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第10章 密室のクロスプレイ
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いきなり花緒と一緒に食事をする、などと言われても
とうてい納得できるはずがない。
奈々美は大吾が由香里に会うために、医院に来ていることを
利彦に言っていなかった。
「あの人は忙しくて……きっと、上がってこないと思うよ……!」
「ははは、いくら忙しくても、そのうち片付けは終わるさ」
何も知らない利彦は、奈々美の精一杯の抵抗を軽くあしらって
機嫌よく話を続ける。
「それから明日のことだけじゃなくて、これからのことも
いろいろと話すからね」
「これからのことって何よぅ………」
奈々美は急に大きな不安に襲われて、手に持っていた皿を
床に落としてしまった。
* * * * *
とうてい納得できるはずがない。
奈々美は大吾が由香里に会うために、医院に来ていることを
利彦に言っていなかった。
「あの人は忙しくて……きっと、上がってこないと思うよ……!」
「ははは、いくら忙しくても、そのうち片付けは終わるさ」
何も知らない利彦は、奈々美の精一杯の抵抗を軽くあしらって
機嫌よく話を続ける。
「それから明日のことだけじゃなくて、これからのことも
いろいろと話すからね」
「これからのことって何よぅ………」
奈々美は急に大きな不安に襲われて、手に持っていた皿を
床に落としてしまった。
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