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学園での聖女案件④
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聖女は、足音荒く廊下を進んでいく。
本当に、淑女教育どこ行った?
「どう言うことよ!確実に攻略してたのに!あたしに好意があったんじゃないの?」
廊下の端の出入口から中庭に出ると、奥に設置してあるテーブルに近付き、椅子にどかりと座った。
「お茶をお持ちしますか?」
お付きの女生徒が尋ねると、聖女は無言で頷いた。
朝の早い時間は他に利用者がいないせいか、いつもいる給仕が見えない。お付きは食堂のある方へ向かった。
「ほんっと、なんなのよ!難易度最低レベルの脳筋ワンコの分際で!」
脳筋ワンコ……。
やばっ、吹き出しそうになった。聖女、命名センスある。
「高飛車で優等生な婚約者が好きじゃないはずなのに!もっと甘えてくれる子が好きだったはずでしょ……!なんであんなことになってるのよ!手作りお菓子で、好感度あがるでしょ、普通!」
ドコ情報だ、それ。
「ヤバい……。あの二人をおとして、ヌーレンシア様に隣国に連れていって貰うことにならないと……」
あの二人って、フランツ様とスタージュン様?
おとすって、地獄?……いや、恋か!
「あの三人をクリアしないと」
消すの?
「カドミアム・マクレガンのルート、開かないじゃない!」
ーーえ?うちの、兄?
「最推しなのに!なんのための攻略よ!めくるめく甘い、救出劇の末の溺愛ラブロマなのにっ!ああ、カドミアムの笑顔に隠された腹黒さとか、愛する聖女に向けるデロ甘の蕩ける顔も声も、……ふふふ」
やばい、言ってる意味がわからん……。
うっとりと目を閉じてしまった聖女。顔がにやけて美少女感が台無しである。
あの兄が、聖女を好ましく思うとか、ないなぁー。腹黒いんじゃなくて性格歪んでるだけだし。シスコン・ブラコンの猫可愛がりだし。見た目と実力は最強だけど。
カラカラとワゴンの音がして、聖女が正気に返ってしまった。
うちの兄のルートってなんだろ?聖女の今までの行動を考えると、多分出会いの方法とかなんだろうけど……。
「そろそろ授業の時間ですが、どうされますか?」
「マナー講座よね。休んでスタージュン様のとこいくわ」
マナーは休まない方がいいのでは?
私だけじゃなく、お付きの生徒もそう思ったらしく、流石に止めていた。
「その講座はお休みされない方がよろしいかと。次の基本座学はもう合格をお持ちですから、その時間に生徒会室に向かえばいいのでは?スタージュン様も生徒会の仕事を一区切りするのに、丁度良い頃合いでしょう」
「それもそうね」
聖女は立ち上がって、教室へ向かう。お付きはワゴンを給仕の控えの位置へ置き、あとを追った。
報告書へ載せる内容が、濃いな。
聖女が講義を受けるのを見守りつつ報告書を書いたらちょっと多くなったので、王家の影にそっと押し付けた。
予想ではまだこれから色々あるから、日付の横にでかでかとその①って書いておいた。
地味少年はちょっと引きつった顔をした後、報告書を持ってどこかへ向かっていく。あとは任せた!
私は聖女サマから離れられないから、宜しくー。
「スタージュンさまぁ」
朝のどたどたした走り方じゃなく、ぼてぽてっとかわいらしい感じに見える走り方で王女殿下の婚約者サマに駆け寄る聖女。
スタージュン・ラドルク公爵子息は、黙っ……普通に立っていれば、かなりの美少年だ。
「ああ、聖女様、おはようございます」
にっこり笑って振り返ったスタージュン様に、聖女がぴったりとくっついた。
「授業は終わりましたか?」
さりげなく距離をとるスタージュン様。
「終わったのでぇ、スタージュンさまに会いに来たのー」
にっこり。
「そうですか、光栄です」
社交的な微笑み。
ーーあれ?
「ですが、恐れ多くも聖女様とこのように近しいと、要らぬ憶測を呼びますので」
常識的だ。
「もー、スタージュンさまってば、いっつもそればっかり~」
ばしっと突っ込みを入れた聖女はお菓子を差し出した。
「これ、スタージュンさまへのプレゼント。手作りなんだけどぉ、食べてね」
上目遣いでにっこり笑って差し出すのは、厨房の御姐様による手作りのお菓子。
「いえ、せっかくですが、いただくわけには」
そっと差し戻されたお菓子を呆然と見つめる聖女。
「申し訳ありません、生徒会に戻らないといけませんので」
踵を返して生徒会室に戻るスタージュン様。
「あたしのプレゼントいらないっての?」
ぐしゃり、とお菓子が握り潰された。そのつり上がった目に怒りと殺気が宿っている。怒鳴り散らさないだけの理性があってよかった。
スタージュン様、王女殿下がいる時は聖女をエスコートしたりして侍らせてたのに、変だな。
王女殿下の側からしか見てなかったけど、二人だけならこんな感じだったのか?
「聖女様」
お付きが潰されたお菓子を取り上げ、聖女の汚れた手を拭いた。
「聖女様の醜聞にならないため、二人きりにならないように気を使われたのでは?いつもは王女殿下や伯爵令嬢がお側にいらして、二人きりではありませんでしたし」
いつもより早口だった。
聖女の怒りを恐れてか、動揺したのか、口を滑らせた?
「あたしだけじゃ、相手にもされないってこと?!」
「そ、そういうわけでは……あ、聖女様!」
頭から湯気をだしそうな聖女は、足音荒くお付きを置いていった。
教室に戻らず、中庭に向かっているようだけど。
ーーん?
あれって……。
遠くに見えるのはプライセル様をしっかり抱き込んでベンチに座っているフランツ様。
うわぁ、あんな目立つとこで……。プライセル様、気の毒に……。
一生懸命逃れようとしているみたいだけど、フランツ様の膝の上でがっちり捕獲されている彼女の耳は真っ赤だ。いや、首から上ーー下手すると全身真っ赤だな。
あの後、なにがあってあんなとこで公開羞恥プレイなことになってるんだろ?
フランツ様はご機嫌な満面の笑みで爽やかオーラを放ちつつも、周りに向ける目だけは威嚇のため鋭かった。
時折プライセル様の耳に何かを囁いては、婚約者が身悶えする様を蕩けた顔で見つめ、手や頬に口づけを落とす。
その度に真っ赤になっては、逃れようとして身動ぎするプライセル様は、ここぞとばかりになで回されてるのに気づいてないらしい。
積極的だな、オイ。
でも、元々プライセル様のために聖女に親切にしてアレだったなら、大好きなプライセル様が相手なら、コレが普通なのか……も?
ミドーチェ家って、愛妻家の多い家系だっけ?王家もだけど、伝統的な家は愛の重いところばかりの国だしな。
うわ、聖女から歯を食いしばる音が……!
「……馬鹿にしやがって……!」
キレてる。めっちゃキレてる。
ものすごい目で二人を睨み付けた聖女はまたどこかへ向かった。
肩を怒らせてのしのし歩く様は、周りの生徒に道を譲らせるのに充分なようだった。
本当に、淑女教育どこ行った?
「どう言うことよ!確実に攻略してたのに!あたしに好意があったんじゃないの?」
廊下の端の出入口から中庭に出ると、奥に設置してあるテーブルに近付き、椅子にどかりと座った。
「お茶をお持ちしますか?」
お付きの女生徒が尋ねると、聖女は無言で頷いた。
朝の早い時間は他に利用者がいないせいか、いつもいる給仕が見えない。お付きは食堂のある方へ向かった。
「ほんっと、なんなのよ!難易度最低レベルの脳筋ワンコの分際で!」
脳筋ワンコ……。
やばっ、吹き出しそうになった。聖女、命名センスある。
「高飛車で優等生な婚約者が好きじゃないはずなのに!もっと甘えてくれる子が好きだったはずでしょ……!なんであんなことになってるのよ!手作りお菓子で、好感度あがるでしょ、普通!」
ドコ情報だ、それ。
「ヤバい……。あの二人をおとして、ヌーレンシア様に隣国に連れていって貰うことにならないと……」
あの二人って、フランツ様とスタージュン様?
おとすって、地獄?……いや、恋か!
「あの三人をクリアしないと」
消すの?
「カドミアム・マクレガンのルート、開かないじゃない!」
ーーえ?うちの、兄?
「最推しなのに!なんのための攻略よ!めくるめく甘い、救出劇の末の溺愛ラブロマなのにっ!ああ、カドミアムの笑顔に隠された腹黒さとか、愛する聖女に向けるデロ甘の蕩ける顔も声も、……ふふふ」
やばい、言ってる意味がわからん……。
うっとりと目を閉じてしまった聖女。顔がにやけて美少女感が台無しである。
あの兄が、聖女を好ましく思うとか、ないなぁー。腹黒いんじゃなくて性格歪んでるだけだし。シスコン・ブラコンの猫可愛がりだし。見た目と実力は最強だけど。
カラカラとワゴンの音がして、聖女が正気に返ってしまった。
うちの兄のルートってなんだろ?聖女の今までの行動を考えると、多分出会いの方法とかなんだろうけど……。
「そろそろ授業の時間ですが、どうされますか?」
「マナー講座よね。休んでスタージュン様のとこいくわ」
マナーは休まない方がいいのでは?
私だけじゃなく、お付きの生徒もそう思ったらしく、流石に止めていた。
「その講座はお休みされない方がよろしいかと。次の基本座学はもう合格をお持ちですから、その時間に生徒会室に向かえばいいのでは?スタージュン様も生徒会の仕事を一区切りするのに、丁度良い頃合いでしょう」
「それもそうね」
聖女は立ち上がって、教室へ向かう。お付きはワゴンを給仕の控えの位置へ置き、あとを追った。
報告書へ載せる内容が、濃いな。
聖女が講義を受けるのを見守りつつ報告書を書いたらちょっと多くなったので、王家の影にそっと押し付けた。
予想ではまだこれから色々あるから、日付の横にでかでかとその①って書いておいた。
地味少年はちょっと引きつった顔をした後、報告書を持ってどこかへ向かっていく。あとは任せた!
私は聖女サマから離れられないから、宜しくー。
「スタージュンさまぁ」
朝のどたどたした走り方じゃなく、ぼてぽてっとかわいらしい感じに見える走り方で王女殿下の婚約者サマに駆け寄る聖女。
スタージュン・ラドルク公爵子息は、黙っ……普通に立っていれば、かなりの美少年だ。
「ああ、聖女様、おはようございます」
にっこり笑って振り返ったスタージュン様に、聖女がぴったりとくっついた。
「授業は終わりましたか?」
さりげなく距離をとるスタージュン様。
「終わったのでぇ、スタージュンさまに会いに来たのー」
にっこり。
「そうですか、光栄です」
社交的な微笑み。
ーーあれ?
「ですが、恐れ多くも聖女様とこのように近しいと、要らぬ憶測を呼びますので」
常識的だ。
「もー、スタージュンさまってば、いっつもそればっかり~」
ばしっと突っ込みを入れた聖女はお菓子を差し出した。
「これ、スタージュンさまへのプレゼント。手作りなんだけどぉ、食べてね」
上目遣いでにっこり笑って差し出すのは、厨房の御姐様による手作りのお菓子。
「いえ、せっかくですが、いただくわけには」
そっと差し戻されたお菓子を呆然と見つめる聖女。
「申し訳ありません、生徒会に戻らないといけませんので」
踵を返して生徒会室に戻るスタージュン様。
「あたしのプレゼントいらないっての?」
ぐしゃり、とお菓子が握り潰された。そのつり上がった目に怒りと殺気が宿っている。怒鳴り散らさないだけの理性があってよかった。
スタージュン様、王女殿下がいる時は聖女をエスコートしたりして侍らせてたのに、変だな。
王女殿下の側からしか見てなかったけど、二人だけならこんな感じだったのか?
「聖女様」
お付きが潰されたお菓子を取り上げ、聖女の汚れた手を拭いた。
「聖女様の醜聞にならないため、二人きりにならないように気を使われたのでは?いつもは王女殿下や伯爵令嬢がお側にいらして、二人きりではありませんでしたし」
いつもより早口だった。
聖女の怒りを恐れてか、動揺したのか、口を滑らせた?
「あたしだけじゃ、相手にもされないってこと?!」
「そ、そういうわけでは……あ、聖女様!」
頭から湯気をだしそうな聖女は、足音荒くお付きを置いていった。
教室に戻らず、中庭に向かっているようだけど。
ーーん?
あれって……。
遠くに見えるのはプライセル様をしっかり抱き込んでベンチに座っているフランツ様。
うわぁ、あんな目立つとこで……。プライセル様、気の毒に……。
一生懸命逃れようとしているみたいだけど、フランツ様の膝の上でがっちり捕獲されている彼女の耳は真っ赤だ。いや、首から上ーー下手すると全身真っ赤だな。
あの後、なにがあってあんなとこで公開羞恥プレイなことになってるんだろ?
フランツ様はご機嫌な満面の笑みで爽やかオーラを放ちつつも、周りに向ける目だけは威嚇のため鋭かった。
時折プライセル様の耳に何かを囁いては、婚約者が身悶えする様を蕩けた顔で見つめ、手や頬に口づけを落とす。
その度に真っ赤になっては、逃れようとして身動ぎするプライセル様は、ここぞとばかりになで回されてるのに気づいてないらしい。
積極的だな、オイ。
でも、元々プライセル様のために聖女に親切にしてアレだったなら、大好きなプライセル様が相手なら、コレが普通なのか……も?
ミドーチェ家って、愛妻家の多い家系だっけ?王家もだけど、伝統的な家は愛の重いところばかりの国だしな。
うわ、聖女から歯を食いしばる音が……!
「……馬鹿にしやがって……!」
キレてる。めっちゃキレてる。
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