鮮明な月

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間章 ちょっと合間の話2

間話12.見掛けによらない

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地味な話だが見掛けによらず外崎了は最近すっかり主夫業がいたにつき始めて、宮井有希子とは再三スーパーで顔を会わせる仲になっている。流石に娘の麻希子には自分は男性と暮らしてましてとは話せないが、有希子の方は娘とは違って勘が良くてメニューの系統やら何やら会話の中で相手が男性なことはあっという間にバレてしまった。

だって、メニューが男性向けよね。

そんなつもりは了には全くなかったが、料理上手な主婦には分かる面があったらしい。しかもその点では源川仁聖の方も分かりやすかったらしく、最近の恋愛事情よねと有希子に頬に手を当てて溜め息混じりに言われてしまった。

分かりますか?
分かるわよねぇ、だって内容もだし、女性が相手ならまた違うわよ?

サラリとそういわれたがその上で全く変わりなく相談に乗ってくれて、了としてはとてもありがたい相手なのだ。何しろ了の母親はまるで母親らしいことが出来ないし主婦もしていない上に、了のことを子供と思っていないので相談相手にはならない。おまけに今どうしているか何て知りもしない。ついでに言えば両親が早くに亡くなった仁聖の方も母親に相談となると相応の相手はいなくて、結果としては有希子に相談になっているようだ。
それに大容量の特売食材を購入して分けっこ出来るというのは、正直少人数家族の了や仁聖にはありがたいし、有希子の方も三人家族としてはとても助かるという。最近は大容量販売が流行りだから冷凍しておくにも、二人暮らしや三人暮らしにキロ単位の食材はやはり手に余る。お陰で時々LINEでこれいるかしらとか、これいかがですかと相談している三人は見掛けによらず頻繁に交流していたりするのだ。
そんな外崎了と宮井有希子が、悩んでいる真っ最中なのはスイカだった。夏と言えばスイカ。当然のことだが、流石に大玉一つ……が、大玉千二百円(税込)は確かに破格に安いし時期ものは食べたい。

「了くん、スイカ半分こしない?」
「半分ですか?!それでもこれは……大きいですよね……?」
「うーん、確かに大きいわね……。」

そんな時には迷わず源川仁聖にもお呼びがかかるのは、有希子が仁聖を麻希子の兄のような位置具合で見ていて、しかも仁聖が主夫業をしているのを知っているから。仁聖も喜んでと返事が返ってきたので、というわけで三分の一にしましょうとなった。ここいらでカットされたスイカや六分の一価格で買うよりは破格の四百円で大玉三分の一に決定して、一先ず購入したものを了が宮井家まで運ぶ。大きさとしては有希子が運ぶのは一苦労だから、男手になる辺り上手くできていてお互いにWinWinといったところだ。
宮井家にお呼ばれしてスイカを切り分けている最中仁聖が合流して余りのスイカの大きさに目を丸くしているのに、有希子は安かったのよーと満面の笑顔だ。

「えー、これで千二百円?!やっすい!でも、一個はたしかになぁ……。」
「人数いれば食べるだろうけどなぁ。」
「まーくんと雪ちゃんがいたら半分いけそうだけどねぇ。」

昨日から北陸に同級生と旅行中の麻希子達位の人数がいれば、丸一個や二個はいけそうだが流石に二人で一個はきつい。これお誘いのお礼とキチンとプリンを差し入れスイカを受け取った仁聖と、スイカを頂いて四百円を手渡した了は並んで歩きながら今度バーベキューでもするかという暢気な話をしながら帰途につく。因みに部活の合宿で丸いスイカは見たことがあるが、仁聖個人としては丸いスイカを買うという経験がない。

「丸いスイカってかなり衝撃。」
「あー、確かになぁ俺も家では見たことない。」

両親がいない仁聖と大概果物はカットフルーツだった了。確かにまるごと一個のスイカは家では見る機会がなかった。バーベキューの時スイカ割りする?と了に言われて、やってもいいけど誰がやるのと仁聖が問い返すとお前と晴等と限定されて仁聖も苦笑いだ。

「あー、そう言えば晴さんの彼氏に俺、女装の話しちゃった。」
「ああ?知らねーぞ?明良って空手してて一撃必殺なんだからな。」
「ええ?!そうなの?すっげぇ大人しい感じの人だったのに。」

まるで兄弟のように仲良く話しているが実際には全く血の繋がりはないし、ついでに言えば一応了は元は恭平に手を出したこともある相手だったりもする。それなのに何でかあっという間に主夫仲間みたいになっていて、しかも了と仁聖はなんでか二人で恭平を太らせようと虎視眈々と共謀中で互いになんでか性にあうのか料理は結構上手い。

「この間飲みに行こうとしてて、セクハラ親父が襲ってきたの一瞬で撃退してるから。」
「マジで……?…………見掛けによらないなぁ。」

会ったばかりの狭山明良はどちらかと言えば恭平に似た感じの青年だ。恭平程ではないが華奢な印象を受ける黒髪の切れ長の瞳をした和美人風の青年。物腰は穏やかだし、余り声を荒らげることもなく、仕事は淡々とこなすし、経理だったこともあって計画性も高く計算も緻密。どう考えても見た感じは恭平っぽいと二人とも思うが、大体にして恭平だって実際には本気でやったら人の肋くらい簡単にへし折っていたのに気がつく。

「……見掛けに惑わされてるなぁ…………。」
「外崎さんの若い時の写真とか見たことないの?」
「何で?」
「いや、外崎さんって超イケメンだったって藤咲さんがいってたし。」

勿論今も傷がない場所はかなりイケメンなのだが、了はまるで気にしてないが何しろあの傷痕だ。そう言われてみると十年も前に出会った時、ちょい悪系だけどかなり男前だなとは確かに思った。だけどあの時既に四十近い頃合いで、それ以前の若い時の宏太の写真は見たことがない。会社員の時もあったと言うし、大体にして結婚もしてるのにそこら辺の写真は一度も見せてもらったことがないのに気がつく。

「あんま気にしてないかも……俺もこの間始めて恭平と子供の時の写真見せあいっこしたくらいだし。」
「え?何そんな楽しそうなことしてんだよ。恭平の子供の時って可愛いだろ?絶対!」
「あ、スッゴい可愛いよ、超天使。」

ヘラヘラ笑いながら言う仁聖に狡いなーと暢気に言いながら、考えてみると引っ越しの時に宏太の分も了が荷ほどきをしたけどアルバムという類いは見なかった。目が見えないから処分?といえ可能性も無くはないし、宏太自身あんまりそういうのに頓着してなさそうだなと気がついてしまう。

「確かに、あんまり写真とか見直す感じのイメージないもんなー。」
「だよなぁ……考えると、自分の関連の写真……ないなぁ……。」

今まで怪我をしてなかった時も写真らしい写真を見たことがないと呟く了に、仁聖が今度藤咲さんに頼んどこうかと随分魅力的な提案をしてくる。
そんなわけで藤咲しのぶからこれくらいならあげるわよと手渡されたアルバムを片手に外崎宅を仁聖が来訪したのは、それから暫く後の話。手渡されたアルバムを一人ワクワクしながら開いた了は思わず絶句した。写真の中にいるのは大概五人で、男性三人と女性が二人。子供の時から一緒だった幼馴染みが、宏太にいるのは了はとうに知っている。遠坂喜一に藤咲信夫、四倉梨央と鳥飼澪、そして外崎宏太本人。

うわぁ……これは……

中々表現に困る面々。眺めていてなんだが正直言わせると今の世の中で、これくらいの面子が五人も揃われると恐らくは俳優とかアイドルの集団だと言われても即納得してしまう高校時代の五人。
母校の制服を着た明るい金髪に一重の目元のキツい気の強そうなイケメン、スポーツマンタイプの長身でがっしりした体つきで目鼻立ちのハッキリとした短髪のイケメン、茶色いウェーブのかかった少しキツい印象を受けるが華やかな薔薇の花のような美少女に黒髪の清楚な白百合の花のような目の覚めるような美女、それに切れ者っぽい黒髪の一際整った顔立ちの青年。
言うまでもなく金髪が遠坂で、短髪が藤咲。茶髪の美少女が四倉、黒髪の美女が鳥飼。それにしても金髪のヤンキーみたいな見た目の青年が後には刑事になって、爽やかスポーツマンイケメンがモデルを経てオネエ言葉の芸能会社社長。四倉はそれほど変わらないような気もするが、鳥飼澪の顔なんて見ただけで鳥飼信哉の血縁だと一目瞭然なのは遺伝子って凄いの世界だ。
それにしても了が絶句してるのはなんでかというと、了の視線が見たことのない高校時代の宏太の顔に釘付けになっているからだった。
艶やかな黒髪、切れ長の瞳、小学校の頃の写真だと鳥飼澪と双子と言われても可笑しくないほどの美少年が次第に大人びて憂いを滲ませた青年に変わっていく。唇は今と余り変わらず肉感的な口元のまま、写真の中の青年は真っ直ぐにカメラのレンズを見つめているのだ。強いて言うなら印象は鳥飼信哉と宇野智雪を足して、クールなとこだけ抽出した感じ?だけど顔立ちは何と表現したらいいか分からない。鳥飼信哉と榊恭平と狭山明良、三人とも整った顔立ちで所謂和美人と表現出来る感じだけど、高校生の宏太はそれとはまた違う。

ヤバい…………

好きな相手の昔の写真だから欲目が働いているのかと思うけれど、それだけでは説明がつかないのに了は思わず頭を抱えたくなってしまった。狡い、これは完全に狡い。というか、本人は写真を見せてなかったのに勝手に入手して眺めてて言うことではないが、どう考えてもこれは狡い。そう悶絶したくなっているのは、正直この高校生の宏太の傍にいたら絶対惚れてると確信してしまうからだ。

「了?どうした?」

唐突にかけられた声に飛び上がってしまうけど、当の宏太が目が見えなくてほんとに良かった。もし、こんな顔を見られたら恥ずかしくてどうにもならなかった筈だと分かっているけど、分かってても今はタイミングが悪すぎる。目の前の宏太は確かに年を重ねているけど、ヤッパリ写真の面影が強くて特に口元はただ大人びて色気を重ねただけ。

「了?」

手探りで手を伸ばされ逃げる間も与えられずに抱き寄せられて、胸が高鳴るのがバレてしまいそうで顔が熱い。狡い、そんなのと思うけど、宏太の手が愛しいと伝えながら抱き寄せてくるのが分かっていて、抱き締められると思わず力が抜けてしまう。

「どうした?何かあったか?ん?」

心配して抱き締めながら、優しく柔らかな問いかける声。了が一人で不安や何かで泣いていないかと心配してこうするのだと知ってしまったから、大人しく素直に身を預けると宏太の吐息がホッと緩むのが感じられてしまう。

こんなに大事に愛されてて、それでも高校の時とか……欲張りだよな…………

幼馴染みにはどんな風に話していただろうかと考えてしまうけど、同時にこの柔らかな甘い低く響く声は自分だけのものなのだとも了はもう知っていて頭が蕩けてしまいそうになる。他の誰にもこの声は向けられないのは宏太の性格をちゃんと理解してしまっているからで、それでも幼馴染みと昔どう過ごしていたかは気になるのは了が欲張りなだけなのだ。

「こぉた、好き。」
「んん……、なんだ、突然……可愛いこと言うと襲うぞ?ん?」

甘えた声で言うと少し照れる宏太が愛しくて可愛い。こんな少し困ったような嬉しそうな顔を宏太が高校の時には出来ないでいたっていう事実には、正直ホッとしてしまう了はワガママだと分かっている。それが声から伝わるのか少し不思議そうにしながら、宏太は抱き寄せた体を確認するみたいに確りと腕の中におさめ顔を埋めた。まるで子供みたいに甘えてくる宏太は見掛けの豪胆さとはかけ離れていて、それも了だけのものだ。

「こぉた…………。」
「ん?なんだ?」
「愛してる……。」
「…………本気で襲われたいか?我慢も限界だぞ?おい。」

いいよと囁くと迷いもなく肌に指が滑り、あっという間に頭だけでなく全て蕩けさせられてしまう。甘くてしかたがない低く響く声に擽られながら、全身をくまなく愛撫されて全て宏太に奪われていく幸福感。後で宏太の高校の写真を見たけど、超好みで惚れ直したなんて言ったら今晩一晩ベットで泣かされるかも、そんなことを頭で考えながら了は愛しい男の体に縋りついていた。



※※※



人は見掛けによらない。

そう思うのは最近割合多い。特に特に第一印象と関わる内にまるで印象が変わるってことは多々ある事で、五十嵐海翔なんて特にそのタイプだ。第一印象は最悪の小生意気なクソガキだったのに、最近は実はウィルが源川仁聖で日本語は常用と知ってから随分変わった。

「仁聖、これお土産。」

まあ、最初から呼び捨てなのはどうしようもないが、本来は海翔の方が年は下でも経験としては先輩なわけで。折衷案で一つしか違わないから呼び捨てのままだ。それでも実家に帰って来たからとお土産という辺り律儀で可愛いとこが見えるのは、仁聖が身の上を説明したのも大きい。海翔は案外感覚がマトモというか、仁聖みたいな身の上とか苦労話にとても弱い。どういうことかというと例えば怪我でリハビリとか、病気で闘病生活とか、親が早くに死んだとか、あんまりそんな話を聞いていると泣くのだ。
最近翔悟にもサクッとカミングアウトしたが、仁聖が身の上を隠さなくなっていて俺親いないしと話をしたら海翔は目を丸くしてどういうことと問い返した。だから何気なく話したら突然駆け出したかと思うと、何でかトイレで号泣されたわけで。実は海翔はそういう話に弱い。そこから海翔は妙に仁聖に態度が軟化した。勿論その前に宮井麻希子の件で相談に乗るようになっていたのもあったが、目に見えて軟化した海翔に栄利彩花が催眠術でも使ったの?と聞いたくらいだ。

「何?ありがと、おー!和菓子?」
「麩の中にお吸い物が入ってる。」
「へぇ!」

仁聖が子供みたいに喜ぶのに、何でか嬉しそうに海翔も笑って、今度は一緒に行けるといいなんていう。人間ほんと、見掛けじゃ分からない。染々とそう考えながら仁聖は北陸もいあなぁと暢気に口にしていた。
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