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第10章 密室のクロスプレイ

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2階のダイニングでは、夕食の準備を済ませた利彦がイライラ



しながら由香里を待ち受けていた。



奈々美も食事には手を付けず、横目で父の様子を伺っている。



「遅いな花緒さん、これじゃすっかり料理が冷めてしまうぞ……



しょうがない、階下したへ行ってちょっと様子を見てこよう」



利彦は椅子から立ち上がった。



「パパ……いま行ったら、きっとお邪魔になっちゃうよ?」



「はは、片付けにお邪魔もなにもないだろう……!?」



そう言って降りて行こうとしたが、彼はハッとなにか気づいたように



奈々美を振り返った。
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