仁聖が無造作に上着を脱ぎ捨てるのを見上げた。
少し日焼けの色は落ちたが、健康そうな肌は自分のよりも滑らかで傷もない。以前より筋肉質で恵まれた体躯は、まるで彫刻で作り上げられたような見事なスタイルに変わりつつある。男でも見とれてしまうような身体に育ちつつある仁聖に思わず見とれてしまうと、仁聖は不思議そうに微笑みながら覆い被さってきた。
結城晴の話しではないが恭平だって痩せたいわけではないし、出来るなら男として仁聖とか鳥飼信哉のような身体になってみたいとは思うのだ。でも長年の経験でそうならない体質なのも理解しているし、変に無理をしても逆効果なのは分かっている。

「何?恭平?」

見とれていたのに頬を染めるとフワリと吐息が唇を奪って、仁聖に比べてしまうと自分の貧相に感じる身体に仁聖の熱い指が這う。見事な肉体美の男が自分に覆い被さって、口付け舌や指を這わせて快感を産み出し欲望を沸き上がらせてしまうのに身悶えさせられてしまうようになって。しかも全身への愛撫や後を綻ばされる快感で溺れそうになるのに、それ以上に気持ちいいと分かっているものが欲しくて腹の底がチリチリする。

なんで…………こんなに…………

自問自答しても答えは一つしかない。こんな風に腹の底に感じるのは、それが出来るのが仁聖だけで、恭平が仁聖を感じたがって焦れているからだ。仁聖の存在に欲情して、今すぐに体内に仁聖を感じて、仁聖の全部が欲しい。指や唇や舌だけでなく、仁聖で満たしてと全身が勝手に発情してしまう。

「ん…………ふぅ…………、じ、ん………………せぇ…………。」

思わず呼び掛ける声に仁聖が視線をあげるとそこには男くさく熱っぽい色気を漂わせた仁聖がいて、その顔に全身が蕩けてしまいそうだと心が囁く。何しろ仁聖は自分でも貧相だなと思う身体に興奮してそんな顔をしているのだと、恭平にももう十分すぎる程に分かってしまうから。愛撫に焦れていると訴えるように恭平の両手が仁聖の頬を包み込んで引き寄せていく。自分の両足の間に身体を挟んだまま引き寄せられた仁聖の唇に自分のものを重ねて、恭平が懇願するように早くと囁く。

「も、……いい、から………………はや、く。」

キラキラするような瞳で射抜かれて、しかもその視線が熱を帯びて蒼く光るのを見上げる。こんな風に欲情して興奮した時の仁聖の瞳は、綺麗でサファイアとか宝石みたいだと恭平はボウッと見とれながら思う。綺麗で格好いい男に育って、自分にベタ惚れのイケメン。そう考えると何だか可笑しくなってしまうけれど、仁聖の事が好きだと心の中で繰り返してみる。

「恭平。」

低くて甘い声に鼓膜が揺れると尚更体内が疼いて、今すぐに仁聖が欲しくて仕方がない。

「はや、くほし…………じん、せ。」

焦がれてそう強請る声に無意識に唇を舐める仁聖の姿は、なおのこと男っぽくて背筋がゾクゾクするような興奮に包まれていく。恭平の膝の下を掬うように抱き上げ、既に指先で擦られ綻び始めていた中心に杭を押し立てられると、その狂暴な程の熱さに貫かれると思うだけで喉がなってしまう。焼けつく程に熱くて硬い怒張が、どこを擦ってどこ迄届くのかもう自分には刻み込まれているのだと思うと恥ずかしくて思わず首筋に腕を絡めて抱きついてしまう。それでも最近の仁聖は恭平を労ることも忘れないから、少しだけ逡巡して様子を伺うのを肌で感じる。

「きて…………、じん、せ…………奥まで…………。」

そう更に強請る声は酷く甘えているのが分かるけれど、恭平だってこの先が欲しくて仕方がないのも事実なのだ。そんな風に塗り替えてしまった仁聖に縋りついて、同時に仁聖も自分だけと訴えて来るのに満たされていく。ヌプリと滑る先端が押し込まれて体内に突き刺さる感触、拡げられ擦られ存在感を満たしていく怒張の熱さ、それに体の奥がジンジンと疼く。

「ん、ふぁ…………あっあぁ…………。」

フッフッと首元に吹きかかる仁聖の熱い吐息に、全身が震えるくらい快感が沸き上がって縋りつく腕に力がこもる。自分がしがみつくのに合わせて腰を引き寄せ抱き締めてくる腕の力強さに、チカチカと瞬くような快感が芯を蕩けさせてしまう。

「気持ち、い…………、あつ……っ…………ちから、抜いて……て?」

仁聖も気持ちいいのだと言葉と体で分かるだけで達してしまいそうになっているなんて、仁聖にはきっとまだ伝わっていないのだと恭平は思う。そうじゃなきゃこんな風にユックリと擦られ捩じ込むなんて出来ないと思うし、このユックリした注挿入は恭平にはもう仁聖が焦らしているのだとしか思えない。

「んん…………あ、あぁ……。」

余りにも緩慢な注挿入に焦れて、恭平は無意識に腰を撓らせて仁聖の腰に押し付けてしまう。そんなことをするようにまでなってしまったのが信じられないのに、仁聖はあの魅惑的な色気を放ちながら我慢が出来ず腰を思い切り突き上げた。グンッと先端が勢い良く深く捩じ込まれ、一番奥に嵌まるような感触。

「あぅっ!!」
「んんっ!くっ!ごめ、我慢出来ない……っ!」

根本まで押し込まれた衝撃に甘い悲鳴をあげた恭平に、仁聖の腰が更に止まることなくガツガツと大きく奥深くまで突き込み始めてその快感が奥で弾けていく。既に快感にボヤけていく視界の中で、仁聖の姿は熱を帯びて子供だった時の頼り無げな印象は欠片もなくて。縋りついて抱きついて何度も口付け奥底に仁聖を直に感じながら、恭平は熱くて蕩ける感覚で満たされ続ける。

「んんっ!あ、も、いくっ!あぁ!!いっ、じん、せ、いくっ!!」
「おれ、もいくっ!!恭平っ……奥凄、い……っ!」
「あ、あぁっ!ああっ!!」

キュウキュウと締め付け絡み付かせる快感に弾けた飛沫を奥に受け止め意識を飛ばしかけて見上げた仁聖の姿は、惚れ惚れする男振りで強く恭平を惹き付けてしまう。自分をこんなに惹き寄せて、そしてこんなに溺れさせてしまう男の姿に見とれているのだと思うと、こんな感情を刻み込んだのはお前だぞ?と思わず言いたくなる。

「きょうへ…………?」

汗を滲ませて頬を紅潮させ熱い息を吐く仁聖の見下ろしてくる姿にこんなにウットリしてしまうなんて、自分でもおかしくなっていると思いながら恭平はトロンとした瞳で満足気に微笑む。

「じ、んせぇ…………。」



※※※



奥まで欲しいなんて甘える声で強請られて捩じ込んだ先には、正直言うと蜜壺ってこんなことを言うのじゃないかと思う最上級の快感。トロトロと蕩けていて、しかもネットリ絡み付いて、うねって締め付けて。そんな言葉で表現したって全然足りない程の凄まじいその快感に、仁聖の理性なんて塵ほども無いに等しい。しかも根本まで捩じ込んだ瞬間に甘い悲鳴と共に蜜を吹き出した恭平の激しい絶頂に蕩けた顔は淫靡な上に、しかも快感の汗に濡れた姿は壮絶に色っぽくて。何度も叩き付けるように奥に突き込んでも足りなくて、奥底に突き破ってめり込ませているんじゃと思うくらいに仁聖は獣みたいに腰を激しく打ち付ける。そうして最後の絶頂に甲高く悲鳴を上げて全身を痙攣させた恭平は、全身を薔薇色に染めて意識を飛ばしかけてハクハクと喘ぐように熱い吐息を吐いていた。のし掛かる仁聖も強い快感に腰を引くことも出来なくてゼェゼェと肩で息をしながら、ボォッと薔薇色に頬を染めて潤んだ瞳をしている恭平を見下ろす。その見下ろす潤んで揺れる瞳は、今にも泣き出してしまいそうなのに何処か陶酔しているみたいで綺麗すぎて少しだけ戸惑ってしまう。

「きょうへ…………?」

普段とは違うトロンと惚けた視線は、甘くて綺麗で、しかも自分に甘えているのを隠しもしない。そんな顔をして見せたらまたしたくなっちゃうでしょと言いたくなる程綺麗なのに、何時もよりも恭平は甘えて腕を絡めたまま。根本迄咥え込ませたままの逸物が再び怒張に変わる前に抜き取らなきゃと思うのに、目の前の恭平は確り抱きついて、しかもホンノリ頬を染めて潤んだ瞳で誘うように微笑みかけてくる有り様。

「じ、んせぇ…………。」

微笑みながら快感に惚けて呂律の回らない声で、自分の名前を甘えるように呼ぶ。それに仁聖が堪えられる筈がなくて、ミチミチと恭平の快感に痺れたままの体内の奥に向けて質量を増していく逸物が分かる。それなのに微笑んだ恭平ときたら、更に甘える声で仁聖に向かって囁く。

「おれ、の…………、じんせ…………。」

そんなことを言われたら、もう一回と強請られているとしか思えない。そんな可愛いことを言って、蕩けた顔で微笑みかけられて、仁聖に堪えろなんて

「じんせ…………かっこ…い………。」
「ふぇ?」

予想だにしない事をヘロンと微笑みながら囁いてキュッと回した腕に更に力を込めて抱きつかれて、一瞬何が起きて何を言われたか理解できない仁聖はポカーンとしてしまう。いや、言われたことは分かるのだけど、恭平が言うっていうのが

今、何?恭平…………格好いいって…………誰の事?

好きだと、愛してると言われれば勿論の事だけど凄く嬉しい。でも、恭平が自分をどう見てどう感じてるかなんて、実はあんまり言葉にしては言われてない気がするのだ。赤ん坊の写真を可愛いといわれたことはあるけど。勿論モデルをしているから少しは見た目には自信があるとは自負しても言いと思うが、恭平がどう感じているかは聞いたことがない。

それに聞けないし…………

綺麗で格好いい恭平に自分がどう見えているかなんて、仁聖には聞きたくても聞けないことだったから。でも今、何て?いきすぎて惚けてるから、ポロッと本音が出たの?

「え、か?な…………きょうへ?あの?え?」

慌てて問いかけても既に意識が飛んでしまったのか、恭平は腕の中でくったり脱力していて仁聖の声には全く反応もない。それに仁聖は思わず一人何なの?!と叫びたくなっていたのだった。
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