鮮明な月

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第十二章 愚者の華

110.

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十三の時に仁聖が産まれて初めてセックスをした相手は、確かに恭平の通う大学で出会った栄利彩花だった。知り合った理由は中学になって行動範囲が広がった仁聖が、恭平の普段の姿を見てみたくて大学のキャンパスに忍び込んだからだ。
最初に誘ったのは栄利彩花の方で半分訳もわからずに初体験を済ませたが、恭平に触れられない鬱憤を彼女で満たしていたのは事実。しかも、仁聖は栄利彩花と別れた後も何度もキャンパス周辺で、何処か黒髪で恭平に似た部分を持っていると感じた人ばかりと付き合った。その人数が正確には何人なのかはもう覚えてないが、少なくとも五~六人は大学生の年上の女性と肌を合わせている。それ以外にも夜の界隈のお勤めをするような黒髪の美人とベットに入ったことだって何度もあった。一年ほど前は流石にエッチ迄はいかなかったが、同級生とも付き合ってもいたのは確かだ。その全てを包み隠さず恭平に話したことがないのは、正直なところ最低なのは分かっているが自分ですら覚えていないからだ。誰でもよくて少し恭平に似てるなら、別に名前すらもどうでもいい。相手が嫌ならそれで付き合いは終わりだし、気持ちがよかったなら別に一度寝ただけでも気にしない。
栄利彩花に再会した仁聖が罪悪感にのまれたのは、今ではそれがどんなに最低の考え方だったかが仁聖にも分かるようになったからだ。同じ好きと言う感情を自覚した恭平は別な人間を身代わりにすること自体を止めているのに、自分は進んでそちらに耽ってきた。恭平の行動や思考は、仁聖には真似できない程純粋で真っ直ぐだ。そんな恭平に仁聖は、自分は今までこうしてきたと正直に話すことが出来ないでいた。過去に自分がしてきた事を知られて、綺麗で真っ直ぐな恭平の思いを傷つけるのが怖かった。それ以上に恭平に嫌われるのが怖かった。だから、仁聖は死ぬまでこの後悔をしていく事になると分かっていても、自分だけの思いに留めておこうとしていた。

「俺なんかよりずっと経験も豊富だよな?まだ高校生のガキの癖に立派だよ、何人喰った?百人切りしてんじゃねぇか?」
「…俺…は………。」

その筈だったのに、自分を抱き締める恭平の呟くような声が痛い。狼狽している恭平を更に追い詰める為の道具にされるとは思いもしなかったのに、息を詰めて目の前の男を見つめる仁聖に不意に嘲笑と侮蔑の視線が投げつけられる。

「市村和海や上間栞も喰ったんだろ?随分だよな?それだけじゃ足りなくて水商売の女ともやってたって?ガキとは思えねぇよな、絶倫なんだって?最悪だな。」

更にあからさまに相手の名前まで挙げて続けられる自分の浅ましい程の過去。やったこともその時の気持ちの持ち様も、今一番後悔している。だけどやったことは消えないし、当時の仁聖の思考過程ももう変えられない。何でそこまで調べてるんだと仁聖の方が驚いてしまうほど、詳細に指摘されて恭平の腕の中で仁聖が息を詰めて身を強張らせる。流石に高校の同級生まではいかないものの、幾人かの名前と彼女達にまだ無知だった幼い自分が強請られてして来た行為。それを嘲笑いながら、あからさまに告げる声に自分の血の気が引いていくのがわかった。

「ガキがすることじゃねぇよな?一晩中おったててセックスなんてどんだけ好きもんなんだよ?猿か?はは、AVかっての?病気なんじゃねぇの?お前。」

違うと言いたいのに、否定の言葉が出ない。胸が切り裂かれていく痛みに仁聖の顔が青ざめていく。
自分にだって相手は動けなくなるのに、当時は自分はどうしてケロッとしているのか理由なんてわからなかった。今になれば本気で好きで大切にしている人としているわけではない仁聖は、何処かで自分に制限を課していたのだと思う。それがわからないから、何時までも満足することもない奇妙なあの状態だったのだ。だが、了の言う通り傍目に見れば、それはただの若さゆえのやりたい盛りだとしか見えない。

「そんなやりたいだけのガキと、恋人ごっこどころか夫婦ごっこかよ?そこまでしてやるほど何がいいんだ?そのガキのテクニックがそんなにいいのかよ?そりゃ上手いだろうな、女骨抜きにするのは人並み以上だもんな。」

反論することもできず了の嘲笑に、仁聖は唇を噛んで目を伏せる。相手の言うことは全て自分も、出来ることなら昔の自分に向かって馬鹿と叫んで殴り付けたい事ばかり。分かっているから自分を抱き締めている恭平が今どんな表情で、仁聖がしてきた過ちを聞いているのか知るのが怖かった。

「俺と何も………いや、俺よかはるかに酷いよな?そんなガキに何貞淑に尽くしてんだよ?恭平。ヤリチンに仕込まれてすっかり淫乱な奥さんか?」
「ちが……。」
「違わねぇだろ、クソガキ。見ただろ?突っ込まれて勃起して、腰くねらせた淫乱な奥さんの格好。エロいもんだよな?」

恭平をそんな風に言うなと叫びたいのに、仁聖は傷つき過ぎて言葉に出来ない。自分が悪いのは分かっている。こんな風に恭平にばれる位だったら、最初から全て包み隠さず話せばよかったのだ。そう今更に思いながら幾ら何人も年上の女性と付き合っていたとは言え、自分の性遍歴まで調べ暴露されるのに呆然とする。自分を抱き締める恭平が、それを知って更に傷つくのを見るのが怖くて泣きたいと心の中で叫びながら更にキツく唇を噛む。同時に恭平がその言葉で自分の存在を受容れられなくなる恐怖に、全身が凍り付いていくのが仁聖自身にも分かった。

「あの恭平が仕込まれて、すっかり女の代用品なんてな、衝撃だよな。ごっこまでしてお前いいように遊ばれてるんだぞ?もう分かっただろ?恭平。」
「………そんな……。」

最後に更に鋭く痛めつけられる言葉に、重なる恭平の酷く掠れた声。それを聞いた瞬間自分が震えたと思った。下肢から力が抜けそうになっていくのに気が付き、仁聖は自分を必死に立て直そうと更に身を震わせる。女性の代用、ごっこと言われてしまえば法的効力のない二人の関係は酷く愚かな行動。やっと念願叶って左手の薬指に収めた指輪ですらも、ただの自己満足の気休めなのかもしれないと心が悲鳴を上げた。刹那、不意に自分を包み込むようにフワリと恭平の体温が暖かさ取り戻す。

「……そんな事…………当に知ってる。」

狼狽から自我を取り戻したようにフワリと甘く香るその体温に包まれて仁聖は、胸に抱き込まれるその感触に思わず目を見張る。昔まだこうして寄り添う関係になる以前に、冗談めかして彼女がいるとかいないとか二人で話したことはあった。

「知ってる……そんな、こと…誰と付き合って、寝てたか……。」

でも、それが誰であるかもどんな行為をしていたかも口にしたことは無いのに、当たり前のようにそっと呟いた恭平はただ静かに仁聖の体を抱き寄せた。

「……あの日から………ずっと……ずっと見て……きたんだ…知らない筈がない……。」

僅かに身動ぎした仁聖の髪に顔を埋めるようにして、抱き寄せたまま恭平が淡い吐息を溢す。次第に少しずつ大人びていく仁聖の顔。幼くて少女みたいな顔立ちで後ろをついて回っていた筈の子供は、いつの間にか自分を抱き締め泣いていいという少年に変わった。そこから、ずっと自分の傍にいて段々大人びていく姿を思い出せる程、記憶を遡ればその姿は他の人間とは違って綺麗に思い浮かべられる。それくらい自分が仁聖を見ていたと気がついた時、自分は正直戸惑いを感じた。何で自分はこんなに仁聖を見つめているのか、素直に何でも報告に来る仁聖があえて報告しなかったものも勿論知っている。自分の学部の女性と一緒に歩く姿を見かけて、見劣りしない仁聖に驚いたことだって。
恭平の知っていたと言う言葉に躊躇し黙り込んだ了の姿すらもどうでもいいと言いたげに、酷く愛おしそうに抱き締める仁聖の肌に恭平の瞳から溢れた涙が伝い落ちる。

「俺の傍にいてくれたお前を………ずっと…見てきたんだ……知らない筈がないだろ……。」

不意に滲むようにその声は涙に掠れ、それでも抱き締める腕を離さないまま恭平が呟く様に言葉を繋ぐ。

「知らない訳が無い……、お前を見てたんだ……。…本当は………ずっと好き……だったんだから。」
「恭平…、俺…。」
「誰とやったとか、俺にはもうそんなのどうでもいい……、俺は今の仁聖を愛してる……俺には…それだけだから。」

そう言いながらただその腕の中の存在を愛おしそうに抱き締める姿を、了は半ば呆然と見つめた。その姿は酷く乱され傷つけられているのに、初めて見たあの日の鮮やかな青葉の香る木立に佇んでいた姿と同じだった。同時に夏の陽射しの中で物憂げに、微かに漂う柔らかで甘く香るような姿と何も変わらない。それはただひたすらに腕の中に抱き締めている者だけに寄せられる唯一の想い。自分が出会う遥か以前からずっとその想いを恭平が密かに暖めていたのだと、その全身が証明して見せているのだと突きつけられる。了は自分には無い、恭平の強い想いに呑まれたように立ち竦む。

「は、はは、…綺麗事だな、ごっこらしい意見だよ。」

不意にその体を庇うように抱き締めた恭平の視線が、振り返りながら鋭く肩越しに了を見据えるのが分かる。

「……こいつにこれ以上の手出しはさせない。これ以上何かする気なら……ただじゃすまさない。」

射抜くように煌く黒曜石の瞳に、了は魅せられ息を呑む。
誰のためでもないただ抱き締めている男の為に自分に向けられた、今迄に一度も見た事のない一番美しく綺麗な敵意に了は暫く言葉もなく見入る。やがて不意に我に返ったような表情で、了は興が削がれたとでも言いたげに冷ややかな視線を浮かばせた。自然と声が掠れ震えるのを感じながら、了の手が無造作に傍のサイドボードとポケットにあったカードを取り上げる。

「…………いっそのこと…お前に殺された方が…楽しいかもな。」

唐突な言葉の先で床に音も無く落とされた床にカードキーに、恭平の張り詰めたような視線が僅かに動く。目の前で簡単に身づくろいを整えていく了を仁聖を庇うように抱きかかえたまま、ただ無言の視線で追う恭平にやがて身づくろいを終えた了が一瞥する。

「……それでも現実を見ても、そのままの関係でいられるのか楽しみだよ、……恭平。」

そう告げる了が不意にきつい目元を緩ませて、友人であった時と同じ柔らかい微笑みを敷く。

「それじゃ、またな。」
「……二度と顔も見たくない。」
「ほんと…つれないな?……恭平は。」

小さな笑声を残して無造作にコートの裾を翻し了が踵を返す。
何が起こったかわからないでいる仁聖の耳にもやがて廊下へのドアが開く音が響き、ユックリと閉じたドアの音に続いてオートロックがかかるカチンと言う微かな音が届く。暫く二人きりになった室内でただ仁聖の体を抱き締めて、視界に落とされた二枚のカードキーを見つめていた恭平は、不意にズルリと脱力したかと思うと抱きしめた体ごと体勢を崩しその場にへたり込んだ。

「恭平……。」

躊躇いがちに呟く声に恭平が、ふと思い出したようにその体をもう一度順繰りに指先で確かめ探り始める。こそばゆそうにその手を見下ろしながら仁聖が潤んだ瞳でその顔を覗き込むと、安堵に揺れる艶やかな瞳がまだ不安げにその瞳を見つめた。

「何処も…何とも無いか?……怪我は?痛むようなところ無いか?」
「ん…大丈夫……大丈夫だって……っつ……。」

首の後ろに触れる指に眉をしかめた仁聖に驚いたようにその場所を覗き込み、恭平の指が労わる仕草で赤く腫れたようなその場所をそっと見つめる。スタンガンを当てられたらしき場所が腫れているのを自覚しながら、病院にいこうとすすめる声に大丈夫だよと笑う仁聖に恭平が泣き出しそうな表情を浮かべ見つめた。

「大丈夫だってば……ね?恭平がおまじないしてくれたら直ぐ治るから……。」

少しだけ冗談めかしたような口調でそう言いながら恭平を抱き寄せスルリと身を寄せながら唇を重ねようとした仁聖を、恭平は慌てたように顔をそむけ身を捩りながら避ける。

「え…?恭平…どうして…?キス……したい…。」

何時にないその行動に戸惑いながらも熱っぽく囁き、もう一度重ねようとする。仁聖の唇に思わず今度は明確な否定の動作が湧き上がり、仁聖の口元をヒヤリとりした指先で覆い恭平の唇から掠れた拒否の声が溢れた。

「や…っ……。」
「や…やって……どして?……やっぱり………気にしたの?嫌いに……なっちゃった?俺の事……恭平…。」

先程とは逆に今度は仁聖の腕に抱きかかえられた恭平がそうじゃないと弱く頭を振るのを見ながら、もう一度強請る瞳で仕草を浮かべる仁聖の唇を恭平のひんやりした指が制止する。お預けされ戸惑うような仁聖の視線にドアの向こうではそこまでは分からなかった様子の仁聖に、あえて自分からそれを告げなければいけない事に恭平が苦悩に満ちた表情を浮かべて弱々しく頭を振り懇願の声を溢す。

「そうじゃない…………したい…けど……。俺…、さっき…あいつの、を……口で……だから…。」

泣き出しそうなその声が告げた言葉に微かに目を見開いた仁聖は、唐突に有無を言わせずその唇を塞いだ。小さな抵抗の声を溢す恭平の口腔をまるで舐めるように舌を差し入れ、丹念に愛撫していくと掠れた吐息が淡く溶けて涙を溢すのが分かる。

「おまじない、終わったら一緒に嗽しに行こ?ね?」
「な………ん……。」

驚くほど執拗に感じる愛撫のようなキスに酷く戸惑いながら、それでも抱きすくめられ逃げる事もできない恭平の表情が甘く解けて行く。

「さ…先に……う……、ど…どう………して……、んぅ……。」

先に嗽にという言葉を続けさせないように、何度も仁聖の舌が口の中を撫であげる。ヌルヌルと舐め回す仁聖の舌に、置き火が恭平の体内にざわめく。

「まず消毒なのっ……俺がちゃんと舐めて気持ち悪いの消してあげる。…恭平は、俺の………ん…。」
「何言って…んぅ………んん………んぅんっ。」

暫く声もなく緩々と口腔を舌で愛撫されて肌を染めた恭平を、真剣な眼差しで仁聖が真っ直ぐに見つめ恭平の頬に流れる涙を擦り傷だらけの手が優しく拭う。

「でも、ココではこれ以上何もしたくないから、後はうちに帰ってからだよ?ね?そうしよ?」
「仁聖……。」
「家に帰ろ?」

抱き寄せながら床に落ちたシャツをその肩にかける仁聖がその時やっと気が付いたように、きつく巻き付けるようにしてネクタイを握っている恭平の左手に触れる。ゆっくりとその指先を解きながら仁聖は怯むこともなく、真っ直ぐに怯えるような恭平の揺れる瞳を覗き込む。

「話したい事も、したい事も………絶対ココではしたくない。恭平もそうでしょ?」

きっぱりとそう言い切った強い仁聖の言葉に、恭平はもう言葉もなくただ項垂れて、やがて同意を示すように小さく頷いていた。
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