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間章 ちょっと合間の話
間話2.白袴
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事の発端は、また鳥飼信哉に食事に真っ昼間に駆り出された事だった。しかも今回は村瀬篠ではなく榊恭平当人が対象だ。
目下宇野智雪が宮井麻希子の看病中のため、呼び出したのは鳥飼信哉と土志田悌順の二人。しかも、こっちは源川仁聖を連れてという状況。疲労困憊な風な悌順の様子からすると、恐らく仁聖には探すなと言ったものの、悌順の方は連日教師の傍ら探し回っていたに違いない。やっと状況が落ち着いたのか祝日の昼間に呼び出されたわけだが、この面子で呼び出された時点で恭平も何が起こるか察するしかない。
「で?」
「何が?トッシー?」
「お前、恭平と暮らしてるって?」
既にいつか仁聖が話していたのか、悌順の第一声がそれだった。しかも前回のような飲みの席で相手が酔っているわけではないので、会話が正直素面で固い。
「うん。」
「どういう意図で?」
悌順に爽やかに問いかけられているが、それに答えるのには言葉に詰まる恭平と全く気にした風でもない仁聖の対比が凄まじい。ケロリとした風で仁聖が、左手の指輪を見せて口を開く。
「one's companion for life.」
「あ?」
「生涯の伴侶だと。」
真っ赤になってしまった恭平のかわりに、信哉がサラリと英訳をしたのに仁聖が少し感心したように信哉の事を眺める。そう言えば以前学校で一度擦れ違った時も、何気なく英語で気をつけて帰れと信哉から声をかけられた。ネイティブと言う感じではないが、使い慣れている風なのは仕事の関係かもしれない。
「What kind of job is it?」
「It's translation related.」
信哉の翻訳関係の仕事をしていると言う返事に感心しつつ、何と聞いたらいいのか分からない風の隣の悌順に気がつく。何しろ仁聖としては学校になるべく迷惑をかけないようにしてきたつもりだし、卒業した後だから悌順にも言葉にしようがないのだろう。
一年前までは女遊びで有名だった筈の源川仁聖の、まさかのカミングアウト。しかも仁聖は至って本気の様子で、全く否定する気配もない。大体にして隣の恭平にしても、頬を染めて言葉にならないでいる辺りで否定できていない。
「………本気で言ってんのか?家族は?」
「俺の叔父さんは承諾済み。」
そうだった、源川仁聖は公にしてはいないが、実は両親がいない。それを知っているのは担任になったことのある教師と教頭と幼馴染みや近しい友人位。因みに一年の時の担任は悌順だったので、それは承知していたことだった。しかも恭平の方も自分には家族はいないのでと答えると、さらに妙な空気になってしまった。
「……当人達が納得なら、いいんじゃないか?ヤス。」
「……何なんだ……今年度……。」
思わず項垂れてしまった悌順の気持ちも分からなくもない。何しろ夏場には須藤香苗が当時付き合っていた最低男のせいで一騒動起こしていて木内梓も一騒動おこしているし、今年は都市停電の余波に年末のテロ騒動に、年が明けての坂本妊娠騒ぎに宮井の誘拐、とどめにこのカミングアウトだ。説教するにも坂本真希といい仁聖といい、決心が本気すぎて揺るがないときている。もう言うのを諦めようか、そういいかけたのだが、
「いや、なんかスッキリしない!」
※※※
そう悌順が言い放ったのが発端だった気がする。
恭平が柔道の有段者と正面切って組み合うのは、流石に拒否させてもらいたいと言ったら、何でかお前合気道やってるだろとなった。いや、やっていたのは事実だが既に十年以上もやってませんと返したら、じゃ信哉と変わらないから信哉に投げられろとなったまでは本意ではないが仕方がないからまあ良しとする。だが、真見塚道場を借りることになったまではいいが、どこの誰が宮内慶太郎に連絡をとったのか正直問いただしたい。しかも、今日の午後は修練がないから人がいないといったのに。
「……何でこんなに人がいるんですか?信哉さん。」
「俺もそれは問いただしたいな。きっと、孝と親父だ。」
何故か目下真見塚道場の更衣室で道着を手渡され、早々に着替えるようにと言い渡されたところだ。
そしてここにきて初めて知ったのだが、実は真見塚の道場主である真見塚成孝は、信哉の実の父親なのだと言う。高校の辺りは鳥飼信哉と似てるとよく言われたものだが、そんなところまで似てなくていいんじゃないかと内心恭平は思う。ただ恭平と宮内家の関係とは違い、鳥飼信哉の存在は真見塚家では容認の範囲の事のようだ。溜め息混じりでポツポツと信哉と会話を交わしながら着替えていると、信哉によく似た顔立ちの青年がヒョコリと顔を出す。どうやら、彼が真見塚の一人息子らしい。
「孝、お前宮内に連絡したのか?」
「僕はしてませんけど、父さんが電話してました。」
やっぱりかと溜め息をもう一度ついた信哉の横の恭平に、真見塚孝は興味津々といった風で頭を下げる。慶太郎から話は伺ってますと言われて、え?となってしまった恭平に信哉がなんだ知らないのかと言ってくる。
「孝と慶太郎の喧嘩のネタにされてるんだぞ?俺とお前。」
「は?」
十年以上離れている人間がなんのネタになるんですかと言いたい。言われても訳が分からないが、それでも着替えて背を押され踏み出すと、久々の道場の畳の匂いと道着の感触に背筋が伸びる気がする。
それにしても真見塚成孝は兎も角、何でか師範代クラスの数人がいるのと宮内慶太郎や真見塚孝までいるのが疑問ではあるのだが。しかも何で慶太郎と真見塚孝まで道着なのかが更に疑問ではある。道場の隅で大人しくしている仁聖と悌順の視線を感じながら、ウォーミングアップがわりに柔軟を始める恭平に柔軟も必要ないのか信哉が歩み寄った。
「合気道でいいか?」
「投げられろと言われましたから、合気道でお願いします。」
合気道には柔道のように試合がないので、基本的には技をどれだけ綺麗に受けられるかかけられるかということなのだ。だから投げられろと言われれば、自ずと信哉の技を受ける側になると言うだけ。信哉がわざわざ確認したのは、どちらの道場でも合気道以外に古武術を教えていてそちらなら試合形式も可能だからだ。
「組み討ちにしないんですか?」
「信哉さん相手に組み討ちする勇気はないですよ。」
真見塚孝の言葉に苦笑いしながら恭平が言う。どうみたって信哉の足裁きは、十年以上道場で修練していない人間の動きじゃない。このままだと演武にもついていけるかどうか、正直自信がないところだ。
「希望なら空手でもカポエラでも、いいけどな。」
「カポエラ?!って言うか空手もやってるんですか?」
「昔な。」
何なんだその予想外の幅の広さ。そう思いながら居ずまいを正して始まった演武は、十年以上修練していなかった二人とは思えないものだった。勿論相手が信哉で上手く対応してくれたのも過分にあるだろうが、恭平自身の資質もかなりのものなのだ。ただしやはり神童には敵う筈もなく、恭平の方は後半に息があがる。
「大丈夫か?」
「……はい、ありがとうございました。」
演武といってもたかが三分程なのに、信哉の方は息も乱れないし汗一つかかない。肩で息をしながら最後の礼を済ませた恭平に、平然と声かけてくるのが同じ人間とは思えない。何とか仁聖の横に座り込んだ恭平に、悌順はニヤニヤしながら体力ねぇなあと笑う。
「あの人と同じにしないでください……、こんなの十年以上やってないんですよ。」
「恭平、スッゴい綺麗だった。」
投げられてるだけなんだがと内心思うが、仁聖がそう見えたらな不様とまではいかなかったようだ。慶太郎もいそいそと寄ってきて、惚れ惚れしたように笑いかける。
「十年以上やってないなんて嘘みたいでしたよ!やっぱりもう一度通って……。」
「いや、もう勘弁してくれ、……しんどい。」
汗だくになっている恭平がこれで許してもらえましたかと言いたげなのに、悌順が苦笑いでまあしゃあないかと呟く。
このままだと慶太郎に稽古と言われそうで、恭平は仁聖を促してそそくさと逃げ出すことに決めた。道着は後日洗濯して返しますと言うと、既に実弟に絡まれている信哉が気がついたように手を振るのが見える。その信哉と言えば全く息も乱れてない上に、何でか師範代を含めて乱取りになっているが戸惑う様子もないのには内心呆れてしまう。
あの人、人間じゃないんじゃなかろうか……。
白袴姿でそそくさと服を抱え仁聖を連れて足早に真見塚道場を後にしながら、恭平は一つ深い溜め息をついた。
「恭平?大丈夫?」
「ああ、まさか信哉さんと演武するなんてな……。」
凄い人なのと興味津々で問いかける仁聖に、自分とは違って神童とも言われた人で小学生の辺りには師範代、つまりは道場主の次に当たる位の実力があったのを教えてやる。しかも、恭平は古武術の組み討ちしか学ばなかったが、信哉は古武術も全て身に付けていると思う。
「へぇ、そんな凄い人なんだ。」
「こっちは汗だくなのに、息一つ乱れてないしな。」
その言葉に確かにと納得した仁聖が、手を繋ぎながら恭平の顔を覗きこむ。
「でも、恭平もすっごく綺麗だった。」
「そうか?」
こんなに近くで初めて見たけど綺麗だったと繰り返す仁聖に、思わず苦笑いしてしまう。
何とか帰宅して安堵した恭平が着替えて汗をながそうとするのを、仁聖が明るいとこで袴姿を見せてと強請るのにリビング迄連れ込まれてしまった。
「袴って下に何か着てる?」
「道着を着てるけど?」
「そうなんだ、剣道とかと違うの?」
剣道の道着は袴の下は下着だけで股下等は履かないが、合気道だと柔道や空手道のように股下を履いてから袴を履く。元は柔術からの派生でもあるから、そこからの由来だろう。袴の履き方はそれほど特別なものではないが、どちらかと言えば上着の袖が短いのが特徴だ。
「満足したか?脱ぐぞ。」
「え、待って、恭平。」
汗臭いからと言う恭平の手を引き抱き寄せると、仁聖が肩越しに強請るように恭平の顔を覗きこむ。
「離せってば、汗臭いんだから。」
「脱がしたい。いいでしょ?どうせ脱ぐんだし。」
「は?」
脱がせてみたいと強請られて一瞬意図が掴めず眉を潜める恭平に、袴ってどうなってるか見てみたいと仁聖が更に強請る。確かに柔道は体育必修で男子なら大概やるのだが、剣道や弓道や合気道は部活でもないと接しない。袴自体をみたことがないと言われれば、確かにそうかもしれないと納得するが脱がしてみたいは如何なものか。戸惑う間に背後からスルリと笹襞から手が潜り込んでくるのに、恭平が声をあげる。
「馬鹿、そこからっんっ!」
帯をほどくならそこからじゃないと言おうとしたのに、潜り込んだ指が更に道着を掻き分けていく。モゾモゾとまさぐられ思わず声が溢れるのを手で塞ぐ恭平に、仁聖は気にする風でもなく中の道着を下げてしまう。
「やめっ!馬鹿っ、なにやって、あっんんっ。」
更に袴の中でモゾモゾと下着を引き下ろされて、直に仁聖の手で陰茎を握りこまれたかと思うとユルユルと扱き始められる。汗ばんでいた項に口付けながら、見えない場所でヌチュヌチュと音が立ち恭平は口を覆う。
「こ、らっ…あっああっんっ。」
「ここ、こんなに硬くしてる……恭平。袴ってエロい……。」
「やめ……んんっあんっ……。」
ここ数日、心配事のせいで落ち着かなかった仁聖に触れられていなかったせいか、突然の仁聖の淫らな指先の動きに容易く腰が揺れてしまう。恭平が扱きたてられ達してしまいそうになると、仁聖の指が意地悪く怒張を握り絶頂を引き留める。
「ね、していい?恭平………。」
背後から抱きかかえるようにして耳元で低く囁き強請る声とユルユルと再開される怒張を扱く快感に、恭平は喉に声が張り付くように喘いでしまう。
「んんっうっ!んくぅっ!」
「…エッチな声………ね、恭平、してい?」
片方の手が隙間から後ろに滑り込み、なぞるように肌を撫でながら割れ目に滑り込んでいく。後孔を指先でソッと撫でられるだけで、腰が震えるのがわかって恭平は弱く頭を振った。
「しても……い、から……っ、脱がせ……んんっ!」
直前迄触れてきた怒張の滑りのせいか、ヌプと容易く指が体内に咥え込まされる。クチクチと音をたてて指が体内を探り思わず背が仰け反る恭平に、仁聖がうっとりとした声で囁く。
「すっごく……エッチ……和服って、エロいね……。」
「馬鹿っ……んっ駄目っ…汚れ……。」
「……汚したくない?じゃ、恭平が我慢しなきゃね…。」
袴の中に潜り込んだままの手が同時に前後を激しく刺激し始め、恭平はカウンターにしがみつくようにして腰を折る。布越しの卑猥な水音が次第に大きくなって、グチュグチュと淫らな音に変わっていくのが聞こえてしまう。それだけで腰がガクガクと震えて、肩越しに仁聖が興奮に息を荒くするのを感じる。
「んっあっあっ!駄目っ!あっ!ああ、あっ!」
「ああ、凄いエッチな音……トロトロになってるよ?恭平。」
「い、言うなっあっ!あっ!あっ!駄目っ、擦ると、で、ちゃう…っ!やめっあっ!ああっ!」
体が一瞬緊張するように強ばったかとおもうと、怒張が手の中でビクンと跳ね上がる感触がして仁聖の掌に熱く飛沫が吹き出す。快感に震えながら射精する恭平に、喉をならして仁聖はそれを擦り付けるようにしながら亀頭を刺激し始める。強い刺激に後ろもなぶられ、恭平が喘ぎを上げながら頭を振って甘い声で懇願する。
「やぁっ仁聖っ、駄目っあんっ!あっ、あっ!やぁっ!」
「後ろもいい?」
「い、あっ!ああっ!だめ、いく、これ駄目っあっ!ああっんっ!」
グチュグチュと激しく怒張を扱かれ、同時に後ろを綻ばされ指で掻き回される快感に恭平の腰が大きく揺れる。そうして甘えるように腰を突きだし、咥え込んだ仁聖の指をキュウキュウと締め付けていく。淫らな動きに次第に大きく着崩れていく道着から恭平が肌を見せ始め、思わず仁聖はゴクリと喉をならしてしまう。道着の襟元から覗く肌がほんのり染まり始めて恭平が快感に震えるのを見つめながら、仁聖は興奮に高まった自分の怒張に触れる手に気がついた。
「仁聖………。」
恭平のほんのりと欲情に染まる色っぽい視線が、強請るように肩越しに仁聖を見つめる。唐突に滑る体液を指に滴らせながら脇から仁聖の手を抜き取ると、恭平が崩れ落ちるように自分の足元に屈みこむ。何かをいう隙も与えずに足元に座った恭平が、そっと自分の腰に手を伸ばしてくるのが見えた。
なにこれ、超エロい!
思わずそう叫びたくなる淫らな光景。
白い着崩れた道着の胸元からは陶器のような白い肌がほんのり薔薇色に染まって覗き、ツンッと尖って硬くなった桜色の乳首が艶かしい。白袴の中を着崩したせいで恭平の体液で濡れた白袴、そこにまだ恭平自身の陰茎が硬く下折たっているのが布越しに押し上げられた形で淫靡に見えている。しかも、欲情に潤んだ瞳で仁聖を見上げながら濡れた唇を舌で舐め、迷うことなく仁聖の怒張をさらけ出す細い指。
「きょ、へぇ……エロすぎ……。」
「馬鹿……お前が、イヤらしく、触るから、だろ………ん……。」
甘い声でそう囁くと同時に、仁聖の怒張の先が恭平の口の中に呑み込まれる。チュプチュプと怒張をねぶり舌を絡めて愛撫しながら、自分で袴の帯をとく恭平の姿は艶かしいなんてものじゃない。見てるだけでいってしまいそうな、目の前の官能的な光景に思わず呻き声が上がる。
「ちょっ、待って!恭平っ俺、いっちゃう!」
「んん……?」
咄嗟に仁聖が恭平の口から怒張を抜き取ると、唇との間に淫らな糸をひいて恭平が不満そうに潤んだ視線を向けた。
「俺も、一回いかされたのに……、狡い……。」
うわぁ!こんなの可愛すぎるっ!
心の中で悶絶しながら床じゃ冷えるとかなんとか必死に適当な言い訳をして、恭平を抱き上げるとソファーに押し倒す。帯の纏わりつく細くしなやかな腰を抱き寄せて、更に着崩した姿は色気が漂いすぎて興奮するなんて言葉じゃ足りない。覆い被さり噛みつくように肌に口付けながら、纏わりつく袴を引き下ろし肌を曝すと片足を持ち上げる。
「んっ、仁聖……っ。」
ほのかに頬を染めて仁聖の首に腕を絡めた恭平に腰を押し付けると、恭平が堪えきれずに甘く歓喜の声を溢す。押し込まれる仁聖の亀頭にキツく絡むように締め付け、それでいてユックリ誘うように怒張をヌプヌプと飲み込んでいく淫らな感触。仰け反るように喉を反らせて受け入れる恭平の姿を見下ろしながら、仁聖は腰を進めていく。
「んんっ……んっ…あ……ああ……。」
「凄……い、熱……っ恭平………。」
グッと腰を更に深く押し込みながら囁くと、眉を潜めながら声を堪えるように口元に指を当てる恭平の濃艶さ。仁聖は快感と興奮で、目がチカチカするようだと思う。
「キツ…い………じ、んせ……。」
喘ぐように頭を振って囁く恭平の色っぽい姿に、仁聖はあっという間に自分の理性が焼ききれる音がしたと思った。
目下宇野智雪が宮井麻希子の看病中のため、呼び出したのは鳥飼信哉と土志田悌順の二人。しかも、こっちは源川仁聖を連れてという状況。疲労困憊な風な悌順の様子からすると、恐らく仁聖には探すなと言ったものの、悌順の方は連日教師の傍ら探し回っていたに違いない。やっと状況が落ち着いたのか祝日の昼間に呼び出されたわけだが、この面子で呼び出された時点で恭平も何が起こるか察するしかない。
「で?」
「何が?トッシー?」
「お前、恭平と暮らしてるって?」
既にいつか仁聖が話していたのか、悌順の第一声がそれだった。しかも前回のような飲みの席で相手が酔っているわけではないので、会話が正直素面で固い。
「うん。」
「どういう意図で?」
悌順に爽やかに問いかけられているが、それに答えるのには言葉に詰まる恭平と全く気にした風でもない仁聖の対比が凄まじい。ケロリとした風で仁聖が、左手の指輪を見せて口を開く。
「one's companion for life.」
「あ?」
「生涯の伴侶だと。」
真っ赤になってしまった恭平のかわりに、信哉がサラリと英訳をしたのに仁聖が少し感心したように信哉の事を眺める。そう言えば以前学校で一度擦れ違った時も、何気なく英語で気をつけて帰れと信哉から声をかけられた。ネイティブと言う感じではないが、使い慣れている風なのは仕事の関係かもしれない。
「What kind of job is it?」
「It's translation related.」
信哉の翻訳関係の仕事をしていると言う返事に感心しつつ、何と聞いたらいいのか分からない風の隣の悌順に気がつく。何しろ仁聖としては学校になるべく迷惑をかけないようにしてきたつもりだし、卒業した後だから悌順にも言葉にしようがないのだろう。
一年前までは女遊びで有名だった筈の源川仁聖の、まさかのカミングアウト。しかも仁聖は至って本気の様子で、全く否定する気配もない。大体にして隣の恭平にしても、頬を染めて言葉にならないでいる辺りで否定できていない。
「………本気で言ってんのか?家族は?」
「俺の叔父さんは承諾済み。」
そうだった、源川仁聖は公にしてはいないが、実は両親がいない。それを知っているのは担任になったことのある教師と教頭と幼馴染みや近しい友人位。因みに一年の時の担任は悌順だったので、それは承知していたことだった。しかも恭平の方も自分には家族はいないのでと答えると、さらに妙な空気になってしまった。
「……当人達が納得なら、いいんじゃないか?ヤス。」
「……何なんだ……今年度……。」
思わず項垂れてしまった悌順の気持ちも分からなくもない。何しろ夏場には須藤香苗が当時付き合っていた最低男のせいで一騒動起こしていて木内梓も一騒動おこしているし、今年は都市停電の余波に年末のテロ騒動に、年が明けての坂本妊娠騒ぎに宮井の誘拐、とどめにこのカミングアウトだ。説教するにも坂本真希といい仁聖といい、決心が本気すぎて揺るがないときている。もう言うのを諦めようか、そういいかけたのだが、
「いや、なんかスッキリしない!」
※※※
そう悌順が言い放ったのが発端だった気がする。
恭平が柔道の有段者と正面切って組み合うのは、流石に拒否させてもらいたいと言ったら、何でかお前合気道やってるだろとなった。いや、やっていたのは事実だが既に十年以上もやってませんと返したら、じゃ信哉と変わらないから信哉に投げられろとなったまでは本意ではないが仕方がないからまあ良しとする。だが、真見塚道場を借りることになったまではいいが、どこの誰が宮内慶太郎に連絡をとったのか正直問いただしたい。しかも、今日の午後は修練がないから人がいないといったのに。
「……何でこんなに人がいるんですか?信哉さん。」
「俺もそれは問いただしたいな。きっと、孝と親父だ。」
何故か目下真見塚道場の更衣室で道着を手渡され、早々に着替えるようにと言い渡されたところだ。
そしてここにきて初めて知ったのだが、実は真見塚の道場主である真見塚成孝は、信哉の実の父親なのだと言う。高校の辺りは鳥飼信哉と似てるとよく言われたものだが、そんなところまで似てなくていいんじゃないかと内心恭平は思う。ただ恭平と宮内家の関係とは違い、鳥飼信哉の存在は真見塚家では容認の範囲の事のようだ。溜め息混じりでポツポツと信哉と会話を交わしながら着替えていると、信哉によく似た顔立ちの青年がヒョコリと顔を出す。どうやら、彼が真見塚の一人息子らしい。
「孝、お前宮内に連絡したのか?」
「僕はしてませんけど、父さんが電話してました。」
やっぱりかと溜め息をもう一度ついた信哉の横の恭平に、真見塚孝は興味津々といった風で頭を下げる。慶太郎から話は伺ってますと言われて、え?となってしまった恭平に信哉がなんだ知らないのかと言ってくる。
「孝と慶太郎の喧嘩のネタにされてるんだぞ?俺とお前。」
「は?」
十年以上離れている人間がなんのネタになるんですかと言いたい。言われても訳が分からないが、それでも着替えて背を押され踏み出すと、久々の道場の畳の匂いと道着の感触に背筋が伸びる気がする。
それにしても真見塚成孝は兎も角、何でか師範代クラスの数人がいるのと宮内慶太郎や真見塚孝までいるのが疑問ではあるのだが。しかも何で慶太郎と真見塚孝まで道着なのかが更に疑問ではある。道場の隅で大人しくしている仁聖と悌順の視線を感じながら、ウォーミングアップがわりに柔軟を始める恭平に柔軟も必要ないのか信哉が歩み寄った。
「合気道でいいか?」
「投げられろと言われましたから、合気道でお願いします。」
合気道には柔道のように試合がないので、基本的には技をどれだけ綺麗に受けられるかかけられるかということなのだ。だから投げられろと言われれば、自ずと信哉の技を受ける側になると言うだけ。信哉がわざわざ確認したのは、どちらの道場でも合気道以外に古武術を教えていてそちらなら試合形式も可能だからだ。
「組み討ちにしないんですか?」
「信哉さん相手に組み討ちする勇気はないですよ。」
真見塚孝の言葉に苦笑いしながら恭平が言う。どうみたって信哉の足裁きは、十年以上道場で修練していない人間の動きじゃない。このままだと演武にもついていけるかどうか、正直自信がないところだ。
「希望なら空手でもカポエラでも、いいけどな。」
「カポエラ?!って言うか空手もやってるんですか?」
「昔な。」
何なんだその予想外の幅の広さ。そう思いながら居ずまいを正して始まった演武は、十年以上修練していなかった二人とは思えないものだった。勿論相手が信哉で上手く対応してくれたのも過分にあるだろうが、恭平自身の資質もかなりのものなのだ。ただしやはり神童には敵う筈もなく、恭平の方は後半に息があがる。
「大丈夫か?」
「……はい、ありがとうございました。」
演武といってもたかが三分程なのに、信哉の方は息も乱れないし汗一つかかない。肩で息をしながら最後の礼を済ませた恭平に、平然と声かけてくるのが同じ人間とは思えない。何とか仁聖の横に座り込んだ恭平に、悌順はニヤニヤしながら体力ねぇなあと笑う。
「あの人と同じにしないでください……、こんなの十年以上やってないんですよ。」
「恭平、スッゴい綺麗だった。」
投げられてるだけなんだがと内心思うが、仁聖がそう見えたらな不様とまではいかなかったようだ。慶太郎もいそいそと寄ってきて、惚れ惚れしたように笑いかける。
「十年以上やってないなんて嘘みたいでしたよ!やっぱりもう一度通って……。」
「いや、もう勘弁してくれ、……しんどい。」
汗だくになっている恭平がこれで許してもらえましたかと言いたげなのに、悌順が苦笑いでまあしゃあないかと呟く。
このままだと慶太郎に稽古と言われそうで、恭平は仁聖を促してそそくさと逃げ出すことに決めた。道着は後日洗濯して返しますと言うと、既に実弟に絡まれている信哉が気がついたように手を振るのが見える。その信哉と言えば全く息も乱れてない上に、何でか師範代を含めて乱取りになっているが戸惑う様子もないのには内心呆れてしまう。
あの人、人間じゃないんじゃなかろうか……。
白袴姿でそそくさと服を抱え仁聖を連れて足早に真見塚道場を後にしながら、恭平は一つ深い溜め息をついた。
「恭平?大丈夫?」
「ああ、まさか信哉さんと演武するなんてな……。」
凄い人なのと興味津々で問いかける仁聖に、自分とは違って神童とも言われた人で小学生の辺りには師範代、つまりは道場主の次に当たる位の実力があったのを教えてやる。しかも、恭平は古武術の組み討ちしか学ばなかったが、信哉は古武術も全て身に付けていると思う。
「へぇ、そんな凄い人なんだ。」
「こっちは汗だくなのに、息一つ乱れてないしな。」
その言葉に確かにと納得した仁聖が、手を繋ぎながら恭平の顔を覗きこむ。
「でも、恭平もすっごく綺麗だった。」
「そうか?」
こんなに近くで初めて見たけど綺麗だったと繰り返す仁聖に、思わず苦笑いしてしまう。
何とか帰宅して安堵した恭平が着替えて汗をながそうとするのを、仁聖が明るいとこで袴姿を見せてと強請るのにリビング迄連れ込まれてしまった。
「袴って下に何か着てる?」
「道着を着てるけど?」
「そうなんだ、剣道とかと違うの?」
剣道の道着は袴の下は下着だけで股下等は履かないが、合気道だと柔道や空手道のように股下を履いてから袴を履く。元は柔術からの派生でもあるから、そこからの由来だろう。袴の履き方はそれほど特別なものではないが、どちらかと言えば上着の袖が短いのが特徴だ。
「満足したか?脱ぐぞ。」
「え、待って、恭平。」
汗臭いからと言う恭平の手を引き抱き寄せると、仁聖が肩越しに強請るように恭平の顔を覗きこむ。
「離せってば、汗臭いんだから。」
「脱がしたい。いいでしょ?どうせ脱ぐんだし。」
「は?」
脱がせてみたいと強請られて一瞬意図が掴めず眉を潜める恭平に、袴ってどうなってるか見てみたいと仁聖が更に強請る。確かに柔道は体育必修で男子なら大概やるのだが、剣道や弓道や合気道は部活でもないと接しない。袴自体をみたことがないと言われれば、確かにそうかもしれないと納得するが脱がしてみたいは如何なものか。戸惑う間に背後からスルリと笹襞から手が潜り込んでくるのに、恭平が声をあげる。
「馬鹿、そこからっんっ!」
帯をほどくならそこからじゃないと言おうとしたのに、潜り込んだ指が更に道着を掻き分けていく。モゾモゾとまさぐられ思わず声が溢れるのを手で塞ぐ恭平に、仁聖は気にする風でもなく中の道着を下げてしまう。
「やめっ!馬鹿っ、なにやって、あっんんっ。」
更に袴の中でモゾモゾと下着を引き下ろされて、直に仁聖の手で陰茎を握りこまれたかと思うとユルユルと扱き始められる。汗ばんでいた項に口付けながら、見えない場所でヌチュヌチュと音が立ち恭平は口を覆う。
「こ、らっ…あっああっんっ。」
「ここ、こんなに硬くしてる……恭平。袴ってエロい……。」
「やめ……んんっあんっ……。」
ここ数日、心配事のせいで落ち着かなかった仁聖に触れられていなかったせいか、突然の仁聖の淫らな指先の動きに容易く腰が揺れてしまう。恭平が扱きたてられ達してしまいそうになると、仁聖の指が意地悪く怒張を握り絶頂を引き留める。
「ね、していい?恭平………。」
背後から抱きかかえるようにして耳元で低く囁き強請る声とユルユルと再開される怒張を扱く快感に、恭平は喉に声が張り付くように喘いでしまう。
「んんっうっ!んくぅっ!」
「…エッチな声………ね、恭平、してい?」
片方の手が隙間から後ろに滑り込み、なぞるように肌を撫でながら割れ目に滑り込んでいく。後孔を指先でソッと撫でられるだけで、腰が震えるのがわかって恭平は弱く頭を振った。
「しても……い、から……っ、脱がせ……んんっ!」
直前迄触れてきた怒張の滑りのせいか、ヌプと容易く指が体内に咥え込まされる。クチクチと音をたてて指が体内を探り思わず背が仰け反る恭平に、仁聖がうっとりとした声で囁く。
「すっごく……エッチ……和服って、エロいね……。」
「馬鹿っ……んっ駄目っ…汚れ……。」
「……汚したくない?じゃ、恭平が我慢しなきゃね…。」
袴の中に潜り込んだままの手が同時に前後を激しく刺激し始め、恭平はカウンターにしがみつくようにして腰を折る。布越しの卑猥な水音が次第に大きくなって、グチュグチュと淫らな音に変わっていくのが聞こえてしまう。それだけで腰がガクガクと震えて、肩越しに仁聖が興奮に息を荒くするのを感じる。
「んっあっあっ!駄目っ!あっ!ああ、あっ!」
「ああ、凄いエッチな音……トロトロになってるよ?恭平。」
「い、言うなっあっ!あっ!あっ!駄目っ、擦ると、で、ちゃう…っ!やめっあっ!ああっ!」
体が一瞬緊張するように強ばったかとおもうと、怒張が手の中でビクンと跳ね上がる感触がして仁聖の掌に熱く飛沫が吹き出す。快感に震えながら射精する恭平に、喉をならして仁聖はそれを擦り付けるようにしながら亀頭を刺激し始める。強い刺激に後ろもなぶられ、恭平が喘ぎを上げながら頭を振って甘い声で懇願する。
「やぁっ仁聖っ、駄目っあんっ!あっ、あっ!やぁっ!」
「後ろもいい?」
「い、あっ!ああっ!だめ、いく、これ駄目っあっ!ああっんっ!」
グチュグチュと激しく怒張を扱かれ、同時に後ろを綻ばされ指で掻き回される快感に恭平の腰が大きく揺れる。そうして甘えるように腰を突きだし、咥え込んだ仁聖の指をキュウキュウと締め付けていく。淫らな動きに次第に大きく着崩れていく道着から恭平が肌を見せ始め、思わず仁聖はゴクリと喉をならしてしまう。道着の襟元から覗く肌がほんのり染まり始めて恭平が快感に震えるのを見つめながら、仁聖は興奮に高まった自分の怒張に触れる手に気がついた。
「仁聖………。」
恭平のほんのりと欲情に染まる色っぽい視線が、強請るように肩越しに仁聖を見つめる。唐突に滑る体液を指に滴らせながら脇から仁聖の手を抜き取ると、恭平が崩れ落ちるように自分の足元に屈みこむ。何かをいう隙も与えずに足元に座った恭平が、そっと自分の腰に手を伸ばしてくるのが見えた。
なにこれ、超エロい!
思わずそう叫びたくなる淫らな光景。
白い着崩れた道着の胸元からは陶器のような白い肌がほんのり薔薇色に染まって覗き、ツンッと尖って硬くなった桜色の乳首が艶かしい。白袴の中を着崩したせいで恭平の体液で濡れた白袴、そこにまだ恭平自身の陰茎が硬く下折たっているのが布越しに押し上げられた形で淫靡に見えている。しかも、欲情に潤んだ瞳で仁聖を見上げながら濡れた唇を舌で舐め、迷うことなく仁聖の怒張をさらけ出す細い指。
「きょ、へぇ……エロすぎ……。」
「馬鹿……お前が、イヤらしく、触るから、だろ………ん……。」
甘い声でそう囁くと同時に、仁聖の怒張の先が恭平の口の中に呑み込まれる。チュプチュプと怒張をねぶり舌を絡めて愛撫しながら、自分で袴の帯をとく恭平の姿は艶かしいなんてものじゃない。見てるだけでいってしまいそうな、目の前の官能的な光景に思わず呻き声が上がる。
「ちょっ、待って!恭平っ俺、いっちゃう!」
「んん……?」
咄嗟に仁聖が恭平の口から怒張を抜き取ると、唇との間に淫らな糸をひいて恭平が不満そうに潤んだ視線を向けた。
「俺も、一回いかされたのに……、狡い……。」
うわぁ!こんなの可愛すぎるっ!
心の中で悶絶しながら床じゃ冷えるとかなんとか必死に適当な言い訳をして、恭平を抱き上げるとソファーに押し倒す。帯の纏わりつく細くしなやかな腰を抱き寄せて、更に着崩した姿は色気が漂いすぎて興奮するなんて言葉じゃ足りない。覆い被さり噛みつくように肌に口付けながら、纏わりつく袴を引き下ろし肌を曝すと片足を持ち上げる。
「んっ、仁聖……っ。」
ほのかに頬を染めて仁聖の首に腕を絡めた恭平に腰を押し付けると、恭平が堪えきれずに甘く歓喜の声を溢す。押し込まれる仁聖の亀頭にキツく絡むように締め付け、それでいてユックリ誘うように怒張をヌプヌプと飲み込んでいく淫らな感触。仰け反るように喉を反らせて受け入れる恭平の姿を見下ろしながら、仁聖は腰を進めていく。
「んんっ……んっ…あ……ああ……。」
「凄……い、熱……っ恭平………。」
グッと腰を更に深く押し込みながら囁くと、眉を潜めながら声を堪えるように口元に指を当てる恭平の濃艶さ。仁聖は快感と興奮で、目がチカチカするようだと思う。
「キツ…い………じ、んせ……。」
喘ぐように頭を振って囁く恭平の色っぽい姿に、仁聖はあっという間に自分の理性が焼ききれる音がしたと思った。
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